立て籠り「アパート放火」
2023.10.31
埼玉・蕨郵便局で銃を持った男がたてこもり、人質の有無を確認中 戸田市の病院の発砲事件、アパート火災との関連調べる

埼玉県戸田市の戸田中央総合病院で「爆発音のような大きな音がした」と110番通報がありました。医師と患者の男性2人がけがをしています。

一方、蕨郵便局で「拳銃を持っている男が来ている」と通報があり、たてこもりました。さらに戸田駅の近くではアパート火災が発生していて、警察は関連があるとみて詳しく調べています。

 午後1時10分すぎ、戸田中央総合病院で「病院の前で爆発音のような大きな音がした」と110番通報がありました。警察によりますと、男が病院の外から室内に向かって発砲したとみられ、窓ガラスはハチの巣状に割れていて、40代医師と60代患者の男性2人がけがをしました。けがの状況や容体はわかっていません。

 現場近くにいた女性によりますと、「大きな音がして、外に出ると拳銃のようなものを持った人がバイクで去った」ということです。男は年齢が50歳から70歳くらいで、身長が160センチほど、体格は中肉、服装は上下とも黒色でヘルメットをかぶりバイクに乗っていました。警察は、現場の状況から拳銃発砲事件して捜査しています。

 一方、午後2時15分ごろ、蕨郵便局で「拳銃を持っている男が来ている」と110番通報がありました。男は銃を持っていて、郵便局内にたてこもり、うろうろしているということです。人質がいるのか警察が確認を進めています。警察は半径300メートルに避難するよう指示し、誘導しているということです。

 また、午後1時ごろ、戸田駅近くのスーパーのそばのアパートで「1階から火が出ている」と119番通報がありました。消防が消火活動をしていて、逃げ遅れた人はいないということです。

 警察はたてこもりとアパート火災が病院の発砲事件と関連があるとみて、詳しく調べています。

 これを受け、戸田市は保育所などに外に出ないよう指示をしているということです。また、蕨市教育委員会は市内の小学校7校、中学校3校で、児童と生徒を下校させずに校内で待機させているということです。
2023.10.31 21:46 | 固定リンク | 事件/事故
ビッグモーター新社長、副社長ら聴取
2023.08.16
ビッグモーター新社長、副社長ら聴取 保険金不正請求問題で国交省 整備工場に立ち入り検査、最終的に行政処分も

ビッグモーターによる自動車保険の保険金不正請求問題で、国土交通省は26日、同社への聴取を実施する。社内調査では、少なくとも1275件の不正が見つかった。国交省は同社から詳細を確認し、一連の不正が道路運送車両法違反に当たるかどうかを調べる。

同社によると、聴取には和泉伸二社長や石橋光国副社長(いずれも26日付で就任)らが出席するという。直前で退任した兼重宏行前社長と長男の宏一前副社長の出席は不透明。6月に外部弁護士がまとめた調査報告書では、従業員が故意に車体を傷つけて修理代を水増し請求していたとされている。

聴取で法令違反の疑いが強まれば、ビッグモーターの整備工場に立ち入り検査する方針。最終的に各地の運輸局が工場を行政処分する可能性がある。

■出向の保険会社の責任は

「ビッグモーター」監督官庁がメス 出向の保険会社の責任は 第三者機関による調査も浮上、対象は数十万台規模か

自動車保険の保険金不正請求問題が発覚した中古車販売大手「ビッグモーター」に対し、監督官庁が本格的な調査に乗り出している。国土交通省は26日にも、同社側から聞き取り調査を行う方針を固めた。同省関係者への取材で判明した。斉藤鉄夫国土交通相は21日の閣議後記者会見で、ヒアリングを「国交省内で近日中に実施する」と述べていた。道路運送車両法に違反する疑いがあると認められれば、事業場への立ち入り検査なども検討する。

金融庁はすでに、ビッグモーターの保険代理店としての業務実態を調査している。不正横行期間中、ビッグモーターに出向者を出していた損害保険大手の責任の有無も調査の焦点となる。

ビッグモーターに対する第三者機関による調査も浮上している。社内調査では踏み込み不足になると懸念した損害保険会社が要求した。対象は数十万台規模に膨らむ可能性がある。

■ビッグモーター保険金不正請求

ビッグモーター保険金不正請求 車所有者への器物損壊・保険会社への詐欺で立件も 止めるべき経営陣「黙認なら共犯に」

「買い取り台数日本一」をうたう中古車販売大手ビッグモーターによる自動車保険の保険金不正請求問題が大きな衝撃を与えている。車両を故意に傷つけ、損害保険会社に修理代を水増し請求する不正行為が全国の工場であったと外部弁護士による調査報告書が認定したが、経営陣や従業員らは刑事や民事でどんな責任を問われる可能性があるのか。専門家に聞いた。

調査報告書では、経営陣は工場に対し、修理による収益として1台当たり14万円前後のノルマを課していたとされている。案件は「@(アット)」の隠語で呼ばれ、工場長同士の情報交換によって、靴下にゴルフボールを入れて車両にぶつけたり、工具のドライバーでひっかくなどさまざまな手口の不正が広まったという。

元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士によると、刑事責任では、車を損傷させたことで器物損壊罪(3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料)に加え、詐欺罪(10年以下の懲役)に問われる可能性があるという。「車両を自ら壊しているにもかかわらず、客による損傷を装って保険会社に請求し、保険金が支払われることで詐欺罪が成立する。器物損壊の被害者は車の所有者だが、詐欺の被害者は、直接お金を出している保険会社になるだろう」と解説する。

責任が及ぶ範囲として若狭氏は、「直接の不正行為をした従業員のほか、指示をしていた上司も責任が問われる可能性がある。経営陣も止めるべき立場にありながら黙認していれば、共犯になりうる」と語る。

損害賠償など民事についてはどうか。若狭氏は「保険会社側が水増しされた分の保険料の返金を請求するだろう。車の所有者個人については『騙された』という点で慰謝料を請求できる余地もあるが、認められたとしても1人あたり5万~10万円程度ではないか」との見方を示す。

一方、高橋裕樹弁護士は「保険額を超えた修理代を個人が負担していた場合は請求できるが、ビッグモーターの従業員による損傷かどうかを見分けることは簡単ではない。損傷によって車の価値が目減りする『格落ち』について損賠請求も可能だが、高級車でない限り、認められないことも多い。認められたとしても、1台当たり高くて10万~数十万円前後で、物損の場合、慰謝料も発生しないため、訴訟費用の割に合わないのが現実だ」と指摘した。

