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か〜こ

海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE
カウボーイビバップ 天国の扉
鍵泥棒のメソッド
かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-
崖の上のポニョ
学校の怪談4
火山高
華氏911
カーズ
風立ちぬ
河童のクゥと夏休み
カーテンコール
亀は意外と速く泳ぐ
GAMERA -Rebirth-(ガメラ リバース)
仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイドMOVIE大戦2010
仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE(コア)
仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX
仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル/海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船
仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム
仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦
仮面ライダー THE FIRST
仮面ライダーW FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ
仮面ライダーヒビキと7人の戦鬼
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仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦
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仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z
劇場版 仮面ライダーウィザード イン マジックランド/劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー ガブリンチョ・オブ・ミュージック
劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!/烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS
仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル
劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー/手裏剣戦隊ニンニンジャー THE MOVIE 恐竜殿さまアッパレ忍法帖!
仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス
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仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー
劇場版 仮面ライダービルド Be The One/快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film
平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER
ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ
ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス
劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer
仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション
仮面ライダージオウ NEXT TIME ゲイツ、マジェスティ
劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME
セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記
仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ
仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル(田ア竜太監督)
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仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル
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かもめ食堂
借りぐらしのアリエッティ
カールじいさんの空飛ぶ家
ガールズ&パンツァー劇場版
ガールズ&パンツァー 最終章 第1話
ガールズ&パンツァー 最終章 第2話
ガールズ&パンツァー 最終章 第3話
ガールズ&パンツァー 最終章 第4話
ガンダム Gのレコンギスタ
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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー
岸辺露伴 ルーヴルへ行く
機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者
機動戦士ZガンダムII 恋人たち
機動戦士ZガンダムIII 星の鼓動は愛
劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-
機動戦士ガンダムUC episode1「ユニコーンの日」
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機動戦士ガンダムUC episode3「ラプラスの亡霊」
機動戦士ガンダムUC episode4「重力の井戸の底で」
機動戦士ガンダムUC episode5「黒いユニコーン」
機動戦士ガンダムUC episode6「宇宙と地球と」
機動戦士ガンダムUC episode7 「虹の彼方に」
機動戦士ガンダムNT
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機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル
機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア
機動戦士ガンダム THE ORIGIN III 暁の蜂起
機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜
機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星
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劇場版 天元突破グレンラガン螺巌篇
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劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜
劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」 第一章
劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」第二章 II.lost butterfly
劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」第三章 spring song
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劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編] 永遠の物語
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語
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K-19
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ゴジラキング・オブ・モンスターズ
ゴジラvsコング
GODZILLA 怪獣惑星
GODZILLA 決戦機動増殖都市
GODZILLA 星を喰う者
ゴジラ-1.0
ゴーストシップ
コニー&カーラ
子猫をお願い
映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説
この世界の片隅に
この世界の(さらにいくつもの)片隅に
この胸いっぱいの愛を
御法度
コーラス
コラテラル
コンスタンティン
コンフェッション


■海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE(中澤祥次郎監督)(2012/1/22)

誰もがまさかと思ったであろうゴーカイジャーと宇宙刑事ギャバンのコラボ映画です。
バトルケニアと既に会っていて皇帝が地球に来ていてバスコとの決戦前な段階ですが、
正直ストーリーがどうこうと言うより完全にお祭りサービス映画ですね。
ギャバンは殆ど見たことが無かったですが、単純に楽しかったです。

・冒頭の夜の高層ビル街と舞台にしたゴーカイガレオンVS超次元高速機ドルギランの戦闘は絵的に格好いいのですが、
 どっちもビルの被害とか全く考えずに戦ってるなあ。
 いつもの事と言えばいつもの事ですが、海賊はともかく宇宙刑事はそれでいいのかよ!(苦笑)
 CREW GUYSのアイハラ・リュウに見られたら説教されそうですよ。

・宇宙警察のデカレンジャーは登場こそしなかったものの、ちゃんと言及されていたのは良かったかと。

・バトルケニアとデンジブルーとギャバンの揃い踏みは笑いました。ホント3人ともそっくりですねえ(笑)
 ラストの天の声とかもう完全に開き直ってますが、サービス映画としては良しかと。
・しかしデンジマンとバトルフィーバーのレンジャーキーの大いなる力でまぬけ時空…じゃない、マクー空間に入れるのは、「なんでやねん」としか言い様がないよ(^^;

・ゴーカイジャーの変身プロセスには笑いました。

・今朝のTV47話でゴーカイ5人相手に圧倒していたバスコが次の戦隊:ゴーバスターズ3人に追い払われるのはバスコ&ゴーカイジャーの格が落ちてちょっと残念。

・ジェラシットが完全に出オチでした。牢獄の中で座布団とかお茶とかどう持ち込んだんだよ!(笑)
 まあ、あの後どうなったかはさっぱり分かりませんが、平和に旅館経営に戻ってくれればと思います。
・他の牢獄に捕まっていた旧作の敵の人達も、自分はよく分からない人達が多かったですが平和そうで良かったです。

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■カウボーイビバップ 天国の扉(アニメ:渡辺信一郎監督)(2001/09/08)

人類が太陽系全域に進出した時代、
混乱した社会のなかで太陽系全域に散らばる犯罪者に対処するため、
公安当局は賞金稼ぎ(カウボーイ)に犯罪者を追わせるカウボーイ法を制定。
この話はおんぼろ宇宙船「ビバップ号」に乗り込んだカウボーイ達が食いぶちを稼ぐべく
宇宙を奔走する話です。(基本的には)

1998年4月からテレビで放送された、SFアニメ作品の映画版です。
元々のテレビ版はハードボイルドと浪花節とわびさびとけだるさとユーモアが入り交じった、
大人の目に耐えうる、実に上質な渋い作品でした。
テレビ版は私にとってのベストアニメ作品を考えた時に間違いなく上位に入る、思い入れのある作品です。

テレビ放送当時、私はほとんどアニメを見なくなっていましたが、
ビバップはたまたま1話から見てしまいました。
なぜかってーと入院していたからですな。(クローン病になって数少ない良かったことがこれです)
1話を見た時点ではそれほど面白いとも思わなかったのですが、2話・3話と続けてみるうちにすっかり
惹きこまれてその世界の虜になっておりました。

この作品の魅力を言葉で語るのは難しいのですが、作品を通して世界の空気が感じられるところ、
人物達の人生が垣間見えるところなど、作品全体に漂うムードの良さがたまりません。

そんな作品の映画版なのですから私が期待しないはずはありません。
映画化発表以来わくわくしていました。
結果は・・・ある意味予想を裏切り、そして描かれるべくして描かれた話だと見た後で思えるものでした。
満足しました。

なお、こっから後は思うがままに勝手に書きます、作品を知らない人のことはもう考えません、悪しからず。

★★★以下ネタばれ★★★
よござんすか?
さて、今回非常に思い入れをしていた私は、映画を見る前に情報を全てシャットアウトしていました。
新キャラが出るらしいということは知っていましたが、たまたま何かの拍子にそれが目に入っても
すぐに目を逸らしていました。
だからヒゲもじゃの新キャラらしい絵をちらっと見てもホントに新キャラかどうかもよく分かりませんでした。
もしやスパイクのなれの果てじゃろかとまで思ってしまってましたわ。

映画を見る前に一番気になっていたのは、テレビシリーズのどの時期の話かということでした。
事前に情報はあったのかも知れませんが、繰り返しますが私は情報をシャットしていましたので。
なにしろテレビの最終回はあれですから、
テレビ最終回のスパイクの生死については、私は死んでいると解釈していましたが、
ヒゲ面キャラ(ヴィンセント)の絵を事前にちらりと見て、まさかあれはその後のスパイクで
映画はテレビの後日談なのだろーかなどと心配(期待?)を感じたりしたのです、
何が心配ってーと、もしテレビ最終回の続きを描かれたりすると、物事に終わりがあることをきっちり描いた
テレビシリーズをぶち壊す事になるのではないか、などと思っていたわけです。 

結果は全く杞憂で、舞台はテレビシリーズ終末頃(パンフによると22話(アンディの話)と
23話(ネット宗教の話)の間)らしく、
テレビ版ラストに向かう雰囲気は、映画を見ていても感じ取ることが出来ました。
(ジェットのぼやきやらスパイクがジュリアを語るシーンとかで)
正にスパイク達チームがバラバラになっていく直前を描いた映画だった訳で、切なく感じると共に、
彼等の人生の知らなかった断面を見れたことを嬉しく思いました、
その後の彼等がどうなるかが分かっていても。

何はともあれ、私にとってビバップはこれで終わりなのだなと思いました。

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■鍵泥棒のメソッド(内田けんじ監督)(2012/10/9)

売れない貧乏役者・桜井は、銭湯で転んで頭を強打した男のロッカーの鍵を出来心で自分の鍵と入れ替えてしまう。
頭を打った男は記憶を失っており、ロッカーにあった荷物から自分が「役者の桜井」なのだと思い込み、役者としの勉強を真面目に始めるが、
本物の桜井は、記憶を失った男が実は伝説の殺し屋・コンドウだと知るのだった。
そこに結婚相手を探している香苗も絡んできて…、という話。

「運命じゃない人」「アフタースクール」の内田監督作品です。
前2作同様にネタバレしないと語るに語れない話なので、以下ネタバレ注意で。

前2作も逆転劇のカタルシスが大きい話でかなり好きでしたが、今作もまた面白かったです。
話が進むごとにどんどん変化していく状況にハラハラさせながらも、最後はちゃんと大逆転の大団円で落としてくれる手腕が素晴らしい。
主人公の1人が冒頭でいきなり人を殺してしまう殺し屋なのに、記憶を失って真面目に頑張る姿にどんどん好感度が上がっていってしまうので、
見ている側としても彼を好きになっていいのやらどうやらという気分になるわけですが、最後はきっちり気持よく終わらせてくれてかなり満足出来ました。
内田氏のことだから最後はハッピーエンドだろうと思ってはいたものの、見ていてかなりドキドキ出来ましたよ。あー面白かった。

香苗の会社の面々とか父親とか、ちょっとおかしな人達を時に面白く、時にほろりとさせてくれる見せ方が上手いですよ。

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■かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-(畠山守監督)(2022/12/19)

かぐや様映画見てきました。
TVシリーズ3期の文化祭後からクリスマスまでの話で、いわゆる氷かぐや編の話。

重めな展開で連載時は評判が悪かった感じでしたが、自分は単行本組なので、単行本でまとめて読んだら特に不満はありませんでした。
今回も1本の映画としてキレイにまとまっていて面白かったかと思いますが、漫画やアニメで各話ペースで見るとまあ確かに焦らされそうではあります。映画で通してやってよかった。
そして実にクリスマスの時期にあった映画でした。

…と思ったけど、wikiを見ると、今回の映画は「テレビ放送に先駆け、劇場にて特別上映」とありますが、同じ内容で4期をやるんですかね?
(パンフは買っていなかったけど書いていたのでしょうか)
まあ、今回の映画だとかぐやと白銀に焦点を絞っていて石上サイドの描写とかが省かれていたりするので、TVでまたやってくれるなら、それはそれでオッケーです。

文化祭でウルトラロマンティックなキス(特濃)をした後でも相変わらずスレ違ってるかぐやと白銀でしたが、
やっぱり素の部分を分かりあった上でないと結ばれないよねという話でとても良かったですが、
でもまあ、藤原書紀がさんざん見せられてきた白銀のダメダメな部分を全部かぐやが味わったらどうなるだろうとは思います(^^;
まあ、苦手でダメダメなものでも乗り越えて身につけてるのだから立派なんですけどね。

かぐや〜柏木・白銀〜マキちゃんの恋愛相談は面白かったですね。マキちゃんにはホント幸せになってもらいたい(^^;
医者の恋の病パートは吹きました。本人も息子も17歳でデキ婚して、孫の翼が17歳ということは、先生51〜53歳くらいなんですかね。意外と若いな。
クリスマスと正月が一緒に来た藤原家はヤバイですね。手錠を送る藤原妹がホントヤバイ。
けん玉はやはり吹きました。ホントにどうしてソレを選んだ白銀(笑)

4期がいつになるか分かりませんが、楽しみに待ちたいところです。

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■崖の上のポニョ(宮崎駿監督)(2008/09/16)

遅ればせながら、やっと見てきました。
とても面白かったです。
混沌とした映画だとは聞いていましたが本当にカオスだったなあと(笑)
宮崎監督以外の人が同じストーリーで作っても決して同じ印象の作品は出来ないだろうなあと深く思いました。

登場人物全員の異常事態順応能力の高さが凄いです。まともな人いないよ(笑)(あえて言えばトキさんが一番まとも、というか"現実的")
普通に考えたら物凄っっっくハタ迷惑な話なのにみんな笑っているバイタリティの高さが(陽性サイドの)宮崎アニメだなあ。

ディフォルメのきいた絵もグニグニとよく動いて"絵が動く楽しさ"を久々に感じられました。
見る前は決して可愛いと思えなかったポニョのデザインも、見ているうちに可愛く思えてきて良かったかと。例えインスマウスでも(笑)
「試写会では子供の反応があまり無くて監督がガッカリしていた」というニュースを以前見たと思いますが、自分が行った劇場では子供達がよく反応していて楽しんでいたように見えました。

以下はネタバレ感想を箇条書きで。

・金魚に水道水って…と一瞬思わないでもないですが、まあアレはポニョという特殊な生き物だからいーのか。しかし子供が真似したら不味い気はします(^^;
・5歳児にして将来を決めてしまう宗介君が男です。分かってないだけとも思えるけど。
・宗介君はモテモテですから今後は修羅場が発生するかもとも思いましたが、女あしらいがやけに上手いので大丈夫かも知れません。
・フジモトと母との馴れ初めが気になりましたが、パンフを見るとフジモトって海底二万マイルでノーチラス号に乗っていたって人なのね。
・宮崎監督は人魚姫の結末が嫌いだったのだろうかと思いました。「マッチ売りの少女」が嫌いと言って現在「月光条例」を描いている藤田和日郎氏のように。

■これまでに描いたポニョ(?)絵

その1 ヱヴァンゲリヲン的

その2:電脳コイル的

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■学校の怪談4(日本)(1999/08/01)

おこさま向けと思いきや、結構マジで泣けてしまった。
いい話なんだよ〜。
これを見た後で「リング」を見ると、きっと貞子に説教したい気分になるであろう。

これと「ハムナプトラ」を今日続けて見てきました。(ハムナプの事は後日)で、
次のディズニー映画「ターザン」の予告を
「ハムナプトラ」と「学校の怪談」の両方で見ました、が
それぞれ「一般向け」と「おこさま向け」とに完全にターゲットを分けた予告になっていまして、
「ハムナプ」では手に汗握るアクションとムーディーなロマンスの映画、という印象だったのが
「学校の怪談」での予告では、森のどうぶつさんとの、ほのぼの仲良しコメディってな雰囲気で
(音楽も全然違う)
ほんまに同じ映画かいな、と疑ってしまいました。

「大人向けバージョン」と「おこさまバージョン」に分かれて公開されても私は驚きません。

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■火山高(キム・テギュン監督)(2003/01/20)

17年に及ぶ抗争で混乱渦巻く学園“火山高”
校長が有する秘伝書<師備忘録>を手に入れた者だけが学園を制すると言われていた。
そんな野望渦巻く学園に、1人の転校生が現れる。
強大な力を持つが故に望まぬトラブルに巻き込まれ続け、
8つの学校から退学処分を食らった男“キム・ギョンス”である。
そんなある日、校長が毒を盛られ、学園は動乱を始める・・・

ワイヤーアクション全開の実写版ドラゴンボール学園編な映画。
バカバカしさを力押しのSFXで押し切る「少林サッカー」的な韓国映画です。
(惑星ピスタチオの演劇的でもあります)
字幕版と日本語版のうち、日本語版を見ました。

教師の投げたチョークを“気”で弾き飛ばし、
くしゃみ一つで窓ガラスがビリビリ震える・・・
バカバカしさ全開で、まず設定だけで好きなのですが、
映画を見ての感想は、
楽しかったのですが、どーも食い足りない中途半端さが残りました。

突き抜けた設定の割には、想像の上を行く描写がなく、
ネタの練り込みが足りないと感じてしまったのです。
せっかく『学校』を舞台に、重量上げ部やラグビー部、ホッケー部、剣道部といった、
それぞれの特色を生かした、とんでもないSFXバトルシーンを作れそうな要素がそろっているのに、
「マトリックス」「グリーンディステニー」的な縦横無尽に飛び回るアクションこそあれど、
剣道部は普通に竹刀で叩くだけだし、他の部もコレと行った特色あるアクションをしてくれず普通の殴り合いで、
バトルシーンが期待したほどには楽しめませんでした。
(気の糸(?)とか、面白いシーンもあるのですけどね)
最後の戦いが長すぎてテンポが悪いのも辛いなあ・・・(^^;

後、ナレーションで技や人物の解説をしてくれるのはいいのですが、
そこで「照れ」の入った「自己ツッコミ」をしてくれるのがイマイチでした。
こういうバカな作品は照れを見せずに堂々とバカを演じ切って突っ走って欲しいものです。
劇中以外のところでならともかく、劇中で照れを見せるような姿勢は好かんです。
まあ、見たのは日本語版なので原語版も同じかどうかは分かりませんが。

決して悪くは無いのですが、
「もっと面白く出来るのに」と思わせる所が沢山残って、ちょっと惜しい作品と感じました。

関係ないですが、今の技術で「炎の転校生」実写版とか見てみたい気がします。
(まず無いでしょうが)

http://www.kazanko.com/intro.html

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■華氏911(マイケル・ムーア監督)(2004/09/14)

疑惑のフロリダ選挙から始まったブッシュ政権発足、「9・11」を経て愛国者法制定、イラク戦争への軌跡を、各種ニュース映像やインタビュー等のコラージュで
ブッシュ大統領をこき下ろした、皮肉満載のエンターテインメント作品です。

マイケル・ムーアがブッシュを選挙で落とす為に作ったと公言する作品で、
実に一方的な視点で作られた映画ですが、ブッシュ批判のスタンスが明確なので観客は“そういう映画なのだ”と分かった上で見ることが出来ます。
従って“偏った”と言いつつも十分“健全な映画”だと思います。

この映画で語られていることを全て鵜呑みにするかどうかはともかく、自分で考える為の材料として「今」見るべき映画だと思えます。
(映画自体のスタンスも“この映画を信じろ!”と言うよりは、この映画も含めて“全ての情報を考え無しに鵜呑みにするな”と言ってるものだと思いますし)

なお、この映画のターゲットは明らかにアメリカ人です。(目的からして当然ですが)
映画の視点は(イラク市民も出ますが)大半はアメリカの軍人や家族、市民、軍に勧誘される貧しい人々、政治家等、あくまでアメリカ内を向いていますので、
その辺は理解して見る方がいいかも知れません。
日本の事もほとんど語られておらず、その辺のツッコミは少ないです。
だからと言って外国人が見る意味が無いという事では勿論無く、
どの立場にある人も、アメリカ人も日本人も見ておく意味のある映画に違いないと思いました。

映画自体の面白さは、「ボウリング・フォー・コロンバイン」と比べれば“笑い”は減ったと思えます。今回はテーマが重すぎて“怒り”が先に立ったかとも思いました。
とは言え今作もエンターテインメント性の高い分かりやすい作品であります。

ところで、イラク戦争開戦時、アメリカ国民は本当に戦争の理由を信じたのでしょうか?
信じた人も多かったようにも見えましたが、もしそうなら、
人はそれほど情報に踊らされやすいのか、と切なくなります。(人事ではなく)
実際どうなのかは分からないのですけどね。

ところで、劇中での“軍隊の勧誘CMらしきフィルム”は絶句しました。
映画「スターシップトゥルーパーズ1・2」でも軍の勧誘CMが出ますが、
アレは映画故のブラックネタとして、わざと馬鹿っぽく作っているのだろうと思っていたのですが、現実も大差ないのでしょうか?
・・・恐ろしい話です;

http://www.kashi911.com/

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■カーズ(ジョン・ラセター監督)(2006/07/20)

究極生物とは関係ありません。

ディズニー&ピクサーの最新3Dアニメです。
擬人化した車キャラを用い、自分勝手なレーシングカーの主人公が廃れた町で人々、じゃない車々と触れ合って友情や人間性、いや車性を得て変わっていく話。
ピクサー作品は実はまともには「Mr.インクレディブル」と、「トイ・ストーリー」をテレビで見たくらいなので、その辺りについては全然語れませんが、
車にあまり詳しくない私が見ても、真っ当に面白かったです。
子供だけでなく大人も楽しめる渋みがおいしいですよ。判事のドック・ハドソンがとてもいい。

ストーリーはクライマックスも含めて極めてストレートに基本的なものですが、見せる手段が上手く楽しませてくれます。
ラストのレースの展開は「やはりこうなってくれなければ」という観客の期待を十分に満たしてくれる満足のいくものでした。
序盤は正直、主人公の手前勝手さや町の人々、いや車々の痛い悲しさが苦しかったりもしたのですが、この辺りの積み重ねが後半に効いています。

車が主役ということで、「人間」がいる世界観なのかどうかは見るまで分かってませんでしたが、
完全に「車」だけの世界なのですな。
レースの観客席も車だけで埋まっているのが絵的に面白かったです。
野原で舞ってる虫まで車だし(笑)

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■風立ちぬ(宮崎駿監督)(2013/7/20)

「風立ちぬ」観て来ました。
宮崎監督の最新作で、零戦設計者の堀越二郎と同時代の作家・堀辰雄の自伝をモチーフとした作品です。
実在の人物モデルとは言え恋愛ドラマ部分は実際の堀越氏とは関係ないということで、混同しないように気をつけねばと思いました(笑)

それで本作ですた、いい映画でした。ジブリ作品の中でも結構上位で好きな作品かも知れません。
ただし、完全に大人向けの作品なので小さい子供には辛いんじゃないかなと。せめて小学校高学年以上ですかね。

1920年代〜30年代の、関東大震災から第二次世界大戦以前辺りを描いた作品で、現在よりも暗い「死の匂い」が近い時代の話でしたが、
そうした時代の中でも前を向いて出来るだけの事をやっていこうとする主人公・二郎とヒロイン菜穂子の姿が、正しい正しくないという問題を超えて惹きつけられます。
あの結婚生活は双方にとって「それはエゴだよ」だろうし、菜穂子の最後の決断は決して「正しい」とは言えないでしょうが、その気持ちや行動を否定出来ないんですよね。
死が近い時代だからこそ、気持ちを大事にした選択をしたのかと思うとそれは間違っているとは言えません。
ラストで、「全てが崩壊して終わった」後での二郎の夢での別れが切なくほろ苦いですよ。色々失ったからこそ「生きねば」の言葉が重く感じられます。

それにしても、エンディングの荒井由実さんの「ひこうき雲」(1973年)があまりにもハマりすぎで泣けました。これももう40年も前の曲なんですね。

関東大震災の「波のように跳ねる家の描写」は漫画的デフォルメの強さが印象的でした。このあたりの表現は、やっぱり現状に対する配慮なのだろうと思いましたが、まだまだデリケートで難しいですね。

とんでもないキャスティングで話題になっていた庵野秀明監督の声(=二郎)ですが、そんなに悪くなかったかと。
まあ、声にこだわりの無い自分の言うことなので全然あてにならないですが、序盤の若い時代(大震災あたり)では年齢に対してやや年寄りっぽい声だとも思えたけど、作中でもどんどん歳を取るし、たいして問題無かったかと思います。
ただ、合ってる合ってないはともかく、庵野監督はシン・エヴァに集中して欲しかったですけどね。

劇中で二郎の友人として描かれていた本庄も航空業界では有名な人がモデルだったようで、しかも「ストラトス・フォー」の主人公の名前のモデルでもあったそうでビックリでした。そうだったのか!(^^;

二郎の上司の黒川さんがいい人でした。走る時に跳ねる髪が犬のようですよ(笑)
それにしても突然の事態で結婚の儀式に対応出来るあたりが凄い。

大震災後、骨折した人はよく二郎を見付けられたなと。計算尺に名前が書いてたんですかね?

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■河童のクゥと夏休み(原恵一監督)

少年と河童が出会った一夏のお話。

正直予告を見ていた時点ではそれほど惹かれませんでした。予告だけで大体のストーリーが読めそうな映画に思えてしまったので。
で、実際の映画を見てみると、確かに"予想を超えるような展開"は無く、割と予想通りに進展はするのですが(と言いつつカラスやおっさんはビックリしましたが)、その描写が丁寧で面白く見られました。
かなりシビアでもありますが、良質な夏休み映画だったと思います。

中盤から後半の展開などは正直かなり忍耐を強いられたりしましたが(ぶっちゃけマスコミや大衆がウザくてウザくてウザくて;)、そのあたりは計算通りなんでしょうねえ。
その上での最後の結末の描き方はシビアながらも幸福感を感じられて、良い物であったかと思います。
子供の"成長"の描き方も自然で良いのではないかと。
ちょっと時間は長すぎる気はしますけど。

ちなみに、中盤あたりは
『そしてピー助はつれていかれるね』(C のび太の恐竜)
のセリフが頭をよぎったりしました。解剖されたりはしませんが;

監督は「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国の逆襲」の人で、一家の描写には「リアル寄りになった野原家」という印象を感じたりしました。狙ってのことでしょうけど。
クレしんはあまり詳しくは無いんですけどねー。

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■カーテンコール(佐々部清監督)(2005/11/25)

福岡のタウン誌の記者として働くことになった香織は、
読者からのハガキによって、むかし下関の映画館で幕間に芸や歌を披露して人気をはせた幕間芸人の取材を始めるのだった。


幕間芸人を通して、昭和30〜40年代の映画館の盛況と衰退を描いた作品かと思っていましたが、
途中からは別のテーマが浮かび上がってきて少しびっくりしました。ネタバレ反転しますが、後半からは在日問題や親子関係が主題となる作品になっていました。

先日「ALWAYS 三丁目の夕日」を見たばかりで、こちらもソレに近い系列の作品かと思ってたのですが、大分テイストは違います。
ALWAYSとこちらで時代の光と影とも言えるかも知れません。(ALWAYSが光ばかり描いているとも言いませんが)
こちらはむしろ「現代」にも直近で続く問題を扱った映画に思えました。

当時の映画館の姿について、自分が生まれたのは昭和45年で、映画館が盛況だった時代は直接見ていない為、“時代の変化によって消えていく物への哀しさ”は感じつつも、
思い入れての共感というものはなかなか感じられ難いのですが、
同時代を生きた人が見れば熱いものを感じられる映画だろうと思えました。
地味ではありますが良作かと。押さえがちな感情表現は良かったかと思います。
ただ後半は正直冗長にも感じました、後5分詰めるべきではないかなあ。

ところで、「記事」はちゃんと出来たんでしょうか。
「主人公の“仕事”に対しての向き合い方」もテーマの一つではないかと思ったので、その点はあやふやになった印象でした。

http://www.curtaincall-movie.jp/

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■亀は意外と速く泳ぐ(三木聡監督)(2005/08/09)

ペットの亀にエサをやるばかりの単調な日常を過ごしていた主婦“スズメ”は町で「スパイ募集」の広告を見つける。
あまりに珍妙な広告につい応募してしまったスズメは広告主の怪しい夫婦にスパイとして採用される。
スパイとしての仕事は、とにかく平凡に目立たぬように日常を暮らして潜伏すること。
しかしその日から、スズメの平凡な日常は特別な意味を持ち始めるのだった。


ゆるーく気合いの抜けたコメディ映画です。
怒濤の展開もアクションも震える様な感動もありませんが、各所に散りばめられた小ネタにクスクスニヤニヤと笑えて少しだけホロリと出来る、
なんかいい感じっぽい映画でした。
主人公が好きなソコソコの味のラーメンに主張される様な変な映画です。

題材のスパイなど、微妙に昨今でヤバイネタのように感じないでもないですが、深読みするような意味が隠されているのかどうかはよく分かりません。
しかし平凡に見える日常も心の持ち様しだいで変わって見えるものかも知れないと感じられ、
また平凡な日常の価値を感じる映画でした。

http://www.kamehaya.com/

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■GAMERA -Rebirth-(ガメラ リバース)(2023/9/21)

※映画じゃないけどこっちで。

◆1話
ネトフリに入ったので見る。見た人の感想とか予備知識はあまり入れていない状態。
とりあえず、亀をひっくり返したら大変だよねと思いました。ガメラならリバースされても回転噴射でどうにかするだろうけど。

前半の人間パートは正直(展開の溜めだと分かりつつも)じれったい気がしましたが(ええい、人間ドラマはいい、怪獣を映せ!)、後半の怪獣パートは待たされただけあって楽しめました。
ギャオスは小型の奴なら人間の武器・兵器でもある程度対抗出来るけど、ちょっと大きい奴だと戦闘機でもぶった切られるし(超音波メスこええ)、武器も持たない子供だったら脅威過ぎますな。ラプトルこえー(違)
そんなギャオスがガメラ相手だとちぎっては投げ、ちぎっては投げされて(文字通り)、今回のガメラの巨大さと強力さがよく分かりました。満足です。
ガメラ初登場時の子供による下からの目線での巨大感は最高でした。

ところで今回のガメラは人間(子供)の味方スタンスなのかどうか、現時点ではよく分からないですな。一応助けてくれた感じではあったけど。
正体は主人公達が助けた亀…なのかどうかは分かりませんが、ところでこの世界は普通に亀が存在してる世界なんですね。(平成ガメラは亀がいない世界だったっけ)

タイトルの「東京上空」でダンバインだなあとは思いましたが、本編中で「オーラバトラー」発言が出て笑いました。
年代設定どれくらいなんだろうと思ったけど、ちょっとwikiってみると(全部は読んでない)「1989年」設定なのね。ダンバインが1983-1984年なので納得ですね。

ラストで、ギャオスは既に命名されているのだなあと思いましたが、あの大人達は政府関係者とかですかね。
米軍が戦っている中で自衛隊がずっと待機だったり、色々裏でやってる感があります。

少年達パートについては、「嫌な母親だなあ」とか「嫌なヤンキーだなあ」とか思いました。嫌な奴多いな!
あのメリケンジャイアンもといブロディはこれで出番終了なのか、今後も出番はあるんですかね。
これで2話から改心すれば映画版ジャイアンになれるのでしょうけど、1話では気絶して漏らしていただけだし改心は期待薄かなあ。

◆2話
大人2人は政府じゃなくて財団の人か。なぜたまたま現場にいただけの子供に色々状況説明を?…と思ったら、怪獣が子供を好んで捕食するので、
原因究明も含めて怪獣に巻き込まれて生き延びた子供には説明して通信機・コミュニケーターを渡していると、なるほど。
子供を物語に巻込む理由の設定としては、まあ有りかなと。コミュニケーターをもらってハシャイジャッた子供達が愚かな冒険に出ちゃって、やっぱり渡しちゃいけなかったのでは? と少し思いましたが。
ところであのコミュニケーター、1989年設定としては超ハイスペックですが、画像がカクカクモノクロ液晶だったり微妙な古さがいい感じでした。とりあえず減らないバッテリー欲しいぜ。

メリケンジャイアンもといブロディはOPに最初からいたのね。通信機・コミュニケーターをもらって「街を守る仲間」とか言ってて笑いました。
そんなブロディの仕切りを割とあっさり受け入れるボコとジュンイチがちょっと不思議ではありました。ブロディにされたことを思えばジョーの反応の方が普通だと思う。
とりあえずブロディは謝って金返せよと思ったら「36回払い」で笑いました。もう殆ど使っちゃったのね。(でなかったら他の仲間と分けた?)(他のヤンキー達はもう出ないのかね)

今回の相手はジャイガーで米軍が頑張っていましたが、自衛隊は2話になってもまだ待機してるだけなんですかね?
ガメラへの攻撃を優先する米軍に、人を食うのはトカゲの方だとブロディが頑張って伝えたところはよかったですよ。劇場版ジャイアンになれてよかった!

ガメラVSジャイガーは、あの尻尾トゲが厄介で、軍のガメラへの攻撃もあってギャオス戦より苦戦しましたが、最後は爆熱ゴッドフィンガーが決まってよかったですよ。
あれはイリス戦で見せた技ですかね。(今回は手は吹っ飛んでないけど)

◆3話
船旅でジグラに襲われるの巻。
常時オタク全開なジュンイチ主役回。暴走しがちなジュンイチを自然に受け入れるボコ・ジョーの友情の話でもありました。
ところでブロディに「空気読め」と言われたのは衝撃でした。お前が言うか…(^^;
あと、タザキさんが案外頼りなくてパニクりやすくて体力も無いのが分かった(笑)

結局怪獣達は子供達の匂いを追っているようですが、4人全員というよりは、ボコが狙われてるんですかねえ?
OPを見るにガメラとシンクロ要素がありそうだし、今回も何やら影響を受けてた様子でしたし。(平成ガメラ的な巫女要素?)

2日足らずでは到底たどり着くはずのない距離を高速潜航してくるジグラが恐ろしいですな。と言うか水中で匂いを追えるのか? と思ったけど魚にも(犬以上に)嗅覚はあるようなのね。へー。
水中戦ではさすがにガメラも分が悪かったですが、陸に上げてしまえばさすがに余裕で勝ててよかったです。と言うかジグラの地上形態キモいな!

ジュンイチの「お前、女だったのか」オチは予想外過ぎました。名前も普通に男の名前なのでこれは気付かないです。手掛かりって一人称が「わたし」なことくらいじゃないか。

◆4話
ジュンイチが女子だと分かった途端に色気づきやがって>ブロディ
今回は主に子供達のケンカの話と、辻斬りギロンのぶった斬り劇場の話。

いやあ、ギロンのぶった斬りっぷりが物凄い。しかも的確に大事なところをぶった斬っていくのが超恐ろしいですよ。
全身をバネにして頭の包丁…もといブレードを叩きつけていく戦い方が凄いですな。エゲツナイですな。格好いいですな。元々ギロンは好きだったけど、本作のこれまでの敵怪獣で一番好きですよ。
それにしても脳震盪になりそうな戦い方ですよ。
文字通り全身刃物で背中の手裏剣ならぬ刃物を飛ばしてくる攻撃も手強かったです。

強敵ギロンにガメラがどう対抗するかと思ったら、ガメラ自信の大回転ジェットで逆にギロンを真っ二つとは恐れ入りました。まさか回転ジェットがここまでの必殺技になるとは。
腹を貫かれたので、てっきりそこからウルティメイト・プラズマするかと思いましたよ。
ところでガメラさん、左目と右腕をやられちゃったけど、治るんですかね? それとも治らないまま最後のバイラス戦になっちゃうんでしょうか。

自衛隊は4話になっても折り紙を折ってるだけとは。ラスタまでに活躍の場はあるんでしょうか?
…残り2話で東京付近に戻らない気もするし、無いまま自衛隊は蚊帳の外で終わってもおかしくない気がしてきた(^^;

子供達のケンカは、ジョーが苛立つのは分かるけど、視聴者的には「そこで別行動はやめた方が」とは思いました。全員無事で終わってよかったですよ。ファイト危機一髪です。
いやまあエレベーター落下とか全員死んでいてもおかしくなかったけど。
ところでガメラが右手を斬られてボコも痛がっていましたが、やっぱり巫女的なやつなんですかね。
そしてラストの宇宙人的なアレは一体…。まあ最後はバイラスのはずだし宇宙人が出るのも納得か。ボコが宇宙人に子孫みたいな話なんでしょうか。

タザキさんはなんやかんやと文句を言いつつも頑張っていました。
とりあえず財団が超胡散臭くて信用出来ないのは分かる。幹部宇宙人とか?

◆5話
バイラスだからと言って宇宙人と言うわけでは無かったようだけど、
怪獣を作ったのは財団で、特殊な子供を怪獣に食べさせて怪獣を増やして世界を浄化しようとしていたと。トンデモカルトだった!
しかも財団の上の連中は月にいたとはビックリですよ。エミコに裏切られて飢え死にしそうだけど!

これまでいいお姉さんキャラだったエミコが5話にして急にキャラが変わってビックリでした。4話までと別人過ぎませんかね。裏切ったな…僕の気持ちを裏切ったな!
一方でタザキの方は、最終的には味方になってくれましたが、まあ見たままのツンデレだったなタザキは(笑)
シャトルに乗って以後、大事な時に気絶しているのがちょっと笑えます。

子供達から犠牲者が出るとは思っていませんでしたよ。シャトルが爆発した描写は無かったと思うけど、さすがにあれは助かるまい、ジョー…。
いやまあ、奇跡的にステーションに逃げ込んでダリルと一緒に助かった線も無いことは無い…、いやあ、やっぱり無理かなあ;
バイラスの攻撃でダリルさんは視聴者的には死んだようにしか見えませんが、ダリルの様子を把握していない子供達が自然にダリルを見捨てて脱出しようとするのはちょっと吹きました。

バイラスは、イカこえー! と思いましたが、ギロンの方が強かったかなあと。割とあっさり真っ二つで倒されたなあ。
いやまあ、あと1話あるし復活して大暴れの可能性も無くは無いかもですけど。

今回出てきたガメラは左目は無事でしたね。ギロンとの戦い後に再生したとかじゃなくて、眼球はそもそも無事だったってことでしょうか。右手は斬られたままだし。
そして、ガメラはラストのあれで力尽きてしまったのでしょうか。あと1話あるけどどう締めくくるんだろう。

◆6話
5種の怪獣を倒してラスボスはどうするのかと思ったら、最後はギャオスハイパーでしたか。バイラス生存とか無かった!
ギャオスさん、1話では割とあっさり倒されたのに最後にあんな強敵になろうとは。
ボロボロになって力尽きていたガメラをどうするのかと思ったら、日本の最高の医療チームで治療するとはビックリでした。
あと少しで復活、…というところでのギャオス襲来に、ボコのピンチにガメラ復活という流れが美しかったかと。

ずっと待機していた自衛隊がやっと活躍、…しかも結構おいしい活躍をしてくれたのは嬉しかったかと。戦車隊の大隊長がガメラのピンチを救い、更にはブロディパパ&米軍まで助けに来る展開が熱いですよ。
最初は嫌な親だと思ったボコママがブロディパパを説得していたというのも(少々無茶な展開という気もするけど)よいですね。

ガメラVSギャオスの最後の決め技が超回転ジェットだったのは予想外でした。このシリーズでは回転ジェット優遇されてますねえ。
回転ジェットでギロンを真っ二つにしたときはどうやって斬ったのかと思っていたけど、甲羅がカッターになってたんですね。
最後はウルティメイト・プラズマを出すかと思ったけど、そっちは最後まで出さないままでしたね。まあ、アレは究極の使っちゃいけない必殺技扱いであって欲しいので出なくてもいいのかも。
…と言うか、月まで届く超超距離攻撃もとんでもないですけどね。…身体への負担もでかすぎたようなので、あれがある意味ウルティメイト・プラズマみたいなものか。

ギャオスとの決着後に、ギャオスのウイルスのせいでガメラが暴れかけたのはビックリでした。ホントに財団がタチが悪かったですが、財団幹部が月基地ごとガメラにふっ飛ばされてくれてよかったですよホント。
最後はガメラが消えてトト(?)が出て終わる辺り、昭和怪獣に平成の巫女的設定に最後はトトで、これまでのガメラシリーズの集大成って感じですね。

そういえば、5話で突然悪女になってたエミコがあっさり子ギャオスに喰われて終わったのは拍子抜けでしたが、まあ順当な扱いかも知れません。

決着が付いた後で、オリリュウムを拾ったタザキがジョブズになっていたのは吹きました。なにそのシュールギャグ。

子供達の夏休みが終わって、ジョーはやはりあれで死んだのか…と思わせてからのラストのジョーの声はおいおいおいという感じでした。なに? こっちもシュールギャグなの?
まあ、あのままステーションに漂着も有り得るかもとは思ったけど、本当にそうなのか?
てか、5話ラストからギャオスが来るまでだけでも結構な日数が経っていそうだし、タザキがiPhone(違)を開発するまで最低1年はかかりそうなんですけども、
ジョーは生きていたのだとしたら、なんでこんなに時間が経ってから連絡してきたのですかね。
これがステーションにいるとかだったらその先生き残って地球に戻れない気もするのですが、あるいは何らかの手段で地球に戻れたから連絡してきたのか???
親達が子供を迎えに来ているのに、ジョーの父親だけ出なかったのも気になるんですよね。
面白かったのですけども、エミコの急なキャラ変とか、最後のジョーの扱いとか、ちょっと不自然さが気になるところもあったかなと。面白かったですけど!
とりあえず、「携帯はちゃんと携帯しておけ」というのが最後の教訓ですね!(違)

…そういえば、昭和ガメラではバルゴンが出番無かったんですね。かわいそう…。
平成も含めれば未登場怪獣は他にレギオンとかイリスとかジーダスとかもいるし、続編とか作れなくもない…のですかね?
悪役はみんな死んじゃったので話をどうするかは謎ですけども。

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■仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイドMOVIE大戦2010(田崎竜太監督)(2009/12/12)

TV版最終回で壮絶な「俺たちの本当の戦いは映画でだ!」をやらかしたディケイドの完結編と、
Wの真の第1話「ビギンズナイト」の2本立て…、と言うよりは2.5本立てと言うべきか。

正直ディケイドについては結構興味が薄れていたので
「べ…、別にディケイドの為に映画に行くんじゃないんだからね!」
と思っていましたが、Wもディケイドもそれなりに楽しめました。
Wは真っ当に。ディケイドはネタ的に。ですが(^^;

以下、ややネタバレあり。注意。

◆ディケイドについては、
一言でまとめると「くすぐったい映画」でした。
なにあの、くすぐったい連鎖(笑)

今回の映画で「TV版で残された数々の謎が明かされた」… と言っていいものやらどうやら。
分からない事は色々ありますが、しかし、ディケイドで謎を気にしても仕方が無いと、今作を見て心から思えるようになりました。
なにしろ「ディケイドに物語は無い!」って本編中で断言されちゃったからなあ(笑…うしかない)

ディケイドの戦いの理由って、つまりは
『ディケイドと各ライダーが戦うことで、過去の各ライダー(の関連商品の売上)が復活!』
って事だったんですねえ。
なんて身も蓋もない事を(やや表現は違うけど)言っちゃうんだ(^^;

ほんっとうに、身も蓋もない作品でしたが。まあ、ネタ的には楽しかったです。
以下箇条書きで。

・TV版でディケイド版各ライダーと「オリジナルキャスト」の各ライダーが別に存在した意味は説明なし。
 まあ、パラレルワールドで同じライダーが何人もいるってだけの事ですかね。
・夏映画とはいったいなんだったのか。
 一切関係無いように見えて、Wとディケイドが面識があるあたりが謎だが、まあいーか。
・TV版ラストのディエンドの裏切り(?)は何だか無かったことに(笑)
・TV版最終回での予告編の内容も、ほとんど使われてない…よなあ(苦笑)(見直してないけど)
 →予告を見直してみた。「ほとんど」じゃなくて「全く」使われてないわ(笑)
・剣の扱いの不遇っぷりが凄い。TV版でもいいように武器として使われてましたけどね(生暖笑)
・生き残ったライダーはクウガ1人だけって、ディエンドを忘れてますわな。
・タックルが出てるのにストロンガーが出てないのが勿体無い。
・スカイライダーが格好いい。やられるけど。
・映画前半は結構陰惨なイメージ。腕はエグイよ。(ファイブハンドだけど)
・Jとディケイドの戦いは巨大ヒーローVS等身大ヒーローの構図が面白かったです。
・各平成ライダーには救いがあるけど、昭和ライダーは最後放置になっちゃったなあ。
・スーパーショッカーとの戦いは、ぶっちゃけオマケですね。
 まあ、わきゃわきゃ動くクライシス要塞は気持ち悪くて良かったかと。
・鳴滝さんって一体…;
・おじいちゃんって一体…;

◆Wについては、
真っ当に面白かったです。
「真の第1話」と言うより普通に本編中の1エピソードって感じでしたが、
TVシリーズとも剥離しない作りで好感が持てました。
それにしても、おやっさんカッコいいよ。

・単独で変身するおやっさんに対して、2人で変身する翔太郎とフィリップが
 まだ「2人で一人前」だと、それぞれのライダーのデザインにも現れていて上手いです。
・しかしラストの帽子シーンは良かったかと。
・敵ドーパントの正体には笑ってしまいました。
・Wドライバーの製作者の謎とかが明かされるかと思ったけど謎のまま。
 おやっさんお手製なのか?、おやっさんへの依頼人がそうなのか?
 このあたりは今後明かされるんですかねえ?
・園崎のメモリ製作者は他にもいるんだろうなあ。
・ファングメモリは顔見せ程度でしたが、
 今後TVでファングを出す際にも映画版と矛盾なく出せそうだとは思いました。
 (実際どうなるかは分かりませんが)
・翔太郎とおやっさんのドラマは良かったし、フィリップとおやっさんの会話も良かったですが、
 娘とおやっさんの関係をもうちょっと踏み込んで欲しかった気はします。
 でもまあ、短い映画で視点を分散させすぎて印象がバラバラになるよりもいいか。
・屋台常連の悪の大幹部素敵(笑)

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■仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE(コア)(田崎竜太監督)(2010/12/19)

タイトル長っ!

