「F35を超越する」戦闘機
2024.03.07
プロジェクトの概要「F35を超越する」次世代戦闘機開発 三菱重工

このプロジェクトは、イギリス、イタリア、日本の三国間での協力により、次世代の防衛技術を牽引し、国際的な安全保障環境において重要な役割を果たすことを目指しています。

開発の背景 三菱重工は、日本政府と共に、英国およびイタリア政府と次期戦闘機の共同開発を進めています。このプロジェクトは、各国が保有する最先端技術と知見を結集し、次世代の戦闘機を開発することを目的としています。

プロジェクト名: グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)

参加国: イタリア、イギリス、日本

目的:

2030年代半ばに配備を目指し、現行の主力戦闘機を超える性能を持つ次世代戦闘機の開発。

人工知能(AI)を活用し、高度なネットワーク戦闘能力を備えた戦闘機の構築。

各国の防衛産業の強化と雇用創出。

特徴:

レーダーに探知されにくい高速ステルス性。

最先端のセンサーとAI機能の統合。

パイロットの指示がなくても操縦可能な自律性。

超音速ミサイルの発射能力。

経済的影響:

数千人分の雇用創出と安全保障のための国際連携の強化。

武器輸出の案件拡大による経済効果。

開発状況:

2024年末までに開発費分担や作業分担の決定予定。

無人機開発などで日米間の連携も進行中。




日本政府は、2022年12月9日に英国政府およびイタリア政府との間で次期戦闘機を共同で開発することを発表しました。

次世代戦闘機の共同開発におけるイタリア、イギリス、日本の主な技術的なハードルは以下の通りです。

国際協力の強化:日本、イギリス、イタリアの三国間で技術や資源を共有し、開発コストやリスクを分担することで、効率的な開発が可能になります。

開発費用:高度な技術を持つ次世代戦闘機の開発には巨額の費用が必要です。過去の例として、F35戦闘機の開発は米国防総省にとって最も高価なプロジェクトでした。

技術的課題:レーダーに探知されにくい高速ステルス性、最先端のセンサー、AI機能の統合など、新しい技術の開発が挑戦的です。また、新しい戦い方を実現するためには、未来の技術を先取りし、継続的な研究開発が必要です。これには、国内外の研究機関や企業との連携が重要です。

産業基盤の強化:次世代エンジニアの育成や適切な生産分担を通じて、防衛生産・技術基盤を維持・強化することが、長期的な開発成功につながります。

国際機関の設立:効率的な協業体制を構築するために、GIGO(GCAP International Government Organisation)のような国際機関を設立し、三国間での開発プロジェクトを管理します。これらのアプローチを通じて、次世代戦闘機の開発における障害を克服し、将来の航空優勢を確保することが目指されています。

また、複数国間での共同開発は、開発費分担や作業分担の決定に時間がかかる可能性があります。また、各国の防衛政策や輸出規制などの違いが調整を複雑にすることがあります。効率的な模索が重要です。

無人機とAIの開発:日本は大型無人機を開発した経験がなく、AIの軍事利用分野でも経験がありません。これらの技術は次世代戦闘機にとって不可欠であり、日本の弱点となっています。無人機やAIの軍事利用に関する研究を進め、これらの技術を次世代戦闘機に統合することで、戦闘能力を高めることができます。

三菱重工は、先進技術実証機(X-2)をはじめとする各種関連研究を通じて戦闘機の最先端技術を獲得しており、2020年10月末には防衛省と次期戦闘機開発に係る契約を締結しました。

今後の開発作業は日英伊3ヵ国により進められることになり、三菱重工は各国政府および企業と緊密に連携しながら開発に取り組んでいきます。

開発の意義と期待される影響

この共同開発は、科学技術分野での人材育成やデジタルトランスフォーメーションの推進など、産業界の革新を促すことが期待されています。

イギリスでは、新型戦闘機「テンペスト」の開発が進行中であり、2030年代半ばに配備される予定です。この戦闘機は、イギリス空軍の現在の主力戦闘機「タイフーン」に代わるものとなることが期待されています。

新型戦闘機は、レーダーに探知されにくい高速ステルス性を持ち、最先端のセンサーを搭載することが目指されています。また、AI機能を使って人間の操縦士を支えることも計画されています。

経済的および安全保障上の影響

イギリスにおいては、新型戦闘機の開発が多くの雇用創出と維持につながると期待されており、武器輸出の案件拡大も同様です。

この共同開発事業は、イギリス、イタリア、日本の安全保障にとって重要な意味を持ち、インド・太平洋地域の同盟諸国との連携強化に寄与することが期待されています。

このレポートは、公開されている情報に基づいており、新世代戦闘機開発に関する最新の動向や課題についての概要を提供しています。今後も開発の進捗に注目が集まることでしょう。三菱重工 | 日英伊3ヵ国による次期戦闘機の共同開発について、イギリス・イタリア・日本、次期戦闘機を共同開発へ - BBCニュース。

