吉本・大﨑洋会長「退社」
2023.05.17

■吉本興業の大﨑洋会長、「大阪・関西万博」の要職に就任 吉本は退社へ

 吉本興業の大﨑洋会長が、2025年に開催される「大阪・関西万博」の催事検討会議委員の要職である共同座長に就任することが17日、発表された。共同座長就任に伴い、大﨑氏は吉本を退社する。

 「催事検討会議」は、万博の催事企画を検討するための会議で、催事の編成方針、一般参加催事の審査基準などが話し合われる。万博への理解と卓越した専門知識を有する有識者が委員を務める。大阪の笑いを110年にわたり提供し続けた吉本の会長で、ダウンタウンを全国区に育てあげた大﨑氏に、会議をまとめる共同座長への白羽の矢が立った。

 共同座長就任に伴い、大﨑氏は吉本の会長職を退き、吉本を退社する。吉本によると、開催まで2年に迫る「大阪・関西万博」に全力を注ぐためだという。4月の役員会ですでに承認しており、6月29日の株主総会で正式に決定する。

 「催事検討会議」の委員には、大﨑氏の他に、華道家の池坊専好氏、デザイナーのコシノ ジュンコ氏、茶道家の千宗室氏らが名を連ねている。

 大﨑氏は関大社会学部を経て1978年吉本に入社。数々の芸人のマネジャーを経て、80年に東京勤務となるも、再び大阪に戻り82年に開校した吉本総合芸能学院(NSC)で1期生のダウンタウンと出会いマネジャーに就任。87年に毎日放送「4時ですよ~だ」の企画を立案し、ダウンタウンを全国区のお笑いコンビに押し上げた。

 その後は、2001年に取締役に就任。専務取締役、取締役副社長を経て、09年に代表取締役社長、19年代表取締役会長に就任した。

 大手芸能事務所「吉本興業」の大崎洋会長(69)が、会長職を退任し同社を退社することが16日、分かった。4月の役員会で承認されており、6月29日の株主総会をもって正式に決まる。大きな理由は25年に大阪で開催される「大阪・関西万博」の開催に関わる要職に就任するため。78年の入社以来、ダウンタウンをブレークに導くなど45年にわたってお笑い文化の拡大に尽力した。

■退社の理由は?

 退任の大きな理由は、大阪・関西万博の開催に向けた「大阪・関西万博催事検討会議」の共同座長に就任するためだ。大崎氏は本紙の取材に「吉本は大阪の会社で大阪に育てられて万博のことをきっちりやらないとアカンと思った」と説明した。

 万博関係者によると、吉本はお笑いだけでなく、JO1らボーイズグループや古典芸能など幅広いエンタメの制作能力のある会社ということもあり「以前より共同座長の話が持ち上がっており、会長にお願いした」という。万博には吉本がパビリオンを出展する予定で、大崎氏は会社を離れた形で催事を手掛けることになる。

 大崎氏にとって、2年かけて書き上げた自伝「居場所。」(サンマーク出版)を3月に上梓(じょうし)したこともきっかけとなった。「本を書きながら、吉本での僕の意味合いは終わったかなと思った。大崎興業じゃないからね。岡本昭彦社長もちゃんとしているし、離れることを決めた。いろんな流れが重なった」と明かした。一人で退任することを決め、4月27日の役員会で発表した。

 1978年に入社。3年目の80年、吉本の本格的な東京進出につながる「漫才ブーム」が起こり、東京連絡所で走り回る日々を過ごした。82年に大阪に戻ると、芸人養成所「吉本総合芸能学院(NSC)」が開校。そこで発掘したのが、1期生のダウンタウンだった。勝手にマネジメントを担当。毎日放送でバラエティー「4時ですよ~だ」を立ち上げダウンタウンは一気にブレークを果たした。

 タレントのマネジメントだけでなく、お笑いの枠を超えた事業も展開。09年に沖縄国際映画祭を手がけ、昨年3月にはテレビ局「BSよしもと」を開局。吉本を一大エンターテインメント企業へと発展させた。

 ピンチを何度も乗り越えた。副社長時代の07年には創業家と経営陣との対立、いわゆるお家騒動が起きた。株価が下落し、買収を仕掛けられる可能性が出ると、経営陣は上場を廃止して買収を阻止した。19年の会長就任後には、闇営業問題が大騒動に。記者会見が注目を集めた岡本社長が矢面に立ち、危機を乗り切った。

 今後は万博の成功に向けて再び辣腕(らつわん)を振るう。7月28日に70歳の誕生日を迎えるが「70歳でもう一回チャレンジできるのは幸せなこと」。日本のエンタメを世界に発信すべく、挑戦を続ける。

吉本・大﨑洋会長がダウンタウンとの日々を回想「育ててもらったのはボクの方かも」

 吉本興業ホールディングスの大﨑洋会長が17日、TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食/一直線」(月〜金曜・前5時)にゲスト出演した。

 3月10日に出版した「居場所。」(サンマーク出版)がベストセラーに。書籍「ビリギャル」の著者で吉本興業の社外取締役・坪田信貴氏も同席し、スペシャル爆笑トークが始まった。