W&オーズで略してダブルオーです(おぃ)

構成は去年の「W&ディケイドMOVIE大戦2010」と同様に、Wとオーズの個別エピソードをやって最終的に合流する形でした。
以下直接的記述はなるべく避けますが、ネタバレありで。

■Wの方は、TVが終わってからまだ4ヶ月程度なのですが、なんとも変わらない空気で懐かしさを感じました。
ゲストもしっかりTVシリーズから引き続いて登場してくれていて良かったかと。

スタートの時間軸はTVシリーズのその後ではあるものの、メインは過去のスカル誕生の話で、なかなかに渋かったです。
おやっさんが大阪に帰らなかった(亜樹子に会わなかった)理由も分かりましたが、しかし"アレ"って相手を倒してもどうにもならないのね。

メモリブレイクした相手が死んでしまったりするあたりはTVシリーズと異なりますが、スカル自体プロトタイプだからと考えればいいか。
とりあえず、今回の映画ではシュラウドが(肉体労働的に)頑張ってくれていて好感が持てました。

蜘蛛やコウモリのドーパントや、そもそもスカルのデザインやらと、初代ライダーを結構意識していたかなと。

子供時代の亜樹子の部屋がベタベタの大阪でした。ベタすぎる(^^;

また、子供時代の翔太郎も出ましたが、一緒にいた女の子は誰だったのやら。
翔太郎が子供時代に一緒にいそうな女の子ってTVシリーズで考えると…、もしや2話で恐竜に変身した人なのだろうか(^^;

それにしても、まさか"あの"2人が本当に結婚することになろうとは。
結婚直前なのに所長呼ばわりだったり、"奴"は完全に尻に敷かれそうだ(笑)

■オーズの方は、テレビ本編との繋がりはあまり無く、パラレルっぽい話でした。
話の展開やキャラ描写にも強引さや違和感を感じると思ったら、脚本が井上氏なのね。なるほど。

アンクも中々登場しないので、もしかしたら最後まで出ないんじゃないかと思ったりしました。
映司もメダルを一式バインダーに入れて持ち歩いてるし、TVシリーズ的な映司とアンクとのやり取りを期待するとスカされます。

会長は今回の映画ではかなり諸悪の根源っぽかったです。真木の暴走の黙認とかじゃなくて信長復活にしっかり関わってるんだから真っ黒ですよ。

新仮面ライダーバースは中盤とラストで中の人が別々で登場。やっぱり最終的には"あの人"になるのね。
中盤での登場は、正直「お披露目」以外の意味は無かったなあ。
とりあえず、戦闘スタイル的には銃ライダーで、サポート系ライダーかと思いました。

■以下、合流編。
ラスボスの仮面ライダーコアは、ビジュアルは恰好良かったですが、バックボーンが薄くて悪役の魅力的にはイマイチでした。
そもそもプテラノドンヤミーの存在がイマイチ謎のままで終わりましたが、今後TVシリーズに新たな恐竜グリードが出るんですかね。

オーズのタカ・クジャク・コンドルの新コンボはなかなか格好良かったです。顔デザインまで変わるとは。
クジャクは正直強そうなイメージが無いですが、ビジュアル的には派手で良かったかと。

合流パートになると、ストーリー的には更に無理無茶になりますが、ここらへんになると完全にお祭りなので、まあいーかなと。

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■仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX(坂本浩一監督)(2011/12/10)

◆フォーゼにオーズにWに、7人ライダーになでしこ・アクアにと、山盛りの要素を処理しきれるのだろうかと少し心配しましたが、
要点を絞った描写で上手くまとめてくれていたと思います。

これまでのMOVIE対戦2作(W&ディケイド、オーズ&W)と同様に、フォーゼ・オーズの話をそれぞれに描いてから最期に合流する構成でしたが、
「TV版最終回+過去編」「過去編+TV本編と繋がらないパラレル話」で「映画全体としての繋がり」が弱かった前2作のMOVIE対戦に対して、
今回は、TV本編や過去の映画との繋がりを持たせつつ、映画1本としてのストーリーのまとまりにも割と気を配られていて、本編のファンにとって満足度の高い出来だったと思います。

今回はフォーゼ・オーズの2者に加えて、「財団X」が敵と言うことで「W」が準メイン的に取り上げられていたのが特徴的でした。
それでいて“後輩”であるフォーゼ・オーズの出番を食い過ぎないように、裏方に徹して、話の繋ぎ役になって、短い出番でいぶし銀的に活躍する辺りが美味しかったです。

てんこ盛りな要素の取捨選択を上手くやっていたかと思いました。
「7人ライダー」はほぼオマケでしたが、本作ではこれでいいんじゃないかなと。

それでいて、7人ライダー個々の戦い描写は、何気に前々作のオールライダーよりも各人がちゃんと描写されていた気もします。
まあオールライダーとは登場ライダー数が違うから当たり前ですが。

以下、ネタバレ注意。

◆オーズパートは、TV版の“あの”最終回の後でアンクの扱いをどうするのか?、パラレルで逃げるのか?、と言う所が一番の興味どころでしたが、安易にパラレルに逃げずに、ストーリー的にガッツリ納得出来る形として描いてくれていたのが誠実でした。

“あの”泣かされた最終回の後でアンクに簡単に復活されても微妙な気分になるところでしたが、
“エイジ達が頑張ることで明日に繋がる”、としたところが実に上手かったかと。
アンクと会った時点で映司が“分かっていた”あたりが絆を感じられて良いです。

TV本編で何度も言っていた「明日のパンツ」までをも、がっちりテーマに絡めてくるところが上手すぎます。凄いよ靖子にゃん!
ところで映司の「明日のパンツ」を買ってくる比奈ちゃんが実に嫁です(笑)

格好良く登場してすぐにやられる伊達さんが、なんというか伊達さんらしい(おぃ)
伊達さんも後藤さんも、あと里中くんや会長や知世子さんも、出番は決して多くないながらもそれぞれの魅力が出ていて良かったかと。
比奈ちゃんと里中くんの絡みは新鮮でした。

鴻上会長は、… … … またあんたが元凶(の1つ)かよ!(笑)
本人は良かれと思ってやっているあたりが困ったものです(苦笑)
40年後も元気なのは何よりですが。

TV本編ラストで旅に出た映司は、ちゃんと目的を持って旅に出ていたんですね。鴻上コーポレーションとも協力体制にあったと言うのが納得です。

オーズの基本コンボの他にガタトラドルが目立っていたのがいい感じでした。トラクローとコンドルレッグの切り裂き組が好きです。

タトバがかなり強かったのが良い意味で意外でした。

サメ、クジラはともかく、オオカミウオって渋いなあ。

仮面ライダーアクアは1号ライダーのイメージと言うけど、水のライダーということでむしろXをイメージしました。
水キャラは、TVシリーズだったら活躍出来る場が限られそうだなあ。

◆フォーゼパートは、ライダー部が仲良くなった12話以降の状況のようで、各人が楽しそうで微笑ましかったです。
ある意味本編以上にみんなはっちゃけていた気もしますが(笑)

今回は弦太郎の恋がテーマでしたが、まさか相手のなでしこがあんな事になろうとは。メタール!(声:立木文彦)
オーズからの流れもあったので、最初はてっきり未来人で弦太郎の娘とか孫とかかと思ってしまいました。
ある意味“それ以上”にハードルが高かったですが、それでも突き進む弦太郎や、応援するライダー部が何と言うかさすがです。
弦太郎が恋しても美羽もユウキも別にOKなのね。

なでしこの登場シーンは、昨日のラピュタがタイミング良かったです(笑)
「弦ちゃん! 空から女の子が!」

なでしこがああなって嘆く弦太郎の泣く時間を稼ぐライダー部の面々が見所でしたが、
仲間が傷ついてるんだから弦ちゃんも立ち上がれよ、と思わなくもなかったりして(^^;

フォーゼの両腕ロケットがデストロイドやビッグオーっぽくていい感じ。

ライダー部の7人ライダーがヒドい(笑)

なでしこは背面を見て初めてセーラー服モチーフだと気付きました。

乙女座と獅子座が出ましたが、TV本編では、蠍座退場後に出るんですかね?

◆そして合流パート他の雑感。

翔太郎と弦太郎の対面は、やっぱりああなるよね〜、と笑えました。やっぱり気が合うやねこの2人。
この2者の間にいると、映司が凄く真面目キャラに見えます。(まあ元々割と真面目だけど)

翔太郎と弦太郎が並ぶと弦太郎の方がかなり背が高いのが驚きました。

全身黒のジョーカーはやっぱり好きなデザインだなあ。

伝説のライダーは7人ライダーまででしたが、宇宙ライダー繋がりのスーパー1も出てほしかった気も。そうすると区切り的に10人ライダーまで出さなければとなるので、7人で正解だとも思うんですけどね。

ライダーマンのロープアームって元祖「ウインチ」ですな。

敵としてドーパントやグリード幹部の偽物が出ましたが、
ウヴァさんは「いつの間にか」倒されていた感じでウヴァさんクオリティでした。
妻曰く「ウヴァさんよりカマキリヤミーの方が目立ってた」とのこと。

ミックとカザリが並ぶシーンが見たかったなあ。ネコ科的に。

メ○オは惑星の力を使うのか。

Wの出番は美味しかったけど、そろそろ準メイン級としての出番はこれで終わりですかね。
電王のようにあまり長々と引っ張られても困るので、それでいいと思いますが。

今回は全体的にアクションが頑張っていて見応えがありましたが、クスクシエと学校の被害がヤバいですな。特に学校は壊れまくり。
クスクシエは、知世子さんの逞しさがさすがだ。

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■仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム(坂本浩一監督)(2012/12/8)

ライダー×ライダーのMOVIE大戦も4作目。
去年のフォーゼ&オーズは「TV最終回後のオーズ」を上手く描いてくれてかなり面白かったのですが、今回はストーリー的には強引さが目立ってちょっと物足りなかった気もします。信長よりはいいですが。

し・か・し、ポワトリンのオチが素晴らしすぎたのでオッケーです。あれはヒドい(笑)
実はポワトリン本編は見ていなかったのですが、元番組ファンの人的にアレはどうなんでしょうねえ。自分は大受けでしたけど!

フォーゼは5年後の話ということで、フォーゼ最終回で晴人が出たりしているのに時間的な整合性をどうするのかと思ったら、普通にタイムスリップネタで「現代」と整合を取りましたか。
これだと、次以降の映画で弦太郎の出番がある場合は学生姿ですかね。

5年後のライダー部メンバーの姿はなかなか良かったかと。作家になってる友子が化粧が薄くていい感じでした。
そして弦太郎の教師姿が、改造学ラン風のスーツ姿がちょっと笑ってしまいます。
まあ教師と言うのは似合っていなくも無いかなと。世知辛い世界だと問題教師扱いされちゃいそうですけどね。今回も暴力教師扱いされそうで怖いですよ。
弦太郎の生身アクションは見応えがありました。
ところで、ライダー部再集結なのにスルーされてる後輩コンビがちょっと可哀想。

インターポールの捜査官になってるホワチャー…もとい流星は、まあ似合ってるかなと。
実際のインターポールは国際警察というほど大規模な組織では無いらしいのですが、そういうイメージがついたのは、やっぱりルパンのせいですかねえ。
キョーダイン映画で出ていたインガも出ていましたが、最初に突きを出してすぐパンチに切り替える殴り方が、ちょっと「二重の極み」を思い出しました。

サナギマンからイナズマンの出番は、こちらは悪役として登場しつつも改心してくれて良かったかと。
ところでイナズマンはほとんどビキニなブーメランパンツが気になりました。漫画版に沿ってたかなと思って確認してみたけど、漫画だともっと普通のパンツですねえ。
ところでイナズマンも最終決戦に絡ませて欲しかったところでした。

イナズマンに対してアクマイザーは、普通に悪役でした。まあキョーダインの前例で覚悟はしましたが、ヒーローを悪役のままで終わらせるのはやっぱり微妙な気分です。
まあ、味のあるキャラとしては描かれていましたけどね。
ところでウィザード(フレイム)とザビタン…もといザダンの配色ってちょっと似てますね。

歴代ライダーのオーズ、バース、W、アクセルですが、こちらの扱いはかなり雑でした。去年は財団Xを絡めてWで繋いでいたのでストーリー的な統一感や歴代ライダーが揃う理由が上手く出せていたのですが、今回はちょっと残念でした。
映司が少しの出番とは言え出てくれたのは良かったですけどね。
…そういえば財団Xは今回絡んでませんでしたね。つなぎ役として便利なのになあ。

溶鉱炉には吹きました。出てきた瞬間に何かで使われるのだろうとは思いましたが、まさかドライバーとは。
これだと、「5年後」時点までは普通に変身出来ても、そこから先はフォーゼは出せなくなるのかな、とか思いましたが「フォーゼドライバーは弦太郎の友達だからきっと戻ってくる」だそうで。
溶鉱炉からアイル・ビー・バックですかー(笑)
つーか、自分を溶鉱炉に投げ込む友達って…(^^;

アクセルさんはマジバイクでした。普通の状態よりもバイク状態ばかりが印象に残ってますよ。

公式サイト

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■仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦(田ア竜太監督)(2013/12/14)

今年のMOVIE大戦映画を観て来ました。

今回はウィザード側はTV最終回後の話ですが、鎧武側&MOVIE大戦部分はTV版とは関係無い異世界に行っちゃう系の話でした。
鎧武のTVシリーズはストーリー上の隙間が殆ど無い構成だし、人間関係・勢力関係もこれからどんどん変わっていきそうなので、
映画となるとこういうTV本編とはリンクしない番外的エピソードになるのは仕方ないですが、やはり本編と連続性のない話だと正直どうしても興味は落ちるなあ。

以下ネタバレ注意。

・コヨミの指輪の置き場所はいい締めくくりだったかなと。

・ビースト復活は熱かったですが、キマイラのオチはちょっと雑すぎないですか?(苦笑)

・メロンにーさん、ミッチの正体見ちゃってるじゃないですか。まあ、もしかしたら明日の放送で正体が露見しちゃうのかも知れませんが。

・にーさんは今回「宇宙来た」とか、ネタ要素が多かったかなと。色が白い分フォーゼ役を割り当てられるのは仕方ないですが。

・バロンさんは人が死んでる状況でも強さがどーだこーだとブレないですな。褒めてませんが。

・今回のフォーゼ以前のレジェンドライダーはそれぞれの本編とは全く関係無い別存在でしたが、それでも人間相手にランチャーをぶっ放すフォーゼは悲しくなりますな。

・フォーゼ以前の主役の人は出ていませんが、賢吾、伊達さん、照井&亜樹子、あとキバが未見なので分からなかったですが753…いや名護さんといった人達が出ていてちょっと嬉しかったです。あくまで別人ですが。

・スイカシュートには笑いました。

・グリドンと黒影の扱いは本編でも今後もこんなものなんだろーなーと思いました。なんてナチュラルなハブっぷり(笑)

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■劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル/海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船(オーズ:柴ア貴行監督/ゴーカイ:渡辺勝也)(2011/8/13)

■オーズ
話良し、アクション良しで非常に楽しかったです。さすが靖子にゃん。
オーズと暴れん坊将軍の共演という、誰も予想しなかったトンデモコラボ映画で、
もっと「ネタ臭」が高い作品になるかと思っていましたが、思いの外きっちりオーズの話として成立していました。
ただし、「伊達さんがまだいる」「アンクが仲間」「お兄ちゃんは回復していない」「カザリ・ウヴァ・メズール・ガメルが屋敷で真木さんと一緒にいる」「プトティラが出てる」と言うことで、やっぱり本編中には当てはまらないパラレルストーリーとして見るべきですかね。

上様とオーズの共闘は素直にワクワクしました。
オーズと並んで剣戟をかましてくれる上様がいい絵だわあ。違和感とかは予告で何度も見ていたので既に感じなくなってましたよ(笑)
上様と一緒にチャンバラをこなすため、メダジャリバーが沢山活躍していたのが印象的でした。次元斬りはやらなかったですが。
そして、バイクと並走する白馬が本当に凄い。白馬も乗りこなす松平健も超凄い。

上様の出番が案外少なめだったのはちょっと残念でしたが、あれ以上変に目立ちすぎても良くないだろうし、いいバランスだったのかも知れません。
ところでオーズは「信長や吉宗と共演した」と書くと凄いな。

以下割とネタばれ。

会長は今回も事件の元凶で困った人でしたが、それはそれとして、ちょんまげが違和感無さ過ぎで笑いました。
あと、伊達さんも実に似合ってました。ちょんまげが(笑)
伊達さんは、一億を稼ごうという男が500万で揺らがないでください。

ところで、会長の先祖が800年前にメダルを造った錬金術士を封印したとかポロッと言ってましたが、今後本編にその設定が絡むことはあるんですかね。

映司のバース変身は「そう来たか」と思えて熱かったです。ポーズがちゃんと映司らしいのね。
離れ離れになった映司がバースドライバーを持って行ってしまったことで、伊達さん&後藤さんが生身でバースバスターをぶちかますあたりも熱かったかと。
あと、その辺りは腐女子が喜びそうでもありました。覚悟は一生分とか!(笑)

映画初登場のコンボ「ブラカワニ」は、ワニ足アクションが結構面白かったですが、コブラにカメにワニって、江戸時代とも徳川家ともドイツとも何のリンクも無いような。(それとも何か歴史的な元ネタがあるんでしょうか?)

上様はメダル投げ技術も凄かったです。と言うか、アンクは勿論比奈ちゃんもメダル投げは上手いわけで、コントロールが無いのはお兄ちゃんだけじゃないか(笑)

アンクが「自分自身」のメダルを映司に託すシーンは熱かったです。ただ、その後タトバがすぐにピンチになるあたりは哀しいですが(笑)

世界の入れ替わりに対して、「映司の欲望」をポジティブに生かした事態の解決法はお見事でした。
やっぱり映司といえば「夢はでっかく地球サイズ」な奴だし、あれくらいの欲望は納得か。
上手い引っ掛けシーンでした。

ところで恐竜の時代(ロストワールド)も入れ替わってたけど、あれ、絶対人死んでるよね;

メダジャリバーに続いて、ひさびさにタコ缶が活躍してくれたのは嬉しかったかと。
メダジャリバーとメダガブリューの二刀流も良かったですが、あまり役には立ってなかったか。

次の仮面ライダー・フォーゼは、背中のロケットブースター(?)を生かした移動法とかギミックは割と面白かったです。
でもやっぱり、格好悪いなあ(笑)<少なくとも現時点の感想としては。
学園ギャグ路線としては楽しそうなので期待してます。
「ロケットパンチ」をそのまんま叫ぶとは思わなかった。

将軍との共闘に並んでの、今回の映画のもう一つの見せ場、「オーズ8コンボ揃い踏み」はどうやって実現するのだろうかと思っていたら、やはりガタキリバを生かしましたか。
TVでは長らく出番が無かったけど、やっぱりガタキリバって最強なんじゃないですかね?(プトティラ以外では)

オーズに(やむを得ずとは言え)協力してくれるグリードの皆さんにほのぼのしました。
最初にメダルを貸してくれるのがウヴァさんである辺りが、またほっこり。
殺伐としているTV本編の現状からすると「もうあの頃に戻れない」と切なさも感じました。
こんな感じで共存できれば良かったのにねえ。

ところで、わざわざガタキリバからタトバにチェンジするのは、どう考えてもパワーダウンしてるよなあ。

最後、比奈ちゃんと握手して痛がるアンクが可愛いかったです。
子供相手に握手した時は比奈ちゃんも相当手加減してたのね。

気持ちいい映画でしたが、TV本編もいい気持ちで見られる結末になってくれればいいなあ。

■ゴーカイ
こちらはオーズに対して短めでした。
ストーリーもシンプル。

今回はレジェンド戦隊キャラは出ませんでしたが、野球仮面やレジェンド戦闘員の出番は楽しかったかと。

鎧の出番が冒頭とラストのチョロっとしか無いのが謎でした。もう仲間入りしてるし、怪我で途中リタイヤしたとかでも無かったのになあ。

インサーン達の扱いがヒドい(笑)

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■仮面ライダー THE FIRST(長石多可男監督)(2005/11/15)

「仮面ライダー」のテレビ版第1作を現代版リニューアル作品です。

いやー、何というか、観ている間中、眉間にシワが寄ると言うか、
正直とても疲れました;
途中の、海で男女が戯れるシーンでは思わず椅子からズリ落ちそうになりましたが、横を見ると一緒に行った知人もズリ落ちていました。さもありなん。

新ライダーのデザイン・造形は素晴らしく、サイクロンも実に格好良く、デジタル出演の天本英世はなんとも嬉しく、話の基本プロット自体は勿論悪くない。素材は上々のはず。
かつての特撮名作を現代的にリアルさを加味してハードに仕上げようという基本姿勢のままで完成出来れば素晴らしい作品になったかもしれないのだけれど。

実際出来た映画は、リアルを目指したようでシナリオの穴がボコボコ目立ち、中途半端にトレンディドラマと純愛闘病映画がそれぞれの粒が溶けきらないままで混ざりこんだ不思議な作品になっていました。
何故にこんな中途半端な作品になったのやら。

企画や内容からしても「子供ターゲット」ではなく「かつてライダーを見ていた大人向け」映画のはずなのだけど、「大人の干渉に堪える」作品では全く無いのですな。
どのあたりの層に向けた作品なのやらも中途半端。

とりあえず、見ていると2〜3分ごとに心中でツッコミを入れたくなる作品だったのは間違いありません(苦笑)
と言うわけで、この映画に行く時は一人では行かない方がいいと思われます(^^;
観賞後に、もしくは家で見て友達・家族とツッコミあうのが吉かと。

以下ツッコミモードで。ネタバレもあるので注意。

・マスクをかぶって変身するのは原作準拠でいいけれど、変身前にどこにマスクを隠してるんだ。原作のようにバイクに収納されてる描写もないし、スペースも無さそうだし;
・突然現れる「強化服」については、ベルトに収納されてるとかでもいーけど。
・サイクロン2号はいったいどこから出現したんですか?
・普通の「ヒーロー物」だったらこんな些細な事は気にしないのだけど、中途半端にリアル描写を目指しているように見えるのでこういう粗が目立つ目立つ。

・それを言ったら終わりとは思うけど、あんな場所で目立つ手段で「暗殺」をやるショッカーって一体(^^;、「ライフルで遠距離から狙撃した方が効率いいじゃないか」と観客に思わせない理由くらいでっちあげようよ。
・ショッカーの基地の規模小さいなあ(^^;、あれであの基地は全滅ですか?
・秘密のアジトなら見張りのカメラくらい設置しようよ。見張りは双眼鏡だけですか(笑)、どこが「現代的」なリニューアルなんだ。
・監視衛星くらいあっても良さそうなもんだ。
・あんな見晴らしのいい島に近づいてくる船をどうやったら見失えるのやら。
・で、島に「他の船」が見あたらないんだけど、怪人どもはどうやって海を渡ってるんだ?(飛べる奴はともかく)、もしかしてトンネルが本州まで繋がってるのか?
・逃げた人々はちゃんと海を渡れたのやら。
・海からバイクが飛び出すのは格好いいですけどね。いかにおかしい場面でも(笑)
・1号の渋いカラーリングがいい。
・ヒロインが色を区別出来なかったのはまあいいか、夜だったし。

・改造手術シーンがベタなのはまあいいけど(笑)、いきなりドリルで頭蓋骨穴開けですか(笑)、麻酔するか、せめて頭を固定しようよ(笑)
・改造シーンは、なんだかライダーよりノリダーを思い出してしまう(^^;
・あんなに浚われた人が沢山いるのに、何故に浚ってきたばかりのヒロインを真っ先に改造?、シナリオの都合以外の理由が思い付かない;

・ヒロインは本郷を殺人犯と思ってるならなんで通報しないんですか?
・もしかしてこの世界には「警察」が存在しないのではと思える節も。
・警察がいたら本郷「ストーキング」で捕まるだろうしなあ。
・ヒロインはなんでいつも大事なところで気絶するんですか?

・力が強すぎて、ガラスをもっては握りつぶし女の子を助ければかえって傷つけてしまう。改造人間の悲劇を描く大事なシーンだけど、・・・サイクロンのハンドルとか何故潰ないんですか?、そんなに頑丈なのかサイクロン。
・強すぎる力をコントロールしようと訓練する描写の数秒でもあればいいものを。
・宮内洋出番少なっ;

・一文字が響鬼の「桐矢京介」を大人にしたようなキャラでゲンナリ。洗脳されてるから変な性格になってるのかとも思ったけど、結局あれが地だもんなー;
・まあ、終盤を見ればキリヤよりはマシだけど。
・でもあの一文字には憧れられないっすよ;(優柔不断男風な本郷もだけど)
・やっぱり1号と2号は戦うのね。。。
・あの状況でヒロイン一人きりにするなよ(苦笑)
・最後の戦いは、1号が残って「お前は助けにいけ」展開かと思いました。
・2号の「拒否反応」はどーなった?、対処しなきゃ死ぬんじゃなかったのか?
・「すぐにも暗殺」せねばならない状況でなかなか行動を起こさないショッカーが不思議。お前ら緊迫感もってないだろ?
・ショッカーに対して何のアクションも起こさず日常生活してる本郷も本郷だけど。おまえヒロイン以外はどーでもいいのか?
・ところで「怪人」は洗脳されてるのかされてないのかどっちなんだ?、本郷は洗脳中はまともな人格を持ってなかったように見えたけど、他の奴らは普通に人間性残ってる感じだしなあ。
・タクシーの運ちゃんはいい味でした。
・車を愛してると言いつつ車の中で変身してたら、絶対車痛んでると思うけど。

・三田村晴彦は知っている。
・晴彦くんのシーンの扱いがすばらしく中途半端。悲劇性を高めたかったのは分かるけど、2作目以降とかならともかく、本作は本郷メインでやった方が良かったんじゃないの?
・「本郷の話」に密度を持たせられ無かったのが問題かとも思うけど。正直とても内容が薄い。
・晴彦シーン長すぎ。序盤〜中盤の扱いが大きいのにそれに比して最後の扱いがあまりにショボイのがまたアンバランス。
・つーか全体的にシーン配分がおかしいんだけど。この映画。
・最後の「」のシーンはだらだら回想を入れるべきでない。回想はワンショットで十分。あれじゃ台無し。
・このシナリオってちゃんと「推敲」をやってるのだろうか;
・ところで弁当はどこで作った?(^^;

・爽快感もなければ悲劇に酔う感動も足りず、観賞後にもっとも浮かんだ言葉は「・・・何と言ったらいいか」でした。
・とにかく疲れた。
・続編でV3ってホントですかね?、あのラインでのデザイン・造形は見たいけど、シナリオが同路線なら辛いなあ。

http://www.maskedrider1st.jp/

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■仮面ライダーW FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ(坂本浩一監督)(2010/8/8)

今週は関西でTV放送が野球で無かった事もあって見てきました。
実に真っ当に正しいエンターテインメント作品に仕上がっていて面白かったです。
TVでの44話と45話の間(シュラウドとの和解から、ミックとの決着の間)の話らしいですが、ストーリーもそれぞれのキャラクターもTVの流れと違和感なく、良く出来た話だったかと。(オーズについてはご愛嬌で)

ちなみに、日曜最後の夜回で見たこともあってか、劇場は子供よりも大きなお友達が目立ちました(笑)

・ルナやメタルやヒートやトリガーがライダーとしてでは無いドーパント姿で登場するあたりが面白かったです。
・ルナがとても変態ぽくて、ルナに相応しいと思いました(笑)
・翔太郎が単独変身する仮面ライダージョーカーが実に格好いい。
特別な能力はやはり無く、戦闘方法はいたってシンプルでしたが、初代ライダー的な格闘主体の戦いっぷりは格好良かったです。
・全体的にアクションが頑張っていました。バイクアクションも相手が雑魚のマスカレイドであるにもかかわらずとても見応えがありました。
・TVで未登場だったルナジョーカー、サイクロントリガーのマキシマムが出てくれて満足です。まあ、サイクロントリガーの方の扱いは微妙だったけど(笑)
・TVではエクストリームが出てからすっかり初期フォームの出番が減っていましたが、各種フォーチェンジを生かしまくってくれて満足でした。最終決戦でのコンボ攻撃は興奮物です。
・最後の変身は「サイクロンルナジョーカー」とでも言うべきかと思ったけど、正しくは「サイクロンジョーカーゴールドエクストリーム」だとか。(長っ)
・「お前の罪を数えろ」に対して「お前は今まで食べたパンの数を覚えているか(意訳)」なやり取りが良かったかと。
・次期ライダーのオーズは派手だなあ(笑)、デザインは正直オモチャっぽいですが、脚本が靖子にゃんらしいので期待します。
・花火は何かオチが付くかと思ったけど無かったぜ。
・26のメモリは、アルファベットに一つ一つ呼応してるのかと思ったけど、考えて見ればBでビーストとバードが出てたり、Sもスミロドンとスカルがいたりと、とっくに重なってるのね。

同時上映のゴセイジャーの方は、正直話はテンプレでしたが、
一言で言えば「寝取り失敗」という感じでした(笑)
最初と最後の空撮が揺れまくりでちょっと気持ち悪かったです。
ああいう撮影を揺らさずに撮るのって、技術の問題なのか機材の問題なのか操縦の問題なのかどれなんでしょう。

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■仮面ライダーヒビキと7人の戦鬼 (坂本太郎監督)(2005/09/15)

TVシリーズ「仮面ライダー響鬼」とは時代設定を変えて、戦国(っぽい)時代を舞台に昔の“鬼”達の戦いを描いた話。

えー、どう書いたものやら(^^;
とりあえず今回は、TVシリーズ29話までが好きだった人間の愚痴混じり感想になってしまっているので視点がとても偏っております。
出来れば広い心で流してやっていただけると有難いです(^^;;

自分はいわゆる「平成ライダーシリーズ」はこれまで殆ど見てなかったのですが、響鬼のTVシリーズは子供でも大人でも安心して楽しめる面白く良心的な作品だと評判を聞いて見るようになっていたのですね。
実際見始めてみると、“ライダーの背中を見て成長する少年”を主人公に据えて、人生の先輩としての大人と子供との関係や人の繋がりを、厳しさと優しさを交えて描いてくれた、地に足のついたゆったりした空気感が魅力的な作品になっていて、作中に流れる「和」のテイストも心地よく、とても大事な作品になっていたのでした。
自分は特撮には疎い方だったので、自分的にはとても珍しい事だったのです。

ところが、そんな“響鬼”という作品がいきなり変わってしまったのがつい先日。
9月4日の30話から、突如作品の空気感は一変してしまったのでした。
脈絡の繋がらない展開、無意味に派手さを重視したアクション、ギスギスした空気が漂う人間関係、以前と同じ人が演じているのに別人になったようなぎこちない登場人物達、作品にそぐわない質の悪い漫画のように珍奇な新キャラクター・・・
単なるヒーロー物として見れば作品の体裁を一応は成してはいましたが、そこにあるのは29話かけて積み上げてきた「人の和」を大切にした作品とは全くの別物でした。あああ・・・
まあ、もうしばらくは見続けてみるつもりではありますが、・・・・・正直苦痛です。31話も辛かった;

プロデューサー&脚本家の入れ替えが原因らしいですが、スタッフが変わることでここまで別の作品になろうとは思いませんでした。
こうした事態になったのにはそれなりの原因もあるでしょうから、新スタッフだけが悪い訳でもないでしょうが、
誰が悪い云々というより、ただひたすらに悲しく虚しい出来事でした。
好きな作品のまともな完結を見られる機会のなんと少ないことか
ジャンプ漫画を読んでると、打ち切りなんかはしょっちゅう味わう訳ですが(苦笑)


さて、そのタイミングで今回の映画です。
ちなみに、映画の脚本は今回のTVシリーズ新体制の脚本家である井上敏樹氏です。
9月4日の時点までは映画にそれほど不安は感じていなかったのですが、30話を見てしまった後だったので見る前からとても不安でした(苦笑)
(なお、私は知りませんでしたが、井上氏は実績は確かな人らしいですが、「裏切りや仲間割れや三角関係」等の「衝撃的な展開」が得意な方らしく、
じっくり人間関係や事態の推移を描く響鬼のような作品には相性が悪そう、らしいです。ネットで見た話では)

えー、映画について結論から言いますと、
TVシリーズを知らない単なるヒーロー物のつもりで見る人にとってはともかく、TVシリーズ(特に29話まで)が好きな人にはお勧めしません。
同じ作品と思って見に行ってはいけません。
ただ、映画は戦国時代の話で、本編とはかけ離れた設定の番外編なので「本編とは別物」と脳内で切り離し易くはありました。


以下箇条書きにて感想(少々ネタバレ注)
裏切りやら仲間割れやら迫害やら思い込みによる怨みやら続出。これが井上脚本ですか・・・
・空気感はやはり“響鬼”ではないけど、30話よりはダメージは少ないか。ここまでかっとんでると(苦笑)
歌舞鬼やらオロチやらヒトツミやら8人の鬼やら、色々な要素が多すぎて話がバラバラすぎ。もう少し整理出来なかったものか。何の意味もないヒトツミはいらないかと。
・人に化け物として疎まれていた鬼達と人間達の関係が変わっていく話のプロットは悪くないけど、作中の要素が有機的に繋がっていないので話に芯が見えない。
 重要な支柱になり得る歌舞鬼がただ使い捨てられるだけなのは勿体なさすぎる。
・8人も出る鬼が数が多すぎて誰が誰やら。TVでの3鬼以外は歌舞鬼と斬(凍)鬼だけでも良かったのでは?
 「7人の侍」をやりたかったかも知れないけど、それでも後1人減らせるし。
・まあ「いらっしゃい♪」は受けたけど。
・前に描いたコレが充分あり得るじゃんと思えるようなゲスト鬼達だった・・・(笑)
・どーでもいいけど、つい「響鬼と七面鬼」と言いたくなるなあ(おぃ)
・時代考証とかは言うだけ無駄なので言いません(笑) つーか、アレは現代の明日夢が過去の記録を読みながら空想した映像だと解釈すればいーか?(笑)
・それでも敢えて言おう。1人で戦国時代で銃を撃ちまくってる威吹鬼ヒキョーすぎ(笑)
・斬鬼さん、もとい凍鬼さん登場(生身)で場内の子供達「斬鬼さんだ」「斬鬼さんだ」とおおはしゃぎ。人気だなあ斬鬼さん。(しかもみんな「さん」付け)
・でも凍鬼さんロクに活躍しないけどさ(苦笑)
・マカモーのオロチはいい味。短足が可愛い。
・ディスクアニマル強すぎ。ほとんどカプセル怪獣並。なんだあのキングコングは(笑)
・あきら・・・(;´д`)
・巨大化した敵との戦いが、「でかい手」や「でかい武器」との戦いで、横スクロールアクションゲームみたいでした。
・アームド響鬼で乾いた爆笑炸裂。すごーい。ヒーロー物みたーい(おぃ)
・武器一本で超手軽にパワーアップ! ・・・こんなの響鬼じゃねえ(ただただ涙)
・つーか、「昔」の戦いの決着はどーなったんじゃい。昔もアームドになって敵を倒して終わったんでしょうか?
 だったらクライマックスで過去と現在をリンクさせる演出をすればよかろーに。
・ラスボスのオロチと歌舞鬼の話が全然連動してないのはやっぱり駄目なのでは? 最後に持ってくるべきはむしろ歌舞鬼の話でしょうーが。
・玩具販売戦略上仕方ないのかも知れんけど。

・・・というところでしょうか。
正直、29話までの響鬼と比べてどうこう言う以前に、「一本の作品」と呼ぶのに抵抗を感じる出来の映画でありました。
劇中の子供達の反応が一番大きかったのが「斬鬼さん登場シーン」だってのはヒーロー物としてもどーよ?
なお、同時上映のマジレンジャーはシンプルで分かり易くて面白くて青春でした。劇場の子供達もノリノリでしたし。

http://www.nifty.com/hibiki-movie/

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■劇場版仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー/侍戦隊シンケンジャー銀幕版 天下分け目の戦
((オールライダー)金田治監督/(シンケンジャー)中澤祥次郎監督)(2009/8/11)

■オールライダー
ストーリーとしてはツッコミ所満載で、「それでいいのか(苦笑)」という感じでしたが、
単純にライダー勢揃いの図は確かに壮観でした。
各ライダー1人1人の活躍時間は短いですが、それぞれの特色をそれなりに見せてくれて良かったかと。
以下箇条書きで。ネタバレありなので注意。

・ストーリーについては結構酷いと思わなくもないですが、お祭り映画と割り切ればまあいいかと。
・しかし、これってTV版ディケイドと繋がるんですかねえ。劇場版が最終回という話も聞きますが、そう言いながら実はそうでも無かったパターンがチラホラあるような。
・士は、完全に「自業自得」かと。実は世界を救う為にやっていた…という好意的な解釈も出来そうではありますが、手段が悪すぎます。
・おじいちゃんが(ある意味)泣かせます。シンケンジャー編でホッコリしたばかりだというのにこの人は;
・士の正体にショックを受ける夏みかんですが、おじいちゃんの事も思い出してあげてください。
・後半の展開はある意味「史上最大の兄妹喧嘩」という感じでした。なんて迷惑な。
・お留守番が嫌で悪の道に走るってのも凄い話だ。
・鳴滝さんの正体が普通に「正義の人」じゃないですか。TV版ではどーなるのやら。

・アマゾンの噛み付き攻撃に「反則だ」と言うディケイドですが、他のライダーの力を使いまくるディケイドの方がよっぽど反則ですよ(^^;
・TV版でなかなかカメンライドしてくれない響鬼カメンライドの出番が多くて満足。
・ディケイドVS RXは燃えますが、あんたら先日TVで理解しあったばかりだろうに(苦笑)
・RXでなくBLACKが勝ち残ったのが興味深い。組み合わせ運もあったのだろうけど、トーナメント表が見たいものです。
・クウガが新フォーム・ライジングアルティメットになりしますが、味方として大した活躍はしないのがユウスケらしい…(泣)
・ラストでアギトの中の人が出ましたが、TV版アギトでの主演の人だったそうで(アギトは未見です)、今回のアギトはディケイドTVシリーズの「芦河ショウイチ」とは別人なのね。
・その割に電王の中身(?)はモモタロスでしたが(笑)
・ライダーマン(GACKT)は思わせぶりに登場しつつも大して活躍せず。1人1人の登場時間が少ないから仕方ないですが、思わせぶりなキャラが多すぎます(苦笑) 王蛇とか。
・シンは怪人にしか見えないなあ。
・最後のJ→巨大なアレは、Jの方が意識を乗っ取られたことになるんでしょうか。
・さすがに「THE FIRST」は出ないのね(笑)

・ショッカー戦闘員ミサイルすげー!
・イカでビル…(涙)
・シャドームーンは格好いいのですが、BLACK(RX)との絡みは一切無し。ドラマ的な絡みは無くても少し戦ってくれるだけでもいいのになあ。
・シャドームーンはパッと見ライダーに見えますが(当たり前)、一見ライダーに見えないディケイドとシャドームーンを見比べて、Wはよくシャドームーンの方が敵だと分かったもんだ。
・と言うか、今回の映画だとWこそ「通りすがりの仮面ライダー」ですね。
・宣伝でも出ている全ライダーキックは熱い。しかしキックの対象がシャドームーン1人だったとは思いませんでした。なんという集団リンチ(^^;
・死神博士については、マントが本体だったと考えればいーのだろーか。
・最後は皆でディケイドの事も倒しとくべきじゃなかろーか
・世界崩壊については有耶無耶になったような。TV版でどうにかするのか?

