プーチン大統領・中露共同声明破棄,批判逆手に「イギリス核攻撃」へ
2023.05.05


■ロシアの燃料タンクで火災 3日連続 無人機攻撃と報道 プーチン氏英国攻撃で「戦争批判矛先転嫁」か

ウクライナとの国境に近いロシア南部クラスノダール地方の緊急事態当局は5日、州内の燃料貯蔵施設で火災が発生したと発表した。タス通信が伝えた。

この施設では4日にも火災が会談う配するウクライナ南部クリミア半島でも4月29日に発生。この際、ロシアは無人機攻撃を受けたと主張した。ウクライナ軍高官も燃料貯蔵施設への攻撃は反攻作戦の一部だとし、自国の関与を事実上認めた。

■ロシア南部の製油所に連日の無人機攻撃、再び火災=タス通信

ロシア南部のイルスキー製油所が2日連続でドローン(無人機)の攻撃を受け火災が発生した。タス通信が5日、当局の情報として伝えた。

RIAノーボスチは、人的被害はなく火災は鎮火したと報じた。

イルスキー製油所はクラスノダール地方の黒海沿岸の港ノボロシースクの周辺にある。年間精製能力は約660万トン。

■「殺害」も示唆 プーチン大統領の盟友が公然批判 要衝ヘルソン撤退でタブーだった批判が噴出 国内の権力闘争が激化する可能性も

ロシア強硬派のドゥーギン氏


ドゥーギン氏らロシア強硬派の不満が高まっている

ロシア軍がウクライナ南部の要衝ヘルソンから撤退したことで、ロシア国内で強硬派を中心にプーチン大統領を公に批判する声が出始めた。ウクライナで敗色が強まるなか、タブーだったプーチン批判が噴出したことで、国内の権力闘争が激化する可能性もある。

プーチン氏を公然と批判したのはロシアの民族主義的思想家アレクサンドル・ドゥーギン氏。「プーチンの盟友」「プーチンの頭脳」と呼ばれ、ウクライナ侵攻などプーチン氏の領土的野心に影響を与えたともいわれる。娘のダリア氏は8月、モスクワ郊外で車の爆発により死亡した。

そのドゥーギン氏はプーチン氏を「独裁者」と称し、ヘルソンを維持することに失敗し「ロシアの都市を守れなかった」と批判した。

英国の人類学者フレイザーの著書を引用し、干魃(かんばつ)の中、雨を降らせることができなかったために殺害された「雨の王」の例を提示。独裁者は身をていして国家を救うか、「雨の王」と同じ運命をたどるかだと指摘した。ウクライナ侵攻に失敗すれば、殺害など重い責任が待ち受けていると示唆した形だ。

■権威凋落〝プーチン外し〟加速 召集令状の電子化に国内反発 各国大使に「無視」された映像、暗殺におびえる様子を暴露する証言も

ロシアのウクライナ侵略が泥沼化し、プーチン大統領の権威も凋落(ちょうらく)の一途をたどっている。各国の大使に「無視」された映像が流れ、暗殺におびえる様子を暴露する証言も出てきた。軍の動員に対する反発も強く、来年の大統領選出馬を前に国内では「プーチン外し」の動きもあるという。

■各国大使「プーチン氏無視」

首都モスクワのクレムリン(大統領府)で5日に開かれた各国大使の信任状奉呈式の動画が物議をかもした。プーチン氏が「ご清聴ありがとうございました」と締めたが、各国の大使から拍手などの反応が出なかった。本人が苦笑気味に何度もおじぎしながら、動揺する様子が映し出された。露独立系メディア「メドゥーザ」は「気まずい間」と揶揄(やゆ)した。

一方、英シンクタンク「ドシエセンター」は大統領の元警護官だったゲレブ・カラクーロフ氏のインタビューを報じた。同氏によると、プーチン氏はコロナ感染におびえ、周辺の職員は「15~20分程度のイベント前でも2週間前に厳格な検疫を守る必要がある」という。

外遊の際には「諜報機関に傍受されたり、解読されたりすることを恐れずに話せる」という高さ約2・5メートルの電話ボックスが運び込まれる。また、サンクトペテルブルク、ソチ、ノヴォ・オガリョヴォなどの私邸に作られた執務室のデザインは全て同じで、公式発表とは別の場所にいたこともあったという。いずれも「命を狙われるのを防ぐ」ためだと証言した。

■「プーチンは英国攻撃を準備している」英議員が警告の深刻度 北海で工作活動&サイバー攻撃急増 「米の兵器供与で緊張に拍車」専門家

ロシアのプーチン大統領が、「英国攻撃の準備をしている」と報じられた。反露感情が強く、ロシアはウクライナを支援する英国など西側諸国の動向に神経をとがらせており、英国東部に面する北海で工作活動を実施したり、サイバー攻撃も急増させたりしているという。

英保守党のボブ・シーリー議員が21日、英紙デイリー・テレグラフの電子版「ザ・テレグラフ」に「プーチンは英国を攻撃する準備をしている」と寄稿した。「潜在的な敵対国が、より大規模な紛争に向けて準備を進めていることは、厳然たる事実である」と警告している。

また、3本のパイプラインがガス供給の43%を担い、5本の送電ケーブルが英国と欧州を結ぶ電力を供給していることなどを挙げ、「海での妨害工作があれば、一発も撃たずにこの世界を停止させることができる」と指摘した。

ロシアは北海で漁船や調査船を装って海中を監視し、通信やエネルギー供給に必要なインフラ施設の位置を確認していることが判明している。デンマークの情報当局者は、ロシアが西側との軍事衝突に備え、破壊工作の準備をしているとの見方を示した。
2023.05.05 17:10 | 固定リンク | 戦争

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