 生島が「窓際や~!あかんで~!って言われていたのがあれよあれよという間に…。ダウンタウンが売れたってことも大きいですかね?」と聞くと、大﨑会長は「大きいです」と即答。「彼らと出会ったっていうか、ラッキーなだけで…。たまに『大﨑はダウンタウンの育ての親』みたいなことを言っていただいたり、記事にしていただいたりすることがあるんですけど、全くそんなことはなくって…」と答えると「(2人が)高校出たて、ボクが東京から大阪へ戻った時に初めて出会って、1年間くらいはボクの言うことを聞いてくれましたけど、ボクのようなサラリーマンと個人事業主の松本くん、浜田くんとは成長カーブが違うんですよね。1年くらい経つと、向こうの言っていることが正しいんですよね。『そうか、そうか、分かった、じゃ、そうするわ~』『そうなんや、分かった、分かった、そうするわ~』ってずっと言ってきただけで、育ててもらったのはボクの方かも知れないですね」と振り返った。

 日本のエンターテインメントのトップに君臨する会長の発言に、生島もうなるしかなかった。そのほか、浜田雅功との怒鳴り合いのケンカやグループ名、領収証のエピソードなど情報満載。18日にはスペシャル対談第2弾が放送される。
2023.05.17 15:12 | 固定リンク | エンタメ
ロシア軍は近く潰走か
2023.05.16


精鋭部隊も使い捨て、勝利を自ら捨てたロシア軍は近く潰走か

■ 1.兵器技術やバイブリッド戦でも敗北

 この間、ロシア軍の兵器は、米欧製のジャベリン対戦車兵器、HIMARS(長射程精密誘導ロケットシステム)、スイッチブレード自爆型無人機などの兵器によって、木っ端微塵に破壊されている。

 ロシア軍が、戦力で圧倒的に優勢だったにもかかわらず勝利できない大きな理由の一つは、報道にもあるように兵器の性能が劣っていることだ。

 また、脅威であると見られていたロシア軍の電子戦やサイバー攻撃などを含めたハイブリッド戦も、ことごとく見破られて、ウクライナ軍の防御的措置がとられた。

 ウクライナ軍に勝利できないもう一つの理由である。

 極超音速ミサイル次々撃墜(6発撃墜)

 ウクライナでは15日夜から16日未明にかけて、ロシア軍による多数のミサイル攻撃が確認された。

 現地メディアによると、ウクライナ空軍は極超音速ミサイル6発を撃墜したと説明。首都キーウ(キエフ)の当局者は「(ミサイル攻撃は)通常にはない激しさで、短時間で最大の数だった」と強調した。ウクライナのゼレンスキー大統領が15日までの欧州歴訪で新たな軍事支援を得たことに対し、ロシアは警戒感を強めているもようだ。

 ウクライナ空軍によれば、16日未明に6発の極超音速ミサイル「キンジャル」を含む計18発のミサイルが北と南、東の各方面から撃ち込まれたが、「全て破壊した」という。キーウにはドローンや巡航ミサイルなどが飛来。市内では撃墜されたミサイルの破片などで建物や車が損傷し、負傷者が出たとの情報もある。

 一方、東部の激戦地バフムトの攻防を巡り、ウクライナ東部軍の報道官は15日、一部地域で「過去2日間で350メートル~2キロ前進した」と説明した。ただ、シルスキー陸軍司令官は「部分的な成功にすぎない」との見方を示している。

■ 2.戦争目的や目標を達成する覚悟なし

 米国の研究所などの情報をまとめると、ロシアの戦争戦略では、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領の政権を崩壊・屈服させウクライナをロシアの傀儡政権の国家にしたいという目的があった。

 そして、短期間にウクライナの全域あるいは首都を占領しようという戦争目標があったと考えられる。

 このための軍事作戦として、ベラルーシを含めたロシアとウクライナが接する国境の全域から攻撃を行った。

 作戦が上手くいくと想定した場合、ウクライナ全域を占領するというのであれば、両国の国境線約2000キロの全正面から同時攻撃するのは、当然採用される作戦だと考えてよいだろう。

 全域を占領する作戦が、上手くいかない可能性が高い場合の案としては、次の3つのうち、(1)~(3)の順に優先順位を決めて作戦することであったはずだ。

 (1)政権を転覆するためにキーウを占領する。

 (2)ロシア領内からクリミア半島までの回廊を確保する。

 (3)ドンバス地域を完全にロシア領にする。

 しかし、(2)と(3)だけでは、戦争目的・目標の達成とはならない。

 ロシアは、キーウ侵攻作戦が失敗に終わったため、早々に(1)を諦め、(2)クリミア半島までの回廊の確保と(3)ドンバスをロシア領にする作戦を採用した。

 これは、ロシア軍の現実的な戦力から判断すれば、やむを得ない判断だったのかもしれない。

 だが、この案を採用しても戦争目的・目標は達成されず、ウクライナの現在の政権が存続する間は、徹底的に抗戦される可能性は残ると考えたはずだ。

 ロシアは、キーウを占領することを諦め、ウクライナ政権の息の根を止めることに集中しなかったのだ。

 これが、ロシアが苦戦に至る遠因となった。

 今、振り返ってみると、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は戦争目標であるキーウを早期に占領し、ゼレンスキー政権を潰して戦争を終結させるために、ロシア軍のすべての戦争手段を投入しなかった。