■シンケンジャー
・1時間超のライダーに対してこちらは20分と大変短いので、ストーリーは無いに等しいですが、クサレ外道衆1万体との合戦というのはハッタリが効いた絵面で良かったです。
・時間が短いのは3Dだったからの様子。自分が見たのは普通の映画館ですが。
・馬上合戦はいいね。
・源太と十臓の、殿を巡っての掛け合いがいい感じ。2人の関係からすると、この映画は今週のTV版(24話)より後の話って事ですね。
・流さんのズレっぷりがいいね。潜入作戦には笑いました。
・エンディングが6人バージョンなのは嬉しい。
・今回の映画には「3人の歴代格さん」が出ていたそうで。 …三格関係(ボソ)

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■仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦(金田治監督)(2012/4/22)

ライダー戦隊見てきました。
ディケイド以来何度もやっているオールライダーと、ゴーカイジャーで実現したオール戦隊を合体させたオールライダー&戦隊という、
いったい何人のヒーローが画面に出ているのか数える気にもなれない(ライダー50人・戦隊173人だったそうで)トンデモお祭り映画でした。

登場するヒーロー数に対して、人間としての登場人数は必ずしも多くない…ような気がしていましたが、数えてみると、
フォーゼ8人、ゴーバスターズ6人、ゴーカイ6人、ディケイド3人、オーズ2人、電王2人で、計27人も出てるのだから少ないってこともないか。

こういう映画なので、そもそもストーリーにはあまり期待していませんでしたが、やっぱりこんなものかなという内容でした。
ライダーと戦隊が戦う理由も、最終戦への流れも、多くの人が想像する通りかと思います。
しかし、ツッコミどころも多いですが期待に答える見どころもちゃんと出来ていたかと思いますので、お祭りムービーとしてちゃんと楽しかったかと。
まあ正直、ライダー&戦隊が戦い合うちょっと欝なシーンが長いので、途中もっと早く話を進めて欲しいとも思いましたが。

以下箇条書き。(ネタバレ注意)

・ディケイド&ゴーカイジャーが主軸になるのは分かっていましたが、面白かったのはその中でも「それぞれの作品のナンバー2ポジション」のディエンド・海東とゴーカイブルー・ジョーが中盤のメインになっていたことでした。
・まあディケイドのナンバー2ポジはユウスケ(クウガ)じゃないのと思うけど、それを言い出すとややこしくなるしなあ。
・しかし、ジョーがかなり美味しい準主役級ポジションだったのに対して、ディエンドの方はやっぱりディエンドと言うか、最後の展開がヒドすぎる(苦笑)
・ディエンドと鳴滝は「やっぱりお前らはそういう奴だよ」という感じでした。

・ディケイドの士の髪型が妙に「広がった」面白い頭になっていたのが印象的でした。

・ストーリー的にはやっぱりTV本編とはパラレルと捉えるべきなんでしょうねえ。ゴーカイもオーズもディケイドも一応本作からの繋がりを感じられるセリフは入れられていましたが。
・とりあえず「最終回でレンジャーキーをレジェンドに返したのに何故ゴーカイチェンジ出来るんだよ」とか言ってはなるまい(笑)

・響鬼とマジレンの同期協力とか、ジャッカーと剣のトランプ対決とか、剣・ディケイド・龍騎のカードライダー一斉攻撃とか、組み合わせの楽しさは本作でも発揮されていました。
・フォーゼがゴーバスターオー(ロボ)に乗り込む際に、イエローバスターが操縦席を譲る展開になるわけですが、ゴーカイオーだったらコクピットも広いから降りなくても何とかなったかも知れないのにねえ、とか思いました。

・過去に行く意味は、あれだと結局無かったよなあ。電王勢を登場させるだけの意味しか無い気が(苦笑)

・マーベラスに怒られて部屋を出ていくワルズ・ギルにアクドス・ギルがそっと付いて行くシーンはほっこりしました。
・親子で巨大化したのに、どさくさに紛れてあっさりやられている2人が大変に哀れです。

・楽しかったです、全員集合物はもう当分お腹いっぱいです。ここまでやれば、もう当分いいでしょう。
・これを超えるには、後はオールウルトラと組み合わせるか、でなければオールプリキュアと組み合わせるしか無いな(笑)
・マーベルヒーロー集合ものの「アベンジャーズ」の予告が流れていたあたりに笑ってしまいました。

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■仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!/特命戦隊ゴーバスターズ THE MOVIE 東京エネタワーを守れ!(フォーゼ:坂本浩一監督/ゴーバス:柴崎貴行監督)(2012/8/4)

◆ゴーバスターズ
フォーゼの60分に対してこちらは30分と言うことで、ストーリー的にはあまり特筆することはありませんでしたがカエルロボはなかなかかわいかったです。(大小とも)
TVではエスケープさん登場に立場が少し危うくなっているエンターさんがまだ単独で頑張ってくれているのは良かったかと。

とりあえず、東京タワーにロボで登るな(笑)

◆フォーゼ
こちらはライダー部皆で宇宙に行ってキョーダインと戦う話。
以下ネタバレ注意。

「映画で過去のヒーローと対決」と聞くと、去年の「ゴーカイジャーVSギャバン」のように「最初は対立するけど最後はなんやかんやで共闘」というのがお約束ですが(ところでこのパターンの元祖って何ですかね。思い付くのは「マジンガーZ対デビルマン」ですが)、
まさか最後までキョーダインが敵のまま(しかも完全に悪役)で終わるとは思わなかったですよ。
そういう意味ではちょっと残念でしたが、そもそもデザインも名前も元祖キョーダインからかなり変えていたのは別物感を強調するつもりだったからなんですかね。
まあ、それなら最初からキョーダインの名前を借りんでもという気もしますが。

キョーダインだけでなくワ○セ○ンまで出るとは思いませんでした。なるほど鉄人繋がり。

キョーダインはさておき、フォーゼの映画としては最後の展開は割と良かったですが、ツッコミどころはかなり多い映画でした。
具体的には語りませんが、「財団X便利だな!」「お前ら授業はどうしたんだよ!」「それだけの訓練で宇宙行っちゃうのかよ!」「宇宙服着ないのかよ!」「宇宙船内部なのにコンクリ仕上げかよ!」等々、色々劇中でツッコミたかったです(笑)
そしてトドメはクライマックスの理事長…、あんた何やってるんですか(笑)
あれを絆と認めちゃっていいのかいな(^^;

ホロスコープスが勢揃いしていて、かつ校長が離反していないので、この映画はTVとはパラレルと捉えるべきなんでしょうか。
ところでホロスコープスイッチがああいう形で集まってたのに冒頭のレオやリブラはどうやって変身してたのやら。ケースに入れてたスイッチは別物なのか?

ハンドスイッチが初めて役に立っていて良かったです。
メディカルは、ほとんどホイミみたいな扱いだな(笑)
ところで数えきれていませんでしたがスイッチって40個全部活躍してたんですかね。

スイッチと言えばクライマックス展開は熱かったかと。
しかしどうでもいい事ですが、「スイッチを押してくれ」と皆に頼んでましたが、引っ張ったりひねったりするスイッチも多いよね。
どうスイッチを入れればいいか初見で分かり難いものもあったかと思いましたが、よく皆間違えずに使えたものです。

ラストの流星を見つめる友子が面白かったです。

機械とも友達になるというテーマでキョーダインと友達になれず仕舞いだったのは残念ですが、ワンセブンと友だちになれたのは良かったかと。

次期ライダーのウィザードも出てましたが、結構軽いキャラですかね。

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■仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z(金田治監督)(2013/4/27)

ライダー、戦隊共演のスーパーヒーロー大戦シリーズ第二弾。今回は宇宙刑事も絡んでるのが売りでした。
前作みたいなヒーロー同士の「殺し合い」が無かったのは良いですが(小競り合いはあるけど)、宇宙刑事まで話を広げた割にはスケール感は小さくなってるような。
ぶっちゃけ、この手のヒーロー集合映画は回を重ねる度にしょぼくなってる気はします。

とりあえず、今回の感想を一言で言うと、
「宇宙連邦警察上層部が超無能」
でした。
まあ冤罪ネタ的には時代に合ってると言えるのか?(おぃ)
初代ギャバンさんが、妻曰く「中間管理職」で、現場を無視して上からの命令を押し付けることしかしてないのが哀しいかなと。そこは表面上の言葉はともかくこっそり現場に便宜を計ってるとかしてくれていいんじゃね?

以下箇条書きで。

・ヨーコは1人であれだけのバーベキューの用意をしたのだろうかと思うとちょっと切ない。(ウサダは大してその辺りは役に立たないだろうし)

・それにしても鎧(ゴーカイシルバー)の存在の便利なことですよ。宇宙の人と地球人の橋渡し役に最適だわ、ヒーローに詳しいわ、ヒーロー同士で揉めても仲裁役にピッタリだわ。
・鎧と瞬平ってちょっとキャラが被りますな。
・そう言えば新ギャバンの相棒ってシンケンイエローだったっけ。

・フォーゼとスーパー1がようやく宇宙繋がりで共演したのは良かったかと。まあスーパー1は正直「出ただけ」だけど。
・宇宙刑事と宇宙警察が一応共演したのは良かったかと。まあデカレンジャーも「出ただけ」だけど。
・どうせならウィザードとマジレンジャーも絡めて欲しかった。

・以前の映画で悪役にされたキョーダインはようやく正義側になってくれるんじゃないかと期待したけど、触りで爆発しちゃったなあ。
・宇宙兄弟(笑)
・シャドームーンは一体何度殺されたのやら。

・1号さんとアカレンジャーさんが「俺達が来ないと始まらない」的な事を言ってたかと思いますが… … …、間に合ってねえ!
・オーズさんの声がもう完全に別人でちょっと哀しい。
・Jの立ち位置は美味しかったです。

・次はキカイダーまで来ちゃうのかー。今度も悪役とかだと嫌だなあ。

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■劇場版 仮面ライダーウィザード イン マジックランド/劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー ガブリンチョ・オブ・ミュージック(2013/08/03)

◆キョウリュウジャー(坂本浩一監督)
短いながらも力が入っていて楽しめました。アクションの見せ方が良かったかと。
タイトルにミュージックとある通りに脈絡なく歌が入ったりしますが、いつも踊ってる本作的にはあまり違和感が無かった気がします(笑)

アイドルのコンサート会場で、観客の前で5人で変身するあたりが楽しかったです。しかも観客にも受け入れられて歓迎されてるし。
まあ、あの世界は戦隊も認知されてるんだろうけど、そんなに派手に顔出ししていーのか(笑)

キングの昔馴染みであるアイドルとキングのラブコメ的な展開もありましたが、アミィが特に嫉妬してないあたりは、TVの展開と齟齬があると言えなくもないかも知れません。
(妻的には「ここで自覚したんじゃないか」説とのこと)

キャンデリラ・アイガロン・ラッキューロのダンスがやたらと楽しそうだったのが良かったですよ。ドゴルド以外は仲良しだなあ。

◆ウィザード(中澤祥次郎監督)
晴人とコヨミが「誰もが魔法を使える世界」に行く話。本編とは絡まない完全な番外編ですね。
平たく言って、「晴人の魔界大冒険」でした。ちちんぷいぷいと言うかちんからほいと言うか(笑)
正直期待度は少し低めでしたが、結構楽しめました。

誰もが魔法を使えて、瞬平や凛子やおやっさんや店長といったレギュラーばかりか普通の子供や一般人までがメイジに変身出来る世界なのが見所でしたが、
ファントムを一般人総出でボコってる図はちょびっとファントムが哀れで泣かせます。
あの世界だとファントムはホントに立場が無いですよ。3幹部も結局(一般人にでは無いものの)普通に倒されちゃうし。

皆がメイジな乱闘シーンは、誰が誰か分からなくなる辺りはネックでした(^^;

金色の魔法使い「ソーサラー」が今回の敵でしたが、「金色っぽい魔法使い」の登場には笑いました。そう言えば金だよ!(笑)
そんな別世界の仁藤はやけに頼もしかったのが印象的でした。ダブルキックも見せてくれたし。
マヨ釣りは笑いました。

ところであの世界って結局「パラレルワールド(別世界)」では無くて「作り変えられた世界(上書き世界)」なんですかね。
最初「世界を作り変える」みたいに言ってたと思えば「別の世界から来た」と言ったりもしていて、どっちやねんと思いました。最終的にはあの世界は本当に「無くなった」と取るべきなのか?
上書きで元の世界に書換えられたのならいいけど、「滅んだ」のならハードだなあ。

そう言えば、夏映画なのに次のライダー(鎧武)が出なかったのが意外でした(予告意外)
10月スタートらしいしスケジュール的に間に合わなかったんですかね。今後は夏映画での無理な顔見せは無くなっちゃうのか?

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■劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!/烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS(金田治監督/竹本昇監督)(2014/7/19)

◆トッキュウジャー
例によって戦隊の方は短い話でした。
宇宙に伸びていく線路が実に銀河鉄道でした。

動物変身が楽しかったかと。特に5号のパンダ(笑)
必殺技のイメージシーンでの戦うパンダもステキでした。そう言えば昔読んださだまさしの噺歌集で「本気になったパンダが熊を倒すほど強かった」話があったような…(うろ覚え)

2号のイーグルはとてもジェットマンでした。
4号のアリゲーターの方は、ブラカワニかと思ったらプトティラっぽい戦い方だった気も?

6号が動物にならなかったのが残念でした。変身するなら、前回のTV的に「猫」かと思ったけど、3号が山猫やっちゃってるんですよね。
とりあえず3号の肉球は良かったかと。

◆鎧武
アーマードサッカーと言うか、仮面サッカーと言うべきか。
最初はサッカーメインっぽく始まりつつ、そのうち普通の戦いになり、最後はサッカーで締めた映画でした。

そう言えば前回の冬映画でもウィザードによるスイカアームズシュートが決め技になってたと思いますが(既にうろ覚え)、前回時点からサッカーコラボを見据えてたんですかね。
そもそもウィザードの晴人もサッカー選手でしたけど。

今回の感想としては、一応前向きな感じで終わったけど、TVシリーズが悲劇的に終わったらこの映画も物悲しい気持ちで思い出すのかなあと思いました。

TVシリーズとの関係は、一応37話で繋がってましたし、オーバーロードの滅びた世界と現在の人類の姿を照らし合わせたりもしてたしで、冬映画に比べればTVシリーズに近いと言えなくも無かったかも知れません。
まあ、今回の話が無くてもTVシリーズ的には全然問題無いですが。

ところで、wikiってみると今回の映画は 「パラレルワールドを舞台にしており、主人公である葛葉紘汰だけがTVシリーズと同一人物」 と書いているのですが、戒斗は「こっち」の戒斗では無いんですかね?
TV37話で戒斗が記憶を消される場面では、今回の映画の場面(ゲネシス黒影、ライダー全員集合)が出ていたので、時系列としてはてっきり…

「37話前半(バロンVSシャルモンのサッカー) → 映画(すっかりサッカー世界に順応した爽やか戒斗さん) →37話終盤(記憶を消されて元の世界に送還)」
…と言う事かと思っていたのですけど。
まあ正直、どっちでも何ら問題無いですけどね。
…と言うか、ミッチもこっちのミッチっぽかったじゃないですか。

以下箇条書きで。

・TV37話の戒斗同様、紘汰も結構順応が早かったですが、結構今回は頭を使っていたかなと。

・サッカー終了時の爽やかな戒斗さんが爆笑物でした。

・「サッカーで世界を制する」とか兄さんが言ってるチームユグドラシルのサッカーが是非見たかった。

・兄さんに嫁が!!!

・ミッチが「兄さんは独身」と言ってたのは、こっちの記憶云々では無くて、あっちの世界の兄さんの嫁が妄想嫁だという可能性も?(…いや、見舞ってるシーンは一瞬あったけど)

・紘汰には初瀬やミッチに対してもっと派手にリアクションして欲しかった気も。ユウヤにはさすがに大きくリアクションしてましたけど。

・ゲネシスドライバーを使っても雑魚なマツボックリが哀しい。

・生身で初瀬・黒影を抑える凰蓮がさすがです。

・ドリアンVSメロンは何と言うか、「戦いに引き裂かれた恋人達」って感じで物悲しさがありますな(笑)

・映画でジンバーメロンが出ないかと期待したのですが無かったですね。TVで今後出る機会はあるのでしょうか。

・ラストのライダー全員集合でハブられるプロフェッサーとシド…(笑)

・2人がハブられたのは、「サッカーだから11人じゃないとね」ってことなんですかね。それだったらすぐボールになる青リンゴと黒影・真を削ればいいのに。

・出たと思ったらすぐにサッカーボールになってしまった青リンゴには笑いました。ボールは友達!

・リンゴで戒斗がパワーアップするんじゃないかと期待したけどそんなことは無かったぜ。

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■仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル(柴崎貴行監督)(2014/12/20)

今年のMOVIE対戦観て来ました。
以下箇条書きで。

・鎧武パートは、貴虎兄さんがちゃんと仕事があって良かったなあと思いました。TV最終回でも復興に尽力してるとは言ってたけど、ちゃんと一緒に働いてる人達からも慕われているようで良かったですよ。
・でもせっかく復興作業してたのに、今回の事態でまた街が破壊されちゃった可哀想( ノД`)

・鎧武パートの終盤近くまではミッチと貴虎兄さんの2人がほぼ主役でしたね。TV最終回では貴虎の変身は無かったけど、今回できっちり兄弟共闘が見られて良かったですよ。
・兄さんのメロン、メロンエナジーの両方に変身してくれたのが美味しかったです。メカ戦極(笑)との決着をあえて戦極ドライバーで付けるのがいいやね。
・ミッチは映画でようやく舞を助けることが出来て良かったですな。TVシリーズでは闇堕ち街道まっしぐらでしたが、浮上出来て良かった。
・紘汰、ミッチ、貴虎の3人同時変身は感慨深かったです。
・鎧武の後日談としては皆のその後が満足できる形で描かれて、ミッチや貴虎の宿題も解決できて、なかなかいいラストで、真の最終回と言える出来だったんじゃないかと思います。

・戒斗さんがどういう形で出るのか気になっていましたが、まさかメカ戦極と同じように敵の手で復活するとは。とは言え、中身は全然ブレてない戒斗さんで安心しました。
・戒斗さんは、最後は機能停止しちゃったんですかね。あの戒斗は中身はやっぱりメカなんですかね。身体は機能停止して事件後も残ったままなんじゃないかと思うと、なかなか複雑な気分になります(^^;

・ドライブパートは、デザインモチーフや技に「フィルム」が使われている「仮面ライダールパン」が、とても「映画泥棒」だなあと思いました。
・進ノ介とベルトさんの友情ドラマはなかなか良かったんじゃないかと。それにしても、壊れていたのに謎パワーで傷まで直っちゃうベルトさんが謎です。
・ハート、ブレン、チェイスとの共闘はいい感じでしたが、TVシリーズではまだまだ殺しあうのだろうと思うとちょっと切ないかも知れません。まあそんなセンチな関係では全然無いですが。
・顔見せした2号ライダー「マッハ」は、特撮ヒーローと言うよりすごく「レーシングスーツそのまま」というか、「普通のヘルメット」そのままだなあと思いました。

・鎧武パートでの宇宙規模での侵略行為がそのまんまドライブパートに繋がりましたが、この描写だと鎧武世界とドライブ世界は地続きなんですかね。鎧武とウィザードは世界が異なる感じだったけど。
・その辺りを真面目に考えると、ドライブ世界も地球規模のインベス事件に巻き込まれていたことになっちゃうのだけど、…まあ、あまり気にしなくていいか。どうせお祭り映画だし。

・シートベルトは大事だなと教えられる映画でした(笑)
・鎧武パートではまだ神様っぽさを保っていた紘汰さんでしたが、ドライブと絡んだ時の漫才っぷりには笑いました。軽いな神様(笑)
・職業:神様はじめましたと言うけど、あの星での生活って正直退屈そうですな。動物に懐かれてる紘汰さんにはほのぼのしましたけど。
・紘汰と舞が地球に居続けるのは良い事じゃないらしいけど、たまに遊びに来るくらいはいいんじゃないかと思いました。年に1回くらいは帰ってくればいいですよ。(お盆か)
・とりあえず姉ちゃんにも挨拶してから帰って欲しいものです。

・特に事前情報無しで行きましたが、たまたまドライブと握手会があってビックリでした。まさかこの歳になってヒーローと握手する機会があるとは思わなかったぜ。

◆仮面ライダードライブ 第0話 カウントダウン to グローバルフリーズ
映画の入場者特典ですが、1週出遅れたけど残っていて良かったですよ。

タイトル通り、グローバルフリーズが起きる直前の状況を描いた話ですが、長さ16分足らずの短い話でストーリー的にあまり新しい情報は無かったですが、プロトドライブの活躍は格好良かったです。
黒いボディに紫のアクセントが仮面ライダージョーカーっぽいですな。

仲間達相手に計画を話していたロイミュードは、まだ進化前のハートやブレンってことですかね。
そしてプロトドライブは、やっぱりそういうことなんだろうと思いますけど、ベルトさんがあのキャラの素顔にはツッコミを入れていないのが気になります。

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■劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー/手裏剣戦隊ニンニンジャー THE MOVIE 恐竜殿さまアッパレ忍法帖!(柴崎貴行監督/中澤祥次郎監督)(2015/08/13)

◆ドライブ
「未来から来た。僕の名はエイジ、父さんは狙われている!」

話のスケールはやや小さめだった気がしないでもないですが、上手くまとまっていていい出来だったかと思いました。
それにしても、オーズといい電王といい、ライダー世界は未来からの使者がよく来るなあと思います。何を今更ですが。

以下、ネタバレ有りですのでご注意ください。

目玉である未来の息子がああなっていたのはなかなか物悲しくはありました。
ああいう事だとすると、ここ数週TVでやっていた1分間ストーリーと食い違う気もしますけど、トンネルに入った後でやられたと言う事なのか?
しかし、ラストの未来の息子とシンクロしながらの変身は熱かったですよ。あれで未来が変わって未来が荒れて無ければいいのですが。

未来を支配してるイメージだった生身クリムさんがどういう事だったのかは結局映画で分かりませんでしたが、今後TVの方で触れるんですかね。
関西では先週から放送休止になってるので、もしかしたら全国ではそのあたりも既に分かってるのかも知れませんけど。
ベルトさんの暴走の理由も特に語られてなかった気がしますが、TVで蛮野が仕込んでいた事が原因だったんでしょうか。

進兄さんを中心にベルトさんや仲間や息子との絆を描く展開は良かったですが、チェイスと剛はやや出番で割りを食った気もします。(特に終盤)
チェイスさんはあの後どうなっているのやら。

壊れたベルトさんがバックアップで復活する展開は、オリジナルのベルトさんはやっぱり死んでるままなんじゃね、と思えて複雑な気にならないでもありません。よくある展開ではありますが。

映画限定フォーム(?)の超デッドヒートは、性能で劣るとは言えなかなか熱い展開でしたよ。あの未完成っぽいデザインがいいですね。

「普段笑わない母さん」の正体が気になるところですが、あえてはっきり明言しないあたりがいいんじゃないかと思えました。
まあ、「普段笑わない」では少なくともりんなさんってことは無いな(おぃ)
進兄さんの「彼女いない」発言には吹きました。TVでも「モテない」と言われて切れてたしなあ(笑)

顔見せで登場したゴーストについては、登場時に目以外の顔面全体が光るのと、幽霊的にふよふよ浮かんでるアクションが面白そうではありました。
ニュートンのパンチはちょっと笑っちゃいましたが。

免許証がチェイスで嬉しかったです。

◆ニンニン
例によってこちらは短いですが、城を活かした冒頭のアクションがなかなか見応えがありました。

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■仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス(金田 治監督)(2016/1/19)

12月が超忙しかったので見るのが遅れましたが、やっとMOVIE対戦を見てきました。
ゴーストとドライブのコラボ映画で、共演作品としては割と面白かったですが、詰めの甘さも目立った映画だったかと。特にドライブ側は色々扱いが雑だったと思えました。

これまでのMOVIE大戦は三部構成などでそれぞれのライダーの話をやった後に最後の章で合流するパターンが多かったですが、今回は最初からドライブとゴーストが合流して行動を共にしているところが新鮮でした。
コラボ作品としては2作品のキャラの競演がみっちり見れるので、なかなか良い構成だったかと思います。
タケルと進ノ介の他に、アカリとりんなさんのリケジョコンビとか、課長(鶴太郎)と仙人(竹中)の大御所コンビとか、2作品のキャラの絡みが多くて楽しかったですよ。課長と仙人のコントは楽しかったもののちょっと長すぎた気もしますけどね。
この2作品って世界観が繋がっていてもあまり違和感が無いのはいいですね。ゴースト最終回付近でもゴーストが顔出ししてたし。(最も、最終回とかで会ったことはタケルも進ノ介も覚えてなかったようで、パラレルっぽいですが)

タケルと進ノ介は、互いに父を失った者同士という共通項が上手く話に絡んでいて、いいコンビになっていました。
先輩ライダーで父の事も乗り越えた進兄さんが、後輩ライダーのタケルを上手く導くキャラになっていたのも良かったです。

ゴーストサイドの話としては、幼い頃のタケルと父だとか、幼いタケルとアカリだとか、それぞれの昔からの関係性が描かれていたのは興味深かったです。
本編をでは忘れかけていましたが、そういえばアカリの方がタケルより1歳年上だったんですね。幼少時だとアカリの方が背が高くて歳の差が感じられたのが面白かったです。
父に対する幼少時のタケルはなかなか情けなくて生意気なガキンチョでしたが、それを現在のタケルが兄的に導くあたりも微笑ましくもいいシーンだったかと。

マコト兄ちゃんの扱いは結構微妙でした。と言うか、12月の公開時にはTV本編でまだちゃんと仲間入りもしてなかったんでしたっけ(^^;
撮影時期の関係もあるでしょうけど、マコトは結構ふわふわした立ち位置になっちゃってましたね。まあ仕方ないですけど。

ゴーストサイドは、マコト兄ちゃん以外については、人間関係もTVをうまく補完する形で描かれていて良かったですが(父の死んだ場所とか違うとか微妙な齟齬(?)もあるけど)、
ドライブサイドは、凄く各キャラの扱いが適当で不満点が多かったです。
特にロイミュード3幹部とチェイスとベルトさんの扱いが雑だったのがかなり致命的だった気が。

ロイミュード3幹部のハート様、ブレン、メディックは、TV本編では大変ドラマチックな最後を遂げて視聴者の心を鷲掴みにしてくれていたのですが、
この映画では単に「時間移動のバタフライエフェクトで強敵として復活しただけ」で性格も違ってTVシリーズの記憶も特に無いようで、消え方も物凄く適当で、何のために出したのやらという感じでした。
ただの「敵役」として復活させるなら、いっそハート達は出番無しで蛮野博士を復活させた方がマシだった気がしますよ。

チェイスの復活&退場劇も、正直適当でした。剛との別れももうちょっと盛り上げられただろうになあ。

そしてベルトさんですが、過去の世界でベルトさんと出会うこと自体はいいのですが、本作のベルトさんときたら…、何故か何の理由も無く寺の庭に放置されているわ、過去世界で進ノ介と出会って以降クライマックスまで全然喋らないわで、
キャラクターではなく完全にただの変身ベルトとしてだけの扱いになっていたのが哀しかったですよ。本来ならベルトさんと再会した進ノ介はもっといろいろ話すだろうになあ。

とまあ不満の多いドライブサイドですが、結婚式での締めは良かったですよ。ベルトさんもせめて式に出てからいけばよかったのにねえ。

戦闘パートでは、ゴーストの姿がアカリ砲(撮影時期の関係かランタンは出ない)を使わなくてもゴーストの姿が見えてたりとか、現代でのロイミュード戦がいつの間にか終わってたりとか、詰めが甘いところが目立った気がします。
ラストバトルで御成がやけに強かったのは印象的でした。戦闘面だけなら下手すればタケル父より強いんじゃとも思っちゃいましたが、まあタケル父は父で独力でワームホールを開くとかトンデモナイ事をしてるし、やっぱり凄いんですね。

タケル父は斧を使って生身で戦っていたのが印象的でした。ライダーの存在は知っていたけど、別に父本人がライダーだったわけでは無かったのね。
で、映画でもトウサン魂と使ってサングラスラッシャーを使ってましたが、やっぱり父さんとサングラスって全然関係ないじゃないですか(笑)
父さんに因むなら武器は斧でも良かったかも知れないと思いました。(斧使いのライダーって結構多いし)

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■仮面ライダー1号(金田 治監督)(2016/3/29)

仮面ライダー1号見てきました。
実に藤岡弘、成分濃厚な映画でありました。「平成ライダー対昭和ライダー」でも出てはいましたが、今回はフルの主演で69歳でアクションをこなす藤岡弘、が凄いです。
以下雑感。

・新デザインの仮面ライダー1号はゴツイ骨太なデザインでなかなか良かったかと。今の藤岡弘、氏の体型と違和感がないあたりが変身時に違和感が無くていいですね。
・来年以降も新旧ライダー共演映画はまた作られるんでしょうけど、1号のデザインは今後どうするつもりなんでしょうね。今回の新デザインに変えてもいいけど、それだと2号と並んだ時の違和感が凄そうだし。
・宣伝では「最後の変身」とか言ってるけど、藤岡弘、が演じるかどうかは別にして、1号の映画出演がこれでラストって事は絶対無いだろうしなあ。

・女子高生に「猛」と呼び捨てにされる本郷猛はなかなかに凄い違和感でした。「猛さん」とかだと普通に叔父と姪みたいに見えるけど(実際は他人です)、呼び捨てにされると恋人っぽく見えてヤバい(笑)
・地獄大使と本郷猛がJKを取り合うと書くとヤバいですね。
・地獄大使さんのラストはなかなか哀愁がありました。悪役の老後も辛いなあ。
・土木現場で働く本郷猛もなかなか何とも言えないものがありました。ヒーローの老後に金が無いと辛いなあ。…てか金欠なのか本郷猛。
・ところで本郷猛って心臓の音するんですか?

・ゴーストさんは、やっぱり映画だと一般人から普通に見えるのねと思いました。…ジュウオウジャーとの共演でも普通に見られてたし。
・JKとプリクラを撮るタケルどのに笑いましたが、それって心霊写真ですかね?

・歴代ライダー眼魂がなんの説明もなく出ましたが、配信版を見たらどういう物か分かるんですかね。まだ未見ですが、歴代ライダー死んじゃったのかよとか思いました。

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■仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー(上堀内佳寿也監督)(2017/12/10)

今年のライダー映画・MOVIE大戦…もとい平成ジェネレーションズに行ってきました。
昨年の映画は観ていなかったのですが、今回はビルド、エグゼイドに加えてゴースト、鎧武、フォーゼ、オーズが参加と言うことで、しかもアンクや弦太朗が再登場と言うことでテンションが上がってしまいましたよ。オーズとフォーゼは好きだったんですよね。
内容としても各ライダーともこれまでのTVシリーズや映画などをちゃんと踏まえた内容になっていてかなり満足感がありました。
まあ、エグゼイドは序盤とラスト数話しか見ていなかったので一部分からないところもあるのですが(^^;

以下ネタバレ注意。

公開日の12/9に行ったので、12/10のビルド14話はまだ見ていない状態でこの感想を書いていますが、
ビルド13話でマスターがスタークだと判明して店を飛び出した後の内容になっていて、TV本編とちゃんと連動した話になっていたのが良かったかなと。
エグゼイドのラスト等で登場したビルドが戦兎らしくない感じはしていたけど、それは(やっぱり)葛城だったわけですね。
葛城の悪人とは言い難そうなキャラが描写されていたりとか、葛城の記憶を「何故か」戦兎が持っていたりとか、今後の展開にも関わりそうな要素がニヤリとしました。戦兎の中身(頭脳?)=葛城説が益々濃厚ですよ。

店を飛び出した後でフラッと戻ってくるマスターがいいキャラでした。今後しばらくはこういう完全に敵なのかどうか曖昧な立ち位置になるんですかねえ。
(と、映画の感想を書いた後で14話を見ましたが、14話で幻徳=ナイトローグと知ってしまいながら、映画では幻徳に情報をもらいにいったりと、やっぱり「映画の話はどこに入るんだよ」的な齟齬はどうしても出ちゃいますね。
まあ、TVと映画で微妙な齟齬が出るのはよくあることなので気にしないですが。TV15話を見れば意外と隙間もあるかも知れないですし)

成り行き的にライダーになってしまったばかりの龍我が自分の在り方に悩み、先輩ライダー達に影響されていく辺りがクローズアップされていた…のはいいのですが、そこはちょっと「最終局面まで悩みすぎ」な気はしました。
目の前で世界がえらいことになってるのだからそこはもうちょっと早く戦おうよという気分になってしまいます(^^;

ビルドのパワーアップフォームが出ましたが、これまでのボトルが粉っぽい感じだったのに対して液体っぽくて、とても「ジューシー!」な感じでしたね(笑)

ビルドの世界観は日本が三分割されていて特種なので、他作品とのコラボがどういう形になるのかと思っていましたが、パラレルワールドで別世界であるということが今回の話の大きな仕掛けになっていて面白かったですね。
他の5作品の世界が地続きなのかどうかは(作品にもよるけど)割と微妙なところですけど。

エグゼイドは、先にも書いたようにあまり見ていなかったのでよく理解出来ていないところも多いですが、社長もとい神がいいキャラ過ぎるのはよく分かりました。ゴーストの御成に懐柔される神が面白すぎます。
ゴーストは、主人公のタケルよりも御成の印象が強くて困ります(笑)、「御成が大天空寺を出ていた」のは知らなかったですがスピンオフのOVAでの展開でそうなっていたようで。
鎧武は、他の作品と比べて一番ドラマは薄かったかなと。神様が地球の危機を助けにくるってだけですし、鎧武の他のキャラも出ていないしで仕方ないかもですけどね。

フォーゼは久々の弦太朗復活がやっぱり嬉しいですね。出番はそれほど多くなかった気もしますが教師として頑張ってる弦ちゃんを見ると嬉しいですね。
以前のMOVIE大戦アルティメイタムでフォーゼドライバーは親指を立てて溶鉱炉に沈んでいったので今回はどうするのかと思ってましたが、普通に「MOVIE大戦より前」の時間軸だったようで。
ところで財団Xは本当に便利な設定ですな。コラボ映画が続く限りは壊滅とかしなさそうですよ(笑)

オーズのアンク復活は今回一番楽しみにしていましたが、作中でもかなり大きく扱われていて熱かったですよ。
アンクは、MOVIE大戦では未来で復活して現代に来た形になっていましたが、今回はどうするのかと思っていたら、他のメダルを利用しての仮初めの一時的な復活という感じでしたね。
ラストの映司との別れでアイスを一口だけ舐めるところの表情が味を感じているのか分からない感じなのが切なくも納得が行きます。アンクが未来で今度はちゃんと復活出来るように映司には頑張ってもらいたいですよ。
それにしても、アンクは全然老けてないですねえ。映司はちょっと肉が…ですが(おぃ)

バトルシーンでは、バイクアクションをかなり頑張っていたのが印象的でした。敵を跳ねる跳ねる(笑)
真似をしないでくださいと脳内でテロップが出てしまいますよ(^^;

ビルドのフォーゼのロケットコラボとか、ビルドとオーズのタココラボとか期待したのですがそれは無くて残念でした。
ビルドのエグゼイドフォームは、これまでのMOVIE大戦でのあれこれに比べてそのまんま過ぎてちょっと面白味は無かったかなと。

最後の最後に出てきた(恒例の)新ライダー顔見せは北都のライダーだったようで、マスターも北都と繋がってるってことなんですかね。今後はいよいよ三都物語…じゃない、三都大戦になっていきそうですね。

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■劇場版 仮面ライダービルド Be The One/快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(映画)
(上堀内佳寿也監督/杉原輝昭)

夏のライダー&戦隊映画観てきました。
以下ネタバレ注意。

◆ビルド
TVの45話と46話の間の話。普通にTVシリーズと地続きで「45.5話」という感じでした。
劇場版ならではの新鮮味や驚きには乏しかったけど普通にビルドの1エピソードとして楽しめたかと。ちょっとテンポが悪くて間延びした感はありましたけど。

劇場版のクローズビルドフォームは、フォーゼのメテオフュージョンステイツみたいにビルドにクローズの力が融合する感じかと思っていたら、まさかの万丈ごとのフュージョンで意表を突かれました。
変身時の「Are you ready?」に対しての万丈の「駄目です!」が吹きます。フォーゼと言うよりダブル型の変身だったわけですね。
つーか、ルパパトから物理法則無視の主人公フュージョン合体が続いて笑いました。夏の合体祭りですよ。
クローズビルドの最後のキックは久しぶりに物理っぽいエフェクトで楽しかったです。

映画版の3人の知事は映画のみのゲスト敵なんですが、TVシリーズでもエボルトと一緒に暗躍していたそうで。まあ正直そう言われても唐突感は否めないんですけど(笑)
エボルトと同じブラッド族だそうで、エボルトって単独の存在じゃなかったんですねえ。

それにしても、ビルド世界の国民は扇動されやすすぎだなあと。「せーんめつ!」
いやまあ超常的な力でみーたんや紗羽さんまで操られるくらいだから仕方ないですけどね。
国民達とビルドの追いかけっこは撮影が楽しそうだなあと思いました。てか、ほぼゾンビに追われるノリですね。飛んで逃げろよとも思いますが(^^;

グリスとローグが一般人にボトルを外されて変身解除させられちゃうところは、一般人に負けちゃうのか的に悲しいですな。こちらは手を出せないから仕方ないですけどねー。
そしてベルトを取り戻す顛末は笑いました。内海さん…(笑)
幻徳んは映画でも幻徳んでした。墓参り行けよ!(笑)

エボルトはどこまで行っても自由でノリノリでエボルトだなあと。同族ですらいいように使い捨ててるあたりがらしいです。

ジオウはどこで出るのかと思ったら最後の最後に出ましたが、ライダー大戦(?)で魔王で思った以上にディケイドっぽいなあと。歴代ライダーとも絡むんでしょうけど、特にディケイドとどう絡むのかが気になります。
てか、あの巨大ロボなに?(^^;

◆ルパパト
普段いがみ合ってる者同士が映画版で組むのはいいですね。何というか、ジャイアン現象?(違)
ジャックポットストライカーをルパン側が使うとパトレン側みたいに合体しちゃいましたけど、パとレン側が使ったら逆に分身してたんですかねえ。

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■平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER(山口恭平監督)(2018/12/23)

最後の平成ジェネレーションズ観てきました。
20周年の集大成ということで、力が入った出来て面白かったですよ。お子様向けと言うより、大分おっさんホイホイ映画だった気もしますが、お子様も楽しめていればいいなあと。

以下超ネタバレ注意。「続きを読む」で。


以下超ネタバレです。
よろしいですね。

今回はジオウ&ビルドに加えて、電王・W・クウガが軸になることは事前に分かっていましたが、電王の扱いがかなり大きくて嬉しい驚きでした。
ジオウと同じく時間を旅するライダーということで絡め甲斐はありそうだと思っていましたけど、やはりデンライナーとタイムマジーンが並んで時間移動…と言うかタイムマジーンを救助してくれるところは感慨深過ぎましたよ。
そして、アナザー電王に対してがっつり本物の電王が対決する流れが嬉しいですよ。本来のジオウ本編の流れならアナザーライダーが出ればオリジナルは変身出来なくなりますが、「特異点だから大丈夫」ってことですね。
おかげで電王アーマーは無しになっちゃったようですが(果たして今後TVシリーズで入手するのだろうか?)、無しなら無しで構わないかなと。

電王の戦いも久々のモモタロス達の入れ替わり戦闘が楽しかったですよ。モモの相変わらずのチンピラ感溢れる戦い方が素敵です。
そしてそして、今回の映画の最大のサプライズ、良太郎登場は本当に劇場にどよめきが走って素晴らしかったかと。もう出てくれないかもと思ってましたしねえ。何故かウラタロスモードだったけどオッケーです。
(これについては最悪のネタバレが流れてたようで、自分もTwitterで一瞬名前が目に入った気がしたので嫌な予感がして即閉じたのですが、やっぱり本作のネタバレだったんですねえ; とりあえずマ○ナ○特○はブロックしました)
あと、オーナーも出てくれてよかったかと。
ところで、ジオウ、電王に加えてディケイドまで時間移動出来るわけで、時間移動出来る人が多すぎですな(笑)

イマジン・フータロスは今回の映画で極めて重要な登場人物…もとい登場イマジンでしたが、兄弟を助けようとしてくれてなんだか物凄くいい奴でしたけど、彼は何故助けてくれようとしたんですかね。
そもそも電王でのイマジンというのは、wikiって確認すると「未来からにやって来た人類の精神体が、人間のイメージ=記憶により怪人としての肉体を得た姿」という事で、元々は人間なんでしたっけ。
あの兄弟の未来での関係者とかだったのかなあと考えましたけどどうなんでしょうねえ。

4タロスや良太郎やオーナーに重要な立ち位置のイマジンまで出てと、超重要な役回りだった電王サイドに対して、ダブルサイドの方は…、期待していたのですけど正直ちょっと微妙な扱いだったなあと。
アナザーダブルは凄く気持ち悪く格好良い造形で良かったのですけど、正体が誰だったのかも分からず、ストーリーにダブル要素が絡む部分もほとんど無く、オリジナルキャストもほぼ無く(風麺マスターくらいか(笑))、
かなり残念ではありました。まあキャストについては主役2人が無理なら他の人達を…無理に出して入れる余地もない内容だったし、仕方ないかなと。
むしろ、オリキャスを絞った分、映画のストーリーとしてのまとまりは良くなっていた気もしますし。

ダブルアーマーについては、肩に付いている巨大メモリがロボ化するギミックに吹きました。ケータイ捜査官7に見えすぎて困ります(笑)
そしてメモリロボ2体と並んでのキックも面白かったかと。うん、いろいろ間違ってる(笑) 「さあ、お前の罪を教えて?」もソウゴのダサさに笑いました。

ダブルが今回メインの1つに選ばれたのは、クウガと合わせて平成1期と2期の第1作目だからってことですかね。
クウガについては未見だったのであまり語れないですが、オリキャス無しはこちらも仕方ないんですかね。
アナザークウガはなかなか気持ち悪くて虫でいい感じでした。クウガアーマーは、ロボで戦っていたのでほとんど等身大での印象が無いのが残念ですが。

ダブルの要素がほぼ無いと言いましたけど、ウォズが突然「星の本棚」を使ったのには吹きました。何故ウォズがと思いつつ、ウォズのキャラなら変な納得感がありますねえ。
そしてウォズは、別世界にまで付いてきて、ダブルアーマーを祝ってくれるところに吹きました。ブレないなウォズ!