■ビッグモーターが開けた「パンドラの箱」

ビッグモーター問題が開けた車体整備業界の「パンドラの箱」 背景に理不尽押しつける損保会社と指定工場の力関係

「ビッグモーターの保険金不正請求問題に関して言えば、それは絶対に許すことのできない問題であることは間違いない。しかしそうした不正行為に手を染めていたのは、果たしてビッグモーターだけだったのか。もしかするとビッグモーターの一件が発覚したことによって、車体整備業界のパンドラの箱が開いてしまったようにも思える」

東京都内で自動車整備工場を経営する、ベテラン修理工がこう言ってみせる。

このベテラン修理工の言う、業界の「パンドラの箱」とは一体どのようなものなのだろうか。

「われわれの業界には、『ダイレクト・リペア・プログラム(DRP)』と呼称される仕組みがあります。このDRPとは、損保会社が自動車ユーザーに対して整備工場を直接紹介する仕組みのことを指します。その具体的な内容を一言で言ってしまえば、損保会社は整備事業者に対してお客を紹介する代わりに、修理に要した費用から一定額を差し引いた金額を、損保会社に請求する、というものです」(前述のベテラン修理工)

そして改めて指摘するまでもなく、損保会社の整備事業者への支払いは、保険金によって賄われることとなる。

それぞれの整備事業者が設定している工賃(時間当たりの対応単価)を、車体整備業界では「レバーレート」と呼んでいるが、DRPの仕組みが適用されると、その決定権は損保会社が握るのだという。

「整備事業者は損保から仕事を割り振られるのを待つ身ですから、立場的には損保会社のほうが圧倒的に上になってしまいます。従ってレバーレートも損保会社サイドに有利になるように設定されてしまうことが常です」(前述同)

しかもだ、そこからオートマチックに一定割合で値引きさせられてしまうのだ。

「細かい仕事の場合、その時点で赤字になってしまうこともあります。しかし整備事業者に課せられる負担は、それだけではないのです。事故車や故障車の回収や納車、はたまた代車の費用についてもDRPでは無料、つまり損保会社にはわれわれは請求できないことになっているのです」(別の整備事業者)

しかし、損保会社からのそうした理不尽な要求を飲んで指定工場にならないことには、なかなか仕事にありつくことができないという。要求を断って適正価格で仕事をしようとしたならば、その仕事は他の業者に回されてしまうだけなのだ。

つまり今回のビッグモーターが手を染めてしまった保険金不正請求問題の背景には、前述してきたような車体整備業界の暗部が見え隠れしていると言っていいだろう。

もちろんビッグモーターがやったことは、場合によっては保険金詐欺とされてもおかしくない行為だ。絶対に許されるものではない。

■金融庁が保険契約捏造で報告命令

ビッグモーター、求人「年収5千万」の裏ではびこる不正の温床 追及本格化、金融庁が保険契約捏造で報告命令

泣く子も黙る金融庁が、中古車販売大手ビッグモーター問題の追及に本腰を入れる。自動車保険の水増し請求疑惑に続き、保険代理店としての立場を悪用し、虚偽の自動車保険契約を結んでいた疑いも浮上、保険業法違反の恐れがあるとして実態を調べる。

金融庁は31日にも同社に報告徴求命令を出す。関東財務局も既に同社役員を呼んで任意の聴取を行っており、問題が認められれば業務改善命令などの処分を行う。一定期間の業務停止や保険代理店の登録取り消しといった厳しい措置に踏み切る可能性もある。

関係者の話を総合すると、個人が所有していない車両を対象とした保険契約が昨年、福井県の店舗で複数確認され、捏造に当たると判断された。対象車両は車検証がある展示車両などが考えられる。

これまでのところ契約者自体が架空だった事案は確認されておらず、契約件数や手数料収入のノルマがあったかどうかは分かっていないが、従業員が保険料を自己負担した可能性がある。

報告徴求命令は、金融機関や金融商品取引業者による不正な取引などの恐れが生じた場合、金融庁が業務や財務の状況に関する報告や資料の提出を命じるもので、今回は損保7社も対象となっている。

28日には国土交通省が道路運送車両法違反の疑いで同社の店舗を立ち入り検査した。

求人サイトでは「営業職の平均年収1109万円、最高年収5040万円」など好待遇を強調していた同社だが、その裏に不正もいとわぬ体質がはびこっていた疑いが強まっている。

帝国データバンクの調べでは、同社は2022年度の中古車販売市場でシェア15%と業界最大手。帝国データは「消費者の不信感などから中古車需要の減少など風評悪化による影響が懸念される」としており、中古車市場全体への打撃になりかねないと指摘している。

■兼重社長辞任も「院政」確実 

本気度足りないグダグダ会見、強気発言連発も最後はトーンダウン

中古車販売大手ビッグモーターが25日、自動車保険の保険金不正請求問題の発覚後、初めて記者会見を開き、兼重宏行社長(71)と長男の宏一副社長(35)が辞任すると発表した。兼重氏は一連の不正行為を謝罪した一方、長時間の質疑で強気な顔をのぞかせる場面もあり、識者からは「なぜこんな会見になったのか」と疑問の声も上がった。兼重父子は辞任後も「院政」を敷く可能性が高く、同社が変われるのかは不透明だ。

100人を超える報道陣が詰めかけた会見場に現れた兼重氏は「私の責任だと極めて重く受け止めており、深く反省をしています」と謝罪。和泉伸二専務(54)=26日付で新社長に就任=らとともに深く頭を下げた。

ところが兼重氏の言葉は質疑応答の1問目から脱線した。ゴルフボールで故意に車に傷をつけて保険金を水増し請求していたことについて、「衝撃的で許せない。ゴルフを愛する人に対する冒涜(ぼうとく)ですよ! 事実関係が分かり次第、(関与した社員らの)刑事告訴を含む厳正な対処をしたい」と声を荒らげた。

兼重氏は、短期間で約1000人の退職者が出たと報じられたことには「辞めた人間の数は数えたことはない」とし、「不正を働いた人間はそれなりの償いをしてもらいたい」と強気の言葉を連発した。報道陣からは「経営トップとして被害者側に立っているのか加害者側に立っているのか」との質問も上がった。