 その覚悟がなかったことが致命的であった。

■ 3.プーチンの誤算:軍の腐敗

 ロシアは、戦争目的・目標を重視して短期間に作戦を実行すべきであった。その理由を次に述べる。

 ミハイル・ゴルバチョフ氏が1985年、書記長に就任し、ペレストロイカ(ロシア政治体制の改革)の方針に基づき、ロシア軍の解体が始まった。

 ソ連邦崩壊後には、軍の解体に拍車がかかった。

 その後、ロシア兵に給与が払われなかったり遅配されたりが頻繁に起こるようになった。

 そのため、ロシアの兵器や弾薬は倉庫から盗み出され、海外に売られた。

 米国は当時、「ロシア軍は脅威ではなくなった」と発表した。また、「Soviet Military Power」(1981年発刊)というソ連軍の実態と脅威を紹介した米国国防情報局の報告書は廃刊にされた。

 約10年後に、プーチン氏が大統領に就いて、軍の健全化と即応態勢が部分的に回復したが、軍内に巣食った腐敗は残ったままだった。

 世界に恐れられた旧ソ連軍の軍隊には戻ってはいなかった。

 軍全体の軍紀が腐敗してしまい、10~20年かかっても回復できなかった。

 首都モスクワなどのウラル山脈の西側(欧州正面)では、回復が早かったのだが、中央から遠く離れた地方、例えばウラル山脈以東の旧極東軍管区や旧シベリア軍管区では回復させるのは難しかった。

 なぜなら、軍中央(総参謀部)の命令指示が行き渡らず、目が行き届かなかったからだ。

 プーチン氏は、中央の目が届くところや、近代化を進めていた戦略ロケット軍という近代化が進められた軍部隊を主に視察していた。

 また、モスクワで開かれる戦勝パレードで、精鋭の部隊や兵と装備を見ていただけなので、軍の腐敗した実態を把握できてはいなかった。

 ソ連邦崩壊前から始まったソ連軍解体と縮小、兵士への給与の未払い、兵器とその部品、弾薬の窃盗と横流しなどで、ロシア軍の規律・士気はどん底へと落ちて行った。

 2000年頃から少しずつ戻り始めたものの、ソ連軍解体前の強いロシア軍には戻ってはいなかった。

 特に、シベリア軍管区や極東軍管区では、兵器の墓場までできた。

 この軍の実態をプーチン氏が十分に掌握していれば、今の段階でウクライナを占領し、屈服させるという本格的な戦争を仕掛ける愚かなことはしなかったはずだ。

 これらのことは、防衛省・自衛隊の情報分析官として、旧ソ連軍やロシア軍、特に旧極東軍管区やシベリア軍管区を長年分析してきた筆者の知識に基づく結論である。

■ 4.精鋭部隊を早期に大量損失

 とはいえ、ロシア軍部隊の軍紀がすべて腐敗していたわけではない。

 空挺部隊、特殊部隊(スペツナズ)、海軍歩兵、モスクワなどの都市に所在するエリート部隊は、士気・規律とも優れていた。

 だが、これらエリート部隊や各部隊の百戦錬磨の兵士は侵攻当初から地上戦に投入された。

 現在までに、作戦の失敗と混乱で多くを失った。

 では、これらのエリート部隊は、どのように運用されたのか。

 通常、空挺部隊は敵の後方に降着し重要拠点の襲撃を行う空挺作戦を行い、特殊部隊(スペツナズ)は密かに潜入し重要施設や要人を襲撃する特殊作戦を行い、海軍歩兵は渡洋・渡河作戦時に戦闘をしつつ上陸作戦を行う。

 しかし、ロシア軍の侵攻作戦においては、陣地攻撃や陣地防御を担任する部隊として使われているのだ。

 つまり、これらの部隊の機能を生かさず、機械化部隊などと同様に地上戦闘に投入されているのだ。

 エリート部隊なので勇猛果敢ではあるが、地上戦闘には不向きな部隊であるために、損失は大きい。

 ロシア軍には、新たに徴収した兵員は十分にいる。

 だが、新兵たちは実際に戦理に合った戦い方ができるかというとそうではない。戦いでは、かえって足手まといになってしまう。

 ウクライナ軍とロシア軍は、約700キロという広大な接触線で対峙して戦っている。ロシア軍は、実際に戦える兵員が不足している。

 空挺作戦・上陸作戦・特殊作戦に使う予定がないのであれば、機甲部隊を主体とした攻撃や防御においては、予備の部隊として使われるのが、軍事作戦上からすれば戦理に合っている。