ジオウとビルド勢は、記憶が飛んでしまう描写がギャグ風に描かれたりして面白くはありましたが、ジオウ側はともかくビルド側の記憶があったり消えたりするのは切なさがありました。
ヒゲがカスミンの事を知らない奴と言って去っていくところとか心が痛いですよ。カスミンはかなり長いこと記憶を保ってくれましたけど、やっぱり途中で忘れてしまうのが切ないですねえ…。
ビルド最終回の後は、戦兎達はあの後nascitaに通ったりして、記憶は無いとしても美空や皆と仲良くなることが出来たのだろうかと妄想したりしたのですけど、そこを否定されたようで哀しかったですよ。
そして、今回映画のラストでは、カスミンもヒゲも美空も、多分また記憶は無くしてるんですかねえ…。
とりあえず、Vシネの「仮面ライダークローズ」がどういう扱いになるのかに注目かなと。
今回の映画で万丈がバカだったのは安心しました。

ところで、結局のところビルド本編とジオウとの繋がりってどういうことになるんですかねえ。一応ソウゴは万丈にTV本編で会った「未来人」だと言って通じてましたけど。
今回の話がジオウ1〜2話から繋がるなら、戦兎は「葛城巧」の名前になっていたはずだし、そもそもビルドに変身出来ることも無いはずだし、ビルド本編での戦いの記憶が残っているのもおかしいのですけど、その辺はフータロスのおかげだったんでしょうか?
映画のラスト時点の戦兎はちゃんと「ビルド本編の記憶を持つ戦兎」でしたけど、今後どういう扱いになるのやら。…単純にジオウに出る他のライダーはパラレルですと言えれば簡単なんですけどねえ(^^;
まあ考えても仕方ないですけど。

他のライダー達についてはライダーとしてのみの登場でしたけど、ライブラリ音源だけでなく、何人かは新たに声を当てられていて嬉しかったですよ。
キャストとしての登場は無しでも、各ライダーらしい戦いっぷりを頑張って描いてくれていると思えたのも良かったんじゃないかと。

今回のメインの兄弟は、変わった歴史では20年仲良く卒業することなくライダーを見続ける事になるわけですね。いい話だ…(笑)

そう言えば、例年だと映画の最後に「この先出る追加ライダー」紹介があったりしますけど、今回は無かったですね。まあいいか。
ともあれ、何のかんの言いつつも楽しめるよい作品でした。
来年からはどうなるんでしょうねえ。…次の年号が「魔王元年」とかだったらどうしよう。(無い)

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■ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ(2019/1/27)
(山口恭平監督)

「仮面ライダークローズ」観てきました。以下ネタバレ注意。

「仮面ライダービルド」のVシネで、TVシリーズ最終回のその後を描いた“プロテインの貴公子”万丈主役の話ですが、少々展開・設定に強引さを感じる部分もありますが、楽しめたかと思います。
なお、同じくTV最終回の後を描いていた「平成ジェネレーションズ FOREVER」とは繋がらない感じですね。本作には他のライダー(ジオウ)の存在は無いようだし。監督は同じなんですけどね(^^;
まあ、ライダーがTVや映画で繋がりが不可思議なことになるのはよくある事なので、深く考えなくてもいいかなと。パラレルで大体解決です。

万丈が主役ですが、戦兎も、TV最終回で記憶を無くしたメインキャラのみんなもきっちり出番があってよかったかと。
仲間達(内海除く)の記憶が戻ったのは何のかんの言っても嬉しかったですよ。
皆に忘れられて2人だけで新世界で生きていくTV版最終回の爽やかな寂しさも好きなので微妙に複雑な気持ちもありますが、やはり戦兎達のことを美空達に思い出してもらえるのは嬉しくはあります。
ところでせっかく皆の記憶も戻ったのだし、戸籍も無くて表立って働けなかった戦兎と万丈に働き口とか世話してやって欲しいところです。なんとかしてやってくれ、ヒゲ。

ヒゲもポテトも記憶が戻った…のはいいとして、変身まで出来てるのは謎でした。そのスクラッシュドライバーとボトル、どこから持ってきたんだよ(^^; クローズチャージにしてもそうだけど(^^;
クローズが主役なので、戦兎の出番はあってもビルドへの変身は無かったのは、ちょっと残念かもだけど妥当ではあるかなと。ドライバーも盗られてたし、戦兎自身は発明とかで活躍してますしね。

エボルトについては、TVシリーズであれだけ苦労して新世界まで創り出して倒したのに、今回であっさり復活して最後も立ち去られてしまう辺りは、あんな凶悪な奴を逃してしまっていいのかよと、なかなか複雑な気持ちにはなるかなと。
まあいいキャラだし、悪役としても味方としても便利に使えるキャラだしで、こういう扱いになるのも分かりますが。
しかしまあ、万丈の親を殺してたりとか、いいキャラではあるけどやっぱり本当に凶悪な奴ですな。

そんな極悪非道なエボルトさんに、“兄に勝てずに逃げ出したヘタレ弟属性”がついたのは苦笑してしまいました。あざといわエボルトさん。
最後は宇宙に旅立ったけど、帰ってこなくていいぞー、と思うけど、何かの折に帰ってきちゃうんだろうなあ。便利だしあの人。
ブラッドスタークが好きだったので、今回スタークの姿での出番が多かったのはちょっと嬉しかったかと。

今回の敵、キルバスさんはなかなか濃くていいキャラでした。ところでTVニュースで「ダンサー大暴れ」が報じられてしまったけど、本物のダンサーさんは姿を真似られただけなのに大迷惑じゃないですか。
アリバイとかあるかも知れないけど、ダンサーさんの扱いがどうなるのか心配です。

今作のヒロインさんは、助けてくれなかったと万丈を恨むのもまあ分かるけど、一番の恨み先が万丈に向くのは、分からないでもないけど恨むべき相手は別にいるだろうと思えて困りました。
恨みの対象が目の前に出てきたらああなるかもですけど、そこはエボルトを恨まないと(^^;
まあ、ヒーローとしての万丈の歩みが本作のテーマだろうし、そこを描くためとしては分からないでも無いのですが。
万丈に新恋人誕生エンドだったのは笑いました。

その他大勢のライダー、カズミンと幻徳は、出番はそんなに多くないですが仲良さそうでホッコリしました。そしてそっとしておかれる内海…(笑) 難波スティックは吹きました。
紗羽さんの扱いはヒドいすねー。紗羽さんと幻徳にフラグが立ったりしないかと思ったこともあったけど、全然無いな、これは(^^;
声のそっくりさんは笑いました。

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■ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス(中澤祥次郎監督)(2019/9/7)

『ドルヲタ、推しと付き合うってよ』 観てきました!(違… わない)
カズミンとみーたんの感動的な純情ラブストーリーでしたよ。買物デートの場面はニヤニヤしますね。
ラストの船で海に旅立っていくシーンはロマンティックに溢れて涙が止まりませんでした( ノД`)

いやまあ、同時上映で『ドルヲタ』をやると知った時は、絶対夢オチとか勘違いオチだとかで終わると思っていましたが、がっつりグリス本編と繋がっていていてちょっと予想外でした。
カシラのアレっぷりがホント(笑えて)涙が止まらない( ノД`)

以下ネタバレ注意。

グリス本編は、シリアス展開を予想していましたが、思った以上にギャグ多めでTVシリーズを見てきた人へのサービスたっぷりで楽しめました。
まあ、重要な要素がギャグで解決したり、大分ご都合度も高かった気もしますけど、最後の祭でファンサービス的なものと思えばいいんじゃないかなと。

旧世界から新世界に移行してせっかく平和な世界になったのに、結局戦いに巻き込まれてるのはやっぱり悲劇だなあとは思います。
それは前作(クローズ)時点でも思ったことだけど、今回は政府関係とか「旧世界のことを思い出した」人がたくさんいて、新世界にも大きな影響を与えてるのが描かれて尚更思っちゃいましたね。
まあ、ライダーの宿命と思うしか無いかもですけど。

戦兎と万丈的には、かつての仲間達との絆が戻ったこと自体は良かったかとは思います。TV最終回の切なさが損なわれてる問題点はあるんですけども、まあ、それはそれで。
政府にも旧世界のこととかライダーのことが認識…どころか研究までされてるし、戦兎と万丈の無戸籍問題とかも解決してるんですかね。そこは幻徳になんとかしておいて欲しいところ。

葛城パパが「もうひとりの息子」として戦兎のことを認識してくれていたのは救われました。
そして戦兎と葛城巧の協力関係はなかなか貴重で面白い場面でした。

ヒゲが無くなってる幻徳は一瞬本人に間違い無いのか迷いました(笑)
(リアルだと連絡があった時にはもう剃っちゃってたとかごにょごにょ)でしたが、「ヒゲが無い方がいいと言われたから」は吹きました。
まあ、本編中でも引っ付く可能性はあると思っていたけど、そうかー、語り明かしちゃったかー(笑)
「語り明かす」が「ドルヲタ〜」でも使われて笑いましたよ。

ファントムリキッド温泉は展開がギャグ過ぎて笑いましたけど、そこから三羽烏のシリアス展開に繋がるのがなかなかヒドいすなあ(^^;
結末は「まあ、そうなるよね」と思いました。むしろ(せっかく平和な世界になったのに)あのオチになってくれないと困りますよ。戦兎の「悪魔の科学者」っぷりが良かったですね。

トリコロールなグリスパーフェクトキングダムは何というかガンダム感がありました。派手ですねえ。
グリスはブリザードの活躍がたっぷり見られたのも良かったかと。

内海さんがずっとカプセルの中で忘れられていて、ずっとあそこに入ってるんだろうなー、いつ出てくるかのかなーとずっと気になっていたので、内海さんがしっかり待たされた文句を言っていて笑いました。
てか、エボルドライバーどこから出したんですか(^^;

記憶が戻った内海さんの幻徳への恨み節はギャグっぽく済まされましたけど、実際旧世界の記憶が戻ったら人間関係とか恨みとか大変そうですよ。今回の敵もその拗れと言えるし。

恋愛関係的には、今回で2組ほどアレだし、万丈は前作の子がいるし、もしかして戦兎だけ余りですかね。かわいそう。

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■劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer(田ア竜太監督)(2019/7/28)

■ジオウ夏映画観てきました。
いやあ…、一言で言って「凄かった…」

以下ネタバレ注意。

うん、もの凄かったです。凄まじくカオスでメタメタで滅茶苦茶で好き勝手でやりたい放題で大爆笑(あれ?)な映画でした。ライダー映画を観て肩を震わせて笑わされるとは思わなかったですわ。
この映画がTVの最終回と本当に繋がるのかどうか疑問だし、1年の集大成がこれでいいのか?(苦笑)、とも少し思いましたが、まあ面白かったのでよしですね。滅茶苦茶に見えて意外と本編と筋が通っているような気もしますし。
そもそも、こんなカオスっぷりも「設定も世界観もバラバラな平成ライダー」を総括しようと思ったら、こうなっても仕方ないやね!(笑)
だからと言ってここまでカオスさを大増幅させた超カオスな形で映画としてお出ししてくるとは予想もしませんでしたけども。まったく、つくってるひとはあたまおかしいな!(褒め言葉です)

今回の映画はマッハとクリムが出るということでドライブ編でもあることは分かっていたので、前回の映画みたいなサプライズで少しでも進兄さんが出ないかな、とか思っていたのですけど、それどころじゃない混迷っぷりでした。
まさかまさかのノリダーて…(笑)、しかも言ってることは結構熱くて、なんですかあの美味しい立ち位置は(笑)
そして仮面ライダーブレンやら斬月やらゴライダーやら(これはよく知らなかったけど)仮面ライダーGやら漫画版クウガやら…、もうなんなのなんなのコレ(笑)

歴史の管理者やらのクォーツァーさんは黒幕だったらしいですけど、平成をキレイにやり直したいとかは全然共感しないですねえ。何言ってんだこいつらという感じです。そもそも平成という日本の元号で地球ごと巻き込まれるのがおかしくて笑ってしまいます。
そしてクォーツァーの一員だったウォズさんは、ゲイツとの対決と、最後はやっぱり味方として帰ってきて本を破り捨てるところが熱かったですよ。死んだかと思ったら何故か生きてるあたりも、ウォズだからよし。
ゲイツはすっかりソウゴを信じていたり、長篠の戦いではっちゃけていたりでイキイキしていてよかったです。
マッハ(とクリム)は思ったよりも短い出番でしたが、フルで変身名乗りをやれたり、力を取り戻すところが描かれたりとか美味しい場面が多かったですよ。

信長は、ライダーでも何人も出ましたけど(オーズ映画とかノブナガ魂とか鎧武映画とか)、そもそもパラレルも設定として有りだから問題ないですね。
ダメダメ過ぎるのに創作伝記で偉人にされる流れに笑いました。
で、その伝記を書いた忍者・牛三は最後まで現代にいましたけど、どうするんですかねアレ。ゲイツ達も戻ったし普通にタイムマジーンで過去に送ればいいのか(^^;

おいしいところで出てきたオーマジオウさんは、なんだか「いい人」っぽい感じで笑ってしまいました。TVシリーズだとどういう結末になるんでしょうねえ。

今回の敵のバールクス、ゾンジス、ザモナスはそれぞれいい味でしたが、バールクスがボス格なのは観るまで知らなかったけど納得ではありました。なにしろ最強と言われたりするRXさんモチーフですし。
リボルケイン(言ってたのはリボル剣だろうか?)もいい感じでした。そして最終形態がバイオライダーの液状化+Jの巨大化というのが確かに最強っぽいですよ。
そんなのどうやって倒せばいいのやらと思えるところですが、平成ライダータイトル付き全員キックで(小渕氏的に)「平成」の文字を持って倒されたのは爆笑でした。いやーひどいわー(笑)

最後をパパイヤゾンジスさんVSゼロワンで締めたのも綺麗な終わり方だったかと。てかロボライダーってミサイル無いですよね?(笑)
ゼロワンのキャラは思ったより軽そうですがとりあえず楽しみかなと。

■リュウソウジャーはTVは見なくなっていましたが、気軽にタイムスリップするなあと。

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■仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション(杉原輝昭監督)(2019/12/22)

ジオウ&ゼロワン映画観てきました。
第一印象的に「凄くマトモだった」と思いましたが、多分マトモじゃない(ゲフ、ゲフン)前映画に引っ張られてる感想じゃないか?、と思います(^^;
まあ冗談はさて置き、かなり王道な出来だったかなと。
ヒューマギアに支配された社会の導入部はホラーのようでもあり、ディストピア物として見応えがありました。

ゼロワン側はアルトの苦悩とお互いを思い合って戦う親子対決が良かったですよ。安々と洗脳されずに自分の意志で動いていたパパが格好いいなあ。
1型 ロッキングホッパーはデザインも良かったですね。首周りの赤いところがマフラー感があるのもいいですよ。
パパは「本来の歴史」でもライダーだったのは変わらないんでしょうね。本来ならパパがアークの打ち上げを止めたってことでしょうか。

自分が子供の頃に望んだことが現況だったと苦しむアルトは辛いですねえ。最後は救いはあった…かと思いますが。
ところで(映画は1回観ただけで勘違いもあるかもですが)、アークに人の悪意を仕込んだのは映画ではアナザーゼロワンのウィルのようでしたが、TV16話では1000%社長の仕業のようでしたけど、どっちがやったことなんですかね。
実行犯はウィルだけど、裏には1000%社長がいたという事?

アルトは自宅が描写されたところが新鮮でした。芸人の服が飾ってるところがいいですね。最終回後は、その後も社長としてやっていくのか、芸人に戻るのかどうなるのやら。
社長が通勤で(また)バイク使ってるところは宇宙野郎に怒られそうで笑いましたけど、後の流れからすると、あのバイクはどこから転送されたんですかね? バイクを読んだ後のタイミングで歴史改変されたとか?

本編では衛星ゼアが打ち上げられていなかったので、最初の変身時にバッタが地中から現れたのは笑いました。地中から顔を出すところがちょっとかわいいよバッタ君。

副社長は今回の映画で株を上げたかなと。元社長思いなのがいいですね。副社長秘書もおいしかったかと。
副社長のライダーへの変身は今後有り得るでしょうか。見てみたい気もしますけど、どう考えても「仮面ライダー純」みたいな扱いになりそうです。

ジオウ側は、ジオウのラストエピソード感は皆無でしたね。まあ、ゲイツマジェスティやりますし。

アルトと話すところでのソウゴが凄く貫禄が付いて頼もしくなったなあと思いました。年齢はアルトの方が上のはずですけど(^^;
ラストでソウゴの記憶を消すと言い出した時は、そういう能力でもあるのかと思ったけど、あれって単に「殴って記憶を消す」ってことなんですか???(^^;
結局はゼロワン側に記憶は残ってるみたいですけども。

ツクヨミの強さが印象的でした。自由に時を止めまくるわ、変身したら(作風が違う)謎のエネルギー弾攻撃をかますわ、ホント頼もしいなあツクヨミ。
時を止めて敵を同士討ちさせるところはえげつなくて笑いました。

ところでゲイツのタイムマジーンはあれで破壊されちゃったんですかね。次の映画でまたしれっと出るかも知れないですけどね。
学生としての3人の日常ももうちょっと見たかったけど、その辺りはゲイツマジェスティに期待します。
ボディにウォッチを貼り付けたデザインは超ダサいですけどねゲイツマジェスティ。

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■仮面ライダージオウ NEXT TIME ゲイツ、マジェスティ(諸田敏監督)(2020/3/13)

ジオウTV版最終回のその後を描いたゲイツ主役のスピンオフ。
戦いの記憶を無くして学生になった(戻った)ソウゴやゲイツ達のその後の話ですが、よくも悪くもおおらかで平成なジオウらしい後日談だったかと。話の意外性とかはそれほど無いですが気軽に楽しめました。
と言うか、まだまだ続きが作れそうな終わり方でしたけど、続編ってあるんですかね。やるなら「仮面ライダーウォズ」とか「仮面ライダーツクヨミ」とかでスピンオフは続けられそうですけども。
以下ネタバレ注意。

今回の話は、最初は白ウォズがゲイツの導き手で、海東が諸悪の根源のトラブルメーカーなのかと思っていたら、実際は割と逆の配役だったと言えてそこは意外でした。まあ海東が味方だった…と言っていいのか変な抵抗がありますが。
白ウォズは本編で2回に渡っていい消え方をしたのに、今回はゲイツを裏切って自分が力を求める小悪党になっていてその点はガッカリです。まあ、ウォズは元から割とブレるキャラなので有りと言えなくもないかも知れませんが。
最後に情けなく黒ウォズに吸い込まれたのは泣かせました。最後くらいは分かりあっていい感じで消えていくのでいいのに(^^;

学生生活をエンジョイしてるソウゴ・ゲイツ・ツクヨミ・オーラ・ウールは微笑ましかったです。まあ、すぐに怪我展開になってかわいそうだったし、最後も怪我が治るわけでもないのがちょっと辛いですが、
事前にちらりと見た情報では、ゲイツとツクヨミとオーラの三角関係物になっちゃうのかと思いましたけど、ラブコメ展開は(オーラ以外は)控えめでした。でも、ツクヨミの「友達」にちょっと切なげなゲイツは良かったかと。そしてラブコメ蚊帳の外なソウゴ(笑)
オーラはお嬢でなんか面白いキャラになってますね。もし続きがあるのなら出来ればこのキャラのままでいて欲しいですけど、スウォルツ先生が不穏なんですよねえ。

ソウゴはこの世界でも相変わらず王様を目指していて、おじさん大変だと思いました。
そしてゲイツも「救世主を目指す」オチで困ったものです( ノД`)、人を助けたいならそこは一旦「警察を目指す」で良かったんじゃないですかねー(^^;
この世界だとゲイツには母親もいる様子だったので、おかあさん大変だと思いました。

警察と言えば照井さんの出番はいい感じでした。この人も大分丸くなったなあ。エンジンブレードは相変わらず重そうで大変ですな。
医者として登場した伊達さんも人生の深みを感じされる言動でおいしかったですよ。大分ファンキーな感じで最初の登場シーンで一瞬誰かと思いましたけど。
照井さんにしても伊達さんにしても、人生の(ライダーの)先輩としての言動が頼もしくていいですね。

ディエンド・海東は、転校生で高校生という設定は無理があると思いました(笑)
今回は一応味方(?)だったけど、結局は自分のためなのが海東らしいです。

マジェスティは最初のデザインを見た時はダサいと思ったけど、映像で見れば悪くは無いかなと。全身に貼り付けたウォッチはやっぱりダサいですが(^^;

アナザーディエンドはとてもチノマナコディエンドでした(笑)

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■劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME(杉原輝昭監督)(2020/12/19)

「ゴリラー!!」
やっぱり不破さんはゴリラかっこいいなあ。

コロナで夏映画が無しになったゼロワン映画がようやく公開。待たされただけあって楽しめました。
新しいイズと或人のその後も描かれていて完結編として良い映画だったかと。まあ、まだスピンオフもあるようですが。
60分リアルタイム演出も面白かったですよ。

今回の敵のエスはデイブレイクの被害者だったわけですが、悲しい過去のあるボスキャラで倒し辛い相手だなあ、…と思ったところで破滅願望さんにラスボスをバトンタッチされて、気兼ねなく倒せる相手になってくれてよかったです。
最後の教会はよいシーンでした。あのまま滅んじゃってますけど最後に救われはしたのでしょう、きっと。
ところで、ライダーで教会での結婚的場面が出ると、マンホールさんが乱入してくる妄想をしてしまうのですが、どうしてくれるという感じです(笑)

それにしても、アークに人の悪意を吹き込んでデイブレイクの原因となった存在は罪深いですよ。なあ、1000%…(^^;
その1000%さんが仲間面しているのは、滅が共闘している以上に違和感があって苦笑します。まあ、今回100%を尋問したり、不破さん唯阿さんが変身出来るようにしていたりと役立ってくれてはいますけどね。
無職の不破さんとかをサウザー課に誘って振られた1000%さんはこの先仲良く…なれるんですかねえ(^^;

不破さんは、まだ無職なんですねえ。A.I.M.S.に戻ればいいのに唯阿さんの下で働くのが嫌なんですかねえ。サウザー課に行くよりA.I.M.S.の方が1000倍いいと思いますけどね。
今回の不破さんは迅となかなかいいコンビになっていたのが興味深かったです。戦闘機との空中戦が見応えがありましたが、「ゴリラー!!」に吹きます。迅も「あれくらいなら死なないだろう」とか思ってるんでしょうけど。
ゴリラが落ちた時は「まいっか」とか言ってたのに、本格的なピンチには身を挺して不破さんを助けてる迅がエモいですよ。
唯阿さんは最初のバイクアクションが格好良かったかと。本編では割と不遇だったバルキリーがきっちり活躍してくれているのがいいですね。
ザイアスペックを生かしての情報共有とかも良かったですね。

滅さんは最終回時点であの格好でしたけど、金髪で羽織で刀で、ちょっと鬼滅と言うか善逸感があります(笑) しかし、滅がきっちり仮面ライダーしていてよかったですよ。
滅亡迅雷は滅と迅が表立って戦って、亡はバックでサポート役でちょこちょこ活躍が描かれていましたが、雷はバイクを運んできただけで終わりなのはちょっと残念でした。でかいトラックでバイク1台だけを届けに来たのはちょっと笑いましたけど。
衛星が落とされちゃったからバイクは地上で搬送するしか無いんですねえ。変身時のバッタ達ってどこからやってきてるんですかね。

予告やポスター時点で気になっていたゼロワンとゼロツーの共闘はどういうことかと思ったらイズでしたか。予想はしましたが、イズがゼロツーになって或人と並んで戦うのは熱いものがあったかと。
これがやりたいから本編ラストはゼロツーではなくリアライジングを出したんですかね。
新しいイズの扱いはなかなか複雑なものもありましたが、元のイズの思いを受け継ぎつつ新しいイズでもある辺りは良かったかと。

ヘルライジングホッパーはなかなかエグかったですね。メタルクラスタといいアークワンといい或人社長は闇系の変身が多めだなあ。闇…とは違うけど001も苦しそうだったし。

アズが放置なのは気になりますが、スピンオフで何とかするんですかね。多分。

■最後に流れたゼンカイジャー(ゲンカイジャーと間違えそうになる)のビジュアルが凄いですな。アカレンジャー+ビッグワンと言うか…、またゴーカイジャー的な集大成作品なんですかね。

■劇場短編 仮面ライダーセイバー 不死鳥の剣士と破滅の本
こちらは夏映画での同時上映での戦隊映画のような短編でした。ストーリーは超シンプルで戦闘を見せることに専念していたなと。

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■セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記(田崎竜太監督)(2021/7/23)

スーパーヒーロー戦記観てきました。歴代ライダーだったりライダー+戦隊での集合映画はこれまで何度もやっていますが、毎度切り口を変えてくるのがさすがですね。面白かったです。
以下ネタバレ注意。

今回はライダーや戦隊を明確に「物語」として割り切っていて、これまでよりも(FOREVERと比べても)かなりメタに振った話で、それでいてメタであることに結構真摯に向かい合っていて好印象でした。
それにしても鈴木福くん…、最初「しょうたろう」と聞いてまさかとは思ったけど(左翔太郎を思い浮かべたりもしたけど)、まさか章太郎とは!!
何というおいしい役と言うか、凄い重圧だったんじゃないかと。ラストの本郷猛や神山飛羽真との会話の辺りはしんみりしつつも泣けてしまういいシーンでした。(もしかしたら嫌に思う人もいたかもだけど)
旧1号の登場は、観る前はどういうことだろうと思っていましたが、あの流れなら旧1号になるよなと納得でした。旧サイクロン号も感慨深いですねえ。

ラストバトルの歴代ライダー&戦隊レッド大集合バトルは見応えがありました。情報量が多すぎて正直追いきれなかったですが!
タイトルロゴを出しながらの戦いは、Over Quartzerで味をしめたのだろうかと(笑)

セイバー&ゼンカイの絡みは、正直今回登場キャラが多かったこともあって「2作品のコラボ感」は先週のTVの映画公開合体SPの方が高かった気はしました。まあ、こっちでまでサーベラとマジーヌを絡ませるわけにもいかんしね(笑)
他の作品のキャラは短い出番ながらもそれぞれに存在感を出していて良かったかなと。或人の新作ギャグとか、グランドジオウのおいしい活躍とか、今回もいつものテンションと変わらないイマジン組とかいいですねえ。
時雨はもう万力が切り離せないのね(笑)、千明も懐かしかったですよ。オーナーと鴻上会長が同じ映画で登場してくれるところが豪華に感じて嬉しいですよ。ハッピーバースデイ!!!!!

オーマジオウがお釈迦様みたいな役回りになっていて吹きました。何やってんのこの人(笑)
しかし、7人のジオウで登場した時より満足感は高いですね。やっぱりオーマジオウは謎の大物感を忘れないで欲しい。

ジュランからJの本が出たあたりは「ただし本は尻から出る」という感じでした。

リバイスは、以前の映画のポスターで次期ライダーの姿がネタバレしてるなんて話が出た時には、ただの映画限定ライダーでは?、と思っていたのですが、ガッツリ新ライダーでしたね。
リヴァイ…じゃないリバイと悪魔の相棒のバイスでリバイスということで、2人で1人の仮面ライダーなんですねえ。50キックは吹きました。

本編の決戦の場に突然現れて、相棒ともどもなかなかに濃いキャラを見せてくれて期待が出来そうかなと思いつつ、スーパーヒーロー戦記のエンディングが終わって、
…まさかそこからリバイスの話が始まるとは思わなかったですよ。それも数分程度の紹介映像…なんてものではなく、0話とか1話とか言っても良さそうな内容だとは。

リバイスはキャラは明るくギャグ調でしたが、背景設定は結構ハードそうですね。
変身時の会話演出は笑いました。相棒が悪魔なのは、ゼンカイと同様にやっぱりコロナ対策って事なんですかね。
番組スタート前にお風呂に入ってましたけどスーツは大丈夫ですかね(^^;(ギルスのスーツが駄目になったのは素材の問題とも聞きますが、水落ちシーンを見ると気になってしまう;)

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■仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ(柴ア貴行監督)(2021/12/19)

ビヨンド・ジェネレーションズ観ました。
以下感想は箇条書きで。ネタバレ注意。

・未来の狩崎さんは(MEGA MAXの)未来の鴻上会長のような役回りでした。
 この感じだと狩崎さんは裏切ってロケットで脱出したり裏切ってラスボスになったりとかは無さそうですかね。まあ、この未来も消えたのでTVシリーズの結末がどうなるかは何とも言えないですが。
・レジェンドライダー達はああいう扱いでしたか。クローンボディなのがなんかヤバいですが、狩崎さんめっちゃ楽しんでるな。
・ハイパームテキはさくらに変身して欲しかったですな。あんなにムテキになりたがってたのに( ノД`)
・バイスのRXとバールクスの組み合わせがニヤリでした。そしてリボルケインはやっぱり凄いのか。(剣じゃないけど)
・コブラライダーなさくらと王蛇の組み合わせもニヤリですね。

・ヒロミさんは今回やけに扱いが不遇だったなあ。無能っぽく描かれていてかわいそう( ノД`)
・気絶するとカゲロウが出てくるTVシリーズの大二を見ていると、信じて未来に送り出すのはなかなか不安ですね。まあ映画ではその設定出なかったですが。
・ラブコフも出なかったけど、撮影時期的にまだラブコフの着ぐるみや設定が出来てなかったとか?
・息子さんの本郷猛はなかなか雰囲気が出ていたかと。
・倫太郎がまともなプロポーズを出来たのかが不安です。フラグにならなくてよかった。
・セイバー勢の移動能力便利だなあ。

・リバイはバイスが不在でも1人で変身出来るのね。
・バイスが悪魔側に付こうとして一輝との約束を思い出させられて説得される辺りは、バイスの心変わりの経緯としてはTVシリーズでのバリッドレックス登場回より納得感があった気もしました。
・最終決戦の変身でバイスとブレイブドラゴンがタッチしてるところがかわいいよ。
・ネオバッタがラスボスのディアブロさんから「むしけらが!」と言われていてクスリときました。
・センチュリーのモチーフもムカデ+新幹線なのか?

・センチュリードライバー…もとい、サイクロトロンドライバーは時間移動に空間移動にと大活躍で便利過ぎでした。凄いなカリちゃん。まあ、消えちゃいましたけど。
・センチュリー親子は、世界の危機が迫ってる時に親子喧嘩で延々グダらないで欲しいなあ(^^;
・2人で1人の仮面ライダーさ。
・センチュリーは人外ではない普通の人間が変身するライダーとしては最高齢な部類かも。息子さん腰とか大丈夫?(^^;
・ラストの新幹線の場面は今の新幹線から旧新幹線に変わるところがよかったかと。

・敵の偉人達4人は誰が誰かは明言されてなかったけど、「クフ」さんは口癖のおかげですぐ分かりました。
・ヒミコやエジソンも見ていると何となく分かったけど、レオニダスはEDまで分からなかったですよ。
・このヒミコやエジソンをゴーストと戦わせたい。
・エンディングのレジェンドライダー達のフォームが基本やら中間やらバラバラなのは何故なのやら。

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■仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル(田ア竜太監督)(2022/3/13)

オーズ10周年のVシネクト作品。
「いつかの明日に手がとどく」アンク復活編ということで楽しみにしていましたが、
以下ネタバレ


…うーむ。
滅亡迅雷やバルカン&バルキリーを観た時の感覚を思い出しました。あちらより納得感はありますが。
決して内容が悪いわけでは無いし、こうなるのも分かると言えば分かるし、いい場面も多いのですが…

正直やっぱりご都合主義でも生存エンドが見たかったですよ。
本編で生き延びた主要キャラがスピンオフで死ぬのは正直気持ちのテンションがガクンと落ちます。(エグゼイドの檀黎斗みたいな立ち位置ならともかく)
TV版最終回で仲間の手を取ることを知った映司が、結局は自己犠牲で死ぬのはなあ…。映司本人は手が届いたと満足はしちゃってるようですけども。
アンクが映司に取り付いてリハビリエンドでもよかったじゃないかと思えてしまいます。
映司のために頑張るアンクはよかったのですけども。
アニバーサリーかと思っていたらお葬式だった感覚です。

主要キャストが(真木博士以外)勢揃いなのはよかったです。
まあ、グリードの皆さんの扱いは雑ですけどね! 尺が無い割に登場人物(登場グリード)が多いから仕方ないけど、ウヴァさん以外の扱いと処理は雑でしたねえ…。
しかしウヴァさんの扱いは美味しくてよかったです。満足した!

古代オーズさんは「敵役」という以外はキャラクター性も特に言うことが無かったなあと。ヒビ割れたマスクデザインはいいですけども。
ゴーダの扱いも雑味を感じます。尺が無いから仕方ないですけどね。
ところでゴーダさん、ウヴァさんのメダルを破壊しようとしてたけど、そんなプトティラみたいなこと出来るの?
ゴーダさんを作った会長は、またやらかしやがったという感じでした。まあゴーダがいなかったら人類滅んでたとかかも知れないですけども。

MEGA MAXで出た未来のアンクは映司を喪った後のアンクだったのかと思うと、うおお…、となります…。

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■劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア/暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー(坂本浩一監督/田崎竜太監督)(2022/7/23)

■ドンブラ
本編開始前の映画泥棒に吹きます。

いやー、面白かったけど無茶苦茶だった。想定していた以上に無茶苦茶でした(笑)
TVシリーズは何のかんの言っても、無茶をやりつつもストーリーを進めてはいるのだなとよく分かりました。
TVシリーズに対して、本作は単発短編映画として、本編のストーリーの制約を逃れて無茶苦茶な悪ノリだけで最初から最後まで突っ走った感じです。だが、それでいい(笑)

「新・初恋ヒーロー」という事で、はるかの盗作疑惑の一端が描かれることになるのかと思ったけど、そんなことは全く無かったぜ(苦笑)
一応、相手側の作者の人(?)は着ぐるみで出ましたけど、その場限りのキャラなのか、この先本編に絡んだりするのかどっちなのやら。

「映画」の中でのはるかのクソ演技は本当にヒドかったな! 何言ってるのか全然分からねえ(笑)
そして、演技のセリフですら、はるかに(嘘を付けずに)愛してると言えずに死ぬタロウがヒドい(笑)

「ヒーローなんてね、仮面ライダーに任せておけばいいのよ!」が予告でも印象的なセリフでしたけど、本っ当ーーーーーに、←の言葉通りな映画でした。
ドンブラメンバーもマスターも、みんな好き勝手ばかりして全然ヒーローしてねえ(笑)

犬塚は逃亡者なのに映画に出るんじゃねーよ(笑) いやまあ白馬被ってたけど。でも白馬と言うなら服も白くしろよ。猿原と雉野はまあいつも通りかなと。
まあ、ドンブラメンバーが気ままなのはともかく、ヒーローは目立たない云々言ってたマスターが(TVの鼻たーかだか回のように)ちゃっかりおいしいところを持っていくのがヒドい(笑)
そして(背景だけど)ゼンカイジャーメンバーが出たのは嬉しかったかと。

ドンブラサイドが好き勝手やってるのは、まあそういうものだとして、
脳人側がノリノリで映画に参加しているのが吹きます。そもそも冒頭からしてソノイとソノニだし(笑)
置いていかれて拗ねていた(?)ソノザも、その後ちゃんと映画に参加してくれてホッコリしました。…と言うか、既に「敵」と思えないよこいつら。

映画だけあって、本編では出番が少ない天女や神輿の出番が多くて嬉しかったですね。天女さんかなりはっちゃけてたし。天女さんがあそこまで高く足が上がるのが凄え。
そして、「名乗り」を強要されて天女達が恐れおののいているのが笑います。なんなんだお前ら。
肝心の「名乗り」はねぶたに乗っての登場で吹きました。豪華だなあ、おい。神輿に天女にねぶたにと、ホント祭りだな。
「イエス、ドンブラ!」のアレといい、本編以外のところでしか名乗って無いなこいつら(笑)

うん、ホントに無茶苦茶だった(満足)

■リバイス
五十嵐一家がハイジャック犯と(地上で)戦ったりする話。
オールスターキャストでなかなか豪華でしたが、何と言うか「見せたい場面を無理やり作ってる」感が高い話だったなあと。

とりあえず、臨月でいつ出産してもおかしくない状態の妊婦が1人で飛行機に乗ってるのが凄まじく謎でした。何か説明聞き逃してた?
バスで出産して、母親も生まれたばかりの赤ん坊もキレイで笑顔でハッピーエンドなのが凄い違和感ですよ。

仮面ライダー五十嵐だったりバスを運転したり、母ちゃんが大活躍な映画でした。スピンオフのEDも流れてたし。母の悪魔凄いな。
仮面ライダー五十嵐は、こんな名前なのだからもうちょっとネタっぽい外見でも良かった気がします。見た目が普通だ。肩のデザインに「50」とか入ってるけど。
…肩の「50」のデザインは50周年記念だからなのは分かるけど、つまり「五十肩」と言うことか???
弁髪攻撃は印象的でした。

悪魔と言えば今回の敵が「狩崎の悪魔」でしたが、これは「狩崎本人の悪魔」か「狩崎パパが狩崎に植えた悪魔」なのか、わざわざTVで言及した直後だし後者ですかね? 何か説明聞き逃してた?
ところで狩ちゃん、「助けに来たよ、ふぅーーー!」とか、若干初期のキャラに戻っていた気がしますよ。

ハイジャックされた飛行機はどうやってあのクソ狭い空間に着陸出来たんですかね。何か謎の悪魔パワーと考えるほうが自然でしょうか。

オルテカさんも今回の映画のために救出(?)されたんですかね。
映画の予告でデッドマンズが出た時は、サンダーゲイルより前の時期の話なのだろうかと思ったけどそんなことは無かったぜ。
3人揃ってデッドマンズの格好をしてるのも「その絵を撮りたかった」からかなあと。
玉置くんはやっと変身出来てよかったですな。

ライダー映画が「TV本編のどの時期の話か」とかは割とアバウトなものですけど、とりあえず仲良し兄弟してる大二にはちょっと笑いました。
それにしても、爆発が多い映画だった。

仮面ライダーゲイツ…、じゃない仮面ライダーギーツは、写真を見た時はデザインがあまりかなと思ったけどアクションはいい感じだったかと。ライダーあるあるですね。
ギーツのテーマは生き残り頭脳ゲームだそうで、懐かしいですね!(違)

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■仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル(柴ア貴行監督)(2022/12/24)

ギーツ×リバイス観てきました。以下箇条書きで。ネタバレ注意。

・一輝がバイクに乗っていてビックリでした。免許取ったのね。
・まあ最後は変な自転車的なもの(?)にキコキコ乗っていましたが、(劇中でも言われてたけど)走る方が早いわな。
・ギーツの狐バイクはピョンピョン飛び跳ねて高いところに登ってくるのがかわいいよ。

・ヒロミさんの肉体年齢は80歳から50歳に若返ったようでよかったですよ。50歳ならまだバトル出来なくもなくもなくもないな!?
・ライダーの解説役の狩崎さんが楽しそうで何より。
・先日ギーツ本編で退場したバッファさんが、ちゃんと劇中でも「死亡済み」扱いでちょっと切なさを感じました。明日の本編はどうなるやら。

・リバイス時空だと五十嵐家がライダーであることは世間にも周知されてるけど、
 今作でのギーツ側の認識だと配信とかで五十嵐家のことを知っていて世界が繋がってるようなのにリバイスライダーのことは知らなかったりするのね。
 リバイス最終回とか今回とか特殊な時だけ繋がる感じですかね。特にギーツ側はコロコロ世界が書き換わるし。まあライダーコラボ映画でその辺りを細かく考えても仕方ないですが。

・英寿の願いが「一輝が戦いの記憶を失わない世界」だったのは綺麗な終わり方だったかと。
 …正直「バイスが消えない世界」と書いちゃえば良かったのでは、と思わなくもなかったけど、それだと情緒が無さすぎるのはよく分かる。

・龍騎は未見で概略を知っているくらいでしたが、戦いを無くしたい城戸真司と、戦いの犠牲者を助けたい景和のラストの邂逅はエモかったのではないかと。
・王蛇さんはちょっと腹が…(^^;

・今回の敵はなかなかショボかったですが(特にバカ息子)、リバイスの家族テーマに絡めたんですかね。
・ギロリさんの生身バトルがなかなか格好良くて、本編で進退窮まってるダメ運営と同じ人ですか? と思いました。本編だと退場も近そうに思えるけどどうなるのやら。
・ギーツの強さの秘密は「この時代の人間じゃないから」 …西暦元年云々は本当だったってことですかね。
 そしてデザグラ運営はその辺りは知らなかったのか???(英寿母が運営と絡んでそうなのに)

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■映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐/映画 王様戦隊キングオージャー アドベンチャー・ヘブン(中澤祥次郎監督/上堀内佳寿也監督)(2023/7/29)

以下ネタバレ注意

◆キングオージャー
夏映画ではいつも戦隊は30分程度で短いものですが、今回は特に「尺が、尺がもっと欲しい!」と思える内容でした。エンディングすら削ってのドラマの注力っぷりと高密度感が凄い。

今回の話は、いよいよ王になることになったギラの戴冠式で、死の国に招かれてご先祖に会う話だったわけですが、
「ギラはどんな王を目指すのか」「ギラが王になる覚悟」を描いたかなり大事な話でしたよ。本編でやるべきと思わないでもありません(^^;

シュゴッダム初代国王ライニオール・ハスティーが単純な悪役じゃないのがいいですね。
自分が黄泉帰るとか言ってるけどそれも世界のためだし、そもそも次代の国王を見極めてる節もあるし、世界を託して消えていく感も格好良かったかと。
ところで、ラクレスも王になった時にライニオールに会ってるんですかね。それで子供の頃の理想を捨てざるを得なかったとか?
ギラとラクレスの差は、仲間の有無も大きかったのかもですねえ。

ところで、死の国ハーカバーカにラクレスがいなくてよかったですよ。まだ逝ってないですよね。

デボニカがいいキャラでしたよ。ぐうたら姉さんが気合を入れてきつく接してるのがいいですね。
そして生き残ってくれてよかった。この先、ちょろっとでも出番があるといいですね。

ギラ関連は満足でしたが、カグラギ側の前トウフ国王のドラマはもう少し掘り下げて欲しかった気はします。ヒメノ側は…やりすぎてもくどくなるからあれくらいでいいかなあ。

シオカラくんは嘘発見器の落雷で死んで(仮死状態?)ハーカバーカに来ましたが、生き返れてよかったですねえ。
他の側近達も嘘発見器で来たんですかね???