日英伊3ヵ国による次期戦闘機の共同開発について

日本政府は本日、英国政府およびイタリア政府との間で、次期戦闘機を共同で開発することを発表しました。

三菱重工は発表

先進技術実証機(X-2)をはじめとする各種関連研究を通じて戦闘機の最先端技術を獲得、2020(令和2)年10月末には防衛省と次期戦闘機開発に係る契約を締結し、構想設計等開発作業を推進してきました。また、この中で防衛省とともに英伊両国との協力の可能性についても検討を行ってきたところです。

日英伊政府発表を受けて、今後の開発作業は日英伊3ヵ国により進められることになります。当社としましても、日英伊3ヵ国が保有する最先端技術および知見を結集できるよう、各国政府および企業と緊密に連携しながら、次期戦闘機の開発に鋭意取り組んでいきます。

また、次期戦闘機における国際協力に国内関連企業が幅広く参画することで、科学技術分野での人材の育成や、デジタル・トランスフォーメーションの推進等、産業界の革新を促すことが期待されます。当社は、我が国の防衛産業基盤全体が強化されるよう、次期戦闘機の開発に取り組み、日本の安全保障に貢献していきます。

英首相発言

リシ・スーナク英首相は9日、イギリス、イタリア、日本の3カ国が、人工知能(AI)を活用した次期戦闘機を共同開発する計画を発表した。

スーナク首相は、この合同事業によってイギリスに数千人分の雇用を創出し、安全保障のためのつながりが強化されると意義を説明した。

3カ国で共同開発する次世代戦闘機は、2030年代半ばに配備される予定。いずれは、イギリス空軍の現在の主力戦闘機「タイフーン」に代わるものとなる。現在開発中の「テンペスト」戦闘機に、最新兵器が搭載されると期待されている。

スーナク首相は東部リンカンシャーのコニングスビー空軍基地を訪れ、次期戦闘機の共同開発が「我々が直面する新しい脅威から、この国を守ってくれる」ことになると述べた。さらに、「イギリスは、最先端技術の戦闘機を作る能力を持つ、世界でも数少ない国の一つ」だと話した。

次期戦闘機の開発作業はすでに始まっている。レーダーに探知されにくい高速ステルス性を持ち、最先端のセンサーを搭載する新型戦闘機は、人間の操縦士が極度のストレスにさらされたり、事態に対応しきれない状態の時に人間を支えるAI機能も使えるようになることを目指している。

さらに、必要な場合はパイロットの指示がなくても操縦可能で、超音速ミサイルを発射することができるようになる可能性もある。

しかし、これほど複雑な航空機の建設には巨額の費用が必要となる。たとえば、F35戦闘機の開発は米国防総省にとって最も高価なプロジェクトだった。それだけに、イギリス政府は提携相手を探していた。

先に共同開発への参加に合意していたイタリアに加え、新たに日本が参加することになったのは、大きな意味を持つ。イギリスは現在、活発化する中国の動きを懸念して、インド・太平洋地域の同盟諸国と連携強化を図っているからだ。

この開発事業にはさらに、ほかの国が参加する可能性もある。フランス、ドイツ、スペインはすでに独自の設計で新型戦闘機の共同開発に取り組んでいる。アメリカも独自の開発を進めている。

イギリスでの「テンペスト」戦闘機開発の中心となるのは、BAEシステム。日本の三菱重工、イタリアのレオナルドも参加する。

イギリスにとって、この事業の意義は安全保障にとどまらず、経済にとっても重要だ。新型戦闘機の開発がイギリス国内で多くの雇用創出と維持につながると期待されているほか、武器輸出の案件拡大も同様だ。

コーニングスビー空軍基地への訪問に先立ち、スーナク首相は、「現在と未来の世代のためのイギリスの安全保障は、この政府にとって常に、最重要課題の一つであり続ける」と述べた。

「だからこそ私たちは、防衛技術の最先端を走り続ける必要がある。私たちに危害を加えようとする者たちの先を行き、相手を上回る動きをしなくてはならない」

「今日発表したイタリアおよび日本との国際的な協力関係は、まさにそれを目標にしている。欧州・大西洋とインド・太平洋の安全保障は不可分だと強調するものだ」

「我々が開発する次世代戦闘機は、世界トップクラスのこの国の防衛産業の力を駆使して、私たちと、世界中の同盟諸国を守ることになる。命を救いながら、雇用を生み出す」

最大野党・労働党のジョン・ヒーリー影の国防省は、労働党はこの共同開発事業を支持するとしたうえで、訓練の速やかな実施についてくぎを刺した。

「この開発事業がイギリス空軍全体の今後の展望において、どう位置づけられるのか、高速ジェット戦闘機のパイロット訓練の遅れをどう防ぐのかも含めて、政府は明確にする必要がある」
2024.03.07 14:57 | 固定リンク | 防衛

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