 やむを得ず空挺部隊などを機甲・機械化を主体とした攻撃・防御部隊として投入しているのだ。

 ロシア軍の部隊は、その役割に応じた運用がされず、エリート部隊の誇りもなく投入されている。結果、これらの多数が無駄死にさせられた。

■ 5.戦術なきロシア地上軍

 このような中、現在どのような戦い方を行っているのか。

 ルハンシク州やドネツク州で攻撃しているロシア軍部隊は、それぞれの地域において、ウクライナ軍部隊の陣地に対して、戦術もなくただ単に攻撃しているだけだ。

 そして、何度も何度も同じ攻撃を繰り返しては、撃退されている。

 プーチン氏に「ルハンシク州やドネツク州の境界まで占領せよ」と言われて攻撃しているのだから仕方がない。

 ロシア地上軍は、砲弾などから守られた陣地から出て、攻撃前進するような単純な攻撃を行っている。

 そのため、ウクライナ軍に発見されてまず砲撃を受け、対戦車ミサイルで攻撃され、接近すれば、手榴弾や機関銃などで殺傷される。

 次から次へと大量の犠牲を出しているだけだ。

■ 6.ワンパターンな二重包囲攻撃

 ロシア地上軍は、ドネツク北のバフムトやアウディウカの市街地で、どのような攻撃を行っているのか。

 この2か所では、市街地で守るウクライナ軍をロシア軍が歴史的に採用してきた左右からの挟撃(2重包囲作戦)と正面突破攻撃を何度も繰り返している。

 ロシア軍は、ルハンスク州からヘルソン州までの両軍の接触線の中で、最も兵力を集中させて攻撃しているが、多くの犠牲を払っている。

 ロシア地上軍の二重包囲攻撃イメージ

 (図が正しく表示されない場合にはオリジナルのJBpressサイトでお読みください)

 これらが成功しないとみると、左右からの挟撃している部隊を撤収し、正面攻撃に転用している。

 多くの犠牲を払っても、次から次へと攻撃を繰り返している。

 囚人を加入させた傭兵部隊なので、死傷しても構わないという考え方なのだろう。

 ここには戦術はない。大量の砲弾を撃ち込んで、そして傭兵に攻撃前進させているだけだ。

 もしも、この地を必成目標として占拠したいのであれば、他の正面を犠牲にしてこの地に戦力を集中すべきだろう。

 また、包囲攻撃するのであれば、2重包囲ではなく、ウクライナ軍が最も弱い部分を見つけ出し、兵站連絡線を止める地域の1か所に集中して攻撃する方が効果的だ。

 だが、いつも同じパターンで攻撃している。

 戦闘力を集中して行う包囲攻撃イメージ

■ 7.弾薬が枯渇して敗北へ

 戦術で敵を混乱させるのではなく、火砲弾薬を多く撃ち込んで破壊するというのが、ロシア軍の戦い方だ。

 戦術を考案するのではなく、力を信奉しているのだ。戦力、すなわち物量で勝利するというのがロシア軍の戦い方だ。

 これも一つの戦法ではあるが、その物量は無限ではない。

 ウクライナ軍砲兵に破壊され、枯渇してくれば、戦場で敗北の道をたどる。

 米国統合参謀本部議長が、「ロシア軍には戦略・戦術がない」と話したことがあるが、現在戦っている地域の戦い方には戦術がなく、参謀本部議長の発言通りだと思う。

 このように、戦術もなく隣接部隊との協力もなく、いつものワンパターンで攻撃すれば、いずれ砲弾や兵器も枯渇する。

 その時、ウクライナ軍が優れた兵器を保有し、態勢を整えて戦略・戦術を駆使して反撃を開始すればどうなるであろうか。

 ウクライナ軍は、ロシア領内の軍事工場、ロシアが不法に占拠している地域では、作戦全般に影響する兵站施設を破壊している。

 また、軍の戦闘に直接影響する砲兵や弾薬庫も破壊し続けている。

 したがって、防御ラインの前方に設定しているロシア軍の火力ポケットは、十分に機能しないかもしれない。

 5月に入ってからは、直接攻撃するロシア軍第一線防御陣地へ砲撃も開始した。

 ウクライナ軍はロシア軍を混乱させ、戦闘能力を十分に発揮させない戦術を採用し、反攻するだろう。

 いったん防御ラインを突破されれば、ロシア軍は防御の弱い部分から瓦解して行くだろう。

 その場合、突破されたところへ新兵主体の予備部隊を投入し、突進するウクライナ軍に対して反撃(逆襲)することは、極めて困難であろう。

 なぜなら、ロシア軍の予備部隊や予備の兵器は、ほとんどなくなっているからだ。
2023.05.16 18:46 | 固定リンク | 戦争
「UFO」の正体判明!
2023.05.15

米国防総省が公開した「UFO映像」の正体が判明! あの大槻名誉教授が見抜いた不審点

米国防総省が公開した映像に映る飛行物体(中央)。雲の上を高速で飛んでいるような様子が記録されている(写真:米国防総省)

日本UFO協会のメンバーが撮影した、大阪・道頓堀の上空を飛ぶ「UFO」だという物体。「大きいものでは100メートル近いUFOの撮影にも成功した」(ミスターキャロ会長)(写真:ミスターキャロ会長提供)

1957年6月、東京・日比谷で行われた国際円盤観測会に参加した三島由紀夫(左)。三島のUFO好きは、仲間内では知られていた(写真:朝日新聞社提供)

 米戦闘機が撮影した「UFO」の動画が公開された。日本上空にUFOが現れたら政府はどう対応するのか。早稲田大学名誉教授で物理学者の大槻義彦氏教授が「UFO映像」についての見解を述べた。

