「水の惑星!」2つ発見される
2022.12.29

「水の惑星!」広大な海で覆われた惑星の候補が2つ発見される

赤色矮星「ケプラー138」を公転する太陽系外惑星「ケプラー138c」と「ケプラー138d」は、その体積の大部分を水が占める「水の世界」かもしれない......

218光年先のこと座方向にある赤色矮星「ケプラー138」を公転する太陽系外惑星「ケプラー138c」と「ケプラー138d」は、その体積の大部分を水が占める「水の世界」かもしれない。
カナダ・モントリオール大学らの研究チームは、ハッブル宇宙望遠鏡とスピッツァー宇宙望遠鏡による「ケプラー138c」と「ケプラー138d」の観測データを分析し、その研究成果を2022年12月15日、学術誌「ネイチャー・アストロノミー」で発表した。

「『水の惑星』と確信できる惑星を観測したのはこれが初めてだ」
これによると、「ケプラー138c」と「ケプラー138d」の半径はいずれも地球の約1.5倍で、「ケプラー138c」の質量は地球の約2.3倍、「ケプラー138d」の質量は約2.1倍であった。

いずれも水は直接検出されていないが、その大きさと質量を比較した結果、「これらの惑星の体積のかなりの部分は岩石よりも軽く、水素やヘリウムよりも重い物質でできている」と結論づけられている。その有力な候補が水だ。

研究論文の共同著者でモントリオール大学のビョルン・ベネケ教授は「これまで地球よりやや大きい惑星は金属や岩石を主成分とする『地球の拡大版』のようなものだと考えられ、それゆえに『スーパーアース(巨大地球型惑星)』と呼ばれてきた」としながら、「『ケプラー138c』と『ケプラー138d』はその性質が全く異なり、体積の大部分を水で占めている可能性が高いことが示された。長年仮説としてその存在が唱えられてきた『水の惑星』と確信できる惑星を観測したのはこれが初めてだ」と解説する。

■■「【画像】水の層は2000km! 地球とケプラー138dの断面比較

表面は氷ではなく大きな水蒸気?
「ケプラー138c」と「ケプラー138d」の体積は地球の3倍以上、質量も2倍以上あるにもかかわらず、密度はいずれも地球よりずっと低い。このことから、これらは太陽系の地球型惑星よりも、その大部分が岩石コアを取り巻く水で構成される「氷衛星」に似ていると考えられる。

「ケプラー138c」と「ケプラー138d」を氷衛星である木星の「エウロパ」や土星の「エンセラダス」を大きくしたものに見立て、恒星にもっと近づけてみると、その表面は氷ではなく大きな水蒸気で覆われることになる。そのため、「ケプラー138c」と「ケプラー138d」では地球のような海が直接地表に存在しないかもしれない。

研究論文の筆頭著者でモントリオール大学の博士課程に在籍するキャロライン・ピオレ氏は「『ケプラー138c』と『ケプラー138d』の気温は水の沸点を超えている可能性が高く、水蒸気でできた厚く濃い大気が存在すると考えられる。そして、その水蒸気の大気の下だけに、高圧の液体水または『超臨界流体』と呼ばれる高圧下で発生する別の相の水が存在する可能性がある」と考察している。
2022.12.29 12:01 | 固定リンク | 宇宙
警察庁「ウイルス解除」に成功!
2022.12.29

警察庁「ウイルス解除」に成功 ランサムウェアで暗号化された企業データ復元に成功、身代金支払い防ぐ…警察庁サイバー特捜隊

 データを暗号化して身代金を要求するウイルス「ランサムウェア」について、警察庁が今年に入り、暗号化された被害企業のデータの復元に成功していたことが関係者への取材でわかった。身代金の支払いを防いだ形で、こうした対策に力を注いでいるという。

 関係者によると、復元に成功したのは、「ロックビット」と呼ばれるランサムウェアで凍結された複数の国内企業のデータ。警察庁が今年4月に新設したサイバー警察局とサイバー特別捜査隊が、捜査の過程でデータの暗号を解除し、元の状態に戻したという。

 同隊などは、国際的な共同捜査への参加を視野に創設されており、各国の捜査機関とも情報共有しているとみられる。警察庁は「被害を回復した事例は複数あるが、具体的な内容は差し控える」としている。

2022.12.29 11:22 | 固定リンク | 事件/事故
ウクライナ人が世界最高の狙撃兵に
2022.12.29
ウ軍「世界1位の狙撃」スナイパーの腕前は…2.7キロ先のロシア兵射殺に成功