展示した自動車が見やすいように店舗前の街路樹に除草剤がまかれていたのではとネット上で話題になっていることには「環境整備で…」と口にしかけて、隣の役員が慌てて割って入る一幕もあった。さらに、元社員のユーチューバーらが不正を生んだ企業風土を告発していることには「自分の胸に手を当てて考えて」と反省を促して〝再炎上〟した。会見に姿を見せなかった長男の宏一氏が降格人事を繰り返していたパワハラ疑惑については「行き過ぎがあったのかも」と話すにとどめた。

「組織ぐるみではない。天地神明に誓って不正は知らなかった」と否定した兼重氏は、会見冒頭で述べた刑事告訴について「そこまでする必要はない」とトーンダウンして2時間超の会見を終えた。

雑誌「経済界」編集局長の関慎夫氏は「準備期間があったにもかかわらず、なぜこんな会見になったのか」と話す。兼重父子は〝完全退陣〟だと強調されたが、オーナーであることに変わりはない。「いくら身を引くといっても、消費者はそのようには見ない。このような対応をしていたら会社の存続そのものが危うくなるのではないか。本気でというには物足りない会見だった」と述べた。

■保険金不正請求で批判止まらず

ビッグモーター、保険金不正請求で批判止まらず…「非常にショッキング」「常識を超えている」 修理の新規受付停止

自動車保険の保険金不正請求問題が発覚した中古車販売大手ビッグモーターに対する批判が止まらない。経団連の十倉雅和会長(住友化学会長)は21日、「あってはならない話で、詐欺だ。非常にショッキングな事件だ」と批判した。同社に対しては、副会長で東京海上ホールディングス会長の永野毅氏も「われわれのビジネスの常識を超えている」と述べており、驚愕(きょうがく)の不祥事発覚の余波が続いている。

一方、ビッグモーターが、事故などによって持ち込まれる車両修理の新規受け付けを停止したことが21日、同社関係者への取材で分かった。自動車保険の保険金不正請求が横行した問題への対応に専念するためで、ビッグモーター幹部が21日、店長クラスの従業員に対してLINEで通知した。

通知によると、修理の受け付け停止で工場などの作業が減ると見込まれることについて「今しばらくこの踏ん張りに耐えていただくことにご理解、ご協力を強くお願いします」と求めた。再開時期は未定で、長期化すれば業績への打撃は必至とみられる。
2023.08.16 21:03 | 固定リンク | 事件/事故
SMプレイ結束バンドで拘束「首を複数回刺す」
2023.08.16


■ススキノ首切り遺体 恐怖の動画撮影 田村瑠奈容疑者

後ろ手で拘束し殺害か 札幌ホテルの首切断事件、異常な犯行の様子が明らかに 押収された動画に男性を襲う場面が

札幌・ススキノのホテルで首を切断された男性(62)の遺体がみつかり、田村瑠奈容疑者(29)ら親子3人が殺人の疑いで逮捕された事件で、その異常な犯行の様子が明らかになってきている。

瑠奈容疑者は7月1~2日、ホテルの室内で、男性(62)の首元付近をナイフのような刃物で複数回突き刺し、出血性ショックで死亡させたとされる。

遺体の状況などから、男性はこのとき、後ろ手に拘束されており、抵抗できない状況の中、背後から刺されていたことが判明。押収された動画にも、ホテルの浴室でナイフを持った人物が男性を襲う様子が映っていた。

また、いまだに男性のスマートフォンは発見されていないが、瑠奈容疑者がホテル客室内で男性のスマホを工具で壊したとみられることも分かった。札幌・中央署捜査本部は瑠奈容疑者らが証拠の隠滅を図ったとみている。

■容疑者宅から「頭部発見」

札幌の首切断事件、父母娘が逮捕の異様な展開「人間を象徴する部分、遺棄以外の意味も」

札幌市の繁華街ススキノのホテルで男性の切断遺体が見つかった事件が大きく動いた。死体損壊などの疑いで逮捕された職業不詳、田村瑠奈(るな)容疑者(29)と父親の勤務医、修容疑者(59)の同市内の自宅から、頭部とみられるものが見つかったことが25日、分かった。札幌・中央署捜査本部は被害者のものとみて確認を進める。

捜査本部が自宅を家宅捜索したところ、人の頭部とみられるものが見つかった。瑠奈容疑者が1人で実行し、修容疑者は送迎するなどしていたとみている。捜査本部は25日、同じ男性に対する死体損壊などの疑いで母親のパート従業員、浩子容疑者(60)も逮捕した。娘と父親、母親が共犯で逮捕されるという異様な展開で、動機については謎も残る。

被害男性は北海道恵庭市の会社員、浦仁志さん(62)。死因は刺し傷による出血性ショックで、捜査本部は殺害容疑も視野に捜査する。

瑠奈容疑者について、近所の人たちは「地味な印象」「あまり見かけなかった」と話し、交流が乏しかった様子もうかがえた。「小学校の頃から学校にはあまり行っていないようだった」との証言もある。

修容疑者は札幌市の勤医協中央病院に精神科科長として勤務。身体疾患で入院した患者らの不安を和らげる「リエゾン・コンサルテーション」を担当していた。過労死やうつなど、メンタルヘルスに関する多くのシンポジウムや、講演会など社会的、啓蒙(けいもう)的な活動にも携わっていたという。

東京未来大の出口保行教授(犯罪心理学)は「通常は身内が犯罪を起こした場合は自首を勧めるなどストッパーになることが多い。親子で共犯になるのは珍しい。一般論として父親の犯行を娘が助けるという構図は考えにくく、娘の犯行に父親が介在したと考えられる。何らかの目的で計画段階から関与したか、後始末を手伝った可能性も考えられる」と語る。

自宅は札幌市営地下鉄の駅から歩いて数分の静かな住宅街にある3階建てで、近所の住民らによると、一家は新築された約20年前に住み始めたという。

自宅に頭部を隠していたとみられることについて、出口氏は「外よりも自宅の方が発見されにくいとして遺棄目的だった可能性はある。父親が医師として保存の専門知識を生かしたとも推測できる。ただ、通常は遺体を自分のそばに置いておくことは考えにくい。頭部は人間を象徴する部分なので、他の意味があるのかもしれない」との見方を示した。