「もう間違いなく、どっかの星から来ている」

 大阪在住のタレントで、日本UFO協会のミスターキャロ会長がそう興奮気味に話すのは、コロナ禍中の4月下旬、米国防総省が公開した3本の「謎の空中現象」の映像だ。その筋では、「UFOに間違いない」と話題になっている。

 公開されたのは、戦闘機の赤外線カメラが捉えた約30秒~1分15秒の白黒映像計3本。1本は2004年11月、残りの2本は15年1月に撮影された。米海軍戦闘機のパイロットが撮影したものだ。

 映像を再生すると、雲の上を何かが高速で移動する様子が確認される。15年の映像では、楕円形の物体が高速で上空を移動する様子が映っていて、物体が途中で回転を始めるとパイロットが「あれはなんだ! 回転しているぞ」と驚きの声を上げる様子が収められている。確かに、今まで見たことがない物体だ。もしかして……。

 が、国防総省は声明で物体の正体は「未確認」と説明。この時期に公開したのは、「機密の暴露にはつながらず映像の信憑性や他の映像があるかなど、市民に誤解を与えないため」

 そんな映像をキャロ会長が「UFO」と断言するのは、その飛び方からだ。

「直線状に速いスピードでまっすぐ飛んで、飛びながらゆっくり旋回していく。あれは重力を制した飛び方なんです」

 しかし、UFOとしてよく間違えられるプラズマも同じような動きをするとか?

「いいえ、プラズマだったらもっと動きが変化しています」

 UFOとは英語の「Unidentified Flying Object」の頭文字を並べたもの。元々は文字どおり「未確認飛行物体」の意味だが、多くの人が抱くイメージは「空飛ぶ円盤」だろう。

 超常現象としてのUFOと思われる物体は古代から度々目撃が報告されている。メディアにUFOが報じられたのは1947年6月、米国人のケネス・アーノルド氏がワシントン州上空で9個の奇妙な物体を目撃したのが最初だ。「アーノルド事件」と呼ばれ、その頃から世界各地で目撃談が相次ぎ、世界中でUFOブームが起きた。

 実は、日本では戦後を代表する作家、三島由紀夫がUFOマニアだった。およそ文学の世界になじまないように思われるが、三島のUFO好きは仲間内で有名だった。55年に結成された日本初のUFO研究団体「日本空飛ぶ円盤研究会」の初期メンバーで、会員番号は「12」。都内の自宅屋上で、UFOらしきものを目撃したこともあるという。さらに62年、37歳だった三島は『美しい星』という円盤が出てくるSF小説を書いている。

 同研究会は02年まで活動を続け、一時は1千人近い会員を擁した。三島の他にも、作曲家の黛敏郎や作家の星新一、日本の宇宙開発の父・糸川英夫、元東京都知事の石原慎太郎らそうそうたる面々が名を連ねた。

 時は流れ、令和の時代。日本上空にUFOが現れたら、政府はどう対応するのか。河野太郎防衛相は米国防総省の映像公開に合わせ、「万が一、遭遇した時の手順をしっかり定めたい」と述べた。そこで、防衛省に聞くとこう回答した。

「まず、国籍不明機であれば、日本領空に接近する『未確認機』という扱いになり航空自衛隊による緊急発進、つまりスクランブルがかけられます」

 スクランブルは、北海道から沖縄県まで7基地に配備された戦闘機が飛び立ち、対象機の行動を監視、識別する。領空侵犯の恐れがある場合まずは英語で、

「貴機は日本領空に接近しつつある。速やかに退去せよ」

 などと針路変更を呼び掛ける。国籍が判明すれば、「母国語」で通告を行うという。

 通告のかいなくそのまま飛行を続けた時は、自衛隊法第84条に基づく「対領空侵犯措置」へと切り替わる。警告のため曳光弾を交ぜた信号射撃を行ったり、強制着陸させたりできる。

 もし相手が攻撃してきたら。その時は、あくまで仮定の話だとしてこう話す。

「警察権に基づいて反撃します。警察の正当防衛と同じと考えていただくとわかりやすいと思います」

 ここまでは「国籍不明機」の話。UFOのような「未確認飛行物体」について、防衛省は次のような見解を示す。

「まず、UFOがレーダーに映るのかという問題があります。アメリカの国防総省が公開した4月の動画もレーダーに映りスクランブルがかかったのでなく、たまたま訓練中にパイロットが出くわしたもの。それは『機』ではなく『物体』、つまり『未確認物体』となります。未確認物体の場合、レーダーに映っていませんからスクランブルはかかりません」

 UFOと言えば、忘れてはいけないのが早稲田大学名誉教授で物理学者の大槻義彦氏(83)だ。90年代、科学者の立場から「UFOは存在する派」とテレビで激しいバトルを繰り広げてきたことを覚えている読者も多いだろう。そんな大槻氏に、今回の「謎の空中現象」をどう見ているか聞くと、

「明らかな自然現象です」

 とバッサリ。映像には明らかに不審点があると言う。

「もし、パイロットが不審な飛行物体を目撃してレーダーで捕捉できないとなれば、捕捉レーダーを照射して追尾するはずです。そういうことを一切していません。つまり、パイロットは、不審な物体を深刻なものと考えていないわけです」