平和なウクライナ人が、それほど平和ではない職業をマスターし、世界最高の狙撃兵になるとは、誰も想像できなかったでしょう。

 卓越した狙撃手は一体どれほど先の標的を撃ち抜けるのだろうか。

 ウクライナの国家警備隊が11日に発表した報道資料によると、同国のスナイパーが2710メートル先にいたロシア兵を射殺することに成功したという。

 ウクライナ軍は「11日夕刻、国家警備隊の特殊部隊に所属するスナイパーが非常に迅速で正確な仕事をした」と発表し、画像も公開した。スナイパーは標的となる人物を追跡し、地面を這うように構えてから撃ったという。

 同軍によると、これだけの距離であっても長距離の狙撃分野での世界ランキング

では2位であるという。1位はイラクに従軍しているカナダ人スナイパーの記録で3540メートル。その画像は、ウクライナ軍戦略通信局からも声明文とともに公表されている。

「ウクライナの狙撃手がコンバット・スナイパーショットの世界記録にあと一歩のところまで迫った」

 それにしても2キロ以上先にいるロシア兵を撃ち抜く技術……うなってしまう。

2022.12.29 09:32 | 固定リンク | 戦争
岸田降ろし=萩生田政調会長
2022.12.29

政権は機能不全!萩生田政調会長と高市経済安保相を交代できない岸田首相「弱腰人事」になった根本原因

 「萩生田さんが政調会長でいるかぎり、岸田首相はやりたいことはできないね」

 年末年始の内閣改造がささやかれる中、ある自民党幹部はこう語った。

 岸田首相が防衛費倍増の財源として増税する方針を示したことで、あぶり出された岸田官邸と安倍派を中心とする自民党保守派との対立。年明けもこの対立が続くのは確実で、岸田首相が人事で何らかの手を打つのかが焦点だった。

 しかし、岸田首相は結局、内閣改造・党役員人事には踏み込まず、秋葉賢也復興相と杉田水脈総務大臣政務官の交代にとどめた。これにより岸田政権は内部に火種を抱えたまま、2023年1月下旬の通常国会を迎えることになる。

■自民党内は「学級崩壊」さながらの様相

 7月の参院選までは報道各社の世論調査で60%近くあった内閣支持率はみるみる下落し、12月は軒並み30%台まで下がった。

 これは岸田首相のみならず、松野博一官房長官をはじめとするチーム岸田の機能不全により、国会運営や閣僚の不祥事に場当たり的な対応が続き、政権運営能力に疑問符がついたことにほかならない。年明けの通常国会での本格論戦を前に、態勢の立て直しが必要だった。

 とくに12月に入って浮き彫りになったのが、岸田官邸と自民党保守派との対立の根深さだ。

 岸田首相が示した法人税などの増税方針に対して、安倍派の中堅若手議員から「内閣不信任案に値する」などの強い反発が巻き起こった。また保守派の代表格・高市早苗経済安保相が、「首相の真意が理解できない」「罷免されても仕方がない」と公然と異を唱えたほか、安倍派の閣僚や党幹部からも異論が出て、自民党は学級崩壊さながらの様相となった。

 これまでなら、保守派から岸田首相の方針に批判が出ても、最後は安倍晋三元首相がとりまとめ役を担った。安倍氏亡き今、岸田官邸が最も期待したのが、萩生田光一政調会長だった。萩生田氏は安倍元首相が最も目をかけた政治家で、安倍派を代表する形で党3役の一角、政調会長に就いている。岸田側近はこう語っていた。

 「最後は萩生田さんが出てきて『あとは俺に任せろ、打ち方やめだ』と宣言して、保守派を抑えてくれるでしょう」

 しかし今回、最後まで萩生田氏は出てこなかった。岸田官邸は増税容認派議員を会議に大量動員してなんとか保守派を抑え込んだが、ある自民党幹部はこう吐き捨ててた。

 「萩生田は何のために安倍派から執行部に入っていると思っているんだ。こういうときのためだろう」

 一方、安倍派議員は萩生田氏の立場も決して強くはないと解説する。

 「安倍派では西村康稔経産相や世耕弘成参院幹事長も安倍さんの跡目を狙っている。萩生田さんが若手議員の支持をつなぎとめるには、ここで岸田首相に尻尾を振るわけにはいかない。積極財政による経済再生は、安倍元首相の遺志の一丁目一番地だ」

