プーチン反撃「(FSB)プリゴジン氏周辺逮捕」へ
2023.06.30



プーチン氏反撃にでた。(FSB)プリゴジン氏周辺洗い出し・スロビキン氏拘束、ワグネル・プリゴジン氏に近い人物次々拘束。 粛清始まる。

戦争どころではない。プーチン氏が粛清開始か、ワグネル反乱を事前把握?の副司令官を拘束…報道相次ぐ。

セルゲイ・スロビキン副司令官がワグネル創設者エフゲニー・プリゴジン氏との関係について数日にわたり軍検察官の聴取を受けた。副司令官はある場所に拘束されているが、拘置所ではないという。関係者は注意を要する情報を話しているとして匿名を要請した。

スロビキン氏(56)はワグネルによる24日の反乱が収拾して以来、公の場に姿を現していない。プーチン大統領はこの反乱について、ロシアを「内戦」の瀬戸際に追いやったと述べていた。

プーチン氏は昨年10月、スロビキン氏をウクライナ戦争のロシア軍総司令官に指名。同氏はこの翌月にヘルソン市からのロシア軍撤退を指揮し、今年1月には総司令官がゲラシモフ軍参謀総長に交代されていた。

プリゴジン氏はスロビキン氏の軍事手腕を繰り返し高く評価する一方で、ゲラシモフ氏やショイグ国防相ら他の軍幹部を厳しく批判していた。

ワグネルの反乱を受けてスロビキン氏は24日、プリゴジン氏とワグネルに蜂起をやめ、プーチン氏の「意思と命令に従う」よう呼び掛ける動画を国防省のテレグラムに投稿した。これ以来、消息を絶っている。

インタファクス通信によると、ロシアのペスコフ大統領府報道官は29日の記者会見で、スロビキン氏が解任または拘束されたのかと問われたが、コメントを控え、国防省に照会するよう促したという。

■ショイグ国防相プリゴジン氏反乱後初の発言

ロシアのショイグ国防相は27日、ロシアの民間軍事会社ワグネルによる反乱未遂が起きてから初めて、カメラの前で発言した。

ショイグ氏は首都モスクワで開催されたキューバ国防相との会合で発言した。ショイグ氏はロシアとキューバの関係が「今日、高まりつつある」と述べた。ショイグ氏は、キューバはロシアにとって依然として重要な同盟国であり、ウクライナでの「特別軍事作戦」が開始された理由について十分に理解していると述べた。

ショイグ氏は、米国が何十年にもわたってキューバに対し、違法かつ非合法な貿易や経済の封鎖を行っている状況で、ロシアは「自由の島」に援助を提供し、キューバの友人に肩を貸す用意があると述べた。

■英紙報道

英紙フィナンシャル・タイムズは29日、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者のエフゲニー・プリゴジン氏による反乱に絡み、ロシアのウクライナ侵略で副司令官を務めるセルゲイ・スロビキン上級大将が拘束されたと報じた。スロビキン氏はプリゴジン氏と近い関係で、反乱計画を事前に知っていたとされる。プーチン露大統領がプリゴジン氏に近い勢力の粛清を始めた可能性がある。

スロビキン氏はプリゴジン氏が武装蜂起を宣言した直後、動画でワグネル戦闘員に自制を呼びかけたが、その後消息が途絶えた。同紙は、反乱を支持した疑いでの逮捕か監視下に置くための拘束かは不明としている。露独立系紙「モスクワ・タイムズ」は逮捕だと報じた。

スロビキン氏は航空宇宙軍のトップを兼ね、今年1月まで侵略作戦の総司令官を務めた。プリゴジン氏らウクライナ侵略で強硬路線を主張する一派に支持され、セルゲイ・ショイグ国防相とは緊張関係にあった。

ロシアの有力な軍事SNS「Rybar」は28日、露軍部で「大規模粛清が行われている」と指摘した。露軍内部の混乱はウクライナの戦況にも影響を与えるとみられる。

一方、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは28日、プーチン政権がワグネルの事業吸収に乗り出したと報じた。今後、汚職摘発などでプリゴジン氏の影響力をそぐ可能性がある。

ロシアの軍事ブロガーや独立系の一部メディアは28日、ウクライナで続く「特別軍事作戦」を統括する露軍のスロビキン副司令官が逮捕されたと報じた。英紙フィナンシャル・タイムズも29日、欧米政府高官らの話として同氏の拘束を報じた。露民間軍事会社「ワグネル」がプーチン政権に反旗を翻した事件の余波で、軍が揺らいでいる模様だ。

逮捕情報に先立ち、米紙ニューヨーク・タイムズは27日、軍への不満を募らせていたワグネルの主張にスロビキン氏が理解を示してきたと報道。米政府関係者の見方として、同氏が事前に武装蜂起の動きを把握していたと伝えている。

ペスコフ露大統領報道官は29日、スロビキン氏について問われると「国防省に尋ねてほしい」と言葉を濁した。その上でプーチン大統領がショイグ国防相ら現任の軍首脳部と働き続けるとの立場を強調した。

ワグネルの反乱を受けながらも、プーチン氏はウクライナで戦闘を続ける部隊を再び結束させることを重視。反乱を主導したワグネル創設者のプリゴジン氏ら幹部や戦闘員を訴追しない決定を下した。だが、軍首脳部に属するスロビキン氏の逮捕が事実で反乱関連の容疑だった場合、新たな混乱を引き起こしそうだ。

■スロビキン氏(反乱翌日の25日に逮捕)

ロシアの有力軍事ブロガー、ウラジーミル・ロマノフ氏は28日、通信アプリ「テレグラム」にスロビキン氏の現況に関する情報を投稿。反乱翌日の25日に逮捕され、モスクワの施設で拘束されているという。ロシアの独立系英字メディア「モスクワ・タイムズ」も28日、複数の情報筋の話として同氏の逮捕を報じ、「蜂起の際、スロビキン氏がプリゴジン氏側を選んだことから、(政権に)首根っこを押さえられた」との情報筋の発言を紹介している。

別の有力軍事ブロガーの情報によると、政権側が国防省や軍の高官の「忠誠度」を調べる動きも始まっているという。

航空宇宙軍総司令官を務めてきたスロビキン氏は2022年10月、ウクライナでの軍事作戦を統括する司令官に就任。今年1月にプーチン氏がてこ入れし、制服組トップのゲラシモフ参謀総長を統括司令官兼務に据え、スロビキン氏は副司令官の一人にしていた。
2023.06.30 09:47 | 固定リンク | 戦争

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