◆ギーツ
未来人のメラとメロの世界滅亡ゲームで世界が4つに分裂して、英寿も4人に分裂するの巻。
今回はかなりギャグでした。キングオージャーの方は普通に本編に繋がってる話だったけど、こちらは本編と繋がるのかよく分からないですね。一応先日の本編でメラ・メロは出ていましたけど。
まあ、ライダーの映画って割とパラレルなのでどっちでもいいですが。
バッファさんも景和も祢音も誰も闇落ちしていないのが久しぶりで新鮮でした。

力! 知恵! 運! オカリナ!(違)
ということで4人に別れた英寿でしたが、英寿を4つに割ってもああはならんやろ。とは思いますが笑いました。皆から「こんなの英寿じゃない」とか言われてるし(笑)
本編では格好いい演技がメインなので、今回はバカに全振りな演技でいろんな顔が見れて面白かったですよ。
どうせなら、4人の英寿全員同時登場もして欲しかったですな。

ロポ姉さんとケイロウ爺さんの再登場は、これまでのゲストで共闘してくれるとなればこの2人だなと納得でした。爺さんは無理しないでと思いましたけど(^^;

ツムリはすっかり仲間の立ち位置になっていていいですね。そしてツムリキックが最高でした。シャー!

未来世界が滅んでいて、未来人は皆データになってるというのは、さらっとトンデモ事実を明かしてきたなあと思いました。これがクワイエットゼロ?(違)

とりあえず福さんは楽しそうでよかったかと。これがミラクルライトか(笑)

次のライダーのガッチャードさんが登場しましたが、かなりギャグ寄りな感じですかね。主人公は高校生のはずだけど、あの船のような姿はいったい?
キャラは大分軽い感じでしたが、本編ではキャラが違う場合もよくある話だから始まるまでは分からないですね。
さすがにビルドの時みたいに変身者が別人(と言うのか?)ということは無いでしょうけど。

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■かもめ食堂(荻上直子監督)(2006/06/06)

北欧フィンランドのヘルシンキの街に日本人女性が開店した食堂を描いた話です。
少しずつ変わっていく食堂の日常を笑いやシュールさを交えつつゆったりと描いています。
個人的にはかなり好きな作品です。作品に漂う空気感がいいですねえ。
(派手な展開がある映画ではないので、そういう方面を望む方には向かないと思います。念の為)

具体的に“どこが”“どのように”いいか、というのは何とも説明しにくいんですが、
作中の空気がとても心地よく、なんとも幸せな気分で劇場を出ることが出来る映画でした。
異国で働く女性達のゆったりして柔らかな、かつベタベタしすぎず甘すぎないサバサバした人生観や距離感が心地よいのです。
子供っぽさと大人らしさのバランスがいいんですね。
それぞれ苦い感情もあるだろうに、あまり言葉で語りすぎないのも良い。
「ガッチャマン」やら「ニョロニョロ」やら、クスクス笑いも絶えない映画でありました。こういうアホっぽい部分もお気に入りです。
ネコを太らせちゃいかんとは思いますけどね(^^;>冒頭

あまりヘルシンキの街の様子がババーンと描写されるわけではありませんが、
垣間見える港や市場や街中や白夜や森がいいですねえ。日本からも割と近いようですし、行ってみたくなります。

そして、やたらと食い物がんまそうな映画でした。
焼き鮭やおにぎりがとても恋しくなる映画で、見た日の晩のおかずは焼き鮭でありました。
んまかったです。

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■借りぐらしのアリエッティ(米林宏昌監督、宮崎駿企画・脚本)(2010/7/19)

人家の床下に住む小人の話。
思った以上にシンプルで小ぢんまりとした小品的作品で、特にヒネリも逆転も無く、ストーリーがどうこうという話ではありませんでしたが、
小人から見た人間の家の描写はとても楽しく見応えがありました。

そういう作品ですので、ジブリに「大作」を期待する人には向かないかも知れません。
自分としては、気負わずに見れば素直に楽しめるのでは無いかと。
ある意味、ジブリ版日常系アニメと言うべきか?(「かりぐら!」とか名付けてみる。)

舞台はやや古めの普通の人家ですが、小人のフィルターを通すことでスケール感が大きく変わり、新鮮でドキドキ出来る冒険の場に見えたり、あるいは恐ろしい試練の場にも見えたりして、とても新鮮でした。
大きく丸っこい"水滴"の描き方や、普通に見れば薄いだけでしか無い"両面テープ"のモチモチした感触など、大きさが違うが故の描写や。小人が生活する為の工夫など、ディテールに凝っていて興味深く見られました。

以下箇条書き。(ややネタバレあり、注意)

・小人から見た人間の巨大感が中々怖い。CMでも出ている少年の"顔"がかなりのインパクトがありました。怖いです。
・少年の肩にアリエッティが乗る構図がとてもジャイアントロボでした(笑)
・アリエッティの髪留めは、てっきり見るまでは洗濯バサミかと思っていました(ワンダープロジェクト的に)。クリップなんですかね、あれは。
・小人少年がジムシーでした。
・家政婦は見た!
・あの家政婦は無駄に悪役にされすぎている印象でした。何がしたかったんだ、と思えてしまいます。
・ポニョのお気楽な荒唐無稽さと比べると結構ビターですが、印象は爽やかでした。

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■カールじいさんの空飛ぶ家(ピート・ドクター/ボブ・ピーターソン監督)(2010/1/3)

つい「よお、カール…」と言いたくなって困ります(挨拶)

つい「カールおじさん」と書き間違えてしまって困ります(挨拶その2)

冒頭のじいさんと奥さんの半生のドラマは見応えがあってかなりじいさんに感情移入してしまいました。
予告の印象では、ここのシーンでそれほど尺を取るとは思っていなかったので、余計に予想と違った重みにズッシリ掴まれましたが、
そのために、少しじいさんに入れ込みすぎたかも知れません。
おかげで子供(ラッセル)が終盤まで邪魔に見えて仕方なかった(^^;

ラッセルの足の引っ張りっぷりはなかなか凄かったです。最後の最後以外は始終じいさんの邪魔しかしないあたりは徹底していました。
じいさんはじいさんで意固地だし、ラッセルにも彼なりの思惑はあるにしても、正直「犬(ダグ)より役に立ってねー!」と思ってしまった(苦笑)
「いいキャラ=役に立つキャラ」って訳じゃないですし、価値観の異なる者同士でも人生の救いになるという話だと思いましたが。
ラッセルがいなければじいさんは滝を死に場所にするだけだったでしょうし。

中盤に出てくる某キャラについては、
子供向き作品でもどうしようもない悪役を出して救いのない結末を与えるあたりが、ピクサー的と言うよりディズニー的に思えました。
彼に関して結局最後までフォローが無いあたりが、見終わった後で後味の悪いしこりが残ります。
風船はついてたけど、どーなったんでしょうね。

家が浮かび上がるシーンは実に綺麗で素晴らしかったです。地上や他の建物にうつるカラフルな風船の影が実に美しい。
ただ、個人的には肝心の「家」が期待したほど活躍やギミックを見せてくれなかったのは少し残念に感じましたが、
途中で「タメ」を作ったために終盤の展開は爽快ではありました。

日数が経過するうちに次第に濃くなっていくじいさんの髭が芸が細かいです。

エンディングでまでカラーを付けてた犬が…(笑)

杖(もとい歩行器)が必要な爺さんなのに、腕力と体力は大した物でした(笑)
やはり、映画の主役をやるには爺さんであろうと自分や他人の体重を支えられる程度の腕力や腹筋は必須だなあ。

アバターに続けて3Dでは見れなかったのがやや残念。映画館を選べる余地は無かったですが、つくづく3Dには縁がありません。

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■ガールズ&パンツァー劇場版(水島努監督)(2015/11/21)

ガルパン映画観て来ました。
中盤のダウナー展開がやや長い気もしましたが、最後まで観れば多数のキャラにそれぞれの見せ場があって戦闘のボリュームに圧倒される、良いお祭り映画でした。

以下ネタバレ注意。

TVシリーズがめでたしめでたしで終わって、さて劇場版では何をやるのかと思っていましたが、廃校の危機を再度出してきたのはちょっと残念ではありました。
ちょっと文科省があまりに「物語のための悪役」過ぎないですかね。何故あそこまで執拗に大洗を潰そうとするのやら(^^;

文科省との交渉で教師が出てこず会長が交渉してるとか、相変わらずあの世界観は謎に満ちていますが、その辺りはTVシリーズの時点でもう「そういうものだ」と割りきっていたのでまあいーかなと。

大洗の教師が出てこない代わりに、西住母が陰ながら尽力してくれていたのが好印象でした。まったく素直に娘にもデレればいいのにかーちゃん。出来れば母娘和解のシーンも見たかったですよ。

西住まほお姉ちゃんの方は、すっかり妹大好きを隠さなくなって微笑ましかったです。幼い頃の西住姉妹もいいほのぼのシーンでした。
最終的な戦闘の決着が姉妹アタックで決まる辺りは、TV最終回での決闘を思うと感慨深かったですよ。

8対30の勝負、になりかけたところをこれまで戦ったライバル達が駆け付ける展開は、実に少年漫画(ジャンプ漫画)的お約束で良い展開でした。
結局30対30での大規模殲滅戦になって戦闘も迫力でしたが、キャラと戦車が多すぎて見ていて把握し切れなくなったりとか、個々人の描写量は少なくなったりとかもしましたが、
それでも各チームが能力や戦車の特性を活かした見せ場をもらえていて良かったかと思いますよ。

TVシリーズでは不遇だったチョビ、もといアンチョビが意外な形で大活躍していたのが美味しかったです。豆戦車も使いようと言うか、偵察とか哨戒とか状況把握って大事ですねえ。
ジェットコースターの線路(?)を戦車で登る辺りは、実際に可能かどうかは知りませんがなかなか怖そうで凄い絵面でした。
戦車でエスカレーターを降りたりとか、階段を降りたりとか、傾斜を活かして大ジャンプをかましたりとか、戦車の機動力って凄いですねえ。(実際出来るのかどうかは知りませんが)

遊園地が舞台の戦いでは、観覧車が実においしかったです。ハリウーッド!

反則的存在のカール自走臼砲に対してのバレー部の作戦不発は笑ってしまいましたが、会長の活躍は美味しかったですよ。
バレー部は冒頭のエキシビションでの駐車場戦法の再現も良かったです。

新登場の知波単は脚引っ張り役かと思ったら、アヒル戦法でなかなか面白い戦いっぷりを見せてくれました。
同じく新登場の継続高校は何とも謎ですねえ。スナフキンみたいでした。

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■ガールズ&パンツァー 最終章 第1話(水島努監督)(2017/12/28)

ガルパン最終章1話観て来ました。
以下ネタバレ注意。

観る前は 「また廃校ネタだったらどうしよう」 と危惧していましたが、そんなことは無く、ある意味「気楽な大ピンチ」で楽しめました。
まさか河嶋先輩こと、桃ちゃんがここまでピックアップされるとは思いませんでしたよ。ある意味(ダメな意味で)主役じゃないですかー(笑)
新聞で学外にまで大々的に知られていて笑います。

大洗の戦いの動機が「桃ちゃんの留年問題」、もとい「進学問題」になるとは予想外で笑いました。
ぶっちゃけ視聴者、もとい観客的には、ももちゃんが留年しようが浪人しようがどっちでもいいと言うか、浪人したらしたでキャラ的においしいとすら思いますが、本作はこれくらい気楽なネタの方が合っている気もします。
(いやまあ、2話以降で廃校展開がまた出て来る可能性も100%無いわけではないですが…、まあさすがに無いか)
最終章でやるネタがこれでいいのかよ(笑)とも少しは思いましたし、動機がユルい分これまでのシリーズに比べて緊迫感は落ちますが、気軽に笑えて、ネタもてんこもりで、戦車戦も迫力とアイデアが光っていてと素直に楽しめましたよ。

カメさんチームの3人が生徒会を引退して(大会には出るけど)、次の生徒会長が華さんで副会長が秋山殿で沙織が広報なのはニヤリとしました。黄金聖闘士じゃないけど主人公チームが先達の後継者になる展開はいいですね。
新戦車探しでもあんこうチーム&そど子が皆活躍していて楽しめました。(そど子はある意味お姫様役ですが(?))
VS船舶科で、相手の攻撃をよけまくるみほの超回避力の理由が「普段から砲弾を避けまくってるから」なのは笑いました。W号戦車のハッチから身を乗り出してても平気なのは、「砲弾が当たってない」のではなく、みほが避けていたのかよ(笑)
飲み比べでの華さんの大活躍も凄かったですよ。頼もしいなあ新生徒会長。

船舶科の下りは「大洗のヨハネスブルグ」とも呼ばれる船内の無法地帯とか設定の無茶さ加減に笑いました。この人達、戦車の事を全然知らなかったけど、船底に潜りっぱなしで廃校騒ぎすら知らなさそうですよ(^^;
新戦車はそのバカでかさが印象的でしたが、その巨体を作戦で活かしたあたりの見せ方は面白かったですよ。

秋山殿の相手校潜入は最早お約束ですが、今回それを逆手に取られたのはさすがでした。
相手校・BC自由学園の受験組とエスカレーター組の不仲がどこまで演技なのかとかは第2話待ちですけど、2話でのBCの活躍も楽しみですよ。てか今回で初戦が決着が付かないとは思いませんでした。

ともあれ第2話も楽しみです。
1話が45分ほどで全6話と言うことは、実質TVシリーズ12話・1クール分なわけですね。

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■ガールズ&パンツァー 最終章 第2話(水島努監督)(2019/6/22)

ガルパン第2話観てきました。第1話が2017年12月だったので1年半ぶりで前の話がちょっとウロ覚えでしたが、最初に前回のあらすじがあったおかげで助かりました! …いや、助かった…かなあ、あのあらすじ(^^;
まあ、BC自由学園との試合の途中で、桃ちゃんの進学がヤバイことだけ分かってれば問題なかったかと。今回も楽しかったです。

BC自由学園との試合は、迷路のようなボカージュを活かした戦いの描写が視覚的に面白かったです。あんな巨大迷路とか昔流行ったなあ。
あっさり騙されて同士討ちさせられるBCの人達がいい感じでアホですが、本作の人達は皆基本的にアホなので問題ありません。
仲違いする2人を仲介するあたりの隊長の動きが細かくて面白かったですよ。

二回戦の相手はまさかの知波単でしたが、“あの”突撃しか知らなかった知波単がいろいろな突撃を覚えて手強くなったものだと目頭が熱くなりました。最後は撤退まで覚えてるし。
福田は次代の隊長候補になりそうで有望ですな。
水陸両用はあの状況ではなかなか恐ろしいですな。キグルミ(?)がまた活用されてたのは笑いました。
ところで知波単といいBC自由といい、「歌」は必須なんですかね。この先の相手もみんな歌いそう。歌のクライマックスで決着が付く展開はいいですな。

みんな戦車から身を乗り出してるけど、戦車からの主観映像で曳光弾(だっけ)を撃たれてると当たりそうで怖いですな。この世界の人達は生身を晒しても当たらないんでしょうけど。

気になっていたコアラの森学園が描写されたのは満足でした。隊長コアラだし(笑)
トーナメント表は全部は読みきれなかったけど、三回戦の相手はどうなるやら。継続ですかね。
決勝はエリカ率いる黒森峰か、実は勝てたことが無い聖グロか、どちらにも因縁があるし読めないなあ。

二回戦でサメさん(船舶科)があっさり負けたのはある意味納得ではありました。そりゃあ目立つよね、旗。そう言えば他の皆も最初は派手な色で戦ってましたっけ。
悔しさをバネにしてのサメさんの本格的な活躍は次戦以降かなと。

桃ちゃんの実家はお母さんが身体が弱かったり兄弟が多かったりとなかなか大変そうで、1話の時は桃ちゃんが進学失敗しても別にいいやんと思ってたけど、そうも言い難くなるじゃないか。ずるいなあ(^^;

第3話は1年半待たされないといいなあ(^^;

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■ガールズ&パンツァー 最終章 第3話(水島努監督)(2021/3/28)

ガルパン第3話観てきました。第1話が2017年12月で第2話が2019年6月。1→2話の時より開いたのはコロナだから仕方ないとして、完結は3年後くらいですかねえ…(^^;
特に前回の話の復習をせずに行きましたが、2回戦の知波単戦の途中で案外手強かったということだけ覚えておけば問題無かったかなと。
今回もほとんどガッツリ戦闘で見応えがありました。これまでにも書いてるけど今回の話は負けたら廃校みたいなのが無いので試合に集中出来て見やすいですよ。桃ちゃんは、まあ頑張れ。

知波単戦は福田ちゃんとアヒルさんチームの対決が良かったですね。切磋琢磨で勝ったり負けたりすればいいんですよね。
あんこうチームの西住殿と麻子と秋山殿の順繰り役割交代が面白かったです。超絶回避力の西住殿以外が戦車の外に出ているとちょっと心配になりますけども。なんでもこなせる秋山殿は有能だなあ。
知波単は大きく成長したけど、あんこうにこだわり過ぎて本当に倒すべきフラッグ車を忘れていたのが敗因でした。大局観大事ですね。

黒森峰VSプラウダは自分の戦い方に目覚めたエリカの勝利と。まあそうなりますよね。カチューシャの動きは面白かったです。
決勝の相手は黒森峰と聖グロのどちらかでしょうけど、どっちになるんでしょうねえ。公式に勝っていない聖グロ戦も対エリカの黒森峰戦もどちらも見たいところですが。

…の前に準決勝は継続と。スナフキンなミカと相方のアキ・ミッコ以外の印象が無かったですが、謎のスナイパーと言うか砲撃手が登場ですか。サンダースもそれにやられたってことですね。
開戦早々にあんこうがいきなり爆発でなかなかショッキングなラストでしたが、白旗が出ていたかどうかよく分からなかったですよ。あんこう抜きだと勝つのはかなり無理筋ですが、桃ちゃんの覚醒に期待するしかないのか?

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■ガールズ&パンツァー 最終章 第4話(水島努監督)(2023/10/7)

ガルパン第4話観てきました。第1話が2017年12月、第2話が2019年6月、第3話が2021年3月で2年未満間隔で来ていたところで、今回は2年以上開いてしまったけど、今年中に公開されてよかったです。
残り2話ですが、最後は2017年ですかね。…まだ先が長いな(^^;

以下ネタバレ注意。

前回ラストで準決勝開戦直後にあんこうチームが狙撃されて、どうなるどうする? …からの続きですが、最後は筋肉でしたか。やはり筋肉、筋肉は全てを解決する…(違)
あんこうが真っ先に倒された場合の策をみほが残していたりしないかなとは思っていましたし、前生徒会長も少しそれっぽいことは言っていましたが、
見た感じだとその辺りは割りと成り行き任せな感じではありましたけど、まあ落ち着いて大局を読むのが大事って感じですかね。

司令塔の隊長役が「みほ→前会長→澤ちゃん」と次々と移っていくのが面白かったですよ。前会長がなんやかんやと頼もしいのは順当だけど、澤ちゃんの活躍はあの1年生チームがよくぞここまで成長したと感動ものでした。
作中でも言ってたけど、次期隊長は決まりですね。
…桃ちゃんはそんなに活躍してないけど、まあ桃ちゃんだしな。

それにしても…、よく死者が出なかったなあと(^^;
穴掘りからのトンネル通過にしても、雪山戦車スキーにしても、雪崩にしても、一歩どころか半歩間違えば普通に死ぬとしか思えませんよ。運営の舞台設定がヤバ過ぎます(^^; 半ば地形との戦いという感じでした。
あれで怪我人も出なかったのは、やはり特殊カーボンか、特殊カーボンのおかげなのか? 凄いな!
そして、雪山斜面をあれだけゴロゴロ転がりまくっても白旗が出ないアリクイさんチームの三式中戦車は凄い頑丈さですな!

トンネルを進むところは、サメさんチームのだったか、側面の砲塔が引っ込むのが面白かったです。てか、よく全車あの狭いトンネルを抜けられましたな。途中で詰まっていたらと思うと恐ろしいですよ。
雪山スキーバトルは、早すぎてかなり目まぐるしかったです。あんなのよく対応出来るものだ。実際にやったら途中で雪に突っ込んで止まる戦車が続出しそうですよ。

継続高校の楽器通信は笑いました。普通に通信した方が早いだろうに(^^;

黒森峰女学園VS聖グロリアーナ女学院は、どちらとも因縁はあるのでどちらが勝つ可能性はあるとは思いましたが、勝ったのは聖グロでしたか。
大洗的には最初に戦った相手で、かつ公式には勝てていない相手なのでどちらかと言えばこっちの可能性が高い気はしましたが、愛里寿がそっちに転校していたのがダメ押しでした。エリカはどんまい。

後は、決勝を1.5話くらいかけて描いて完結ですかね。
次は2025年…ですかねえ??

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■ガンダム Gのレコンギスタ(富野由悠季監督)(2014/8/24)
富野監督の新作の1〜3話特別先行版の上映を観て来ました。
先入観少なめで見たいので極力情報を入れずに、10分の無料配信も見ずに行きましたが、色々と新鮮で面白かったです。10月からの本放送が楽しみですよ。
パンフは買ったもののまだ読めていませんが、観た直後での感想をつらつらと書いていこうかと。どうせ本放送が始まったらまた1〜3話感想も書くと思うので、あくまでざっくりとですけどね。

生命力に溢れていて逞しくて欲望に忠実なキャラが魅力的でした。突飛に見える行動も言動も富野節が効いていて、キャラが自然に生き生きとしているのがいいですよ。見ていて自然にワクワクしてきます。
基本的には元気なキンゲやターンエーに通じる白富野作品だと思えるので好きな作品になれそうかと思いました。まあ、人はきっちり死んだりしてますけどね。

1話でのキャピタルタワー(宇宙エレベーター)絡みの描写は、乗り込んだ人達の様子も含めて面白くて新鮮でした。
異世界感と言うか、現代とは違う時代の宇宙描写だということが実感として感じられる気がしました。うまく言葉に出来ないですが。

舞台となる時代「リギルド・センチュリー」は宇宙世紀より後で、ターンエーの正暦より前の時代ということで、前後の時代をつなぐ描写が色々と盛り込まれているのも見どころでした。
宇宙世紀を思わせるミノフスキー粒子ばかりか、旧MSがそのまま出るとは思わなかったですよ。
アメリア大陸の名前も、後のターンエーへの流れを感じさせてくれてニヤリです。
まあ、ターンエーの黒歴史の時代に宇宙世紀以外の作品がどう含まれるのかという謎はますます深まった気もしますけど。
ところで宇宙世紀って人類が「滅びかけた」のだそうで。それってV以降の時代の話なんでしょうけど、なかなかに切ない話ですな。

MS描写は動きが面白く、見応えがありました。単に戦闘をするだけの機械ではない、動く大型人型機械としての何と言うか、良い意味での洗練されていない無駄な動きがあるのが奇妙な現実味を感じさせてくれていいですよ。
レクテンの作業用アームとかも面白いなあ。カットシーの赤い手も目を引いていいですね。
MS描写では、今回のMSは顔のカメラ周辺で「表情」が付くあたりが面白いですよ。

MS描写と言えば、なんといっても「トイレ」が衝撃的でした。
MSに長時間乗るときにトイレはどうするのかという疑問が一気に解けた画期的な描写でした。
そして最後にトイレ(音姫付き)で締めるあたりは爆笑ものでした。よくあんな「囲まれた」状況で「出来る」ものですよ。凄い主人公だな!

2本足の移動用マシンは小型ウォーカーマシンを思い出す良いデザインでしたが、乗り心地は悪そうだなあ。

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■カンフーハッスル(チャウ・シンチー監督)(2005/01/25)

少林サッカー」監督の最新監督・主演作です。
「少林サッカー」は拳法とサッカーを組み合わせたトンデモ映画でしたが、
今作はより純粋に、拳法の達人達がカンフーで戦い技を競い合う、本格カンフーアクション・トンデモ映画(笑)になっています。
拳圧は地面にめり込み、人は遙か上空に吹き飛び、おっさんおばはんは大活躍しと(笑)、
宣伝文句通りの「ありえねー!!!」漫画の様なアクションが繰り広げられる馬鹿映画であります。

ですが、紛れもなく馬鹿映画なのですが、観賞後の感覚は、なんだか意外にまっとうなカンフーアクション映画を観たような気分にならないでもなく、
意外と真面目によく出来た映画を見た様な感覚も感じたりしました。
CGやワイヤーを多用しているとは言え、アクション自体は切れが良く迫力があり、
(私は俳優は詳しくないですが、実際演じているのはカンフー映画界のスターや格闘の先生のようです)
そして展開も、要所要所でトンデモ描写やギャグで笑わせてくれながらも、話には芯が通っていて、最後には複数の意味で爽快感があります。
武術家の精神性を感じさせてくれる所もいいですし、恋愛要素も気持ちのいい描写でした。
「色物映画」としての面白さだけでなく、真っ当に面白い、好感の持てる映画だったと思いました。

「少林サッカー」は楽しい映画でしたし、ラストで爽快感を感じた作品でしたが、
悪趣味なヒロインの卑下ネタや下品さなどは、人によっては不快感も伴う物だったと思います。
(実際妻は引いてました)
ですが、今作はかなりマイルドになっていて、下品なネタも出ることは出ますが、不快感は少ない、間口の広い映画になっていたと思いました。
ゲテモノ感が減って、残念に思う人もいるかと思いますが(笑)、私的には今作の方が素直に気持ちよく楽しめて好きです。

しかし下品さは減ったとは言え、やはり生活感や貧乏くさい雰囲気は健在で、
活躍するのが美形ではなく、不細工なおっさんおばはんばかりなのは、馴染みやすい微笑ましさを感じて笑ってしまいます。
「少林サッカー」の時に監督は『主人公の自分を引き立てる為に不細工なキャストを揃えた』などと言っておりましたが、
あれは必ずしも冗談ばかりでは無かったのだろうかと訝しみます(笑)
まあ監督の言葉の真意はともかく(笑)、ああいう下町にいそうな普通に格好悪いおっさんおばはんが予想外の活躍をしてくれるというのは、
何と言いますか小市民的にニヤリとしてしまい、楽しいものです。

先に書きました、恋愛要素ですが、
ヒロインと主人公の描写(と出番)は極めて少なめに、控えめな形で描かれていますが、
それゆえに鮮やかな新鮮さを残してくれた様に思えます。
シーンが少ない分、印象がとても強いのです。
主人公の人生の遍歴と、道を誤ったあげくの回帰にしても、少ない描写でシンプルに描いてくれたからこそ、ある種説得力があったように思いました。
言葉を多用せず飴などのアイテムで象徴的に見せてくれるところがいいですな。

恋愛部分についてもう一つ言うと、監督の恋愛の好みが滲み出ているように感じて、微笑ましくも感じました(笑)

個性豊かなキャラ達が山盛りの映画ですが、私としてのお気に入りは大家夫婦でありました。
がめついおばはんでありながら、実は人情味のある一面を持つおばさんも良いですし
(あくまで“がめつさ”も間違いなく地である事がポイント)、
強いのに妻にはどつかれまくりの旦那もナイスです。
夫婦とはかくありたい・・とまでは言いませんが(笑)、
いえ、やっぱりあそこまで強烈な妻じゃなくていいです(笑)

追記)石破天驚拳は強力だなあと、手のひらを見て思いました(笑)
実際彼等ならガンダムファイターと渡り合えるかも知れず。(by.Gガンダム)

http://www.sonypictures.jp/movies/kungfuhustle/site/index.html

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■ギター弾きの恋(ウディ・アレン監督)(2001/04/28)

1930年代のアメリカ、『世界じゃあ2番目だ』を自称するジャズ・ギタリストのエメット・レイ。
(ちなみに1番はジャンゴ・ラインハルトらしい、私は音楽に疎いのでよく知らないのですが)

彼は演奏の腕は確かだったが、私生活はひたすら破滅的で
女に縛られない人生がアーティストの生き方だと信じる男だった。

口のきけない娘、ハッティと同居するようになっても、彼の身勝手ぶりは変わることはなかった・・・。

最初のあたりは、エメットの身勝手男っぷりにあきれて見ていたりしましたが、
ラストまで見ると、結構切ないんですよね。
彼の己の心にもなかなか気づけない愚かさは憎めないと同時に悲しいなあ。

ドキュメンタリータッチで構成されていますが、
見てると何がホントで何がウソやらという感じが楽しいっす。

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■鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎(古賀豪監督)(2023/12/17)

ようやく見てきました。面白かったです。
あまり前情報は入れないようにしていましたが、TwitterもといXを見ていると大変女性受けしているようだったので、女性向け作品になっているのかと思っていましたが、特にそういうわけでも無かったですよ。
多少なりとも鬼太郎を知っている人なら誰でも楽しめるであろう、よい作品だったかと思いました。凄くエグい話でしたけども!

以下ネタバレ注意。

いやあ…、ホントエグかったですね;
人が死にまくるのもエグいし、前半での死者の原因がヒロイン・沙代だったのもエグいし、沙代にそうさせた原因も大変に胸糞悪くて非道すぎです。
そして鬼太郎父・ゲゲ郎の妻・岩子さんの顛末も非道い…。最大の原因は時貞でしたが、その関係者も人の醜さと業を煮詰めたような一族でした。
これだとゲゲ郎および鬼太郎が将来人間全体に冷ややかになる墓場ルート必須な感じですが、本作では水木と関われたおかげでそこは回避されたようで、まだ救いはあったのかなと。
(どうも、水木が今回の件に関わらないままだと墓場ルートで、関わったらTVシリーズの人を助けたりもするヒーロールートと言う事のようで)

冒頭でいきなり現代の6期鬼太郎から始まったのは(情報をあまり入れていなかったこともあって)ちょっとビックリでした。
なぜ6期と言えるかと言うと、ねこ姉さんのおかげなんですね(笑) 猫娘のデザインによってどの期の鬼太郎か判別が付くという(笑)
6期鬼太郎って若い頃の鬼太郎父が出たりしてましたしね。(でも、あらためて6期父(若い姿)を検索すると大分デザインが違ったのね)

鬼太郎母・岩子さんが若い頃は猫娘にちょっと似ていて可愛かったのは意表を付かれました。お岩さん的なデザインしか知らなかったので。
ゲゲ郎は予想外に素直で純粋な男でちょっと意表を付かれました。この純粋さが水木に響いたのね…。
そして、父も母も最後には馴染みの姿になってエンディングから鬼太郎の誕生に?がるのが、上手いと言うか切ないと言うかエモいと言うか…。
(記憶が無いとは言え)本作での水木なら鬼太郎を突き飛ばして片目を潰してしまったりはしなさそうではあります。記憶を無くしても(ゲゲ郎と関わって)人を突き放せなくなった水木なのね。
ところで、今回の本編を見ていてゲゲ郎にそこまででかい印象は無かったのですが、ミイラな父はでかいなあ。

ところで…、最初の列車で咳をしていた子供って、終盤のあそこでもいたわけですか。…エグい…;
(車内で皆がスパスパタバコを吸ってるのは時代ですなあ。自分が子供の頃の快速電車にも吸殻入れが付いてたし)

今回の映画は「霊毛ちゃんちゃんこ」の強力さの秘密が納得出来る映画でもありました。ご先祖・一族の思いが結集していて、あれは強くなるのも納得です。そしてあれはもう粗末に扱えない。
ゲゲ郎と鬼太郎の戦闘スタイルは割と同じでしたが、(霊毛組紐こそ持っていたけど)決定的な差が霊毛ちゃんちゃんこの有無だったのね。

パンフを見てねずみ男が「少年」と書かれていて驚愕しました。お前、本作の時代は子供だったのか…。

6期の1話や42話(妖怪大裁判回)で目玉おやじが水木のことを語っていたというので見てみたけど、
忘れていたけど1話では一瞬ながら割とはっきり出ていたのね。キャラデザインは大分違っておっさんだけど。42話の方は本当にちょびっと語ってるだけなのね。
しかし、水木の存在が、(割と人間不信気味な)6期鬼太郎が人間を助けるそもそもの理由になっているのは分かりました。

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■機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー(山口恭平監督)(2022/4/29)

キラメイVSゼンカイのVシネクスト観てきました。いやー面白かった。
サービス精神満点で見せたいものを全部見せてくれた感じで大満足でした。ハラァいっぱいだですよ。
ところでこの手の作品だとタイトルに「VS」があっても特に戦わないことが多いけど、今回はちゃんと戦ってたな!(焼肉奉行達が)

以下ややネタバレ注意。

今作の感想を一言でまとめると、「夜は焼肉っしょー!」でした。
予告の段階で分かっていたけど、なんだこの焼肉押し(笑)
ゼンカイ・キラメイの基本メンバーの出番の7割くらいは焼肉絡みの場面と思えて笑えます。
変身名乗りもゼンカイ側のみならずキラメイ側まで焼肉だし(笑)
そしてラスボスも焼肉でオチも焼肉ですよ。ホントなんだコレ(笑)
基本メンバーの5人+5人以外は焼肉にありつけていなかったので、あのオチはよかったねと思いました。
マーベラスと魁利も焼肉食っていけばよかったのに。まあ、マーベラスはカレーを食ってたから満足してるかもだけど。

キラメイもゼンカイもギャグ度の高い戦隊ですが、やはりトンチキ度ではゼンカイの方がゼンカイ脳で頭ゼンカイだなあと思える展開でした。あの焼肉時空に即座に順応する介人に笑います。
しかし、その後の焼肉合戦ではキラメイ側もゼンカイ側も各人それぞれの魅力とネタをそれぞれ押し出してくれていてよかったかと。
時雨はやっぱり万力っしょー! ですし、小夜さんもエモい医者としてジュランを介抱していてよかったですよ。ところでキカイノイドにも普通に人間の医療で効果あるんですね。
焼肉空間の脱出方法も充瑠のアイデアと介人の実行力の両方が活かされるのがいいですね。
そして呼び出されて、ただ焼肉を食って去っていくセンパイ達に笑います。そして3度出るキレンジャー(笑)(二代目含む)

マーベラスと魁利もキャラを活かしたいい出番でした。カナエマストーン絡みで海賊や怪盗が出るのは納得ですね。
そして、見たいと思っていたゴーカイレッドとツーカイザーの絡みが見られて大満足でした。派手な人達ですよ。
そして、見たいと思っていたマーベラスとセッちゃんの出会いも見れて大満足だったかと。「うちの鳥に似てる」なナビィとセッちゃんの共演もエンディングで見られてよかったですよ。
魁利も怪盗らしい飄々とした活躍を見せながら、相手が宝路だと分かるとすぐ和解してくれる順応性の高さがいいですね。

ステイシーも含めた6人+7人の全員変身は熱いですね。10人ほど焼肉変身でしたけど。
ステイシーは今回も割と気苦労の多い立ち位置でしたけど、最後はポットデウスに対して良い裁きをしてくれて、(王にはならないとしても)キカイトピアの代表者として頑張ってくれてるなあとホッとしました。
ポットデウスはヒドい名前で笑ったけど、なかなか哀れな立ち位置だったので、あの結末は救いがあったかなと。更生して頑張ってほしい。

メインの敵キャラは3人だけど、一番印象が強いのは焼肉なのはどういうことなのか(笑)
でも、ヤキニクワルドと呼びそうになるけどカルビワルドなのよね。気を付けないと!