■「犯罪心理学者」

札幌ススキノ首切り遺体「切断頭部を動画撮影」の猟奇性、何者かが浴室で触る様子も 「よほど自分の行為に執着か」

事件は一段と猟奇性を帯びてきた。札幌市中央区の繁華街ススキノのホテルで男性(62)の遺体を損壊するなどした疑いで無職、田村瑠奈容疑者(29)=同市厚別区=と両親が逮捕された事件で、切断された頭部を撮影した動画が押収されていたことが分かった。どのような精神状態だったのか。

動画は容疑者親子宅の家宅捜索で見つかり、浴室で撮影されていた。何者かが手袋をして頭部を触っている様子も映っていたといい、札幌・中央署捜査本部は特定を進め、経緯を調べる。

頭部は親子宅の浴室で見つかった。一部傷みが進行しており、歯型から身元を北海道恵庭市の会社員、浦仁志さんと確認した。

犯罪心理学が専門の出口保行・東京未来大教授は、「普通はあり得ない行為だ。多くの犯罪者は自分の犯行に関するものが映像のような証拠に残ることを忌み嫌う。よほど自分の行為に執着していたのかもしれない」と指摘する。

事件は7月1日午後10時50分ごろ、札幌市内のホテルの客室に瑠奈容疑者と浦さんが入り、約3時間後に瑠奈容疑者が1人で退出した。その際に、瑠奈容疑者は切断した首を自宅に持ち帰ったとみられる。

出口氏は「相手の命を奪うという結果だけではなく、死んでいく様子に刺激を受けるなど殺害のプロセスに重きを置く犯罪者もいる。切断された頭部を撮影するのは常軌を逸した行動であるのは確かだが、相手に対する負の感情、恨みが強かった可能性もある」との見方を示した。

瑠奈容疑者は1人で首を切断した可能性が高いが、「海外では捜査機関が犯人を男性だとみていたが、結果的に女性だった事件もある。精神状態次第で人格や顔つき、筋力まで変化するという事例も報告されている。ただ、被害者は瑠奈容疑者の父親と近い年齢で、トラブルがあってもすぐに殺意がわくとは考えにくい。一度トラブルがあった人物となぜ2人でホテルに入室したのかも注目される」と日向野氏は語る。

修容疑者は送迎役を務め、浩子容疑者は自宅に頭部が持ち込まれていたことを認識していた疑いがある。日向野氏は「一般には子供が犯罪に至るレベルの行動をしようとした場合、家族が説得するか裁判に持ち込むのが普通で、共犯者にはなりにくい」としたうえで、こんな見方を示す。

「修容疑者が瑠奈容疑者に対して〝一体感〟に近い強い愛情を抱いていた場合、娘のトラブルの話を聞いて、自らの社会的地位を考慮できなくなるほどの怒りの感情がわいたとも考えられる。母親は日常から父親に従わざるをえない立場だったのではないか」

■田村瑠奈容疑者が男性から「暴力を受けた」と母・浩子容疑者が主張 家族ぐるみの犯行心理

札幌市の繁華街ススキノのホテルで男性(62)の遺体を損壊した疑いで、職業不詳の田村瑠奈容疑者(29)ら親子3人が逮捕された事件で、母親の浩子容疑者(60)が「娘と男性との間でトラブルがあった」と供述していることが分かった。瑠奈容疑者の犯行の動機となった可能性もあるが、父で精神科医の修容疑者(59)が計画段階から関与するなど「家族ぐるみ」で犯行に及ぶのはやはり異様だ。一家の心理状態を精神科医が読み解いた。

浩子容疑者は、瑠奈容疑者が被害男性から暴力を受けたとの趣旨も主張している。札幌・中央署捜査本部は真偽を含め慎重に調べている。

捜査本部は、犯行現場のホテルには瑠奈容疑者だけが立ち入ったとみている。修容疑者は瑠奈容疑者とともに事件で使われたとみられるのこぎりを購入。同じ店でスーツケースも買うなど、計画段階から遺体を切断、持ち去ることを想定していた疑いがある。

ヒガノクリニック院長で精神科医の日向野春総氏は6日の夕刊フジで、犯人像として「女性、医療関係者の可能性」を指摘していた。

■「人間の証明」から 「ゆがんだ愛情はいい結果をもたらさない」

札幌・ススキノのホテルで男性の切断遺体が見つかった事件は、一緒にホテルに同行した女に加え、その両親も逮捕されるという異常な様相を見せています。犯行前には父と娘でのこぎりを購入しており、家族ぐるみの犯行の線が濃厚です。

識者からは、親であれば普通、自首をうながすなどストッパーとなることが多いという指摘も上がっています。

親が子の犯行を手助けするという理解しがたい事件をみて、先日亡くなった作家、森村誠一さんの代表作「人間の証明」を思い出す。

1977年の映画版では、トップデザイナーとして確固たる地位を築いた女が、終戦直後に米兵との間にもうけた息子の突然の来日から犯罪に手を染める物語と並行して、ひき逃げ事件を起こしたもう一人の息子のほうは何とか助けようとする物語が進行します。

息子からひき逃げ事件を告白された女は、息子を守るためにアメリカへ送り出すのです。自身の、そして政治家である夫の地位を守るためでもありますが、すでに一人の息子を殺害して失った女が、もう一人の息子のほうは失いたくないという思いでそうした行動を取ったのです。

映画では、もう一人の息子もアメリカで警察官に射殺されてしまい、女はすべてを失います。

今回の事件で、両親がなぜ犯行を手助けしたのかは、これからの捜査で解明されるでしょう。娘への愛情もあったに違いありませんが、ゆがんだ愛情は決していい結果をもたらしません。
2023.08.16 20:36 | 固定リンク | 事件/事故
兼重宏一前副社長「死刑死刑死刑」とLINE送る
2023.08.01



ビッグモーターの深刻度 数々の悪行と兼重社長の他人事のような態度 損保ジャパンと〝ズブズブ〟 兼重宏一前副社長「死刑死刑死刑」とLINE送る

ビッグモーターの板金塗装部門が顧客の車に刃物やヤスリを使ってわざと傷をつけるなどして、修理代を水増し請求していたことが内部告発により明らかに。元社員や現社員がテレビの前でブラック企業の実態を証言し、その悪質さと利益追求体質が浮き彫りになった。