■解散の必要性を主張した萩生田氏

 さらに萩生田氏の発言が官邸を驚愕させる。25日のフジテレビの番組で、岸田首相が増税を決めたら、実施する前に「国民に判断いただく必要が当然ある」と語ったのだ。

 増税を争点にした解散総選挙の必要性を主張し、岸田首相にプレッシャーをかける発言に、閣僚の1人は憤りをあらわにする。

 「解散のタイミングについて、党3役の1人が勝手なことを言うなんて常軌を逸している。首相になったつもりか」

 萩生田氏は10月、旧統一教会問題で更迭された山際大志郎・前経済再生相を独断で党コロナ対策本部長に抜擢して岸田首相の不興を買った。それに加え、増税論議で保守派の抑え役に回らなかったこと、さらには今回の解散発言を合わせ、「3アウトだ」と語る自民党幹部もいる。

 1月下旬には通常国会が召集され、野党との長い論戦が始まる。閣僚のスキャンダルはさておいても、安全保障政策の転換と防衛費の倍増、原子力発電所の新増設・建て替えを認める方針変更、さらに子ども関連予算の増額など重要な政策課題をめぐる厳しい議論が待っている。岸田首相は子ども関連予算の倍増を掲げており、これにも数兆円の財源が必要と見られている。

 自民党内では早くも「消費税率アップしか道はない」との声が出ている。防衛費の増額で余剰金などはかき集めてしまったし、国債の発行ももはや限界だというわけだ。

 しかし、消費税増税となれば、保守派議員の大反発は必至だ。安倍派の中堅議員は早くも岸田首相を強く威嚇する。

 「岸田さんは大した覚悟もないのに財務省の言いなりになっていると、完全に自分の首を絞めますよ。高市大臣はいつでも進退をかけて戦うと言っていますしね」

波乱含みの通常国会に踏み出すのにどういう態勢が必要なのか、年末年始の岸田首相の判断に大きな関心が集まった。

■内閣改造に踏み切らなかった理由

 しかし、岸田首相は萩生田政調会長や高市経済安保相の交代には踏み切らなかった。また官房長官や首相秘書官などのチーム岸田にも手を入れなかった。この判断について岸田派幹部が内情を吐露する。

 「今、ガタガタすると傷口が広がってしまう。それに安倍派を敵に回すと、二階俊博前幹事長や菅義偉前首相と『とりあえず岸田を変えよう』と結託される可能性がある。今は我慢するしかない。岸田派は何といっても第4派閥なんだ」

 さらに政権を支える麻生太郎副総裁と茂木敏充幹事長が、内閣改造するなら大義名分として国民民主党との連立に乗り出すべきだとの考えを持っていたが、調整がつかなかったことも、岸田首相が大きく動かなかった要因の1つだ。

 自民党幹部の1人は「連立には国民民主党が抱える労働組合が丸ごとついてこないと意味がない。そこの交渉が難しい」と話す。岸田首相は公明党への配慮もあって慎重姿勢を崩さず、国民民主党の玉木代表は「僕らは官邸には嫌われているからね」と周辺に語った。

 そして改造を見送った岸田首相は、27日に出演したBS-TBSの番組で驚きの発言を行った。

 「それ(増税)までには選挙があると思います」

 前出の萩生田政調会長の発言に足並みをそろえる発言。首相が衆議院の解散という「伝家の宝刀」をいつ抜くか、期限を切るのは前代未聞だ。

 ある閣僚経験者はこうつぶやいた。

 「岸田首相が増税を次の選挙の争点にすると約束したようなものだ。岸田下ろしが起きるきっかけを作ってしまった」

 発言翌日の28日、松野官房長官はわざわざ記者団を集めて「岸田首相に発言の真意を確認したところ、税が上がる前の選挙も可能性としてありうるということを言っただけだ」と釈明したが、萩生田氏に配慮せざるをえない岸田首相の弱腰が印象づけられる結果となった。

■政権の「機能不全」を抱えたままの2023年

 岸田政権には体を張って危機管理に当たる側近も、政策実現のプロセスを描くスタッフも見当たらず、首相が前面に出て、場当たり的判断を繰り返してきた。また党内へのにらみが効かず政権批判が閣内からも公然と飛び出す状況だ。

 岸田首相はこの構造的な機能不全には手をつけず、新しい年を迎えようとしている。激動する世界情勢の中、日本もさまざまな課題でまったなしの対応が求められる2023年、われわれはどんな政治を見せられるのだろうか。
2022.12.29 09:19 | 固定リンク | 政治
博士のアイドルグループ「PhD48」始動
2022.12.29
博士だけのアイドルグループ「PhD48」始動 “任期付きアイドル”はポスドク問題への風刺? 発起人に意図を聞いた