エンディングはキラメイとゼンカイを混ぜた変調っぷりが頭がおかしくなりそうでした(笑)
楽しい後日談でホントに良かったかと。

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■岸辺露伴 ルーヴルへ行く(渡辺一貴監督)(2023/5/28)

ドラマシリーズ視聴済。原作既読。以下ネタバレ注意。

原作はそれほど長い話では無いですが、今作はオークションの話等で露伴がルーヴルに行くきっかけを描いたり、原作では1ページ程度だった仁左右衛門の話を補完したりして、1本の映画として満足感の高いものになっていました。
そして、決定的に原作と違っていたのは「泉くんがいること」ですかね。
原作は割と救いが無い結末ですが、泉くんのおかげで(原作では死んでた)罪のない女性職員が助かったのは後味の違いが大きかったですよ。
それにしても泉くんは強いですな。「絵を見てしまった」のに無事だったという光属性っぷりが強すぎます。
ラストも、泉くんが露伴にぞんざいに扱われても楽しそうで、露伴が手の体操をして終わることで「日常に戻った感」を感じられるのがよいかなと。

ただし、女性職員のエマさんは救われた一方で、一緒に地下に入った3人はダメでしたが、
3人の扱いが「悪人の因果応報的」な扱いになった点は、ちょっと「世界観がちょっと狭くなって」「理不尽な恐怖が減ってしまった」感は無くもありません。
それで話の筋は通ったし、創作的な取捨選択の問題なので悪いわけでは無いですけどね。

ルーヴルの描写は見応えがあってよかったですねえ。コロナ禍でエンタメ的に苦しい数年でしたが、海外ロケが出来るようになったのはよかったかと。
ルーヴルのピラミッドを背にした「泉くんの写真」と「お父さんの写真」のシーンもよかったです。

若い頃の露伴のシーンは、“あの露伴”の素直な恋が見られたりして新鮮でした。今の露伴からすると別人のような初々しさですよ。俳優さんも別人でしたし!(おぃ)
…観る前はてっきり青年時代も高橋一生氏が演じるのかと思っていましたが、さすがにそれは無理があったか、別の方でしたね。
若い頃パートは祖母の家の描写もよかったですよ。現在の露伴の家もですけど、ロケ地が魅力的なのはいいですね。

オークションで150万出せる露伴先生には、破産したりしたのによかったねえと思いました。

そういえば「なで肩の億泰」が出なかったのはちょっと残念です(笑)

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■機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者(富野由悠季監督)(2005/05/31)

かつて大ヒットし、未だに様々形で残っている「ガンダム」の直系の続編として、
20年前にTVシリーズとして創られた、ガンダムの7年後の世界を描いたアニメ「Zガンダム」。
今回の映画は、過去のフィルムに新作映像を加えて「現在の富野監督」が「新訳」として再編集・再構築した「今の時代の、新しいZガンダム」です。
初代ガンダム同様に3部作で公開される予定のうちの1作目で、TVシリーズ全50話中の1〜14話までの話が描かれています。

正直昔のTVシリーズは、実のところあまり好きではありませんでした。
話は分かり辛らくてアニメ誌を読まないと今一理解出来ないし、
常にピリピリして人の話を聞かないキャラは取っ付き難く共感出来ず、
「感動的ポイント」をわざわざ外してくる演出もリアリティの追求という時代の意図は分かっても正直に言って面白くなく、
ぶっちゃけひたすら「鬱」なアニメでしたから(^^;

しかしながら、今回の映画は、とても素直に面白かったです。
ブレンパワード、ターンエー、キングゲイナーを経た富野氏の余裕が伝わってきました。
話は大幅に整理されて流れが分かり易く、
戦闘シーンも、過去のフィルムがメインのシーンでも、流れや位置関係が分かり易く再構成されていて、
キャラクターには緊張感だけでない余裕や人間らしさ、ちゃんと人との関わり合う姿が見られ、
昔「感動ポイント外し」をしていた所も素直に盛り上げてくれて・・と、

確かに「新訳」と言うだけの事があって、「現実的な厳しさ・暗さ」が強調されたTV版とは全く違った印象の作品になっていました。
「Zってこんなに面白かったのか」とびっくりで、かなりの満足度でした。
これなら確かに「希望」を感じられる物語になってくれそうで、以後の2、3も楽しみです。

まあ、昔の印象が悪すぎた為に反動で評価が上がっている面も否定は出来ませんけどね(笑)

TVではすぐに暴力に走る「切れやすい若(バカ)者」だった主人公“カミーユ”がかなり素直なキャラに変化しているのはやはり注目でした。
まあ、カミーユのみならず他のキャラ描写も変わってると思いますけど。
変わった・・と言うより描写不足だったところを補完されたと言うことかも知れませんが、
ちゃんと「対話」が成立して、地に足が付いて落ち着いた印象で見ることが出来ました。
クワトロの「違うぞ」は笑っちゃいました。

カミーユについては、Mk-2強奪時のMPへのバルカン乱射を見ていた辺りでは「こいつ昔と変わってねーよ(苦笑)」とか思っちゃったんですけどね(^^;
今回のラストの台詞では素直なカミーユの高揚感が伝わってこちらもドキドキしました。
あのラストはやはり熱いです。今回の映画がカミーユだけでなくシャア、アムロと揃っての3人が主役なのだと素直に感じられました。
・・2以降であまりヘタレてくれなければいいんですけどねえ(笑)>シャアムロ

展開の整理は分かり易かったですが、一点難を言うと、あれだとカミーユって殆ど戦闘経験を重ねないままにどんどん強くなりすぎに見えるなあとか(笑)
まあニュータイプだからいいか(おぃ)

新旧入り混じりの作画については、私的にはあまり気にならなかったです。
勿論、細部まで描き込まれ動きもダイナミックな新規作画は燃えますが、
旧作画部分も、昔のフィルムを使いつつもこれほど流れを分かりやすく描けるのか、印象が変わるのかと編集の力を思い知らされて、楽しんで見れました。
旧作画メインの場面でも、演出と僅かな新規作画追加で、TVでは感じられなかった「空間の広さ」をちゃんと感じられて、
位置関係もちゃんと分かるようになるのだなあと。

なんのかんの言っても「ガンダムファンの為の映画」ですので。正直ガンダムを知らない初見の人がこれを見てどう思うのか、大まかにでも話が理解出来るのかは、
ガンダムにずっぷり浸かって生きてきた私には正当な判別は出来ません(^^;
私はとても楽しめましたが、ガンダムファン中でさえ意見が分かれそうな作品ではあります。
と言いますか、ネットであちこちの感想を見ていると、既に極端に評価が分かれていて面白いほどです(笑)

10月公開予定の2はTVでの何話くらいまでやるんでしょうねえ。
「恋人たち」の副題で“フォウ”の話をメインにするなら、香港→宇宙→キリマンジェロで「永遠のフォウ」まで描いてしまうのが
区切りとして良さそうな気もしますが、ダカール演説がクライマックスという手も?
うーむ。

ところで、やっぱりアッシマーは丸くていいなあ(*´д`*)

http://www.z-gundam.net/

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■機動戦士ZガンダムII 恋人たち(富野由悠季監督)(2005/11/01)

劇場版Zガンダム三部作予定の第二部。
1の“星を継ぐ者”がカミーユに焦点を絞った一連の流れの通ったドラマを見せてくれたのに対し、
今回はかなり視点がバラけた話になっています。
恋人“たち”のタイトルの如く複数のキャラの群像劇を狙ったと言うのもあるでしょうが、
ぶっちゃけ言ってしまうと、話の流れ自体もブツ切りでかなーり流れが悪いです。
つーか、話が繋がってません。

“1”はZガンダムを初見の人間が見ても、それなりに話は分かる出来になっていたと思いますが、
今作はTV版を見ていない人には正直辛いかと思います。完全に“TV版を見た人御用達作品”になってしまっていて、“一本の映画”として見るには辛い作品かと思いました。
でも、TV版を全て見ていた身としては結構楽しめたんですけどね(^^;
何というか、とても見終わった後に一緒に見た人とあれこれディスカッションしてくなる映画ではありました(笑)

以下箇条書きで。
ネタバレありなので注意の事。

■ストーリー関連
・異様に「密度が高い」と言うか、ぶっちゃけ「詰め込みすぎ」
・話の繋がりが悪くて様々なセリフに唐突感。アムロへの尊敬を見せた直後に「傷をなめ合ってる」と軽蔑を見せるカミーユが凄い。アムロの落ちぶれ描写があまり描かれて無いからとても違和感。
・1が14話分をまとめたのに対して今回は18話分もあるから、話がブレるのは仕方ないと言えば仕方ないですが。それでももーちょっと整理して欲しかったなあ。
・3にあたる部分も18話あるのですね。3もかなり詰め込みになるかなあ(^^;
・月面コロニー落としやらブレックス殺害やらの、話の転機になりそうな事件がとても淡々と流されているのが勿体ない。もっと連動づけて盛り上げれば良かろうに。TVシリーズはそういう盛り上げを排した作劇だったのは分かってるけど、映画版はその辺を変えてきたのだと1を見て思ったんだけどなあ。

■恋関連(?)
・フォウ・ベルトーチカの出番なさすぎ、サラの出番多すぎ。ぶっちゃけ爆弾話はいらない。サラのシーンを5〜10分減らしてアムロ・ベルトーチカやフォウ絡みの描写を増やすべきでは。
・「恋人たち」と言うならその中心たるフォウの話を詳しく描写しなくてどーする。1の最後の予告でベルトーチカとフォウを重点的に取り上げるように見せていただけに拍子抜け。
・正直サラの出番を期待したファンはあまり多くないと思うけどなあ。
・フォウ、死んだとしか思えないんだけど、もしかしてキリマンジェロは省略するの?
・1本の映画で2回も脱走するサラ凄すぎ。アーガマの警備ザルすぎ(^^;
・まあ、カミーユにサラの尋問をまかしてる時点でアーガマの人材不足の深刻さは伝わる訳ですが(苦笑)
・サラとカミーユ・レコアとの因縁付けと言ってもあれだけの時間を使って爆弾話をやる必要は感じないしなあ。

■キャラ関連
・カツはやっぱりカツだった(苦笑)
・あれじゃあカツはやっぱり隕石にぶつかるんですかねえ(^^;、予告でGディフェンサーのコクピット離脱シーンも出てたし。
・とは言え、カツは昔はただの馬鹿にしか見えなかったですが、今新ためて見ると「うぶすぎたんだなあ」とも思いました。
・ヘルメット越しのキスにイデオンを見た(笑)
・ヘルメットキスのシーンのファの笑いが、とても若者らしいかなと好感。
・アポリーは随分目立って活躍してたけど、前作で“TVと違って生き残ったはずだった”ロベルトは出番なし。やっぱり死んでるの?
・サイコガンダムが勝手に動いたとベン・ウッダーさんは言ってますが、ガルダもしっかり街を爆撃してるんですが(^^;

■製作関連
・声優について、フォウの声はイメージにも割と合って正直全然違和感無かったです。サラの声は辛かったけど(笑)
・1では新作画・旧作画の差はあまり気にしなかったですが、今回は、冒頭が綺麗で面白みのある新作画シーンで始まって、突然旧作画のロザミアの(粗い)どアップに切り替わったので違和感が凄く感じてしまいました。
・1では「TV1話の気合いの入った旧作画→新作画」の流れだったのに対して、今回は「新作画→かなり印象が悪い旧作画」の流れだったから余計印象が悪かったかと。

■メカ関連
・Zガンダム活躍しねー(苦笑)、登場してからカミーユが乗るまで随分間が空くし。これじゃ玩具売れないですよ?(おぃ)
・戦闘シーンが散発的に無駄に多くて個々の印象が薄い。1で父母死亡の戦闘を1つにまとめたように、もう少し戦闘状況を整理してメリハリをはっきりさせるべきだったのでは。
・繰り返しになるけど、どうせなら「ハーフムーンラブ」の爆弾話を削って、月面コロニー落としあたりに焦点を絞って戦闘のひとつのクライマックスとして盛り上げるべきでは?
・複葉機を抱くリックディアスがおもちゃを持った子供のようでハアハア。
・大量出現のガザC良い。ハマーン用ガザCとても素敵。HGUCかMIA欲しいわあ。
・ぶっちゃけガザCってゲルググより性能悪そうな気もするけど、それが専用機でいいの?>ハマーン(笑)
・皆がコロコロモビルスーツを乗り替えるのが、TV版を見てない人には分かり難いだろうなあ。
・ヤザンのギャプランでの戦闘シーンは殆ど印象に残らず。これならギャプランはロザミアのシーンだけに絞った方がMSの印象も上がると思う。
・メッサーラに乗るのが名もない兵士なあたりちょっと悲しい。TV版でもそーだったかも知れんけど、一気にメカの格が落ちた気が。

■他
・ 新シーンはキャラクターを人間らしく掘り下げる描写が多くてとても好感。「いいな」が良すぎ。シャアやブライトがとても親近感を持って見えました。
・ それにしてもヘンケンさん、あんた最高だ(笑)
・「人間らしさの加味」をされた新シーンと人間関係ギスギス気味の旧シーンとが富野監督の今昔のスタンスの変化を感じられて面白いです。
・「銀色ドレス」がかからないのがちょっと物足りない(・e・)
・パンフで「フォウ16歳」「サラ15歳」「ヤザン27歳」に驚愕。サラ15歳に対して「シロッコ26歳」ってあーた、この犯罪者。
・劇場で一番先頭に並んでいたのが、明らかに劇場限定プラモ(透明百式)の転売目当てのおっさん連中っぽかったのが何だかなーという気分に。
今回は「1人1個」限定がかかって劇場の人に噛みついていたのが印象的。前回は1個1万円近くで転売出来たらしいと聞くから甘い汁を期待したんでしょーなあ。

http://www.z-gundam.net/

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■機動戦士ZガンダムIII 星の鼓動は愛(富野由悠季監督)(2006/03/07)

感想を一言で言えば「やっぱ富野だなあ」に尽きると言いますか、
ブレン、ターンエー、キンゲを経た今の富野氏らしい作品だなあと思いました。
昔のTV版は正直面白いとは思わなかったですが、今作はごく普通に面白かったです。
初見の人に楽しめるかどうかは微妙な気がしますし、やっぱりTV版を見ていた人御用達の映画だとは思いますけどね。
結局自分なんかはトミノフィルターがかかってると思いますけど、それはそれでいーや(笑)
以下の感想は、いつにも増して単なるガンオタの戯言たれながしモードになってますので生温かく見守ってやってください(^^;

あの、アニメ誌を見ていなければ何をやってるのか全然分からなかった“あのZ”が、実に分かり易くなったこと。
特に今作は映画版1、2作目以上に余分な部分をバッサリ切って、極めてシンプルな三つ巴(四つ巴)話になっていました。
と言うか、はっきり言ってずーーーっと戦ってるばっかりです(^^;

★以下ネタバレモード全開です。要注意★

キリマンジェロダカールお兄ちゃん毒ガスも、バッサリと切りまくったおかげで、ひたすら三大(四大)組織の勢力争いと戦闘だけで話が進みます。
・専ら各陣営の交渉・権謀による戦況変化だけで一本の映画にしてしまう試みはある意味面白かったです。(勿論それに絡む個人の思惑の描写も大事なところなんですが)
・交渉・権謀と言うか、「個人レベルの喧嘩」という気もしますけど(^^;
・TV版と違って気持ちよく見終わることが出来ましたが、各人の行動や起こっている事象自体は昔とあまり変わって無くて、セリフや見せ方が変わっているだけなのですが、それだけでも随分と受ける印象が変わる物で、何と言いますか「人の印象というのは都合良く騙されてくれるものだなあ」と思いました(笑)
・これも「人間気持ちの持ち方次第」と言う事か?(どーだろ)
・「誰も知らないラスト」は、正直安易な変更という気もしますし、ちょっと笑ってしまったんですけど。気持ちよく騙してくれるならそれも良しかと。
・不満を多く感じた2は、3のラストの為の下地作りだったのだなあとよく分かりました。
・これって2と3でワンセットで見るべき映画ですね。
・1、2、3と短いスパンで勢いに任せて一気に見るべき映画かと。1年以内で3作をまとめたのは正解だと思いました。
・2の時は「なんでこんなにサラがクローズアップされてるのだ?」と疑問に思いましたが、3を見ると確かに、サラを2で描写しとかないとダメだわと納得。TV版ではサラは好きではなかった事もあって私的には印象が薄かったのですが、ストーリーを進めるには必要なキャラだったのね。
・むしろ2のフォウの方が全体を通すとイレギュラーな要素にも思えたり。というのは言い過ぎか(^^;

・ダカールやキリマンジェロを切ったのは正解と思えました。3であの辺を入れていたら、かなり煩雑になっていたでしょう。
・おかげでシャアが単にぼーっと戦ってるだけの男になってしまって、彼のしょーもなさがよく分かって可哀想(笑)
・本当に自分のことしか見えてないよ、シャアって男は(^^;
・ブレックスに「君が指揮をとれ」と言われたのに、何もやってないしなあ。
・シャア自身については、TV版より「逆シャア」への繋がる事が納得出来る気がしました。(まあ、あのラスト後のハマーンやカミーユの事を考えると、逆シャアに繋げる為には新たな疑問点も出てきちゃうんですが)
・あの後、結局シャアはハマーンに拾われちゃうと言うことなのか?
・はたまたシャアとハマーンの権力争いが始まってしまうのか?
・「ガンダムエース(雑誌)」あたりで補完されそうな気も(笑)

・ところで、どいつもこいつも個人の感情丸出しで戦ってるなあ(^^;)。その最たる者はカツやレコアのはずなのですが、責任ある立場のはずのシャアやシロッコの自分勝手ぷりがカツ等を上回って見えるので、結果的に“カツへの評価”が昔ほどには低くなかった気がします(笑)
・カツも可哀想な奴という気分になりました。やってることは昔通り無茶苦茶なんですけど。
・1、2同様にキャラクターに“余裕”があって人間らしく感じて、ちゃんと感情移入出来るようになっているのがいいですね。
・しかしまあ、アレですね。この戦いの教訓は「戦場で遊んではいけない」「戦場でよそ見をしてはいけない」という事でしょうか。
・自分が歳を取ったこともあってか、シロッコのダメ野郎っぷりが光ります。あんな男に騙されるなよ(笑)
・カミーユが無人のジオを壊さなかったからと言って無人の百式を壊さないシロッコ。意外に仁義を守る奴と言うべきか、甘っちょろいと言うべきか。
・ジェリドは…、ただひたすら印象薄い奴でした。哀れ。

・ロザミア、なんでフォウやサラ達と一緒に幽霊やってるんですか?(爆笑)
・「お兄ちゃん」が無いので、2でカミーユに撃墜された時に愛が芽生えたのか?としか(笑)
・殴られて愛が芽生えるようなものですか?練馬大根か(笑)
・ラストのファとの絡みがひたすらエロい。アングルがエロい。カミーユの手付きがエロい。宇宙服越しなのがまたエロい。いやあ若いっていいよね。肉体があるっていいよね(笑)
・現実感のある肉体賛歌、或いは精神と身体の両方が大事という結論か?
・「F91」を思い出したと言うか「さよならジュピター」を思い出したと言うか。無重力〜(笑)
・ハンブラビにやられるメタスもエロい。
・やっぱり富野氏はエロい(笑)
・ところで、どこにヘルメット隠してたんだよ(笑)、やっぱり座席の下か?
・サエグサさん、一瞬オカマになったのかと思ったわい。でもそこがいい(笑)
・レツにもキッカにもフラウにもアムロにも「死んだ」ことを気付いてもらえてないカツ哀れ。フラウ以外は一応ニュータイプなんじゃないですか?
・ケーキに手を出すヘンケン艦長素敵。エマとのやり取りは温かい目で見守っちゃいますな。
・一人セリフがたどたどしいミネバは、ある意味「無理をさせられてる8歳の子供」らしかったかと。
・エンディング曲。何を歌ってるのかさっぱり聞き取れませんでした。
・ブライトさんが作中で数少ない分別ある大人に見えました。御苦労様でした。

・MSはやたら多く登場するけど、機体の個性を生かした戦い方をしてる奴ってほとんどいないのね(昔と変わらず)、期待特性を見せてくれたのはハマーンのキュベレイとヤザンのハンブラビくらいか。
・大気圏突入が無いので、実はZが変形する意味があまり無かったり。
・一応ウェーブライダーだとバーニアを集約するのでスピードは上がるはずだけど、その割にハンブラビにもバウンドドックにも追いつかれてるわ、急ぐべき場面でMS形態のままだわ。
・Zのハイパーメガランチャー意味ねー(笑)、カツを脅す事にしか役に立ってないよ。
・戦闘シーンは多い(つーか大半)けど、特に中盤までは殆どが「決着が付かない戦闘」なのでカタルシスには欠けた気も。「Zガンダムが活躍している」感が今一(1・2のマーク2と比べても)低いのは昔のままだったり。不遇な機体だ。
・(たしか)グワジンでのシーンで、百式の後ろに一瞬見えたガザ系っぽいグレーの機体は何か?ガザBとかなのか?(一瞬でよく分からなかった)
・お腹に頭のある「Zのひらき」状態の絵はなかなか嬉しかったです。
・地上編を切ったのはいいのですが、新規作画で動くディジェが見れなかったのは少し残念。
・なんのかんの言っても楽しめました。満足です。
・昔のTV版を楽しめてなかった反動で映画の評価が上がってるって気もしますけど(笑)
・やっぱりTV版あっての映画版ではあると思います。

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映画版1「星を継ぐ者」感想

映画版2「恋人たち」感想

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■劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-(水島精二監督)(2010/9/18)

情報をなるべくシャットアウトしていても“宇宙人”云々という単語はどうしても目に入ってしまっていましたが、
単にネタだろうと思いたがってました!

… … … マジで宇宙人、もとい宇宙生命体かよ!!!

ガンダム映画かと思ったら宇宙人ファーストコンタクトパニックSF映画でした。
正直違和感がもの凄かったけど、
TVシリーズが「人間同士の戦い」という意味でガンダムらしさがあったと言えるが故に、
「世界がとんでもないことになっている感」は高くて全体的に緊張感はあった気がします。

しかし、“地球人同士でもなかなか分かり合えない”のがこれまでのガンダム作品で描かれてきた事でしたが、
「超テクノロジー」で人類どころか宇宙生命体とまで分かり合わさせてしまうのは、ちょっとお手軽すぎな気も。
まあ、SF臭が強いのはそれはそれで悪くはないですが。

人類の40%が〜とか、これはもう完全に00は「黒歴史には入らない」と見るべきか?

戦闘シーンは、早すぎて何をやってるのか分かり難かったです。
デザイン的に、途中でどれが敵でどれが味方かが凄く分かり難くなって困りました。

今回もティエリアはビックリドッキリガンダムでしたが、デブメカの出番が少なかったのは残念です。

クアンタは、あまり活躍しなかったなあ。販売促進的にはどうなんだろう。

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■機動戦士ガンダムUC episode1「ユニコーンの日(古橋一浩監督)(2010/2/20)

OVA1話の劇場上映があったので見てきました。
宇宙世紀世代直撃の作品と言う事もあって、個人的には満足出来ました。

あの長い原作1・2巻を1時間程度でまとめられるのだろうかと思っていましたが、
それなりにまとまっちゃう物ですね。
勿論かなり話を端折ってはいますが、話が分からなくなるほどでは無いですし、テンポ良くアニメの文法に落とし込んでいたと思います。
原作を知らずに見ても「ガンダム物の1話」として違和感無く見られるのではないかと。

まあ原作を知らない場合、バナージの出自絡みの描写はちょっと唐突に思えそうな気もしますけど。
もう少しだけでもバナージの記憶絡みの事には触れておいて欲しかった気はします。
ともあれ、あれはいいシーンです。ガンダム物だと不遇な親子関係が描かれることが多いので余計にグッと来ます。

原作小説10巻分をアニメ6話で終わらせられるのだろうかと思ってましたが、
アニメ1話につき原作1〜2冊分を消化するなら、何とかなりそうでしょうか。
原作は1巻ごとの「区切り」がやや強いので、変な所でブツ切りにならないかがちょっと気になりますが。

グリグリ動くMS戦は見応えがありました。これは確かにBDなりDVDなりでじっくり見返したくなります。
CMでクシャトリヤが色違いのサーベルを使ってたのはああいう事だったのね。
袖付き側のコクピットが「アームレイカー」じゃなかったように思えたけど、どーだろ。
リゼルは動いてみると、本当にZ系と言うよりメタス系だなー。

素直に続きも楽しみです。
多くのキャラクターが1話では顔見せ程度の出番だったのですが、
とにかくおっさん達が熱く輝いている原作なので、アニメでも頑張って欲しいです。おっさん達に!

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■機動戦士ガンダムUC episode2「赤い彗星」(古橋一浩監督)(2010/10/30)

ガンダムUC episode2「赤い彗星」見てきました。
以下箇条書きで。

・「前回のあらすじ」が長いですよ。これより本編に尺を回して欲しい。でも、カーディアスとバナージの別れの場面はグッと来ます。
・話はやっぱり原作4巻のパラオの途中あたりまで。予想通りだけど、また来年3月まで待たされる「引き」としてはちょっと弱めな気も。でも切り所としては適切か。
・地に足がついた空気感がいいです。

・リディ達の脱出の経緯がかなり簡略化されていました。
そのおかげでタクヤやミコットの存在感がかなり減ってますが、尺を詰めるとしたら確かにこのあたりだろうなあ。
・本編59分の短い時間の中でサクサク進むのはいいけど、ちょっと慌ただしい気も。作中ではある程度日数も経過してるから感情の変化や流れも不自然では無いと思うんですけどね。

・オットーの駄目艦長ぶりがいい感じ。ダグザもアルベルトもミネバもブリッジでギスギスしまくりで、いい空気でニヤニヤします。
・ハサン先生が懐かしいなあ。

・期待のユニコーンの戦闘は楽しめました。ユニコーンの加速表現がシナンジュに対して直線的に強引にガキガキと曲がる感じで特徴的です。
・何で素人がいきなりあんな戦闘が出来るのかというあたりも、子供時代の描写や「考えるだけでOK」な設定で説明はされているかなと。一応。

・バナージって結構チート主人公ですな。
・やっぱりマリーダはいいキャラです。
・フル・フロンタルを一言で表現すると「胡散臭い」だな(笑)

・episode3は普通に原作5巻ラストまでだろうなあ。
・ところで、episode3では新規のモビルスーツの登場が無いはずなのでガンプラやらロボット魂やらのUCもの新作は止まりそうか?
・こういう空き期間の間にスタークジェガンをMG化するといいと思いました。スタークジェガン/D型を出せば逆シャア仕様にもF91仕様にも繋げられるのだし。

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■機動戦士ガンダムUC episode3「ラプラスの亡霊」(古橋一浩監督)(2011/3/5)

今回は予定通りにパラオ戦から原作5巻ラストの大気圏突入まで。
今巻もかなり端折り気味ではあるけどいいペースでした。
もう折り返し時点なんですね。ここまで来るのに案外早かったなあ。次は秋ですか。

・今巻はおっさん達が輝いている回でした。ダグザもジンネマンもギルボアもいいキャラですよ。
・最初は情けなかったオットー艦長も大分いい味を出してきましたし。
・ガエルちゃんの出番はカットですか(見落として無ければ)。いいハゲ親父だったのでちょっと残念です。

・マリーダさんの過去描写は、分かる人は分かる程度のボカされかただったけど、やっぱりキツイなあ。

・今巻はこれまで以上にMS戦満載な回でもありました。ちょっと息継ぎが欲しいくらい。
・ドライセンやガザDやらの旧MSがいいですね。大概すぐにやられちゃうんですが。
・昔から思ってたけど、ドライセンのトライブレードは扱いづらそうな武器ですよ。あれってどれくらい有効なのかなあ。

・アクシズ(ネオジオン)のMSだとか、マリーダさんの秘密だとか、ハイメガ砲とか、今回はかなりZZの展開に依存してるのが印象的でした。
・新約Z的にはZZってどういう位置づけになるんだろうなあ。

・ラプラスでの放送は内容自体は聞き取り辛くてちょっと印象が薄くなったかと。(そもそも演説の内容は1話でもかなり端折られてるし)
・こういう演説って小説でちゃんと読むと面白かったけど、映像作品だとやっぱり端折る対象になっちゃいますよね。無理もないけど。

・大気圏突入はやっぱりどの作品でも燃えるね(機体も燃えてます)
・この巻ではデルタプラスの分と合わせて2度も大気圏突入をやってるのね。なんだかお得感。
・HGUC(プラモ)を組んで思ったけど、デルタプラスのウェイブライダー下面って剥き出しですよね。あれでもちゃんと大気圏突入出来るのだなあ。

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■機動戦士ガンダムUC episode4「重力の井戸の底で」(古橋一浩監督)(2011/11/12)

前巻で大気圏突入した後の地球編ということで、
原作6・7巻がベースですが、今回はかなり大きく話の構成を原作からいじってきました。
これまでも展開の省略や整理はありましたが、今回はダカールの話がほぼ無くなった(シャンブロ除く)ので「変わった」という印象は強かったです。
しかし、6・7巻は原作もかなり分厚くて話の密度も高かったのでので無理もないかな、と。
ダカール戦とトリントン戦の内容が集約されて、ソフト1本のエピソードとしては筋が整理された悪くない改変だったかと思います。

今回は、ドラマ的にはバナージ葛藤編にして、メカ的には旧モビルスーツ大乱闘編でした。

旧MS大行進がとにかく燃えます。
ジュアッグかわいいよ! かっこいいよ!
1年戦争当時の機体がなんであんなに強いんだよ!、と思わなくも無いですが、改造もしてるだろうし、所詮相手はGM2とかだから問題ないか(笑)
HGUCジュアッグが楽しみですぜ。

旧MSは登場シーンがいちいち格好良かったですよ。よく何年も隠しておいて連邦の目に引っかからなかったものです。
ああいう凝った隠し方を見ると、やっぱりZの時のアムロは地下にMSを隠しておくべきだったよ!と思えてきました(笑)

一年戦争当時からZZあたりまでの旧ジオン系MS軍団が大活躍するのに対して、
ネモを含めたGM軍団がもう弱くて弱くて、なんだか安心しました(笑)
やっぱりGM系はやられてなんぼですな。

連邦側で活躍してたのって、リディやトライスターを除くとバイアランカスタムくらいじゃなかったかと。
つーか、バイアランがなんであんなに強いんですか?(^^;
やっぱりゴーグル目よりもモノアイやツインアイの方が強い法則なんですかねえ。

ドラマ面では、今回のバナージは色々悶々としてました。しかし葛藤の描写も丁寧なので納得は出来ます。
連邦もジオンも無いバナージですが、軍人ではないのだし、心の流れも納得かなと。
まあ、バナージが迷ってるおかげでユニコーンが全然活躍しないんですが(せっかくビームガトリングも付いたのに)、まあ今後への溜めとして捉えるべきかなと。

バナージの迷いが増えた分、リディは貧乏くじを引いた感じでした。リディ闇堕ち早っ!
しかし、軍人として自分を規定しているリディ的には、最期のアレは悩む場面では無いんでしょうけどね。

バナージの心理描写やジンネマンとのやり取りは割と丁寧に拾っていたと思うのですが、
今回の「悲劇のニュータイプ少女」ポジションのロニについては、バナージとの絡みが少なすぎたのが、ドラマ的にはちょっと惜しかった気も。
「シンデレラ・フォウ」をやる必要は無いけど、もうちょっとトリントンに至るまでにバナージとロニの会話があっても良かった気がします。

ブライトさんの声はそんなに違和感無かったかと。まあ自分は声へのこだわりが乏しいので当てになりませんが。
今後カイは出るんですかねえ。

今回のラストは、やっぱり綺麗に黒いユニコーンことバンシィで締めでした。やっぱりそうですよねー。
空から降下してくるバンシィが格好良かったです。あれが落ち物ヒロインというものか…(違)

ユニコーンの空中変身が無かったのはちょっと残念。

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■機動戦士ガンダムUC episode5「黒いユニコーン」(古橋一浩監督)(2012/5/21)

アニメは当初全6巻予定ということだったのが全7巻まで延長になったようで、
後半に行くほどカットもし難くなっていく気がするので、延長は素直に嬉しいところです。

今巻も6巻構成のままなら原作8巻の半ばくらいまでは進めなければならなかったのでしょうが、
ほぼ原作7巻のみの内容となっていて(削ったり変わったりはあるけど)、話の“行間”や“間”の演出も余裕を持って描写されていてじっくり楽しめました。
折しも今週のAGEが、物語には間や行間や積み重ねが大事だと痛感させられる内容だったのがいいタイミングと言うか何と言うか(^^;

原作7巻ラスト付近までの展開となったため、今巻のクライマックスもカタルシスが高い部分で盛り上がってくれて良かったです。
ところでああいう大気圏離脱は未だに脳裏に「銀色ドレス」が流れて困りますよ。
ただし、ラストでは(ネタバレにつき伏せますが)あの段階であの勢力やあの勢力が出てきてしまったので、ここからは原作とは流れが変わる事になるんですかね。

今巻で印象的だったと言うか、おいしかったのは何と言ってもブライトさんでした。
上層部の理不尽な命令にただ従わないばかりか、裏であれこれ画策する策士っぷりが実に素敵。
本来軍人としてそれもどうなのかと一方で思わないでも無いですが、そもそもブライトさんはファースト、Z、ZZ、逆シャアと一貫して上の無能さや理不尽さと戦い続けてきたと言える人なので、今回の動きも納得は出来ます。
初対面の子供にスルッと命運を預けられるのはスゴすぎですが。それも「ビーチャを艦長に任命出来る人」と思えばまあ納得出来る…か?
カイの出番も素直に嬉しかったかと。

そして今回可哀想だったのはリディでした。今回に限らず前から割と貧乏くじな人ですけどね。
今回はフラレ男の切なさがとても現れていたかと。
それはそれとしてミネバ様の高飛車なデレはいいね!

バンシィのコクピットから落ちたマリーダさんは、いくらキャプテンに受け止められたとは言えよく無事だったものです。あれってジンネマンごと潰れそうだなあ;

MS描写は、旧MS祭りでハデさ大爆発だった4巻に比べればどうしても地味になりますが、高々度でのベースジャバーを使ったZ時代以降の「不自由な空中戦」はこれはこれで魅力的だったかと。
劇Zでのドダイ改のマーク2VSギャプラン&アッシマー戦が好きだったので、ベースジャバーは割と好物です。HGUCベースジャバーも楽しみですよ。

旧MSについては、6・7巻でまたZ、ZZ時代の旧KSが沢山出るはずなので今後が楽しみではあります。

アッシマーの後継機のアンクシャは、画面にはそれなりに映ってますがあまり活躍はしなかったなあ。元々そうだった気もしますが。

今回目玉の黒いユニコーン(略してブラコン)のバンシィについては、右腕(アームド・アーマーBS)の不思議ビームが映像的に面白かったです。
wikiではあれは「高精度の予測照準を可能とする」とありますが、あのビームの不可思議な軌道は命中精度が低そうな気もするのですが、まあいいか。
左手のアームド・アーマーVNの方は、ちょっと「これがシャイニングフィンガーというものか」という感じでした。威力はそこまで高くないだろうけど。
アレは格闘武器としてはそれなりに強そうだけど、シールドを排除してまで付けるものだろうかとも思います。
これもwikiってみるとビームコーティングがされてるらしいけど、ユニコーンのIフィールド付きシールドには劣りそうな気がしますがどうなのやら。

次はまた来年ですか。完結は2014年なんですかね。

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■機動戦士ガンダムUC episode6「宇宙と地球と」(古橋一浩監督)(2013/3/2)

ガンダムUC6観て来ました。
最終決戦の準備的な回ではありますが、だからと言って大人しめと言うこともなく楽しめました。
前回ラストで宇宙に上がって早々にフロンタル達が出てきてしまったので原作からは大分流れが変わっていましたが、上手くまとまったかなと。
ハイザック・カスタムさんのHGUC化の機会は奪われたけどな!(笑)

とりあえず、オットー艦長は頑張ってましたよ。
フロンタルの戦い方論自体は有りじゃねと言う気もしますが、まあ確かに後に問題も残りそうだけどやり方次第という気もします。

「まずい! もう一杯」なマリーダさんが良すぎでした。ボロボロのクシャトリヤでオードリーと一緒に頑張ってみたり、お父さん発言だったり今回のマリーダさんは最高ですよ。

ミコット対オードリーは女の戦いな空気がなかなか怖いものがありました。それでいてオードリーの真意に気付くのがミコットだというあたりがまた。

フラレ男のリディは、すっかり目が据わってしまって困ったものです。
すっかりダークサイドですが、まあジェガン・リゼル戦でも「元仲間」を殺しまではしてないと思われるのはまだ踏みとどまってるのかなと。
まあこの先(自重)

小説で殺されたギブニー機付長は生き延びられた様子で良かったですよ。
この調子で さんや さんも生き残ってくれたらいいんですけどね。 さんについては の目を覚まさせなきゃならないから無理かなあ…。

MS戦は今回は少ないだろうかと思っていましたが、想定外の場面を用意してくれて見応えがありました。
冒頭といい終盤といい、ジェガン・リゼルが大活躍で嬉しいですよ。やられ役だけど! やられ役だけど!!
特に終盤のバンシィ・ノルン戦では高性能機相手に予想以上の大健闘を見せてくれて素晴らしい。ダミーバルーン分身殺法や二丁ライフル乱射がいいですね。やられ役だけど!!!