「成果至上主義で、すべての部門に数字でプレッシャーをかけ、社員を縛っていた。自動車販売業界で厳しいノルマをかけられる営業スタッフの話はよく聞きますが、ビッグモーターは工場部門でも工費と部品交換で得られる1台あたりの利益の合計を『@アット』と呼び、それを14万円前後にするように上層部から要求されていた」

中古車販売は買い取り販売が売り上げの大半。板金塗装はそのサポート役で部門売り上げは全体の2%にすぎない。不正が起きた背景にあるのは制裁人事だった。

「経営陣はアットの目標が達成できないと工場長を交代したり平社員に降格したりする露骨な処分をしていた。それを恐れた現場幹部が不正に手を染めたのですが、それが組織ぐるみだったのかどうか、今後追及されるでしょう」

ビッグモーターのオーナーである兼重宏行社長(当時)は今月25日に会見を開き、その場で辞任を発表したが、「知らなかった」「がくぜんとした」と関与を否定し、その態度が他人事のようだと非難が殺到した。

同氏の息子である兼重宏一前副社長(当時)は実権を握り現場に指示を出していたとされ、成果が乏しい社員に「死刑死刑死刑…」というLINEを送ったことが判明。

その宏一氏はかつて「損保ジャパン」の前身企業に在籍しており、同社からビッグモーターに2011年から延べ37人の出向者を受け入れるなど〝ズブズブの関係〟が疑われている。

「ビッグモーターは自賠責保険の契約手続きを行う保険代理店も兼ねていたので、損保ジャパンの大事な取引先。事故車修理には保険調査員が立ち会うのが原則ですが、数年前からそれを省略するようになり、不正がまかり通るようになった」と先の全国紙社会部記者は話す。

店舗前の街路樹を枯死させた疑惑も浮上し、ビッグモーターの数々の悪行があぶり出されつつある。国交省や金融庁も調査に入っており、今後の展開から目が離せない。

■虚偽の自動車保険契約の疑い…従業員が負担、件数積み増し

自動車保険の保険金を不正請求していた中古車販売大手ビッグモーターが、福井県内の店舗で、虚偽の自動車保険契約を複数結んでいた疑いがあることがわかった。ビッグモーターは複数の損害保険会社の保険代理店となっており、虚偽契約は保険業法に違反する恐れがある。

関係者によると、虚偽契約には車検証がある展示車両などが使われた可能性があるという。保険料は従業員が負担していたとみられ、契約件数の積み上げを狙った可能性がある。

ビッグモーターは、保険代理店として、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)契約のほか、任意保険の販売などを行っている。保険の契約件数に応じ、ビッグモーターは損保会社から販売手数料を得ている。

金融庁は、31日にもビッグモーターと損害保険ジャパンと、三井住友海上火災保険や東京海上日動火災保険など損保会社計7社に対して報告徴求命令を出す方針。保険代理店としての業務実態や損保会社との取引実態などを詳しく調べる。

ビッグモーターを巡っては、損保ジャパンが保険代理店契約を解除すると発表。三井住友海上と東京海上も契約解除を検討している。

保険金不正請求問題で、金融庁は31日、同社と損害保険ジャパンなど損保7社に保険業法に基づく報告徴求命令を出した。ビッグモーターが虚偽の保険契約を結んでいた疑いも浮上しており、同法違反などに該当しないか調査する方針だ。

命令の対象は他に三井住友海上火災保険、東京海上日動火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、AIG損害保険、共栄火災海上保険、日新火災海上保険。ビッグモーターは7社とそれぞれ保険代理店契約を結び、自動車保険を販売していた。

損保ジャパン、三井住友海上、東京海上の3社はビッグモーターに複数の出向者を派遣していた。金融庁は出向者の役割に加え、保険金の不正請求を認識していなかったかどうかについて詳しい報告を求める。

 一方、関係者によると、福井県内のビッグモーターの店舗で、車検証がある展示車両などを使い、虚偽の保険契約を結んだ疑いがあるという。保険料は従業員が負担していたとみられ、契約件数の積み上げを狙った可能性がある。

 本来必要のない保険の販売や、契約者が不利益を被るような行為は保険業法違反に該当する。虚偽契約が事実であれば、代理店としての業務停止や代理店登録の取り消しといった処分に至る可能性もある。

■ビッグモーターに37人出向の損保ジャパン

自動車保険の保険金不正請求を行っていた中古車販売大手「ビッグモーター」に対し、損害保険ジャパンが2011年から計37人の出向者を派遣していたことがわかった。三井住友海上火災保険と東京海上日動火災保険も出向者を出しており、不正請求を見抜けなかった損害保険会社の姿勢を問う声が上がる可能性がある。

損保ジャパンは、ビッグモーターの板金や営業、品質管理部門に出向者を派遣していた。一時期はビッグモーターの第2位株主でもあった。損保ジャパンによると、現在は資本関係はないという。

損保ジャパンは取材に対し、「不正を認識していた出向者はいない」としている。一方で社外弁護士による調査を検討しているという。

ビッグモーターに対しては、三井住友海上は17年度から計3人を板金部門、東京海上も20年度から計3人を営業部門に出向させていた。3社はいずれも現在、出向を取りやめている。

損保各社はビッグモーターと保険代理店の契約を結んでおり、自動車保険の契約者に対し、同社を修理工場として紹介していた。

金融庁は、ビッグモーターの保険代理店としての実態などについて、損保各社に報告を求めることを検討している。

■金融相が損保ジャパンを重点調査

中古車販売大手ビッグモーターによる保険金不正請求問題について、鈴木金融相は1日の閣議後の記者会見で、前日に報告徴求命令を出した損害保険会社7社のうち、損害保険ジャパンに対しては他の6社よりも踏み込んだ対応で臨む姿勢を明らかにした。

鈴木氏は、損保7社に対する調査では、「不正行為の被害を受けた顧客への対応状況を確認していく」と述べた。一方、損保ジャパンに対しては「本件に関する事実認識や、ビッグモーターへの出向者にかかる事実関係、1社だけ顧客紹介を再開した際の経緯などについても確認する」と述べ、重点的に調査を進める考えを示した。金融庁によると、各社には8月中に回答するよう求めた。