 もしプラズマであれば、白く輝いて映るが、映像では黒く映っているからプラズマではない。昆虫とも違う、という。大槻氏の見立てはこうだ。

「雲の中に発生した乱流にできた穴です」

 氏によれば、「UFO」に見えるのは乱流の激しい回転によって水蒸気が吹き飛ばされてできた穴で、水滴の水が薄くなり穴となっているだけと話す。

「黒く見えるのは太陽光線の加減で、途中で光線が当たると白くなっているんです。乱流というのは乱れているわけですから、複雑な運動をするのは当たり前。パイロットたちも、自然現象として驚いているわけです」
2023.05.15 17:45 | 固定リンク | 化学
ロシア軍司令部壊滅「ウ軍反転大攻勢」
2023.05.13

■ロシア軍爆撃機墜落 西部で露軍ヘリ墜落 2人死亡

ロシア西部のブリャンスク州でロシア軍機が墜落したと現地メディアが報じました。

ロシア西部のクリンツィで13日、ロシア軍機が墜落する様子を捉えた映像がSNSで次々に投稿されました。

タス通信によりますと、墜落したのはロシア軍のヘリコプターで、搭乗していた2人が死亡したということです。

ヘリが墜落した町の住人に死者はいませんが、ブリャンスク州知事は女性1名がけがをし、住宅5棟が損壊したとコメントしています。

さらにウクライナ国境付近でもロシア軍の戦闘爆撃機が墜落したという情報もありますが、いずれも詳しい原因は分かっていません。

■ウクライナが東部で反攻、ロシア軍司令部で大規模爆発…英ミサイル「ストーム・シャドー」か

ウクライナ軍報道官は12日、ロシア軍が全域制圧を狙う東部ドネツク州の要衝バフムト周辺で、過去3日間に約17平方キロ・メートルを解放したと強調した。米CNNも12日、ウクライナ軍の反撃を受けた露軍が市北郊で約5キロ・メートル後退したとの見方を伝えた。ウクライナ軍は大規模な反転攻勢の準備段階として、東部で反撃を強化し、露軍に揺さぶりをかけているとみられる。

露国防省も12日の発表で、露軍部隊がバフムト北郊の貯水池周辺まで撤退したと認めた。ウクライナ軍はバフムト南西でも集落を奪還した。いずれも幹線道路に近く、補給が改善する。

ウクライナ軍は、ドネツク州と隣接する東部ハルキウ州東端のクピャンスク方面などでも反撃を強めているとの情報がある。タス通信などによると、ロシアが一方的に併合した東部ルハンスク州の州都ルハンスク中心部で12、13の両日、露軍の司令部などで大規模な爆発が起きた。州都は最前線から約100キロ・メートル後方にある。露国防省は13日、ウクライナが、英国から供与を受けた長射程巡航ミサイル「ストーム・シャドー」を使ったと非難した。

一方、ウクライナ空軍によると、13日に発射された露軍の無人機21機のうち、17機を迎撃した。首都キーウ周辺では全て迎撃したが、西部フメリニツキー州では医療施設などに被害が出て、州知事によると21人が負傷した。

■ロシア国防省、バフムート北郊での後退を認める

ロシア国防省は12日、ウクライナ東部の激戦地バフムートの北郊からロシア軍が後退したことを認めた。より有利な防御陣地に移動したと主張している。

国防省は日次の情報更新で「防御の安定性を高めるため、ロシア軍『南部』グループの部隊はマロイリノフカ方面の戦線を占領した」と述べた。

国防省は、これにより「ベルヒフカ貯水池の有利な条件」を利用できるようになるとしているが、実質的には数キロの領域を失ったと認めたことになる。

ロシア民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏は国防省の発表に反応し、「これは逃亡であって、再編とは呼べない」と指摘。後ほどさらなる詳細を公表すると約束した。

今回の発表に先立ち、ロシア国防省は11日深夜に異例の声明を出し、ウクライナ軍がバフムート周辺の前線を突破したとの報道を否定していた。

ウクライナの国防次官は12日、ウクライナ軍が過去1週間でバフムート周辺のロシア軍を2キロ押し返すことに成功したと述べた。

■「自ら前線に入り状況確認を」ワグネル創設者がショイグ国防相に手紙 ロシア側への批判強める バフムトで激しい戦闘続く

ウクライナ情勢です。東部の要衝バフムトで激しい戦闘が続く中、ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者は、ロシア国防相に自ら前線で状況を確認するよう求める手紙を公開しました。

東部の要衝バフムトについて、ロシア国防省側への批判を強めるワグネルの創設者プリゴジン氏は12日、SNSでショイグ国防相に宛てた手紙を公開。

プリゴジン氏は「バフムト制圧に向けて攻撃を続けているが、ウクライナ軍も多くの反撃を成功させている」としたうえで、ショイグ国防相に対し、前線に入って「自分で状況を確認するよう求める」と呼びかけました。