ビーム撹乱膜の見せ方が面白かったです。それでフランタルはバズーカーを使っていたわけだ。
あっという間に撹乱膜の効果が減退していくあたりもなるほどと思えました。

そういえば、フルアーマーユニコーンはMGのハイパー・ビーム・ジャベリンを出すかと思ったけど無かったですか。
まあ、無しでいい気もしますが。

次は来年春ということで、1年ちょっと気長に待ちたいところです。
ところで待ってる間にMGジェガン出して下さい。一度出せば逆シャア・UC・F91仕様と大量のバリエーションが出せるのだし。(と言いつつ、F91仕様は一般販売では出ないと思いますけど)

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■機動戦士ガンダムUC episode7 「虹の彼方に」(古橋一浩監督)(2014/5/17)

ガンダムUCの最終エピソード観て来ました。
原作を読んだのはだいぶ前で確認はしていないものの、結構細々と原作と違っていたと思いますが、よくまとまっていたかと思います。
ガノタお祭り作品として原作からだと7年、アニメだと4年、楽しませてもらいましたよ。
行か箇条書きで。

・本編前の冒頭映像でもファーストからZ、ZZ、逆シャアが取り上げられていましたが、本編にもこれまでの歴史の流れがガッツリ組み込まれていたのがちょっと驚きました。
・特に本編では、今の映像でビグザムやガンダムやνガンダムが見れたのが良いサプライズでしたよ。劇場で観て、BDは尼待ちですが、この辺りはまたじっくり見たいものです。
・ネェル・アーガマやマリーダさんのことがあるので当たり前ですが、UCはやっぱり「ZZありき」なのだなあと、冒頭映像を見て思えました。(ZZと繋がるのか怪しい)劇場版Zの映像も結構入ってたんですが、まあ気にするまい(笑)
・箱の謎については、冒頭映像も搦めて上手く説明していたかなと。
・実際あのミネバの演説で何が変わるかは何とも言えませんが、あの後地球連邦が弱体化していくきっかけにはなったりしたんですかねえ。(後付けですけど)

・ep6では機付長のギブニーが生き延びたし、今回も原作で死んだガエルが生き延びてましたが(死んでない……ですよね?)、やはりマリーダさんは無理でしたかー…、残念です。役柄上仕方ないかなあ…;
・せめてジンネマンには末永く生きて欲しいですが、あの後ってジンネマンの立場ってどうなるんだろうなあ。
・リディは一応ネェル・アーガマの仲間達には許されてましたが、あのあとジンネマンと対面したらどうなるかと怖いなあ……;、ジンネマンも恨みを前面に出しはしないかもだけど。

・アルベルトが宇宙には行かなかったですが、マーサを諭すような会話は成長が感じられて良かったかと。
・しかしアルベルトが宇宙に行ってないおかげで、サイコフレーム材抜きでユニコーン+バンシィがコロニーレーザーを無効化しちゃいましたよ。スーパーロボット後が地味にアップしてます。
・ネオ・ジオング相手でも、苦戦はしたものの、最後に素手で決着するとはビックリでした。ビルドナックルと言うよりは逆シャアリスペクトかと思いましたが。

・フルアーマーユニコーンの活躍は少なかったですな。ローゼン・ズール戦時点でシールド以外はほぼ素コーンでしたし。
・フルアーマー無双が無かった代わりに、シールドファンネルは大活躍でした。クライマックスのコロニーレーザー防御でのシールドの使い方はクロスボーンのF91戦を思い出したかなと。
・アニメではep4以降はバナージに人を殺させない方向性だったので、ネオ・ジオン艦隊相手の無双は無いかもとは思いましたが、やはりでしたか。
・艦隊相手の戦闘を削ったのはいいですが、おかげでラウルーラとネェル・アーガマの「競争」感は薄れたかなと。あれだと余裕でフロンタルの方が先にメガラニカに着いてそうです。(先に着いて潜んでたのか?)
・神コーンの結晶化状態がちょっとビックリでしたが、更にビックリなのはそこから元に戻ったことでした。サイコフレームすげー。

・ネオ・ジオングはMSジャック攻撃とかがほとんどホラーでした。相手の武器を暴発させたり(?)チート機体ですなあ。武器コンテナオープン&バズーカはとてもデンドロビウムでした。
・ネオ・ジオング無双はいいですが、ユニコ&バンシィ戦では全然移動せず棒立ちバトルだったのは残念でした。もうちょっと機動性を活かして欲しかった。
・劇場にHGUCネオ・ジオングが置いていましたが、でかいことでかいこと。あんな置き場所に困るもの買えませんよ; せめてHGメカニクスくらいのサイズで出して欲しいものです。

・ララァやアムロやシャアの登場は良かったですが、ちょっと複雑な気分にもなりますな。アニメでのフロンタルの意識と言うか魂は=シャアって事になっちゃったんですかね。
・宇宙からラー・カイラムで颯爽と現れるブライトさんが格好良かったですよ。子供の前で云々のセリフはハサウェイの事を思うと複雑ですが。(でも逆シャアから閃光のハサウェイには繋がらないか)
・コロニーレーザー使用を決めたリディ父は、大量殺戮の罪を背負うつもりくらいあっただろうに、息子がいると分かった途端のブレっぷりがとてもアレだなあと思いました。

・コンロイジェガンがメガバズーカランチャーやらガルス戦やらで大活躍でした。メガバズーカランチャーがまともに活躍したところって、ほとんど初めてな気がしますよ。
・ヤクト・ドーガ(元クエス機?)がちゃんとファンネルを使ってましたが、ニュータイプか強化人間パイロットがまだいたんですかね。
・Zプラスさんの扱いに泣けました。機種が踏み折れていたような(^^;

・なんだかんだいっても楽しめるよい作品でした。次は…オリジンがどうなるかですかね。
・オリジンの予告はいい感じでしたが、MSは今度は完全にCGになるんですかね。メガ作画に安彦っぽさを再現して欲しいというのは無理があるのだろうけど、ちょっと残念な気分。
・オリジンはいきなり過去話からのスタートですが、果たして本編を全部やるんですかねえ。どこまでがゴールということになるのやら。
・と言うか、総監督が安彦氏なんですか。アニメにはあまり関わらないのかと思ってたけど、それどころじゃ無かったぜ(^^;

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■機動戦士ガンダムNT(吉沢俊一監督)(2018/12/2)

ガンダムNTを観ました。小説「不死鳥狩り」をベースにガンダムUCで起きたことの説明や後日談を加えたりしつつ、ニュータイプやサイコフレームに迫る話でしたが、
正直蛇足感を感じるだろうなあとは思っていましたが、実際蛇足感が強かったです(^^;

これまで割とふわっとしか語られていなかったニュータイプやサイコフレームと言うものに細かく説明や解釈を加えたりしているのですが、正直そこはふわっとさせておいたままで良かったんじゃないかなあと思いました。なんでも説明すればいいってものじゃないなあと。
死後の世界とか機械を組立て前に戻すとか、これまで以上に荒唐無稽でオカルトで宗教っぽさも感じたりして、ちょっと付いていけないものを感じました。おっさんの戯言ですが、これが若さか…(違)
UCの時点ではそこまで抵抗感も無かったんですけどね。

MS戦は工夫も多くて見応えがありました。捕縛を主眼に置いたナラティブの装備が面白いですな。
ネオジオング戦もUCではビスト神拳で強引に終わらせちゃいましたけど、今回は結構ガッツリ戦っていたかなと。しかしまあ、これまで以上にオカルトバトル全開ですね(笑)

シナンジュ・スタインが登場しますが、スタインはシナンジュに改修されたんじゃ…と思っていたら「2機あった」設定だったんですね。小説に書いてたらしいけど、もう覚えてなかったですよ…;
ネオジオングも2機目があるとか、貧乏組織かと思ってたけど、案外懐に余裕があるなあジオン共和国。
ディジェが目立っていたのはちょっと嬉しかったですが、ディジェもいつの間にか沢山作られたことになってますねえ。

ミネバはともかく、バナージにがっつり姿を見せられると正直物凄く蛇足感が増すなあと思いました(^^; UC2をやるらしい話があったけど、やっぱりバナージと(実は解体されてなかった)ユニコーンががっつり主役なんですかねえ。
ジンネマンさんが元気なのはホッコリしました。
シルヴァ・バレトでビームマグナムを撃って、腕ごと交換する演出は面白かったです。

シャアの再来とか言うけど、シャアって周囲からは本当に過大評価されてるなあ。

今になってステファニーさんをあらためて見ることになるとはビックリでした。

次はハサウェイですか。
多分原作からはかなり変えてくるでしょうけど、逆シャアからどう繋げるのかとか、ブライトさんがどうなるか気になります。

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■機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(村瀬修功監督)(2021/6/15)

ハサウェイ観てきました。いやー面白かった。
世界の臨場感が凄いですね。洋画のようだという感想を見ましたが納得です。画面作りと描写がいちいち丁寧で見入ってしまいます。

原作は、ん十年前に読んだきりでかなり記憶が曖昧で、結末(○○○トさんかわいそう)くらいしかちゃんとは覚えていませんでしたが、朧気な記憶ながらもストーリーはかなり原作通りだったように思えました。
いやホント原作の記憶はウロ覚えなんですけども。主要なセリフも割とそのままだった…ような?
3部作予定ですが、この分だと結末も原作通りになりそうですかね。壊れてしまったテロリストの破滅の話だし、むしろ結末は変えては駄目だと思いますが、さて。
まあ、第2部がいつ観られることになるか分かりませんけどね(^^;

と言うか、そもそも本作は(小説の「ベルトーチカ・チルドレン」ではなく)映画の「逆襲のシャア」の続きらしいのですが、その辺の差異は今作時点ではあまり感じられなかったかなと。
ハサウェイが「クェスを殺してしまったベルチル」と「チェーンを殺してしまった逆シャア」ではその後の立場は本来かなり変わりそうな気もするのですけどね。
(「虹にのれなかった男」だと、ハサウェイが盗んだジェガンは電装系のトラブルでフライトレコーダが機能してなかったりで、チェーン殺しはブライトにも知られていないことになってましたっけ)
(殺した相手がどちらだったとしても、壊れるのは同じか)

地上の人間の目線で描かれた夜の市街地戦でのMS戦が恐ろしかったです。マフティー側も連邦側も完全に一般人の存在を考慮しない無差別攻撃っぷりで(口でだけはお悔み申してたけど)、テロの正当性の無さをまざまざと見せつける映像でした。
しかもそれを「テロの首謀者」のハサウェイの目線で見せるのが意地悪ですねえ。
ハサウェイはギギやタクシーの運ちゃんとの会話とかでもマフティーの正当性を揺さぶられているのですけど、理想と現実の差を見せられても、それでも行動は変わらないのが怖いですな。当人も身動き取れないんでしょうけども。
「アムロとシャアの遺志を継いだ青年」みたいにCMで言われてるけど、ハサウェイは完全に「シャアの悪い部分」を受け継いじゃってますよ。

一見好青年のハサウェイと、魔性の女ギギと、一見気のいいケネスの(実は全員食わせ者の)メイン3人の人間関係が面白いです。
ギギの計算だか天然だか分からない魔性っぷりがいいですよ。これは確かにクェスを想起させられてハサウェイも過去を刺激されますよ。そしてギギの汚い魅力はアニメ映えするなあ。
ケネスはいわゆる主人公のライバルポジションなのですが、独自の立ち位置になっていて面白いです。MSパイロットではない立場が今見ても新鮮ですよ。
そして、ギギの何気無い言葉からハサウェイの正体に思い至る鋭さが凄いですなこの人。ケネスの理解が早いおかげで話がさくさく進んですごい高密度かつハイテンポな作劇になっていました。

ライバル役と言うならレーンくんなのですが、なんだか「かわいそうな子」って扱いになっていて軽く泣けます。連邦の新型ガンダムパイロットで主人公でもおかしくない立ち位置なのにねえ。
人質に回避を指示されていたりするのが笑えます。そしてちょっと煽られたら人質を返してしまう辺りが潔癖だなあ。(返し方はヤバいけど)(よくあれで無事だったものだ)(後の始末が大変そう)

MS描写はペーネロペーの怪獣感がいいですね。不思議な飛行音とドラゴンっぽい変形がまさに怪獣です。
そして基本的にベースジャバー…もといサブフライトシステム(SFS)で飛ぶこの時代のMSの中で自由自在に飛行してるクスィーとペーネロペーのズルいことですよ。
ところでこの2機って「ミノフスキークラフト」搭載かと思ってましたが、公式サイトとかでは「ミノフスキーフライト」(Vガンとかと同じ)ってことになってるんですかね。
しかし、小説は手放してしまったので確認出来ないですが、小説でもフライトという表現は使われていたらしいとも聞くし、もう何が正しいのやら。(そもそもガンダムの設定ってコロコロ変わるしなあ)
それにしても、両勢力に新型機をほぼ同時に送ってるアナハイム(またやってるよ)はいつの時代でもホントにヒドいな!

ファンネルミサイルは普通のミサイルとの区別が画面上ではよく分からなかった気も。クスィーには普通のミサイルもファンネルミサイルも両方積まれてるらしいのでますます分かりません。
(ホーミングはしてたけど、今回撃ってたのは普通のミサイルではなんて意見も見ますな。BD買ってるのでまた見ておこう)

ジェガンはこの時代でもマンハンター仕様(凶悪)だの消火用だのと便利に使われてるなあとほっこりしました。いや対人用とかぜんぜんほっこりじゃないんですけども!

本作のサブ・フライト・システムがプラモで出るか知らないけど、この時代のクソデカMSを横2列で積めるケッサリアとかガンプラだと超デカくなりそうです。

クスィーの空中受領のシーンは無茶なシチュエーションで見応えがありました。時代が進んでもあんなのはやっぱり難しいんですねえ。エメラルダさん(涙目)技量的にいまいちだったようだし。
そしてこれまでのMSとは全然違う新機体を受け取ってすぐ戦えて抜群のテクで戦果を上げるハサウェイの技量が恐ろしいですよ。操縦マニュアルくらいは先に読んでいたのかもですけども。
思想的にはアムロの遺志を継いでるとは全く思わないですが、戦闘センスは継いでると言えるかも知れないですねえ。

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■機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル(監督:今西 隆志 総監督:安彦 良和)(2015/3/1)

オリジン映画観て来ました。原作はダムエー連載時に既読。
原作漫画はファーストガンダム全体のコミカライズですが、今回のアニメは過去編部分だけのアニメ化なんですかね。
過去編を4回くらいでやるらしいですけど、その後本編部分をやるのかどうか気になるところです。

タイトルはキャスバルだし、確かに子供時代のシャア・セイラが主役なのですが、むしろ若いランバ・ラルやハモンさんの印象が強い話で、「青い瞳のキャスバル」というより、むしろ「引っかき傷のランバ」(猫の)という感じでした。
あるいは「血まみれのドズル」
事態を動かすのは主に大人側だから大人側の印象が強いのは当然ですけどね。
若シャアについては、あのシスコンでロリコンでマザコンのシャアが、子供の頃は立派だったのだなあと思いました(おぃ)
でもまあ、あの子供時代ではマザコンになるのも仕方ないですかね。

ダイクンについては、名前だけでしか分かっていなかった頃よりも、随分人間臭いというか、ダメ大人と感じられる人だなあと思います。

MSがCGになったのは、最初にCGになると知った時には不安に感じましたが、案外悪くなかったんじゃないかと。
ガンタンクはコクピット内描写がいい感じでした。

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■機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア(監督:今西 隆志 総監督:安彦 良和)(2015/11/1)

オリジン2観て来ました。
1作目でシャアとセイラ…、もとい幼い頃のキャスバルとアルテイシアが地球に降りてからの話です。

以下ネタバレ注意

どの辺りまでやるのだろうと思っていましたが、「にいさーーーん」のところまででしたか。
ここは、直前までセイラの青い服がコートで隠れているのがいい演出でしたよ。

ですが、ここで切ったのはちょっと意外でした。てっきり、もう少し先(ぶっちゃけ、入れ わり(ネタバレ配慮)のところ)までやるかと思っていたので、少し物足りなさが残った気もしました。
それにつけても、「シャア・アズナブル(本人)」の空気の読めなさがなかなか凄かったですよ。あんな気不味い晩餐は嫌だ…(^^;

序盤の鎧の人の強襲は、なんでプレートメイルなんて着て襲ってきたんですかね。重くて動きにくくて視界も悪くなるだけなのに。(実際それで隠れてる2人に気づかないし)
普通に近代的な防御装備でいいだろうになあ。
とは言え、剣での戦闘は後のアムロとの生身対決を彷彿とさせて良かったかも知れません。

ラルさんパート、もといジオンパートは、干されて腐っていたラルさんがモビルワーカーに乗って生き生きしていくあたりが面白かったです。
それにしてもモビルワーカーはあの剥き出しコクピットで戦闘ってのは狂気の沙汰ですな。ターンエーみたいにIフィールドで守られてるわけでも無いし。

後は、アナハイムはどの時代でも死の商人だなあと思いました。
あと、ミライさんが天使で後にモテるのも分かるかなと。

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■機動戦士ガンダム THE ORIGIN III 暁の蜂起(2016/6/3)
(監督:今西 隆志 総監督:安彦 良和)

オリジン3、5月後半からずっと休日出勤続きで行けなかったですが、劇場公開最終日でようやく観てきました。
以下ネタバレ注意。

今回はキャスバルがシャア・アズナブル(元祖)を謀殺して身分を奪ってから、ガルマを焚き付けて連邦相手に放棄するところまで(プラスα)でしたが、
自分の復讐のために特に罪もないシャア(元祖)を利用して殺し、自分の正体に気付いたアニメ版オリキャラのリノを(キャスバル支持者であるにも関わらず)嵌めて殺し、人類を巻き込む大戦争に繋がる引き金を引きと、
シャアと言う男の、誰を巻き込むことをも厭わない真っ黒な闇の深さ、救われ無さが強調されて強く感じられる構成になっていたと思いました。いやもう黒い黒い。

ラストで「紅いな、いい色だ」とか言ってましたけど、パーソナルカラーは赤よりも黒の方がふさわしかったんじゃないかねこの男、…とも思いましたけど、しかし赤も「血塗られた赤」と思えばやはり似合ってるとも思います。

リノに関しては、やっぱりあの口の軽さがシャア的に危険過ぎると思われたんですかね。死ぬ間際もキャスバルキャスバル言ってるし。
しかし、「シャア(元祖)を知る人間」でありダイクン支持者でもあるというリノのキャラは面白かったですよ。先にも書いたようにリノのおかげでシャアがどういう男かというのが際立っていたわけですし。

ガルマとシャアのやり取りは、ライバル視していた時期も、友達になった(とガルマは思っている)時期も、シャアにいいように使われて気付かないガルマの脳天気なお坊ちゃんっぷりがなかなか哀れでした。
おばかでちょっとかわいかったですけども。

鉄血一期が終わって間もないこともあって、マクギリスとガエリオもこんなだったのだろうかとか思っちゃいましたけど、とりあえず「可哀想さ」で考えるとガルマとガエリオではガエリオの方が可哀想かなあ。
いやまあ、可哀想さで勝っても負けてもどちらも嬉しくないでしょうけど。

シャア関連以外だと、ドズルとゼナの出会いはなかなか見所でした。この2人からミネバが生まれるのかと思うと感慨深いですね。(まあ、オリジンでの未来がそのままZ以降に繋がるかどうかは微妙なんですけども)
しかし、このドズル校長がやがて生徒に手をだすことになるのかと思うと背徳感です(笑)
まあ、手を出す時には元校長と元生徒だからまあいいか。
ところでミネバのその後は正に今TVでやってるUCでも描かれていますが、ゼナさんってどうなったんだっけと思ってwikiったら、アクシズで病死してるんですね。(C.D.A.で描かれてましたか)

MSについては今回時点でもまだ開発中ということで、ヴァッフの活躍イメージが出たりしたくらい(後はモビルワーカーの出番がチョロっと)でしたが、あれでヴァッフのガンプラが出ているあたりが商魂です(笑)
MS戦はまだですが、戦闘でパーソナルジェットが大活躍してる辺りはなかなか見所でした。あれでコロニー内だけでなく大気圏内でも普通に使えるのがなかなか凄いかなと。

次のIVは秋とのことで、遂にララァも出るので楽しみですよ。
そして、元々オリジンアニメは4話分ということでしたが、次回以降もルウム編として制作決定だそうでめでたいです。

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■機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜(2016/11/22)
(監督:今西 隆志 総監督:安彦 良和)

オリジンの4作目を観てきました。
「シャア・セイラ編完結」とのことでしたが、シャア個人のドラマ色は薄まっていて、戦争ドラマとして群集劇の側面が強まった内容になっていました。テム・レイやアムロメインの場面も多かったですし。
セイラは出番も無いですし、既に「シャア・セイラ編」では無かったような気もします。
まあ、それ自体は文句は全く無いのですが、変わっていく状況を俯瞰的に淡々と描写していた印象で、人間ドラマとしてはやや物足りなかったかも知れません。

シャアのドラマとしては、ララァとの出会いは大きかったですね。「マザコンでシスコンでロリコン」と言われたりするシャアですが、実態はともあれロリコンと呼ばれる下地がここで出来たのだなと感慨深いです。(ひどい言い草だ)
それにしてもあの時代でチャクラムを武器に使うのが凄いですね。これまでにもクラシックなプレートメイルと剣で武装した刺客が襲ってきたりしてるし、そもそも最終決戦もフェンシング対決だし、時代は一巡すると言うか、時が未来に進むと誰が決めたんだという感じです。

シャアは士官学校を除隊になって地球でララァに出会って、次に出る時にはもうザクIに乗っているのですが、ジオンに戻る際の顛末はもうちょっと具体的に見てみたかった気はします。
あとシャアとランバ・ラルの直接的な絡みももうちょっと見たいですねえ。シャアとしては「キャスバル」を知ってるランバ・ラルに積極的に絡みはしないでしょうけども。

今回の戦闘シーンのメインは何といってもザクI&ブグVSガンキャノン最初期型の「史上初のMS戦」でした。(TVシリーズと設定が違うのは今更なので置いときます)
相手が黒い三連星+ランバ・ラル+シャアということで仕方なくはありますが、この場面でのガンキャノンの弱さは泣けますね。そもそもMSとしての性能が低すぎてテム・レイにも「コレデハナイロボ」とか呼ばれてますし(違)
今回のガンキャノンは最初期型で、今後改良されていくとは言え、ガンキャノンでア・バオア・クーまで生き延びたカイとハヤトは何気に凄いですよ。

テム・レイの口からガンダムの名前が出るシーンは燃えました。
オリジンアニメで「TVシリーズ本編」の部分まで進むのかどうかよく分かりませんが、動くオリジン版ガンダムは見てみたくはありますね。
一方でTVシリーズ直前までの部分をやれば十分という気もしてますけど。本編部分を全部やるといつまでかかるか分からないですし。

ミノフスキー博士の最後は哀れでした。ガンキャノンに潰される死に方は嫌ですなあ。
もしミノフスキー博士が生きて連邦側に来ていたらどうなっていたのかと考えると興味深いところです。普通に連邦がより強くなるだけで歴史はあまり変わらないかもですが。

ドズルさんのラブコメ劇場はほっこりしました。

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■機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦(2017/9/3)
(監督:今西 隆志 総監督:安彦 良和)

今回はブリティッシュ作戦からルウム戦役のスタートまででしたが、いよいよ戦争が始まって悲劇度が上がってきましたよ。
特にコロニーの毒ガスさく戦争はやられる側の視点で描かれると本当にキツい、どう言い訳しても悪魔の所業そのままですな。そりゃあラルも切れますわ。

「何億人ものミネバを殺したんだ」と苦しむドズルは、ザビ家ではダントツにいい人だけど、罪悪感と自己正当化の果てに結局は「弱いのが悪い」理論に行き着いてしまうのが悲しいですよ。皆自分は正しいと思いたいのだなあ。
罪悪感と無縁で責任も取ろうとしないギレンの人外な事ですよ。

セイラサイドも悲劇が連鎖しまくっていて辛いですよ。屋敷が襲われてテアボロがあんな混乱の中で死ぬ羽目になったのも、アズナブル夫婦が亡くなったのも、どちらも直接的間接的にシャアが関わってるのが酷い。
普段は病院で人を助けているセイラが撃つべき時には容赦なく撃たざるを得なくなってるのも悲劇ですな。

ルウムがスタートしたところで終了になってしまいましたが、シャアのリミッターを解除した加速は迫力がありました。もしシャアの乗機がヅダだったら爆発して本編前に完結でしたね(笑)

それにしてもカイさんはチンピラだなあ(笑)

オリジンの過去編が終わったらファースト本編に当たる部分もどうやらやるみたいですね。今と同じ形式かTVなのか分かりませんが楽しみかと。今と同形式ならいつ完結するか分かりませんが(^^;

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■機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星(安彦良和総監督)(2018/5/5)

「俺はガンダムに行った」(違)

※以下ネタバレ注意。

という事で、ORIGIN過去編全6作の完結編に行ってきました。
今回はルウム戦役の決着から「ジオンに兵なし」までで「ガンダム本編の直前まで」の話です。
まあ、「過去編」と言ってもあくまで「安彦漫画版ガンダムORIGIN」の過去編なので、TVや劇場版のガンダム本編とは割と齟齬があるのですけど、
それでも「いよいよここからガンダムが始まる」と思えてテンションが上がる終わり方になっていて燃えましたよ。ホワイトベースメンバーがサイド7に集まっていきながら今後の活躍が紹介される演出がいいですね。

タイトルは「誕生 赤い彗星」ですが、この辺りの話になるとがっつり群像劇で、シャア個人の印象はそれほど強くは無かったかなと。今回はむしろレビルの印象が強かったです。
レビルは…、子供の頃は“いい人”みたいな印象を持っていたのですけど、ORIGINで見ると好戦的ですねえ。
と言うか、デギン以外の主要軍人キャラが尽く好戦的で、和平交渉に来ているマ・クベも連峰側も誰も彼もが戦争継続を望んでいるあたりがヒド過ぎて吹きます。ロクなもんじゃねえなホントに(^^;
しかし、レビルは「戦争を止めたい」というデギンの言葉に同調している様子だったのに思いっきり裏切ったあたり、レビルはどうしてその結論に至ったのか、割と謎ではあります。
コロニー落としなんかをやらかしたジオンの好きにさせてはいけないというのは分かるんですけどね。宇宙世紀の歴史はこの後も酷いのですけど、ジオンが勝っていたらそれはそれで酷い事になっていただろうしなあ…。
まあ、ORIGINの一年戦争後の世界がアニメシリーズの宇宙世紀と同じになっていくかは疑問だったりもしますけどね。Zに繋がるかどうかすら疑問です。

ルウム戦は艦隊戦ががっつり描かれていたのが印象的でした。
モビルスーツが戦いの主役になったガンダムの世界では、後の時代になるほど艦隊戦が無くなっていきますから、結構新鮮でもありました。艦同士のスレ違いとかヤマト感がありますね。
それにしてもザクにとってのサラミスは「でかいマト」でしかないのが泣かせます。

最初にも書きましたが、ミライさんやセイラさんやブライトさんがサイド7にそれぞれ向かっていってる辺りはテンションが上がりますね。ブライトさんが若くて新鮮でしたよ。
ミライさんが父にカムランの事でからかわれていたのが、後のことを思うと泣かせますね( ノД`)
最後のテム・レイの場面では、仕事馬鹿のあの父でも息子への愛情はあるのだなあとちょっと切なくなりました。

ところでORIGINは「本編部分」もアニメ化するという話が一時期あったかと思いましたが、
公式サイトでも 『第6話「誕生 赤い彗星」をもって『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のアニメプロジェクトが完結します。』と書かれちゃってるし、結局アニメ化はこれで締めなんですかね。
最新映像でちゃんと動くガンダムも見てみたかった気もしますけど(レディ・プレイヤー1で見たのは別として)、
実際にORIGINの本編部分をアニメでやろうとしたら何年かかるか分からないし(ORIGIN本編部分は過去編の3倍くらいのボリュームですかね。過去編で3年ちょっとかかったとして本編部分だと9〜10年かかる計算(^^;?)、ここで締めるのも正しいかもですね。
ともあれ、楽しませてもらいました。

次の宇宙世紀ものはNTとかハサウェイとかUC2とかですか。NTは実質UCの外伝(不死鳥狩り)だろうけど、UC2って何やるんですかね。バナージやミネバのあの後とか蛇足にも程がありそうなんですけど。
ハサウェイも逆シャアからは繋がらないのでかなり改変してきそうですけどどうなることやら。改変があったとしてもブ○○○さんが可哀想な結末は変わらなそうで鬱ではあります。

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■機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(安彦良和監督)(2022/6/5)

ククルス・ドアン観てきました。
TVシリーズの1エピソードからの映画化だし、富野監督と安彦氏のテイストが全然違うのは解りきっているということで、過度な期待はせずに行って、まずまず楽しめたかと。
なお、一応言っておくと本作は「安彦漫画版 ガンダムORIGIN」時空の話なのでTVシリーズとは話の順序等が入れ替わっていて、
今回の話は「ジャブローの後」(スレッガー加入後)で「オデッサ作戦の前」のエピソードになっていることは記しておきます。

事前情報からすると、ドアンがいた部隊の高機動型ザクだのシャア登場だので、戦闘シーンマシマシな派手派手系作品になってしまっているんじゃないかと少し心配しましたが、
実際のところはあくまでドアン…というより島の子供達とアムロがメインで、それなりにバランスの取れた作品にはなっていたかと思います。時間が長い割に描写が足りなく感じるところはありますが。

…シャア登場は本当にただの客寄せパンダでしたね(^^; 正直回想だとか、別の場所にいて少し出るだけとかではとか予想していましたが、本当に回想で一瞬出るだけだとは(苦笑)
一瞬過ぎてシャアのザクが高機動型なのかどうかもハッキリ分からなかったですよ(^^;
なお観る前は、ORIGINのオデッサ編でシャアは(高機動型ではない)普通のザクに乗ってるのにどうするんだろうと思ってましたが、本作の描写だと普通に(大気圏突入前に)高機動型に乗っていたってことになってるみたいですね。
まあ、ORIGINも漫画と以前のアニメで描写が変わったりしてますしね。

島の子供達は、TV版に対して大量に数が増えていてビックリでした。あんな何にもない(本当に全く何にもない)島で、あんな程度の畑とヤギ1頭くらいで食っていけるのだろうかと疑問ではあります。
ところで、この時代にも広島カープはあるのだなあ(笑)
ドアンの境遇とかはもうちょっとアムロと会話させて掘り下げて欲しかった気はします。
それにしても、ククルス・ドアンがシャアに並ぶとか言われると違和感しか無いな。
まあTVシリーズでも強かったけど、そちらだとアムロもそこまで強くない時期だしなあ…。

ドアンは島に来たジムはあっさり撃退して海に沈めるのに、何故アムロは助けたのか…みたいに思いますが、普通に少年兵だったからですね。
ジオンにとっての白い悪魔がこんな子供だと知ればショックも受けますか。
「まだ遊びたい盛りの子供が、こんなとこで、こんな事をしちゃあ…いかん」というやつですね。(←はもっと未来の人だけど)

ホワイトベース側はブライトさんの描写が良かったですよ。ブライトさんががアムロにキツい言い方をしてしまったことを後悔したり、アムロをぶったことを悔やんだり、いっそ脱走であってくれた方がと苦悩したり、
スレッガー達のアムロ救出作戦を猿芝居で応援したりと、(軍人としてはさておき)なかなか人間味のある良いキャラクターになっていました。
そして、ブライトさんがぶったシーンとか、アムロの両親の回想とか、(かつて過去編のアニメ化だけで断念した)ORIGIN本編部分の補完が見られたのは良かったかと。
ところで、ブライトさんに白目が無いのは作中の人達から見ても公式見解なのかよ(笑)

アムロ救出に出撃したガンキャノンやスレッガーさんのジムがあまり活躍しないのが凄いですね。いやまあスレッガージム&セイラさんのコアブースターは一応空中戦で活躍はしましたけども。
スレッガーさんのジムがコアブースター不時着から頭から岩に突っ込んで壊れるシーンはほぼギャグで吹きます。
そしてガンキャノン達が弱いよ( ノД`)
カイやハヤトはMS戦よりもヤギ戦の方が活躍してるよ!(いや、ヤギ相手でも活躍はしてないか)(なんだあのヤギ(笑))
カイは通信中にもブライトやアムロに通信を切られたりして扱いが悪いと言うか美味しいと言うべきか(^^;
ところで、コアブースターの「持ち手」部分をジムが掴んで乗るのはいいとして、二本の足でコアブースターの上に乗って落ちないのは凄いですね。(昔は流してたけど) 磁力で引っ付けてるんですかねアレ。

なんのかんのと、ORIGIN版ガンダムがアニメで活躍したのは感慨深いですね。足でどたどた歩いて、崖から落ちそうになるとピンチになってと、決して万能メカでは無いこの時代のMS描写が良いです。
最後の決戦シーンで、既にライフルもシールドも無いガンダムがバルカンとサーベルで高機動型ザクを追い詰めるところは白い悪魔の異名の怖さが分かる良い活躍でした。
ところで、ジャブロー後ということでこの時期のガンダムにはコアポッドが入っているので、コアポッドの出番が無いかと期待したけど無かったよ。

敵パイロットを踏み潰すアムロがこわいですよ(^^; …まあウッソだってビームサーベルで敵を焼き殺してますけどねえ(^^;
母カマリア回想の「なんて情けない子だろう」を出してこれを描くのがアムロの戦闘マシーン化を示していて恐ろしいですな。

ドアンのザクは長い鼻(ジュアッグほどでは無いけど)が素敵デザインでした。ドアンパンチが無かったのは残念ではありますが。
ザク海中投棄は、TV通りではあるけど熱核融合炉の機体を海に捨てていいのか微妙な気持ちにはならなくもありません。ジムも他のザクも沈んでるし今更ですけど。今更ですけど。

ガンペリー内に「横向き」で固定されてるMSに乗り込むのは難しそうですねえ。どうやって乗るのか描写して欲しかった。

シイラは皮に最近があるから気をつけろってスローループで言ってた!
…まあ、生では食わないだろうけど。

シャアの出番は客寄せパンダみたいなものだけど、マ・クベの存在感は大きかったですよ。ミサイル作戦が失敗した上でのあの言動がいいキャラしてますよ。

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■機動戦士ガンダム サンダーボルト(松尾衡監督)(2016/6/28)

サンダーボルトの劇場上映が観てきました。
漫画原作は読んだのは序盤だけで、アニメのWEB配信版は未見でしたが(冒頭数分を公開した特別番組だけ視聴)、
アニメは面白かったですが、かなりダイジェスト感の強い高速展開っぷりだったかと。

見ていてここまで「肉体的に痛々しい」ガンダム作品も珍しいかと思いました。手足をぶった切っての機体直結とかたまらんですね。(鉄血のアインも似たようなことをされてましたが)
また、連邦もジオンも互いに互いを激しく憎み合う描写が生生しくて、大変に救いの無い戦争の悲惨さを描かれた話でした。
突き放して言ってしまえば「お互い様」とも言えるのに、どんどん憎しみが積み上がっていく辺りが本当に痛いですよ。

それにしても、生身にビームサーベルはエグイことですよウッソ先輩。人間に対して巨大なジムはかなり恐ろしいものでした。

ラストでジオングが出ていて「2」と書かれていたように見えましたが、このあたりは本当に高速でぱっぱと流れる「ダイジェスト」になっていたのでどういう意味合いがあったのかちょっと迷いましたが、あれはシャアが乗ったものとは別機体なんですかね。
まあ、「サンダーボルトはガンダム本編とは世界観が違うパラレル」という話もあるし、あまり気にしなくていいのかも知れませんが。

シールドを多数保持してデブリの間を進んでいくのは緊張感と爽快感があっていいですね。そこから容赦なく狙撃されていくあたりがまた容赦ない世界ですよ。ホントに「ジムがゴミのようだ」でキッツイです。

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■機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER/機動戦士ガンダム Twilight AXIS 赤き残影(監督:松尾衡/金世俊)(2017/11/19)

サンダーボルト(第2シーズン)とトワイライトアクシズの2本立て上映と言うことで行って来ました。ガンダムで2本立てということでWと08小隊を思い出します。

■トワイライトアクシズ
予備知識は「ガンダムUCの後でアクシズまでサザビー(サイコフレーム)を探しに行く話らしい」「技術者が主役らしい」「トリスタンがアレックスの改修機でプラモの出来が悪いらしい」「デンドロもどきが出るらしい」という程度の状態で見ました。
あと、以前に配信版で1話だけ見ていましたが、その時は短すぎで(3分)、カットの繋ぎがぶつ切りで分かりにくくて、ほとんど動かないという印象で2話以降は見ていませんでした。
その状態からあらためて今回映画として見ましたが、ぶつ切りで説明不足で分かりにくいという印象は変わらなかったかなと。映画と言うよりPVみたいだなあと思いました。面白かったかと言われると…、うーん;

・サザビーが出るところは感慨深く感じました。
・サザビーの頭の脱出ポッド跡が、凄く広かったような。脱出ポッドでかすぎ問題ってありましたねえ…。
・UCの後の時代でアレックスの改修機がどれくらい戦えるのだろうかと疑問でしたが、UCでも1年戦争機体が結構通用してるし今更ですかね。
・デンドロもどきにトリスタンは必要なのだろうかと思わざるを得ません。

■サンダーボルト
映画1作目は視聴済み、原作漫画も単行本で既読。(連載は未読)
なのでストーリーにはあまりどうこう言うことはありませんが、宗教と戦うガンダムって凄いですねえ。まあ、サンダーボルトは宇宙世紀正史からはパラレル扱いらしいし何をやってもいいとは思います。

・水中戦が多めで楽しかったです。水圧で圧壊する描写の怖いことですよ。
・アッガイが圧壊とか言いたくなりますね。
・アッガイが大活躍で嬉しくなります。腕とか追加のカメラやら潜望鏡っぽいユニットやら新たなギミックがてんこ盛りで最早アッガイと言っていいかどうかよく分かりませんが。
・フリージーヤードが有用過ぎて素晴らしい。
・陸上戦でもMS戦がいちいち工夫満載で飽きません。転ばせ攻撃有効。
・「かわいいかわいい」が脳に残る;

宣伝だとトリスタンとアトラスが戦ってる構図になっていますが、この2体ってどちらが強いんですかね。どちらも1年戦争末期〜終戦後付近と近い時期で造られた機体ですけど、
一方は16年後位(?)に近代改修された機体で、一方は原作では飛行までこなしていたりで正史の一年戦争直後の機体とは思えないチートスペックで、案外いい勝負になるんですかねえ。

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■機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(福田己津央監督)(2024/1/27)

「SEED」「SEED DESTINY」のTVシリーズは当時視聴済。リマスターやSTARGAZERとかは未視聴。
最初に始まったのが2002年で、DESTINY終了が2005年でしたか。ほぼ20年も経っていたとは…。映画が完成して良かったですねえ。

自分は正直シリーズにそれほど思い入れが深いわけではありませんでしたが(DESTINYはどちらかと言えばマイナス評価気味)、
本作はいい「全員集合お祭り映画」で楽しめました。復 ア案件じゃなくてよかった…、いやホント。
TwitterもといXを見ているとファンの人達は今回の映画で満足しているようなのでよかったんじゃないかと思います。
まあ、世界観は相変わらず壊滅的に終わってる酷い終末世界で、モブはおそらく万単位で死にまくってますけどね! 今回だけでどれくらいの人が死んだのやら;

とりあえず、公開初日にTwitterもといXで「ズゴック」がトレンドに上がっていた理由がよく分かりました。パイロットがまさかのアスランとは(笑)
ズゴックの中からインジャが出てきたのは吹かざるを得ません。まあ、前にもドムからガンダムが出たりしましたけど、ビルド系ではなくシリアス系作品でこれをやるとは(笑)
更に、キャバリアーまで出てびっくりですよ。名前もそのままだし。福田監督がドラグナーに演出で関わっていた繋がりですか。なるほど。

アスランのハレンチ戦法とか、獣化するシンの守護霊のステラとか、あれはギャグと捉えていいんですよね? なんなんだアスランお前は(笑) てかアスランの相手って結局カガリなん?
TVシリーズでは不遇だったシンは今回凄く「犬」でガキンチョっぽさが出ていましたが、クライマックスでは活躍出来てよかったねえ。ルナマリアにもちゃんと愛されてるようでよかったよ。
デスティニーも活躍出来てよかったですね。てか分身殺法が凄い。分身で攻撃力があるのは何なんだぜ。
敵も味方も思春期を引き摺ってるような奴ばかりだなあと思いましたが、今回のキラって何歳だっけと思ったら…19〜20歳なんですかね? それならまあ、あんなものか。アスランとの殴り合いは青春っぽかったです。

ギャンに乗ってるアグネスは「誰?」と思ったけど新キャラ…でいいんですよね。裏切りそうだと思ったら、しょーもない理由で裏切りましたが(レコアより酷い)、許されていいんですかねこいつ。
まあ、元々味方陣営はこれまで戦い合ってきた連中の寄せ集めなので、ありなのか?
ルナマリアの対戦相手として出されたのね。

ライジングフリーダムが前座なのは察していましたが、派手でしたねえ最終機体。ハイメガキャノンに吹きます。
それにしても「こんなこともあろうかと」の人が便利過ぎる(笑)
デュエル・バスターとか旧機体祭りよかったですね。

アコードはニュータイプと言うよりエスパーですな。
今回の敵は倒せたけど、この世界の問題は特に解決してないので今後も大変そうだなあ。シリーズとしてはさすがに今回で完結なのだろうけど。

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■君の名は。(新海誠監督)(2016/9/8)

「君の名は。」観てきました。
映画は日曜に観ましたが、その後に本編小説版とAnother Side小説を読んでいたので感想が遅れてしまいました。

ちなみに自分は新海作品は「ほしのこえ」「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」は観ていて、「星を追う子供」「言の葉の庭」は未見のままでした。
そんなわけでしばらくぶりの新海作品でしたが実にツボにはまってしまって満足しました。青春感が高くてニヤニヤでハラハラでドキドキな良い作品でした。

★以下ネタバレ注意

思春期のもどかしさや気恥ずかしさといった細かい心情描写、美しい背景、SF要素といったこれまでの新海作品らしさと保ちつつ、エンターテインメント作品としてよく出来ていてかなりハマれました。
爽やかな感動を与えてくれるラストがとても良かったかと。

クライマックス数分間はぶっちゃけ「秒速」のトラウマを思い出して大変ヤキモキしましたが、本当に「出逢えて」良かったです。
いやまあ、「秒速」はあれはあれで切ない良作なんですけど(トラウマ刺激作品だけど)、やっぱりあれだけがんばった瀧と三葉には幸せになってほしかったですから。
新海作品は割とバッドエンド寄りな印象だったのですけど(前2作は未見だし、ほしのこえは小説版では救われてましたけど)、本作はやっぱりあのラストで良かったと思います。

ラストシーンは、階段で「なかなか互いに声がかけられない」もどかしさがいいですね。
早く声をかけちゃえよとも思いますけど、そりゃあ簡単にはかけられないですよね。勇気を出して2人が踏み込んでくれて良かったですよ。

「あの後」がどうなるのかと凄く妄想しちゃいますけど、まあそこは描かないのが華でしょうね。そう言いつつ、ついついSSとか読んじゃいますけど(笑)
あの後2人の記憶が戻るのかは分かりませんが、本当に幸せになってほしいし、それぞれの友人達にも会ってほしいですよ。瀧とテッシーとか三葉と奥寺先輩とか会わせたいですねえ。
ところで、あのラストを見た後で公式サイトのトップ絵(階段バージョン)を見ると、なるほどなあと思えます。

実際には出会えていない2人が惹かれ合っていくと言うのは割と普遍的なテーマかもですけど、やっぱりグッと来ますね。
なかなか出会えてないからこそ、「3年前」や「カタワレ時」のシーンが貴重で光ります。
カタワレ時の場面では、せっかく出会えたのにいきなり胸のことで怒られていて笑いました。まあ、自分が瀧の立場でも、揉むよなあ(笑)
ともあれ、怒ったり喜んだりと忙しい三葉が可愛いですよ。

ところで三葉の方が3歳歳上なわけですね。歳上彼女とか…、いいね!