■金融庁、ビッグモーターと損保7社に報告徴求命令

中古車販売大手「ビッグモーター」による保険金不正請求問題で、金融庁は31日、ビッグモーターと損害保険ジャパンなど損保会社7社に対して、保険業法に基づく報告徴求命令を出した。

報告徴求命令を出した損保会社は、損保ジャパンのほか、三井住友海上火災保険、東京海上日動火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、AIG損害保険、共栄火災海上保険、日新火災海上保険の計7社。ビッグモーターは7社と保険代理店契約を結び自動車保険を販売していた。

■「優位な立場にあったのはビッグモーター側」か

中古車販売大手ビッグモーターによる保険金不正請求問題は、損害保険会社との「持ちつ持たれつ」ともいえる関係が明らかになってきた。両者は保険代理店契約を通じ、互いの客を紹介し合う関係にあった。金融庁も実態解明に乗り出しており、不正を見抜けなかったとする損保各社の責任も焦点になる。

存在感

「保険契約を増やしたい営業現場にとって、ビッグモーターは重要な取引先の一つ。優位な立場にあったのはビッグモーター側だろう」。ある損保業界関係者は話す。

ビッグモーターは損保各社と代理店契約を結び、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)や任意保険を販売している。損保会社は契約者から事故の連絡を受けると、修理工場としてビッグモーターを紹介していた。これが同社の修理部門の売り上げ拡大につながっていた。

一方、ビッグモーターは紹介件数に応じ、自賠責保険の契約をどの損保会社に割り振るか差配していたという。

強制保険の自賠責は、損保会社や代理店にとって利益も損失も出ない仕組みになっており、保険料も補償内容も一律だ。ただ、損保側は保険料を収入として計上できるため、契約件数が増えれば売り上げ規模を大きくできる。さらに自賠責の契約者に自社の任意保険を勧誘するきっかけにもなり得る。

ビッグモーターが販売する自賠責と任意保険の保険料は年間で計約200億円に上るとみられる。損保側にとって存在感は増していた。

出向者

損害保険ジャパンは2011年以降、計37人の出向者をビッグモーターに出しており、執行役員を務めた者もいた。三井住友海上火災保険、東京海上日動火災保険もそれぞれ3人の出向者を出していた。

一方、ビッグモーターの兼重宏行前社長の長男で前副社長の宏一氏は、過去に損保ジャパンの前身の日本興亜損害保険に在籍。経理などを担当していた。在籍期間の11年4月~12年6月は、損保ジャパンがビッグモーターへの出向を始めた時期とも重なる。

昨年6月、保険金不正請求の疑いが浮上し、損保大手がビッグモーターを修理工場として紹介することを一時停止した際には、損保ジャパンのみがビッグモーターの自主調査を受け入れ紹介を早期に再開した。「自賠責保険の契約拡大を目指したのではないか」(業界関係者)との指摘もある。

特に出向者が多かった損保ジャパンは、不正の可能性を認識していたという。同社はこれまでの経緯を検証するため、社外の弁護士による調査委員会を設置。7月28日にはビッグモーターとの保険代理店契約を解除すると発表しており、三井住友海上と東京海上も契約解除を検討している。

互いの客を紹介し合う親密な関係にありながら、不正行為を見逃した損保の責任を問う声は強まっている。金融庁は不正への関与や黙認がなかったか、出向者の役割などについて詳しく調べる方針だ。

■従業員が保険料負担し虚偽の保険契約結んだか

中古車販売大手ビッグモーターによる保険金不正請求問題で、金融庁は31日、同社と損害保険ジャパンなど損保7社に保険業法に基づく報告徴求命令を出した。ビッグモーターが虚偽の保険契約を結んでいた疑いも浮上しており、同法違反などに該当しないか調査する方針だ。

命令の対象は他に三井住友海上火災保険、東京海上日動火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、AIG損害保険、共栄火災海上保険、日新火災海上保険。ビッグモーターは7社とそれぞれ保険代理店契約を結び、自動車保険を販売していた。

損保ジャパン、三井住友海上、東京海上の3社はビッグモーターに複数の出向者を派遣していた。金融庁は出向者の役割に加え、保険金の不正請求を認識していなかったかどうかについて詳しい報告を求める。

一方、関係者によると、福井県内のビッグモーターの店舗で、車検証がある展示車両などを使い、虚偽の保険契約を結んだ疑いがあるという。保険料は従業員が負担していたとみられ、契約件数の積み上げを狙った可能性がある。

本来必要のない保険の販売や、契約者が不利益を被るような行為は保険業法違反に該当する。虚偽契約が事実であれば、代理店としての業務停止や代理店登録の取り消しといった処分に至る可能性もある。

2023.08.01 16:16 | 固定リンク | 事件/事故
殺人事件なら時効はない!!
2023.07.28
https://ijyukangosi-ouennyanko.com/yasudataneokantourengou/#index_id1


木原誠二氏とは、元財務官僚であり、自由民主党所属の衆議院議員(5期)、内閣官房副長官、内閣総理大臣補佐官(国家安全保障に関する重要政策及び核軍縮・不拡散問題担当)です。

木原誠二氏問題、文春報道めぐり元警視庁捜査員が会見「遺書など自殺の証拠はない」「捜査の終わり方が異常」「殺人事件なら時効はない」

岸田文雄首相の側近、木原誠二官房副長官を連続追及している週刊文春が28日午後1時から、東京・紀尾井町の文藝春秋本社で記者会見を開いた。最新号の衝撃記事「木原事件 妻の取調官 実名告発18時間」に登場した警視庁捜査一課の元捜査員、佐藤誠氏が報道各社の取材に応じた。2006年に都内で遺体で発見された男性をめぐり、警視庁は18年、事件性を疑って再捜査を始め、佐藤氏はかつて男性と夫婦関係にあった木原氏の妻の事情聴取を行っていた。

「警察庁の(露木康浩)長官の『事件性が認められない』という発言にカチンと来た。被害者がかわいそうだ。火に油をそそぐものだ。正義感というより、頭にきた。私は取調官であり、証拠と供述が集中していた。自殺を示すような証拠はなかった。断言します。事件です。どうせ話すなら、すべてを話すしかないと思った」