バフムトをめぐっては、プリゴジン氏が国防省側からの弾薬供給が止められたとしてショイグ氏らを名指しして批判し、一時、部隊を離脱させると表明していました。

■ロシア異変!プーチン政権への公然批判が噴出 〝謀反の火種〟内紛状態に陥りつつ…「ワグネル反乱恐れ弾薬与えない可能性」

ウクライナ侵略を続けるロシアに異変が生じている。最激戦地の東部ドネツク州バフムトに参戦しているロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者のエフゲニー・プリゴジン氏が、ロシア正規軍を「陣地を捨てて敗走している」と非難した。弾薬の供給不足などでたびたび指導部にブチ切れるプリゴジン氏に、専門家は〝謀反の火種〟があるとみる。ロシア軍の元大佐もウラジーミル・プーチン政権を公然と批判するなど、内紛状態に陥りつつある。

■正規軍ののしる

プリゴジン氏は11日、「一部地域でウクライナ軍が反撃に成功している」とする声明をSNSで発表した。「事態は最悪のシナリオで進んでいる」とも述べ、正規軍のていたらくぶりをののしった。さらには「バフムトには戦略的重要性がない」とも訴え、同地域を制圧する意義に疑問を呈した。

ウクライナ軍も10日、露軍の精鋭である第72独立自動車化狙撃旅団をバフムトから撤退させたと報告した。米シンクタンク「戦争研究所」は10日、「ウクライナ軍がバフムト周辺で局所的な反撃に成功している」と分析した。

ウクライナ戦線で存在感を高め、「ポスト・プーチン」の見方もあったプリゴジン氏だが、ここにきて指導部批判を繰り返している。11日には弾薬供給の「約束が果たされていない」としてバフムト撤退の可能性を改めて示した。

筑波大学の中村逸郎名誉教授は「プリゴジン氏が非難を強めているのは、ウクライナの前線で多くの死傷者が出る中で、相当な不満がたまっていることを示している。プーチン政権が弾薬を与えないことも、クレムリン(大統領府)側がワグネルに反乱を起こされることを恐れているのかもしれない。前線ではワグネルの力が必要なだけに、プーチン氏も処遇に困っているのではないか」と指摘する。

■プリゴジン氏は「危険な存在」内乱か

プーチン政権批判は別のところからも噴出した。ロシア軍元大佐のイーゴリ・ギルキン氏らが創設した民間団体「怒れる愛国者クラブ」が12日、モスクワで記者会見し、ウクライナ侵攻は「停滞している」と批判した。ウクライナ侵略への異論が封じられているロシアで、公然とした政権批判は異例だ。

ギルキン氏はウクライナ東部の親露派「ドネツク人民共和国」で2014年に「国防相」を務めた。14年にウクライナ東部で298人が死亡したマレーシア航空機撃墜事件で殺人罪に問われ、オランダの裁判所から終身刑を言い渡されている札付きの存在だ。

ギルキン氏は、昨年2月から続く侵攻でのロシア軍の戦いぶりを「受け身に回っていて、作戦の目的が達成できていない」と訴えた。プリゴジン氏については「非合法の武装集団を操る危険な存在」と斬り捨てた。会見参加者の1人は、来年春の次期大統領選で独自候補擁立も視野に入れていると述べるなど、反プーチン、反プリゴジンの姿勢を明確にした。
2023.05.13 22:37 | 固定リンク | 戦争
「釘など544本」「水筒にお茶禁止」=小学校
2023.05.12

■小学校の校庭、地中に釘など544本 児童が転倒、十数針縫う大けが 水筒にお茶禁止「こぼすと人工芝が腐る」から

 東京都杉並区立荻窪小で4月、校庭を走っていた児童が転倒し、地面に打ち込まれていた釘でひざを十数針縫うけがを負っていたことがわかった。同小が調べたところ、運動会などで目印に使われた釘やフックが544本見つかった。校長は「安全確認が不十分だった。児童や保護者に申し訳ない」と話している。

 同小によると、事故は4月13日に発生。児童は体育の授業の鬼ごっこ中に転倒して釘に左ひざを打ちつけ、十数針縫った。学校はその後3日間、校庭を閉鎖して教職員全員で点検し、業者に依頼して金属探知機で2度調査。これまでに計544本の釘とフックが見つかった。同小は4月22日に臨時保護者会を開くなどし、事故の経緯や安全対策について説明したという。

 同小では、釘は長さ12・5センチ、頭の部分が直径1センチほど。運動会や体育の授業で整列したり、ダンスをしたりする際の目印の固定用に打ち込まれていた。児童がけがをした釘は、頭部の数ミリが地面から出ている状態だったという。

学校が校庭を調べたところ、500本を超えるくぎやかぎ型のフックが埋まっていた。放置は長期にわたるとみられる。同校は「運動会などでラインの目印となるマーカーを固定する際に打ち込んだまま、取り除かずに残った可能性が高い」としている。

 杉並区教委は、区内の全区立小中学校と子供園に点検を要請。同様にくぎなどが見つかったとの報告が複数あったという。

 荻窪小が保護者に配布した資料などによると、4月13日、体育の授業で鬼ごっこをしていた児童が転倒。約5センチの裂傷で十数針を縫うけがを負った。児童が倒れた場所には長さ約12.5センチのくぎが刺さっており、頭部数ミリが地面から浮いている状態だった。

 その後、教員らが校庭を調べたところ、くぎやかぎ型のフックが次々と見つかった。業者による金属探知機も使い、5月10日現在、計544本が発見されている。多くは腐食していたが、比較的新しいものもあったという。地中に埋まっているケースもあったが、地表の砂を払うと頭部が見えるものもあった。