 さまざまなコンセプトのアイドルがしのぎを削るなか、メンバー全員が博士号持ちのグループ「PhD48」プロジェクトが立ち上がり、ネットで注目を集めています。発起人にして物理学者の武田紘樹さんに話を聞きました。

※PhD=Ph.D=Doctor of Philosophy(博士号)

 PhD48は、「メンバー全員博士号持ちのアイドルグループを作ろう」という、武田さんのツイートがもとで誕生したオーディション企画。研究者の多彩な個性を発信することで、学問と研究をもっと身近にしようという企画のもと、多くの研究者や博士課程の大学院生を対象に、春ごろからメンバーを募ってきました。

 メンバーに応募してきた法学専門家から、AKB48グループと酷似した名称が「不正競争防止法の混同惹起行為に当たる可能性がある」との指摘もあったことから、当初はオーディション名の「博士アイドル化計画」で活動。パロディとはいえ筋は通すべきといった考え方から、のちにAKB48グループの運営会社に許諾を求めたところ、快諾を得られたということです。

 現在は第2次審査として、“推し本の布教”をテーマとするプレゼンを実施中。ネットでは「論文の査読が通ると握手券1枚」「学術的なMCに期待」「ライブ中に『私、この分野に関しては素人なんですが』って合いの手が入りそう」「箱推ししたい。科研費を投げ銭したい」などと、さまざまな反応を呼んでいます。

 編集部は武田さんを取材し、企画の経緯や今後の展開について話を聞きました。

―― この企画を始めたきっかけについて教えてください

武田さん 4月ごろに現実逃避して「研究は儲からないから博士だけのアイドルグループPhD48を作って儲けようかな」と妻に話したのがきっかけです。その会話をツイートに書いたら反響があったことから、本当に企画することとなりました。

―― 今後の展望や目標を教えてください。いわゆる「歌って踊る」アイドル活動もやっていくのでしょうか

武田さん 歌って踊る活動は私にノウハウがないので現状難しいですが、応募者は「言われたらやる」と結構ノリノリな人が多いです。そのようにアイドルや音楽側の活動に詳しい協力者が現れれば、面白そうですし希望者はやってもいいと思います。

―― PhD48の名称についてAKB48公式に許可を取ったということですが、不正競争防止法の懸念については、それで解決したのでしょうか

武田さん PhD48の名称はAKB48などの48グループをオマージュしているので、許可も取らず活動するのは良くないと思い、当初は「博士アイドル化計画」という名前を使っていました。その後、縁あってAKB48の担当社長様に許可をいただけまして、「AKB48公式に使用させていただく筋は通している」とは言えます。

―― その縁で、名前以外の面でAKB公式と何か連携した取り組みなどを行う予定はありますか

武田さん 名前以外で連携することは恐れ多いのでこちらから伺うことはありませんし、今のところ予定もありません。「学術を身近にしたい」という気持ちはあれど、スタッフ・応募者ともにみんな有志で協力してもらってるので、その活動により誰かに迷惑をかけるということはしたくなかったんです。

 また、専門家集団が何か浅い判断をするのはダサいので、気持ちよく活動するためには一声かけて許可を取りたいと思っていました。公式とつないでくれた方、またグループ側の寛大な心に感謝したいです。

―― アイドルグループの運営は大変なことだと思われますが、運営スタッフにはどのような人が参加しているのでしょうか

武田さん スタッフも全員アマチュアで、「学術を身近にするためのゆるいアウトリーチ活動」に共感してくれているボランティアです。現役の大学生、大学院生、研究員や会社員などまちまちですが、現在進行形で研究をしている人か、どこかのタイミングで研究に携わっていた人がほとんどですね。

―― 「任期付き」のアイドルグループということですが、活動が期間限定なのか、一定期間でメンバーを入れ替えるのか、いわゆるポスドク問題への問題提起の意図があるのでしょうか

武田さん 「任期付き」は風刺でもありますが、パロディしたほうが面白いですし、ネタを考えるのが楽なのでそうしています。ボランティアである以上、何年もプロデュースして活動を維持することは難しいこともあり、現実的に運営を維持するのは1年程度が限界だなと思ってそう決めました。でないと、私が研究できなくて無職になってしまいます。

 今後も継続するかは、支援の仕組みを整えられるか、時間が取れるか、要望があるかといった要因で決まりますから、今のところ未定です。まず、言い出したからには現在の企画に全身全霊を注ぐ所存です。
2022.12.29 09:02 | 固定リンク | エンタメ

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