■「伝説の取調官」と呼ばれた佐藤氏は会見の冒頭、こう話した。

質疑応答に移ると、佐藤氏は事件について、「あれは女性ではできない。無理ですね。殺し屋じゃないんだから」と話した。一方で「(捜査の)終わり方が異常だった。いままで100件近く殺しの捜査をやっていますが、こんな終わり方はなかった」と述べた。

「遺書など自殺の証拠はないので遺族は納得するわけがない。もうちょっと被害者のことを考えてもらいたい」とも話した。

木原氏の妻が捜査対象でなければ捜査の方向は違っていたのかと聞かれ、「臨時国会が始まると(木原氏が)子供の面倒がみられないという問題があった。任意同行も初めは断られたが、スムーズにいったのは自民党幹事長の二階(俊博)さん(当時)が『警察の捜査に協力しなさい』と言っていたと幹部から聞いた。けじめ、筋を通してくれたという感覚で、当時は相当感謝した」と振り返った。

週刊文春の最新号では、木原氏と妻が乗ったタクシーのドライブレコーダーの映像に、木原氏が捜査への介入を疑わせる発言が残っていたとも報じられた。

佐藤氏は「(木原氏の)『俺が手を回したから』という発言も、もしかしたら励ましているだけかもしれない。ハッタリかもしれない」との見方を示した。

一方で、「(国会議員の関係者のため、捜査が)実質やりにくかったのは確か。木原さんがいると勝手にできない。そこで苦労したんじゃないですかね」とした。

佐藤氏は捜査が打ち切りになった経緯について、「殺人事件なら時効はない。自殺か捕まえるかどっちかしかない。灰色だったら終わらない。実際の約束は『国会が終わったら再開するぞ』というものだったが、自然消滅したみたいで始まる様子もなかった」と強調した。

被害者遺族の記者会見も見たといい、「かわいそうですよね。一番に考えなければいけないのは遺族、(警察庁長官は)なんでそこまで遺族の気持ちを逆なでるの」と感想を語った。

佐藤氏は週刊文春で、実行犯と考えている別の人物の存在を示唆している。その経緯について聞かれると、「消去法的に出てきたもので、あくまでも個人の考えだ」「(警察内部でも)広まっていない。私の心の中だけですから」と述べた。

週刊文春の記事について、木原氏側は、代理人弁護士を通じて「週刊文春の私と私の家族に関連した記事は事実無根」とするコメントを出したほか、報道で人権侵害が起こる可能性があるとして、週刊文春の発行元である文藝春秋を相手に、日本弁護士連合会に人権救済を申し立てている。

■木原誠二氏「文藝春秋社を刑事告訴」

木原誠二氏問題についてですね。木原誠二氏は、岸田文雄首相の最側近とされる官房副長官で、週刊文春に掲載された記事を巡り、文藝春秋社を刑事告訴することがわかりました1。この記事については、木原氏自身も「事実無根のもの」「捏造されたであろう風説」として、記事の削除を求めています1。また、木原氏の妻の代理人弁護士は、週刊文春の報道で人権侵害があったとして、人権救済申し立てを行っています

新聞社 各位 テレビ局 各位〉にあてた通知書によれば、対象となるのは、7月5日(水)12時に「週刊文春 電子版」配信及び、7月6日(木)発売の「週刊文春」に8ページにわたって掲載される記事「岸田最側近 木原副長官 俺がいないと妻がすぐ連行される 衝撃音声」。

同通知書は、〈週刊文春の記事は、事実無根のもの〉〈捏造されたであろう風説〉とし、〈マスコミ史上稀にみる深刻な人権侵害〉と批判し、即刻記事を削除するよう求めている。

週刊文春編集部は「政権中枢にある政治家のこうした対応に驚いております」

〈事実無根の内容であるばかりでなく、私と私の家族に対する想像を絶する著しい人権侵害〉、〈文藝春秋社に対し刑事告訴を含め厳正に対応いたします〉とした上で、〈週刊文春の取材姿勢に対し、あらためて強く強く抗議をいたしたく思います〉と結んでいる。

代理人弁護士も、〈速やかに文藝春秋社及び記事掲載にかかる関与者について刑事告訴を行い、法治国家における、このような取材及び報道のあり方の公正さ、社会的相当性について公に問うとともに、法務省の人権擁護機関に対しても救済を求めることとなります〉としている。

「週刊文春」編集部は「本件記事は、ご遺族、警視庁が事情聴取した重要参考人、捜査関係者などにじゅうぶん取材を尽くした上で、記事にしており、削除に応じることはできません。木原氏は、婚外子を巡る取材に虚偽の回答を小誌に寄せた後、それが明るみに出ると、取材を拒否。そして、本件記事では個別の事実確認に対して一切応じることなく、一括して『事実無根』として刑事告訴されるとのことです。政権中枢にある政治家のこうした対応に驚いております」としている。

岸田文雄首相の最側近とされる木原誠二官房副長官(53)が、「週刊文春」を発行する(株)文藝春秋を刑事告訴することがわかった。7月5日、木原氏の代理人弁護士が司法記者クラブに「御通知(至急)」と題したA4判で3枚にわたる文書を送付し、明らかにした。

■「胎児認知しとけばよかった」

木原誠二官房副長官の"隠し子"巡る説明に虚偽の疑い 愛人の告白音声入手

岸田政権の中枢を担う木原誠二官房副長官(53)。6月15日発売の「週刊文春」では、木原氏が、妻子とは別の40代女性のA子さん、その娘のB子ちゃんと一緒に、今年3月、ディズニーランドで仲睦まじく過ごす様子を写真と共に報じた。木原氏はA子さんとの愛人関係や、B子ちゃんとの血縁関係を否定。あくまでも友人の1人であり、「(自宅訪問やディズニーデートは)都度妻の了承を得てのことであって、なんら不適切なことはありません」などと答えていた。

A子さんと知人との間で交された会話の音声を入手

「文春が発売された15日は、ちょうど解散するかどうかの最終局面でした。結局、15日夕刻に岸田首相が解散は考えていないと言明するに至りましたが、この決断も最後は岸田首相と木原氏が相談して決めたと言われています」

そんな政権中枢の重要人物にまつわる愛人・隠し子疑惑。「週刊文春」取材班は今回、新たにA子さんと彼女の知人との間で交された会話の音声を入手した。この知人はA子さんから木原氏との関係を打ち明けられ、A子さんは時折「木原さん」と名前を出して、率直に心境を語っている。そこには、木原氏のこれまでの説明と矛盾する証言が含まれていた。