◆運動会などで打ち込み、抜き取らず放置した可能性

 同校では、運動会や体育の授業で、ラインを引く目印としてマーカーなどを固定するためにくぎなどを打ち込むことがある。使用後に放置した可能性があるという。学校側は保護者への説明で「事故に関して『人災』と捉えられて、仕方のない状況」としている。一時、校庭は使用中止となったが、現在は再開している。学校は打ち込み式のマーカーをやめ、今後も調査と除去を続ける。

 荻窪小は1951年開校。2009年に現在の校舎に移転した。当初、校庭は天然芝だったが、養生ができず間もなく土に変えた。こうした経緯から、くぎの大半は約10年の間に打たれたとみられる。

◆「針の山の上で遊んでいる状態」憤る保護者

 10日、本紙の取材に応じた西脇裕高校長は「除去しなかったことが重なったと考えるしかない。安全点検の不十分さを申し訳なく思っている」と話した。教委事務局の担当者も「大きな問題だと思っている」との認識を示した。

 荻窪小の保護者は「針の山の上で子どもが遊んでいるのと同じ状態だ。使った道具を片付けるのは学校で教える常識だし、危険な物ならなおさら。大きなけがをした子がいるのに、対外的に発表しないことにも首をかしげる」と話している。

■対策「くぎ」の管理、学校ではどんな管理が必要?

 学校では校庭のどのポイントに何本埋め込んだのか、図に残して記録していました。

 そして、この図をもとに3日に1回、くぎが飛び出していないかなど教員が点検しているということです。

「必要なくなれば即撤去」撤去も迅速に行います。運動会を終えたあとはその日のうちに撤去するといいます。

 教員だけでなく保護者にも協力してもらい本数を確認しながらくぎ抜きを使ってすべて撤去するということです。

 この小学校の校長は「徒競走などを正確、公平に行うために利用しているが、子どものけがにつながることのないようしっかり日頃のチェックと管理をしていくことが大事だ」と話しています。

 杉並区の教育委員会によりますと区立の小中学校や幼稚園などの校庭や園庭の緊急点検では、これまでに荻窪小学校を含め、あわせて43の学校と園で速報値として1350本のくぎが見つかったということです。

 いずれも、すでに撤去したということです。

 教育委員会は「今月から多くの学校や園では運動会などが予定されていることからその前に再度の点検をするよう通知した。安全確保に万全を期したい」としています。

■小学校で水筒にお茶禁止「こぼすと人工芝が腐る」からって本当? メーカーに尋ねると…

 「娘の通う小学校の校庭は人工芝。持ち込みが認められているのは水だけで、お茶を持たせてあげたい」。東京都足立区の区立小学校に通う女子児童(10)の保護者から、そんな願いが届いた。お茶を持参した別の児童が教員から「こぼすと人工芝が腐る」と言われたという。調べてみると、そんなことはないようで、区によっては水以外の飲み物も認めていた。

◆お茶を捨てた話聞き、保護者が疑問

 保護者によると、6月上旬、運動会の練習時に、水筒にお茶を入れてきた児童が、担任教員から「お茶をこぼすと人工芝が腐って変色する」と中身を捨てさせられ、水道水を入れて練習に参加した。保護者は帰宅した娘からこの出来事を聞き、「そこまで徹底する必要があるのか」と憤る。この区立小の校長は「水筒の中身は水がルールだが、保護者から相談があれば応じる」と話す。

 足立区では、校庭の土砂が強風でまき散らされるとの近隣住民の苦情を受け、2010年から人工芝の導入が始まった。学校施設の維持管理を担当する中部地区建設課によると、降雨後に水はけが良いこともあって人工芝の校庭が増え、区立小学校69校のうち28校が採用している。

◆人工芝メーカー「懸念はない」

 人工芝メーカーは、お茶などをこぼしても製品に悪影響は及ぼさない、との見解だ。

 住友ゴム工業(神戸市)の広報部担当者は「糖分を含まない飲料は汚れなど衛生面での懸念はない。だが、取扱説明書には製品の品質を担保するために、分かりやすく水のみと記載している」と説明。「レジャーシートを敷いて汚れないようにしてはどうか」と提案する。

 泉州敷物東京支店の担当者も「水以外の飲み物をこぼしても人工芝が劣化することはない。ほとんどの汚れはデッキブラシで取り除ける」と話す。

◆対応、同じ区内でもばらばら

 人工芝の上での飲食について、区教育委員会は「原則禁止だが、生徒の命に関わることなので、学校ごとの裁量に任せている」とする。区内の別の小学校に聞いてみると「芝の上でなければ、水やお茶を認めている」「児童の体調を優先して、芝の上でお茶を認めている」など、対応はばらばらだ。

 都教育庁によると、人工芝の校庭は23区の区立小約120校で採用。飲食について足立区より対応が緩やかな区もあり、品川区教委は「人工芝の上では基本的に水とお茶だが、スポーツドリンクについては各校の裁量で決めている」。渋谷区教委は「人工芝の上での飲料物に制限はない。スポーツドリンクも認めている」という。
2023.05.12 18:04 | 固定リンク | 事件/事故

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