ロシア国防省に脅された「プリゴジン氏」
2023.05.10


■プリゴジン氏 ロシア国防省に脅されたと主張 弾薬供給10%

 ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者、プリゴジン氏は、前線から撤退した場合、国家反逆罪となるとロシア国防省から脅されたと主張しました。

 プリゴジン氏は9日、SNSで、「ワグネル」がウクライナ東部の激戦地バフムトから撤退すれば、国家反逆罪とみなされるとロシア国防省に脅されたと訴える動画を投稿しました。

 プリゴジン氏は5日にバフムト撤退を宣言しましたが、その後、ロシア国防省が弾薬の供給を約束したとして一転して前線にとどまる意向を示していました。

 新たに公開した動画では、これまで要求していた弾薬が届いたとしつつも、希望する量の10%にも満たないと不満を述べています。

■ワグネル、バフムト撤退方針転換か 「武器供給約束された」

- ロシア民間軍事会社ワグネル創設者のエフゲニー・プリゴジン氏は7日、ロシア政府がさらなる武器供給を約束したとして、ウクライナ東部ドネツク州の要衝バフムトからの撤退方針を転換し攻撃を継続する可能性を示唆した。

ワグネルはロシアによるバフムトでの攻撃を主導してきたが、プリゴジン氏は5日、弾薬が不足し「無駄で不当な」損失を被っているとして、10日に部隊をバフムトから撤退させると表明していた。

しかし、7日にテレグラムに投稿された音声メッセージでは「われわれはさらなる作戦を継続するために必要なだけの弾薬と武器を約束されている。敵がわれわれを(物資から)遮断するのを防ぐのに必要なもの全ての配備が約束されている」と述べた。

■ロシア国防省報道官はコメント要請に応じていない。

 ウクライナ東部軍の広報担当官、セルヒー・チェレバティ氏はプリゴジン氏の発言に関するロイターの質問に対し、ロシアの部隊は「十分すぎるほど」弾薬を持っていると指摘。プリゴジン氏の発言はワグネルがかなり多くの兵力を投入して受けた大きな損失から目をそらさせるのが狙いだと述べた。

■ロシア政府、ワグネルがバフムト撤退なら「反逆」と示唆=プリゴジン氏

 ロシア民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏は9日、ウクライナ東部ドネツク州の要衝バフムトから部隊を撤退させれば祖国に対する反逆と見なすと示唆されたと明らかにした。

 プリゴジン氏は5日、十分な弾薬が供給されていないため、ロシアの対独戦勝記念日の翌日に当たる10日にバフムトから部隊を撤退させると表明。その後、政府が兵器供給を確約したとして撤退方針を転換していた。

 プリゴジン氏はこの日、冒涜的な言葉を多用した音声メッセージで「昨日に下された戦闘命令で、われわれが(バフムトの)陣地を離れれば祖国に対する反逆と見なすと明らかに示された」とし、「弾薬がなければわれわれはポジションを離れ、誰が実際に祖国を裏切っているのかを問いただす。祖国を裏切っているのは十分な弾薬を供給しないとの命令に署名した人物ではないのか」と述べた。

 その上で、供給された弾薬は要求量の10%にとどまっているとし、ワグネルは「騙された」と主張。ただ、ワグネルの戦闘員はバフムトにとどまり、「あと数日」は弾薬の供給を要求し続けると語った。
2023.05.10 08:38 | 固定リンク | 戦争

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