■妊娠中に認知を拒否されたと語るA子さん

たとえば、この知人が「なぜ(木原氏は子どもを)認知しないのですか?」と聞くと、

「まあ、自分の出世の為なんじゃないですか。でもよく考えると私(=A子)が全部正しかったって今頃になって(木原氏は)言ってますけどね。例えば出生認知も胎児認知っていうのがあるんですよね。お腹にいる間に認知すると戸籍に載らないんですよ(編集部注・実際は記載される)。胎児認知をとりあえずしてって、そこからまず始まってて、それを(木原氏は)拒否して。それも後から胎児認知しとけばよかったっていう話だし。絶対いつかこうなる……バレるから、早く離婚1回して(B子を)籍に入れておいた方がいいよって言ってたんですよ」

妊娠中に認知を拒否されたと語るA子さん。知人が「別の彼氏候補もいたんじゃないですか? 身を引けば良かったじゃないですか」と言うと、A子さんは自虐的にこう語る。

「でもその時私、結婚っていうのはそんなに考えてなくて。子どもができて『あー、やっぱ最初に籍入れておけばよかった』って。なんか『1回籍入れよう』ってなった時があったんですよ。私、変なところで真面目で『ちゃんと(本妻となる女性と)きっちりお別れしてから入れましょう』みたいなことを言っちゃったんです」

木原氏の代理人弁護士は「事実ではありません」と回答

さらにA子さんは、木原氏との切実な対話を明かした。

「私もさっき言ったんですよ。『往生際悪いね。もうさあ、認めればいいじゃん』って言った。そこまでは嘘をつき通したけど、(今後も報道が)出るんだったらさ、『認めて(議員を)辞めたら』って」

 木原氏に書面で尋ねると、代理人弁護士は書面でこう回答した。

「(A子さんに入籍や認知を求められたことは)事実ではありません」

A子さんの代理人弁護士からも書面が届いた。そこには「木原氏は娘の父親ではありません。木原氏に入籍や認知を求めた事実もありません」などと記されていた。

ただ、前述の音声は、木原氏のこれまでの説明と明らかに矛盾している。木原氏が岸田首相に事実と異なる説明をしていた疑いが浮上したことで、官邸内でも木原氏に対して対応を求める声が出ている。

6月21日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」ではA子さんの告白音声を聞くことができる。また22日(木)発売の「週刊文春」ではA子さんの告白音声の全貌、直撃した際の木原氏との一問一答、木原氏の実母が周囲に洩らしていた言葉などを含め、4ページにわたって詳しく報じている。

岸田文雄首相の最側近として政権を支える木原誠二内閣官房副長官(53)が、愛人A子さんとの間に婚外子をもうけていたと「週刊文春」が報じていた問題。A子さんの認知を求める音声の存在を「週刊文春 電子版」が報じた直後、A子さんの代理人弁護士が、司法記者クラブに、A子さんの娘は、認知は受けていないが、木原氏との間に生まれたことを認める文書を送った。ただ、これまで木原氏は、A子さんに金銭を提供していないと説明してきたが、A子さんが娘は木原氏との婚外子であると認めたことにより、シングルマザーへの養育費問題に関する岸田政権の方針に反している疑いが浮上した。

■木原氏の娘であることを認めるA子さんが文書

木原氏の「愛人・隠し子疑惑」を巡っては再三報じられてきたが、木原氏はA子さんとの愛人関係、及びその娘であるB子ちゃんとの血縁関係を頑なに否定してきた。

ところが6月21日の午後にA子さんが代理人弁護士を通して、司法記者クラブなどに送った文書によって、その主張が覆された。

文書は、週刊文春の「愛人・隠し子報道」へのA子さんの抗議と本件を他メディアは報じないよう要求するものだったが、そこには、
〈娘が生まれた当初、木原さんとはよくよく話をしました。木原さんは、双方のお子さんを幸せにするにはどうしたらよいかと悩みつつも、娘のために認知しようと言ってくれました〉

と記されていた。

木原氏の現在の妻とA子さんは、2014年に相次いで妊娠。木原氏は、数カ月妊娠発覚の早かった妻と入籍した。〈双方のお子さん〉を幸せにするため、木原氏は、B子ちゃんの認知を持ちかけたというのだ。

悩み苦しみ、心が揺れ動いたと綴るA子さん。だが、こう結論を出した。

〈誰を父親とするのかは、娘が成長した後に、娘自身に決めてもらうことにしましょうと、木原さんに告げました。私は、以後、木原さんには、娘の父親としての実質的な関わりだけを求めることとし、ひたすら子育てに専念しようと決意しました〉

A子さんは文書の中で、B子ちゃんの父親が木原氏であることを明確に認め、さらに、認知しようという木原氏の申し出を断ったと説明したのだ。

岸田政権の方針と真っ向から反する木原氏の対応

先週号までの小誌取材に対し、木原氏はA子さんへの金銭援助について「出してないです。そんなものは。私にそんな能力はありません」と答えてきた。再度文書で質問しても、「金銭贈与等した事実はありません」と完全否定してきた。A子さんも先の文書で〈あたかも木原さんに養われていたような記事となっていますが、私は自分の力で所得を得て、また、両親や友人たちからの借入れなど助けも得ながら、生活をしてまいりました〉と、木原氏からの金銭面の支援を否定している。

こうした木原氏の説明が事実とすれば、木原氏はA子さんとの間に婚外子をもうけながら、養育費を支払っていないことになる。これは現在、社会問題となっているシングルマザーなどひとり親家庭に対する経済的支援を巡る岸田政権の方針に真っ向から反するものだ。

たとえば、今年3月17日の記者会見で岸田首相は、

「先日、こんな話を1人の若い女性から伺いました。結婚して子供も持ちたいが、将来、離婚することもあり得る、そのとき1人で子供を育てていけるだろうか、養育費はちゃんともらえるだろうか、そんなことを考えると、結婚に踏み切れない。まさに時代も若い方々の意識も、大きく変化していることを実感するお話でした。内閣総理大臣として、時代の変化、若い方々の意識の変化を的確に捉えつつ、時間との闘いとなっている少子化問題に、先頭に立って、全力で取り組んでまいります」
2023.07.28 20:58 | 固定リンク | 事件/事故

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