クリミア拠点の露ミサイル艦、全滅
2024.06.11
クリミア拠点の露ミサイル艦、全滅か ウクライナ、「最後の1隻」の撃破発表

ウクライナ軍参謀本部は21日、ロシアの実効支配下にあるウクライナ南部クリミア半島南端のセバストポリで、露ミサイル艦「ツィクロン」を撃破したと発表した。ウクライナメディアによると、同国軍のプレテンチュク報道官は「ツィクロンの撃破でクリミアを拠点に活動していた露ミサイル艦はゼロになった」との見方を示した。

セバストポリは露黒海艦隊の本拠地。一部の露メディアもこれに先立ち、セバストポリに係留されていたツィクロンが、米国からウクライナに供与された長射程ミサイル「ATACMS」3発による攻撃を受け、撃沈されたとする消息筋の話を伝えていた。

露国防省は21日時点でツィクロンの状況について言及していない。

同報道官によると、ロシアは黒海海域に最大10隻のミサイル艦をなお保持しているが、いずれもクリミアではなく、露南部ノボロシースクなどに配備しているという。

ウクライナはロシアの侵略以降、ミサイルや水上ドローン(無人艇)攻撃で黒海艦隊旗艦「モスクワ」を含む露軍艦艇を相次いで撃沈。今年2月時点で、侵略開始前に70隻超で編成されていた黒海艦隊の約3分の1を無力化したと報告していた。

ウクライナの艦艇攻撃の狙いは、露海軍による自国へのミサイル攻撃の脅威を減らすとともに、露軍の兵站を困難にして地上部隊を支援することだとみられている。
2024.06.11 10:11 | 固定リンク | 戦争

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