序盤、入れ替わったばかりの2人がよく学校に行けたものだと思いましたが(特に初登校時に妹や友達のサポートの無かった三葉)、生徒手帳とかスマホのおかげなわけですね。
スマホ(携帯)が離れた2人のやりとりやすれ違いに印象的に使われていたあたりは「ほしのこえ」を思い出しもしました。そもそも本作って過去作の総決算らしいですけど。

2人ともスマホを使っていて、だからこそ2人とも「3年違う」ということに気付かなかったのかなと思ったりしました。自分もiPhoneを6年以上使ってますし、今日日3年くらいの差はカレンダーでも見ないと気付かないですかね。
あれで三葉の方が古いガラケーだったりしたらもうちょっと引っかかったかも知れないですが。(それでも田舎だからで済まされちゃうか?)
ところで2人ともパスコードはかかけてないのかなと思いましたが、指紋認証とかで問題無かったんですかね。

後半戦、三葉や糸守町の人達を救おうとする瀧が格好良かったですよ。
三葉やその家族・友達を助けるだけなら、そこまで難易度は高くなかったんでしょうけど、出来る限り多くの人を助けようと選択出来るあたりが実によい主人公だったかと。
あの状況で一介の高校生が町の人達ごと救うなんて難易度が激高なんてものじゃないと思うんですけど、頑張ってくれましたよ。
(ちなみにAnother Side小説の最後のエピソードは、あのミッションが成功した一因が見られたりして興味深かったかと。お母さんがちょっと超常的過ぎる気もしますけど(^^;))
そして助けてくれるテッシーのいい男っぷりときたらもう。瀧は是非ともテッシーとも再会して友達になって欲しいですよ。

見終わって何日か経ってもずっと心に残ってるいい映画でした。

公式サイト

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■君たちはどう生きるか(宮ア駿監督)(2023/7/15)

以下ネタバレ注意。

「宣伝一切無し」で「事前情報全く無し」であることが話題になっていた作品ですが(Twitterで大喜利になっていたりしましたが)、
映画を観終えてから考えると、何故そうしたのかは正直よく分かりませんでした。
公開まで秘密にしなければいけないような内容では無いと思いましたが、エンターテイメントや商業作品では全く無く、監督の私小説的な作品だったから…ということなんですかね。
(宮崎駿じゃなくて宮ア駿になってるし)(事情は知りませんが)
そもそも現在も引退中で、今作の制作も「自分は引退中であり、引退しながらやっている」だったらしいですし。

とりあえず「宣伝無し」方針のおかげで、映画館側は大変だったろうなあとは思いました(^^; まあ、自分が観た回は満席っぽかったですが。
こういうやり方を良いとも悪いとも言いませんが、こんなやり方を通せるのは監督くらいでしょうねえ。

ところで、眼鏡の少年が表紙の原作本は自分は結局読んでいませんが、本のあらすじを調べると、やっぱり映画とは全然違うみたいですね。まあ、ジブリ作品にとっての原作ってのはそういうものなので驚きません。

以下本編について、
序盤は「風立ちぬ」や「火垂るの墓」のような戦時中のリアル路線の話なのかと思いきや、思いっきりファンタジーな話でちょっと意表を突かれました。と言うか、凄いごった煮感。
完全に理解出来たとは言い難いですが、
母を喪って、新しい母を受け入れられなかった少年が、彼岸的な世界で母と再会して、新しい母を受け入れる話。…だったんですかね。

石で自分を傷付けた時は、なんて性格の悪い主人公だと思いましたが、そういう自暴自棄的な行動も喪失感故だったということなんでしょうか。
ところで、あれで学校側や他の生徒に大分迷惑がかかったんじゃないかと思ったので、帰還後にいきなり戦後に時間が飛んで、学校のことが一切描かれなかったのは少しモヤりました。そこは主題じゃないんでしょうけど(^^

大叔父が後継者を得られず世界が崩れた終わったところは意味深に思えました。主人公自身にも大叔父にも監督自身が投影されてるのかなあ、とか。

ポスターで描かれていた鳥はアオサギだったんですねえ。ペリカンやらインコやら、あんなに鳥が大活躍する映画だとは思わなかったですよ。
最初は不気味な敵っぽかったのが、次にマヌケな敵になって、なんやかんやと「友達」になるのは面白かったです。それにしても、鳥に歯があるとキモいな。
鳥が変形したりするファンタジーな現象って、最初は主人公だけが見えているものなのかと思いましたが、父親とかにも普通に見えていてちょっと驚きました。

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■逆境ナイン(羽住英一郎監督)(2005/07/07)

馬鹿馬鹿しくも無闇に熱い、島本和彦氏原作の伝説的熱血格言付き馬鹿野球漫画の映画化作品です。
まさかこの作品が実写で実現してしまうとは恐ろし、いや、いい時代であります。


校長から廃部宣告を受けた全力学園野球部。キャプテンの不屈闘志は、廃部撤回のため甲子園出場を約束するが、しかし、野球部には恐るべき逆境が次々と襲いかかる。


馬鹿で馬鹿で面白かったです。
ただ、原作を知っている者としてはどうしてもアクが薄くて物足りなくて「違う、違うよ」と言いたくなったりはしました(^^;
しかし、(筆者自身もインタビューで言われていましたが)原作の“アク”が適度に一般向けに薄められて、
原作を知らない人が入門編として見るのにはよく出来た映画かと思いました。
絶版していた単行本もサンデーGXコミックス版も出ましたし(笑)

良かった点を上げますと、
馬鹿で強引で力押しで無理矢理な展開はやはり熱くて笑えます。
キャラクターも藤岡弘、の校長などは原作とかなりイメージは違うものの、これはこれでよし!かと。
“海の校長”も素敵でした(笑)
『男球』のビジュアルも良かったですねえ。出番は少ないけど(^^;
あとマネージャーが可愛かったです(おぃ)

物足りなかったり不満だったりした点は、
2時間に納めるためにどうしても展開の無理が目立ったり、エピソードの踏込みが浅くなった辺りでしょうか。(まあ展開が無理矢理なのは元からか(笑))
エピソードを端折るのは仕方ないのですが、そのためにキャラや話のアクまで薄くなってしまうのはやはりどうしても残念でした。
先に「一般向けに薄まってるのも映画としてはいいかも」的な事を言っておいてなんですが、それはそれ、これはこれで(苦笑)

それで一番割を食ったのが主人公の不屈と思えました。ぶっちゃけ不屈という男の魅力が出し切れていない。
不屈の駄目な部分の描写が多いのはいいですが、恋愛話での駄目描写の比重が長すぎて、
不屈のやたらと前向きな部分や男っぷりの描写やナインへの詫びの部分が足りない為、どうにも“熱さ”と“無茶な説得力”が足りないと感じてしまったのでした。

サカキバラ・ゴウ先生も残念だったキャラの1人で、この人は描写が足りないというよりキャラが完全に変わってしまって、
ただの軽い駄目男になっているのはこの映画で一番残念な点でした。
原作と違っているから、というだけのことではなく、ふざけた芝居でキャラが寒く台無しになっていたのが実に悲しかったのでした。
バカは真剣に演じてくれなければ笑えないし燃えられません。

オチでの全力ナインもかなりイマイチだったかと。奴らはあの時点であれ程ダメ人間では無いと思います(^^;

そしてマネージャー・・は可愛くていいのですが(人を殴るところとか)、マネージャーに桑原さんの役割も兼ねさせたのは無理があった気も。
キャラ人数を絞るのはいいですが、“デートの後で不屈だけを責めてマネージャーを責めないナイン”の構図になってしまってかなり不自然でした。
また、日の出のキャプテン(名前違ってたな)が単なる悪役だったのも悲しかったなあ。

・・って不満点の方がえらく多いじゃないですか(^^;
「原作は原作! 映画は映画!」なのであまり文句は言うまいとは思ったのですが、(言いまくり)
原作とは別物と言うには原作への依存の強い映画なので結構言ってしまいました(^^;
とは言え、所詮は原作ファンの愚痴ではあります。すみませんすみません(^^;;
これだけ文句を言っといてなんですが、面白かったんですよ。いやホントに(^^;;;

http://www.gk9.jp/

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■CASSHERN(紀里谷和明監督)(2004/05/11)

懐かしのアニメ「新造人間キャシャーン」の実写映画化ですが、
私のキャシャーンの記憶は、フレンダーが変形してたとか、スワニーが映像出してたとか、キャシャーンが虐げられてたようなとか、
断片的な記憶しかないため旧作との比較は出来ません。

と言いつつ一つだけ、造形について、
せめて角が無いと「キャシャーン」には見えないなあ(^^;

比較的先入観なしで見ましたが、
ネット上で酷評されている程に全くの駄目映画とまでは思わなかったですが、
いくらでも突っ込める映画ではありました。

監督はプロモーションビデオ界の人らしいですがとても納得。
映画ではなく長大なPVそのものです。

映像については全てのシーンで特殊な効果が施されていて、私としては正直大変見辛く、目が疲れました。
画面は脈絡なく白黒になりセピアになりイメージシーンになり(監督の中では意味があるのだろうと、一応内容の推測も出来なくもないですが)
時空列もしょっちゅう切り替わりで、非常に目に優しくない映像でした。
戦闘シーンは何が起きているのか読み取れず、
ごく普通のシーンも特殊効果に懲りすぎで、その為に大事なシーンと普通のシーンの印象が変わらない物となり、
全体的なメリハリの欠けた映像になっていました。
常時ハイテンションは平坦と同じです。

音声についても、映画館が悪かった訳ではないはずですが、
役者の発音が聞き辛い上に特殊な効果を被せてくれて、台詞が聞き取れないシーンが多量に発生していました。

全体的に説明不足の割に、無駄にダラダラしたシーンだらけなのも辛かったです。
後30分は切れます。

話も、腑に落ちない点や矛盾点や、登場人物が馬鹿すぎたり考え無さすぎたりが多く、
140分が実にしんどかったです。
救いの無いラストに合わさって大変疲労感が残りました。
内容以前の欠陥が多かったとも。

・・うーむ、そんなに貶すつもりでは無かったのですが(^^;
えーと、ロボット軍団は良かったです。
後、ブライの人が生き生き楽しそうに演じてました。(良かったのはそれだけかい)
主人公側には感情移入出来ませんでしたが、ブライやアクボーンは良かったです。
話は、若い人が戦争は嫌だと思ってくれるならこれはこれでもいいのかも知れず・・・なのだろうか?

フレンダーは「出ていました」の表現がぴったりですな(笑)
スワニーは出てませんが、ベッドが白鳥型だったようです。

http://www.casshern.com/

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■キャスト・アウェイ(2001/03/22)

無人島漂流映画です。

★★★ネタばれ注意★★★
出演者1人、音楽無しの、長い無人島のシーンを退屈を感じさせないところはさすがです。
ウィルソンへの友情もぐっと来ますねぇ。
でもやっぱりこの映画の肝は、社会への帰還後の描き方でしょう。
天使の箱の使い方は、予想はついたけど、すごくいいシーンでした。

★えいが道「キャスト・アウェイ」

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■キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2003/03/24)

長いタイトルだなあ、このさるさる日記はタイトルに字数制限があるのであまり長いタイトルは困るのですが(笑)
というわけで、監督はスティーブン・スピルバーグです。

タイトルは「うふふふふ、つかまえてごらんなさ〜い」「ははは、待てよ、お〜い」
・・・ではなくて、
「捕まえれるなら捕まえてみろ」が正解かと思われます。

★ネタばれ少々

1965年、わずか16歳で“仕事”をはじめ、
パイロット、医師、弁護士と姿を変え、
たった数年のうちに26カ国を飛び回り、400万ドルの大金を荒稼ぎした実在の『天才詐欺師』“フランク・W・アバグネイル”(レオナルド・ディカプリオ)の詐欺の記録と、
彼を追うFBI捜査官“カール・ハランティ”(トム・ハンクス)の追いつ追われつ逃げて逃げられての追跡劇を描いた作品です。

現在は足を洗って“とある仕事”についている“元詐欺師のフランク・W・アバグネイル”本人原作による実話です。

・・・「事実は映画より奇なり」と言いますか、見ていて飽きない、とても面白い映画でした。
犯罪者のくせに妙に憎めないフランクのキャラクターの良さや、彼の意識の変化、家族の話や、詐欺師と捜査官の関係など、
爽快さと心地よさと、切なさも含めて描かれていて、
洒落っ気のあるおかしさもあって、なかなかお気に入りの映画です。
妙に希望を感じて映画館を出られました。

1960年代の時代は、今から見るなら“のどかさ”のある時代に見えます。
今なら小切手を使ってもあんな風には詐欺も出来ないでしょうねえ。(今は今の時代の手口があるのでしょうが)

ところで高校生で20代後半を名乗って騙せるのもなかなか凄い話であります。
日本人から見ると外国人の歳は分かり難いとかはありますが、それは関係ないですしねえ。
実話ですので言っても仕方ないのですが(笑

http://www.uipjapan.com/catchthem/jump002.html

★小説「世界をだました男」の感想

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■キャッツ&ドッグス(2001/10/20)

お茶の間犬猫戦争の話です。
とても可愛くて楽しかったです。

・・・面白かったけど、これ以上とくに語ることが思いつきません。

ディズニーの「アトランティス」の予告を見ました。
ナディアのパクリと騒がれてるのは知ってたけど、画像は始めて見ました。
ありゃどー見てもパクリと言われてもしょーがないですな。

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■ギャラクシークエスト(2001/03/25)

かつての人気TVドラマシリーズ「ギャラクシークエスト(スタートレックが元ネタのよう)」を演じた
俳優達が、TVドラマを「ドキュメンタリー」と勘違いしたエイリアン(=サーミアン)達に
存亡の危機を救ってくれと懇願されます。

なんの実力もないただの俳優達が、悪玉エイリアンと渡り合い、サーミアン達を救うことが出来るのか
・・・という、パロディチックな雰囲気に満ちた作品です。

正直あまり期待してなかったのですが、笑いと現実味のバランスが良く、
好感の持てる、かなり楽しい映画でした。
TVドラマを参考にサーミアンが作った宇宙船は内部もドラマに出た物をきっちり再現した作りになっていて、
なんと「通路」にピストンが飛び出て動いてたり炎が吹き出したりしてるという部分まで
「再現」されていたりします。
(俳優の「これを考えたシナリオライターは死ね」との俳優の叫びには笑いました)

ところで、ドラマでは名称だけの登場に終わり、一部のマニアがどういう代物かを推測していただけの設定
「オメガ13」を、ドラマを電波で受信してただけ(のハズ)のサーミアン達は、
どーやって再現したのだろーか?(私がどっか見落としてたのかも知れんけど)

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■ギャング・オブ・ニューヨーク(マーティン・スコセッシ監督)(2003/01/09)

見た直後は映画に圧倒されてなかなか言葉が見つかりませんでしたが、・・・凄い映画でした。

南北戦争当時のニューヨークを舞台に、民族の闘争と、個人を巻き込んでいく圧倒的な歴史の激動を描いた映画です。
間違っても『世界を変えようとした。この愛のために』とか『許されない愛』とか、そういう映画ではありません、
いや宣伝はそういう売り文句ですが(大笑)
テレビとかポスターとかでの宣伝は大嘘ですので騙されませんよう。ラブロマンスとかデカプーとかで売るような作品ではありませんので。
斧と刃物と棍棒がぶつかり、血と汗と死体の散らばる、生々しく野蛮な争いの映画です。

物語の根底では、
アメリカの先に住んでいる人々(原住民という意味ではない、インディアンを追い出した白人)と、
アイルランドから移民してきた人々の対立や、市民レベルでの南北戦争の姿が描かれています。

奴隷解放の正義の戦争というような位置付けで言われたりする南北戦争も、
奴隷解放側の北軍に属するニューヨークの場合も、徴兵されるのはこの国に着いたばかりの移民であったり、
徴兵を免除されるための金を払えない貧乏人であったりと、
正義もへったくれもない、厳しく不条理な現実と矛盾を抱えているのです。
そしてそれはやがて圧迫された人々の大暴動へと繋がっていきます・・・、
皆が、生きるため、あるいは欲望の為に、正義も悪もなく、己の為に争っていきます。
そこに描かれているのは「過去の出来事」の話ではありますが、まぎれもなく現代の世界でも何ら変わっていない、争う人々の姿でした。
ラストシーンで聳えるニューヨークのツインタワーの姿が実に象徴的に映りました。

ストーリーの本筋は、父の復習を誓う青年(デカプー)と、己なりの信念を持った男の親交と対立を描く話ですが、結局の所彼らは道化のように時代の波にさらわれていきます。

矛盾と野蛮さと勝手さに満ちていながらも、愛さずにいられないのであろう監督の「アメリカ」への思いを感じた映画でした。

正直、私として肯定したい世界感ではありませんし、「映画として面白かったか?」と聞かれると一概には頷けないのですが、
しかし確かに圧倒された映画ではありました。

ところでウサギが哀れでしたよ(゜дÅ)

http://www.gony.jp/

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■キューティ−ハニー(庵野秀明監督)(2004/06/08)

懐かしの永井豪漫画(アニメ)の実写映画化作品。
ひとことで言って馬鹿映画です。
ふたことで言うと大馬鹿映画です。満喫いたしました(笑)

なんといってもアクションの馬鹿馬鹿しさに尽きますな。
噂の「ハニメーション」やら吹っ飛んでいく戦闘員達が気持ちいいこと。

最初、役者の演技が寒くイタく感じたりもしますが、見ているうちに慣れました。
見てる間に感覚が麻痺したと言えるかも知れません。
しかし、感覚を麻痺させれない人には非常に苦痛な映画かとも思いますので、好き嫌いは別れると思われます。
というか、私も1000円で見たので満足していますが、1800円で見ていたら文句を言ってるかも知れません(?)

オープニングのアニメといいハニ−の各種変身といい、昔の原作をかなり意識した作りになっていて、原作への愛情を感じて好感が持てます。
挿入歌でかつてのエンディングが流れるのはなかなか嬉しい演出でした。
一方で現代的にアレンジされている所もありますが、雰囲気を壊しきらない程度に絡められていて、素直に見る事が出来ました。
何故かハニ−がOLになっているのは謎ですが、学生は無理があると判断したのでしょうか(^^;
昔より如月ハニ−の性格が馬鹿すぎな気もしますが、まあいーか。
又、パンサークローのブラッククローやシスタージルが男だったのも謎ですが、
ブラッククロウ様は思わず「様」をつけてしまうほどに蝶ステキだったのでOKです(笑)
シスタージルは・・、紅白を見てるような気になりました。(私は美川憲一と思いましたが妻はジュディオングと思ったとか)

エヴァの中盤といいカレカノの序盤といい、エンターテインメントに徹した時の庵野監督はやはり素直に面白いと思いました。
そういう意味ではクライマックスの決戦も、愛がどうこう言うより素直にアクションで突っ走って欲しかった気がしないでもありません。

ところで、設定が変わっているところも概ね文句は無いのですが、
なんで「Iシステム」なんでしょう。
「空中元素固定装置」の方がインパクトがあっていいネーミングだと思うけどなあ。
やはり「愛」に掛けているのか?
テーマは「愛」なのか??

http://www2.cutiehoney.com/

えいが道を見る

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■CUBE2(アーニー・バーバラッシュ監督)(2003/06/10)

『CUBE』の続編ですが、監督は別の人です。で、感想ですが、
前作の思い出を大事にしたい人にはお薦めし難いかも知れず・・・(^^;

お互い見知らぬ人々が目覚めると5m角の立方体が繋がる部屋に閉じ込められていて、
脱出を試みるが、それぞれの部屋には死の罠が仕掛けられていた。
・・・という骨格は前作のまんまです。
最後に“CUBEの謎が明かされる”というのが一応今回の宣伝文句ですが、それは後述。

★ややネタばれ

異色作と呼ばれた前作の『キモ』はと言うと、
何故そんな事になったのかがまるで分からない理不尽さに不気味さ、
ただキューブの部屋が映るだけで感じられる息苦しい閉塞感や不安感、
ショッキングで避けるに避け難い死の罠、
ロジカルな謎解きの面白さ、そして崇高とも言えるラスト
・・・等々が上げられると思いますが、

今作では、薄暗かったCUBEの部屋はピッカピカに明るく清潔にメイクアップ、
罠は現代のテクノロジーをはるかに超越した『四次元』にSFチックにパワーアップ。
不気味さや閉塞感や原始的な恐怖感はピカーンとクリーンに消えてしまいました。
・・・全然怖くないですよ、ふぅ。

チープだった前作に比べてCGも贅沢に使えるようになったのだなあと思いましたが、
予算が増えれば良い物じゃないと、しみじみ感じました。

他の映画と比べてとか前作と比べてとか言うのは好きではないですが、
この映画は前作あっての映画なので思いっきり比べます。

前作では入る部屋を間違えれば即アウトであったのに、
今回は「ヒント」が無い代わりに即効性の罠も無く、そのため次の部屋に入る際の締め付けられるような圧迫感はありません。
登場人物は特に頭も使わず次々部屋を抜けていくだけ・・・

前作の「ヒント」を思い起こさせる謎も出てはきますが、そのオチのあまりと言えばあまりなしょーもなさ・・・

ラストで明かされる『真実』の陳腐さも、物悲しいものがあります。
謎はやはり謎のままが美しい・・というか、『CUBE』の面白さは謎の理不尽さや分からなさであって、
謎の正体自体はどうでもよかったのだと改めて思いました。

暴力的になるキャラの薄っぺらな壊れ方もなあ・・・

・・・おかしい。感想を書く前はこれほど貶すつもりでは無かったのですが、
書き始めると誉める言葉が出ません。
と言いつつ、前作を知らない人が今作だけを見たらどういう感想を持つのだろうと興味があるのでした。

http://www.cube2.jp/

★えいが道「CUBE」を見る

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■CUBE ZERO(アーニー・バーバラッシュ監督)(2006/01/09)

殺人トラップ立方体からの脱出を描いた衝撃作「CUBE」の3作目で、1作目の前の時代の話です。
ちなみに2作目「CUBE2」は1作目の後の話で、そちらは自分的にはダメダメでした(^^;
(詳しくはで)

なので今作も正直あまり期待してなかったですが、
2作目よりは面白かった気もします。(比較的にはですが)

とりあえず“キューブ”自体が2の明るいピカピカの摩訶不思議4次元殺法キューブではなく、暗いローテク機械仕掛からくりキューブに戻ってるのは個人的には好感。
ただ肝心のストーリーは、あまり良くできているとはゴニョゴニョ・・

1作目であった知恵と機転の脱出劇やら人間関係のドロドロやら絶妙なパズルトリックの要素はあまりなく、
どちらかと言うと「1作目の謎を明かす」方に主軸が置かれています。
しかし、それで納得が行くとか、「なるほど」と手を打つような答えを得られるかと言うとゴニョゴニョ・・
正直“誰でも想像出来る程度の話”以上のものではありません。

まあ、元々“不条理であること”自体が1作目の怖さの要で売りだったのですから、
その「謎を明かす」とやっても1作目の衝撃を容易に越えられるわけは無いのでしょうけどね。
(その意味で「ソウ2」は上手く続編を作ったなあ)

ただ、1作目との繋げ方はちょっと「おお」と思いました。

登場人物達については、改めて「1作目はキャラ配置が絶妙だったのだなあ」と思い出しました。キャラ配置自体がパズル要素になってたからなあ。

前作を観てない人が楽しめるかどうかは微妙な気がしますが、
かと言って前作を観た人にお勧めかと言うともちょっと微妙かも知れず(^^;

http://www.cube-zero.jp/

★えいが道「CUBE」を見る

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■嫌われ松子の一生(中島哲也 監督)(2006/06/15)

原作は未読。

河川敷で遺体として発見された女性の人生を振り返って描いた話。
中学教師だった松子はある事件により学校を辞め、同棲した男は自殺し、ソープ嬢になり、やがてヒモを殺して刑務所にまで入ることになる…。、

悲惨な話なのだけど、実に面白い。でもやっぱり悲惨だ。それでも面白いけど。
悲劇的な女性の生涯をあくまで陰気にならず、明るく不快感少なく見せてくれる手腕と、総天然色な映像の美しさ&面白さはさすがに職人芸。
私としては(私が男であるためか、はたまたあまりに彼女と性格が違うためなのか)、松子の不幸は彼女の場当たりな考えの足り無さと、
男を見る目の無さによる自業自得の面が極めて強いとは思えたし、「殴られても一人ぼっちよりマシ」との心境にも共感はし難かったですが、
それでもリアルなやるさなさと、人としての愛らしさを感じて泣かされました。
(共感が出来るか否かは、見る人の人生経験次第でかなり分かれそうかと)
松子の“あのおかしな表情”も由来を知ればなんとも切ないです。

某人物と松子のすれ違い、
同じように相手を思っていても、その為にかえってすれ違ってしまう哀しさを感じました。
やっぱり相互理解には話し合いが大事ですね。(そういう話でも無い気がするけど)

昭和から平成にかけて切り取られた時代の風景も見所でした。
あんな時代もあったねとしみじみと見てしまいました。
石油ショックでのトイレットペーパー品切れのあたり、
ちょうど今もトイレットペーパーやティッシュが値上げとのことで、妙にタイムリーです(^^;

「まげてのばして」の歌が耳に後々まで頭に残ります。

公式サイト

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■KILL BILL vol.1(Q.タランティーノ監督)(2003/10/27)

説明不要な気もしますが少しだけ解説。


結婚式当日に夫とお腹の子供を殺され、自らも意識不明の重態を負った元殺し屋の女性“ザ・ブライド”(ユマ・サーマン)。
4年ぶりに目を覚ました彼女は、愛する者達を惨殺した元ボス“ビル”と、その手下の“毒ヘビ暗殺団”4人に復讐を誓う。
アメリカから日本を股にかけ、日本刀片手の復讐の旅が始まるのだった・・・


血しぶきと手足が舞い散る、馬鹿馬鹿しさ万点の超B級アメリカンやくざ映画です。
洋画なのにやたらと演歌が似合います。
なお、映画に芸術や哲学を求める人、真面目な人、残虐描写が苦手な人、
外国人から見たおかしな日本描写に耐えられないような人にはお薦めしません。
歪みまくった日本の描写は100%確信犯ですけどね(笑)
(そもそもアメリカの描写も歪んでますし)
日本刀ホルダーってなんですか?(笑)

いやもう、馬鹿で馬鹿で、実に楽しめました。
見た後に残るものは全く何もありませんが、見てる間は実に面白かったです。
ギャグの好みは別れそうですが、登場人物本人は真剣で私の肌には合いました。
ところどころ映像がちゃち臭いいのも味ですなあ。
飛行機にもピアノ線が見えたような・・・(アンテナとかじゃないですよね?)

今回は前後編の前編ですが、来年の後編が楽しみです。

ところで、“ガンダムハンマー”は優秀な武器だったと再認識した気分です(笑)
刀と鎖付き分銅じゃ刀の分は悪いですわな。(漫画「バガボンド」でもやってましたが)
いけいけ夕張、ゴーゴー夕張という気分でした(笑)

ところで2、
この映画にあまり突っ込む気もないのですが一つだけ。
かっぱ死にはヒドイなあ(^^;

http://www.killbill.jp/

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■KILL BILLVol.2(Q・タランティーノ監督)(2004/05/02)

VOL.1とはかなり印象が異なると聞いていましたが、全くその通り。
前作の様な圧倒的なトンデモ血みどろアクションを期待すると拍子抜けするかも知れません。
アニメなどの実験的要素も目立たなくなり、今作は言葉のやりとりに重点が置かれた大人びた映画になった印象でした。
(と言っても、あくまで前作と比べてで、普通の映画に比べれば十分“突き抜けた”映画ではあるのですが)

見た直後は、物足りなさも感じましたが、(不満げな客もいましたし)
後から色々と考えさせられるものが浮かび上がってくる映画でした。
最初は無理にでも一本の映画にまとめるべきだったとも思いましたが、一晩経つとこれはこれでという気も。
驚くほどシンプルな話ですが深さも感じます。

ネタバレ無しではどうにも語り辛いので、以下ネタバレ少々

今作でまず印象的なのは、前作で姿が伏せられていた“ビル”が最初から登場して存在感を見せてくれるところです。
それと、残るターゲット達の少々寂しい末路でしょうか。

前作でイキイキしていたオーレンに対し、その日暮らしの生活に落ちたバドを初め、エルもビルも、どこか寂しさを感じさせて、
それが“ブライド”が組織を抜けた事がきっかけで彼等もまた何かを無くしてしまったように思えて、やりきれない悲哀を感じたわけです。
そして、見ながら“なんとなく”のレベルで感じられてきた“寂しさ”が、映画の終盤“10章”で全ての事の発端が描かれることで、
更に「ガン」と来ました。
事の発端がブライド自身にあったという結末。なかなか衝撃でした。
彼女としてはそうするしかなかったのかも知れませんが、それが引き起こした以後の顛末を考えると、業が深いですよ。

まあ正直、それで教会で惨殺しまうビルもビルだし、こいつらが最初に話し合ってれば・・とも思いましたが、
ビルが話した「スーパーマン」の例え話で、彼女(彼等)が、「変身してヒーローになる」人々ではなく、
最初からそんな世界の人々なのだという暗示が、重く効いてくるのですな。
ビル達がブライドの復讐を認めてるところもですね。

映画は終わりですが、以後も遺憾は残してそうで苦い余韻を感じます。

とまあ、真面目っぽく書きましたが、奇想な修行やアクションはやはり弾けたもので、そちら方面のノリもしっかり堪能出来ました。
“あの”脱出シーンは最高です(笑)

追記)北斗神拳最強(笑)

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■キング・アーサー(アントワーン・フークア監督)(2004/07/20)

『トロイ』を見るつもりで行ったらこちらの先行上映に変わっていました。
ネットの上映案内も当てにならないなあと思いましたが、帰ってからよく見るとページの一番下に変更の案内が書いてるじゃないですか。
くう、騙されたぜ(誰も騙してません)

アーサー王伝説、ではなくて、
伝説の元ネタの一つと言われる実在の人物「アルトリウス」がブリテン王になるまでを描いた、史実を意識した映画、と言うことのようです。
と言っても、私はそのあたりの知識はからっきしですので、どの程度史実に基づいているのか分かりませんが、
そう言いつつエクスカリバーやマーリンやランスロットが登場するのはどうなのだろうとも(^^;
伝説と史実との融合ということなのでしょうか?
ちょっと中途半端な姿勢に感じました。
まあ、元々私は伝説にもたいして詳しくないので(おぃ)、あまり気にしないことにします。

で、映画として面白いかどうかですが、
全くつまらなくは無いですが、なんと言いますか地道です。とゆーか、正直言って地味です(^^;
土曜に見て今日で3日たちましたが、すでに映画の印象が消えかかっている位に印象が薄い気がします。
登場人物の内面や彼らの絆もイマイチつっこんで描かれないので感情移入がし難いです。
というか、誰が誰かとても分かり難い(^^;
ランスロットはガンダム的に剣を背負ってくれてるので分かりやすかったです(笑)
あの背負い方って剣を抜くのが難しそうな気もしますけど。

戦闘シーンは悪くなかったですが、最後の決戦はどの陣営がどこに潜んでいるのか?
位置関係が分かり難かったです。
ただなんとなくグダグダに決着がついてしまったようにも見えかねないのが惜しい気がします。
アーサーが“指揮官として”どこが優秀なのか、映画を通して分かり難いのもちょっとなあ(^^;

中盤の「湖」の戦いはなかなか面白かったです。
又、青白いヒロインは印象的でした。

個人的には馬の頭の武器を活用してほしかったです(笑)

http://www.movies.co.jp/kingarthur/

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■キング・コング(ピーター・ジャクソン監督)(2006/01/24)

凄いらしいとは聞いていましたが、確かに凄い。映画館の大画面で見るべき映画です。
ピーター・ジャクソンは大丈夫か? と言いたくなる程の凝りっぷりと拘りっぷりが凄すぎます。
見終わった後はしばらく呆然としてしまいました。

実は昔の映画(オリジナル、リメイク1作目)はまともに見た覚えが無いのですが(TVでチラリくらいかと)
(むしろリメイク1作目の頃に子供向け雑誌に載っていた漫画版が印象に残ってたり)(「クイーンコング」は見たんですけどね(笑))、
それでも監督の旧作への強い愛を感じる映画でありました。
3時間超という大作ですが、ドラマ面、アクション面ともに飽きさせるところが無く、時間の長さが全く気になりませんでした。
恐るべしピーター・ジャクソン。

ストーリーは今更説明の必要もない、極めてシンプルな話です。
そのシンプルさ故に、コングやヒロインのアン、脚本家ドリスコル、映画監督カールといった人々の「ドラマ」や、縦横無尽な「アクション」の迫力が、
より力強く堪能出来たかと思えます。

メインとなるコングとヒロインの間には、獣と人ゆえに「セリフ」は殆ど発生しません。
それ故にナオミ・ワッツとコングの“演技”に集中して堪能することが出来ました。
物言わぬコングの目と顔の表情力の豊かさには本当に感情移入してしまって、ラストの切ないこと切ないこと。

ジャンルで言えば“美女と野獣”の恋愛映画と言えますが、個人的には“恋愛”の要素よりも“共感”を描いていると感じました。
夕陽や朝日を前にしての「美しいものを分かち合える2人の姿」はただただ感動です。
美しいなあドモンよ(違)
島でのコングの同胞と思われる者達の頭蓋骨の描写からも、コングの孤独を感じられて、彼は「分かり合える仲間」が欲しかったのだろうなあと思えました。

そしてこの映画の肝であるアクション描写のとんでもないこと。
激走する人と恐竜、上下縦横無尽の恐竜戦、上空から俯瞰する摩天楼での空中戦などなど、
「ロード・オブ・ザ・リング」でも見せたアングルの冴えとアクションの迫力が素晴らしかったです。
恐竜の描写などは最新の学説による“リアルさ”よりもむしろダイナミックさを優先されたようで、昔ながらのケレン味が優先された描写がされていて、
それが映画にとって効果的に機能していて楽しめました。
最初にも書きましたが、これはやはり大画面でこそ堪能すべき映像だと思えます。

ドラマ面について、アンやコングの他に忘れてはならない人物がいました。
映画監督のカールです。
もうひとりの主役とも言えるこの人の人物像はとても興味深かったです。
コングを都会に連れ帰る、「悪役」の立場にある人ですが、彼が単なる悪役として描かれていない所に深みを感じました。
破天荒な行動も「映画を愛する故」のことだと見ていて感じられて、
何故彼に部下がついてくるのかが理解出来る、(問題人物ではあれ)魅力ある人物として描かれているのがいいですね。
見ていると、「何故彼がコングを連れて来ざるを得なくなったのか」のも納得出来ます。
『彼は愛する物を壊さずにいられない』との、ある人物のカールを評しての台詞は哀しさと共感の入り交じった名台詞でありました。
それを受けてのドリスコルもいい。
DAY FOR NIGHTのFさんも感想で書かれていましたが、カール以外にアン、ドリスコルをもショービジネスの世界の住人として位置づけて、
ドリストル達もカールの心情や“芸人の性”を窺い知れる人物としたのは上手かったなあと思います。)
ところでこのカールを見ていると、やっぱりどうしてもピーター・ジャクソンが自分自身を投影している人物なのだろうと思えてならないですが、
どーなんでしょう(^^;

私としてはこのカール、とても好きなキャラですが、
ただそれでも、最後の台詞を聞いた時には一瞬「お前が言うな」とつっこんでしまいました(笑)
後から考えると色々深みを感じる台詞だとも思うんですけどね(^^;

それにつけても…、ヒロインの身体の頑丈なことよ(笑)
普通だったら何回死んでることか;

余談1
感動して泣きながらも、
「範馬勇次郎だったら生身でコングを倒せるかなあ」とか思ってしまう自分がちょっとイヤ(^^;

余談2
コングの毛はふさふさで登りやすそうでした。
この先「ワンダと巨像」をやる時に、更に切ない気分になりそうだ(^^;

http://www.kk-movie.jp/top.html

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■金の国 水の国(渡邉こと乃監督)(2023/1/29)

「金の国水の国」を観る。良い映画でした。
今の時代だからこそ刺さる内容だったかと思いました。やはり何事も平和が一番ですよ。

原作既読ですが、細かい差異はあれど原作には結構忠実な出来だったかなと。
「マロニエ王国」もいつかアニメ化してくれてもいいんですよ…。(まだ少し早い気もするけど)

クライマックスでは「屋内! 早く屋内入ろうぜ!」と思いました。あの高さは怖いよ…(^^;

主人公2人が良いキャラですが、サラディーンやライララさんといった人達もいいですね。
そして、ピリパッパの配下だったヒゲの人が味方してくれるのがいいですよ。

ラストは子犬だったルクマンと子猫だったオドンチメグが大きくなってるところがいいです。
あれは10年くらい経ってるんですかね。
50年かかると言っていた水路の建設ですが、両国の協力が成立して工事も進んでいて、ラストシーンの雰囲気からするとあと数年ぐらいでいけそうですかね。

公式サイト

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■銀の匙 Silver Spoon(吉田恵輔監督)(2014/3/8)

映画「銀の匙」観て来ました。

てっきり原作の春の巻、夏の巻くらいまでの話をやるのかと思ったら、入学から夏休みバイトに豚丼エピソードを経て、駒場問題にエゾノー祭までやっちゃってと、かなりの高速展開でした。
かなり改変が入っているし、キャラも削られていたりしますが、2時間の映画としては割とまとまっていて悪くは無かったかと。一本の映画として締めるためにやや終盤のご都合主義が強い気はしますが(^^;

ストーリーの改変は終盤以外はそれほど違和感は大きいわけではありませんが、キャラのイメージや全体の印象として「銀の匙」らしさは、やや少なかった気がしなくもありません。
何と言うか、一言で言って、やや暗めです。

原作では長期間の間にあれこれと八軒の精神テンションも上がったり下がったりしてますが、映画は2時間の中盤や終盤を「上げる」ために八軒のテンションがなかなか上がりません。
まあ原作でも消して「明るい」キャラというわけでは無いですが、八軒の妙なガッツ精神や人を寄せ付けるお人好しさの描写が少なめで、漫画やアニメでの「八軒らしさ」とは大分印象が違うかなと。
あと、印象の差としては「ギャグが少ない」のが大きいかなあ。

タマコは割とイメージぴったりでした。それほど出番が多いわけではないですが。
駒場は、もうちょっと筋肉が欲しいと言うのは無茶ぶりでしょうか。そもそも野球やってるシーン全然無いですけど。
副ぶちょーは出てましたが、八軒とも部員とも全然絡まないのが残念です。

相川や西川は存在自体消されたのが痛いですな。痛ソリはモブ女子が描いちゃってましたし。
別府は、話にも八軒達にも大して絡まないですが体型だけで別府だと分かりますな。

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■クイルズ(フィリップ・カウフマン監督)(2001/07/22)

“クイル”とは”羽ペン”のことです。

★★★ネタばれ注意★★★
『サディズム』という言葉の元ともなったフランスの作家”マルキ・ド・サド”
彼の作品は、ひたすら人の官能(エロ)と悪徳を書き綴ったものだった。

ナポレオンの体制下、わいせつの罪で逮捕されたサドはシェラントン精神病院に収容されていたが、
理事長クルミエ神父の人道主義的方針と、サドの金の力もあり、幽閉状態とは言え、
サドは極めて快適な暮らしを送っていた。

あまつさえ病院内で書き上げた小説を外部に送り出し、「作者不明の小説」として出版。
その本はたちまちベストセラーになりナポレオンの目にも届いてしまう。
作者不明の本と言っても、誰が書いたかはもろバレなのだ。
ナポレオンは精神病の権威(とは名ばかりの拷問主義者)のコラール博士を新院長として
シェラントン精神病院に差し向ける。

小説を書くことを禁じられ、紙もペンも取り上げられるサドだったが、
あの手この手でとにかく作品を書いてしまう。
彼にとって書くことは呼吸するも同然だったのだ。

やがて書く道具になりそうなものは根こそぎ奪われ、服さえ剥かれたサドは
それでもある方法で作品を残そうとするが・・・・・
それは悲劇の始まりでもあった。
★★★

人の悪徳とエロ、血なまぐささの漂う作品。小学生は見ちゃ駄目な作品。
でも非常に面白かったです。

彼の作品に触れることで、
周囲の様々な人の本性(サド自身も含めて)が剥かれていく展開がなかなか見せてくれます。
特に神父は注目ですね。

ラストまで見てタイトルの意味が分かりました。

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■クイーンコング(フランク・アグラマ監督)(2001/10/06)

タイトル通り、キングコングのメス版です。
さらわれるのはヒッピーの歯がきら〜んと眩しいにいちゃんです。
上陸するのがイギリスなのでコングはビッグベンに登ります。

1976年につくられた、キングコングの便乗映画です。
当時公開されることなく、長年日の目を見ることの無かった映画ですが
何故だかこのたび日本で、広川太一郎、小原乃梨子(のび太)達による
日本語吹き替えバージョンとして公開されてしまいました。

はっきりいって誰もが予想するとおりの馬鹿映画。
女性解放の時代背景を反映した映画とも言えますが、
ネタだけの映画といっていい代物でもあります。
超翻訳もあってなんか変な楽しさもありますし
興味を持った人は見てもいいかも知れません、
でも、見なくても人生に何の損もありませんな。

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■グエムル 漢江の怪物(ポン・ジュノ監督)(2006/09/07)

監督・脚本は「ほえる犬は噛まない」「殺人の追憶」のポン・ジュノによる韓国怪獣映画で、
コメディとシリアスの混じった独特の持ち味は健在です。


観光地である漢江(ハンガン)の河辺にいきなり怪獣が現れて人々を襲いまくり、ダメ親父の主人公の中学生の娘を丸飲みしてしまう。
怪物がウイルスを保有しているとして隔離されるダメ親父な主人公や家族達だったが、やがてダメ親父な主人公の携帯に娘から助けを求める電話が入る。
頼りにならない軍や警察を尻目に一家の奮闘が始まるのだった…
という話。


まあB級です。紛れもなく。そしてなかなか楽しいB級です。
怪獣や家族愛やアメリカ批判や社会問題やらがアレコレと入り混じりまくっていて、映画としては迷走しているとも感じられたり、
中盤がやや冗長で繋ぎが悪くダラダラしたりもしましたが、
エンターテインメントとしては頑張っていてまずまず十分面白い映画かと思いました。

怪獣はホルムアルデヒドで突然変異した両生類だか爬虫類だかよく分からないバケモノです。、
乗用車程度の「怪獣」と呼ぶには小さめの大きさですが、人間と組み合わせて画面に収めるには手頃なサイズで、
「臨場感のある恐さ」を演出するには大きすぎない適切な大きさだと思いました。
あのくらいのバケモノがごく普通の町中で暴れる様子は、いい意味での“日常性を残した違和感”があって絵的に楽しかったです。
品が無く、かつ気持ち悪すぎないデザインは良いものかと思います。
あまり強い怪獣では無いですが、なにせ怪獣に立ち向かうのが「単なる家族」ですから、この位の相手がちょうど良いのではないかと。

全体的になんと言いますか独特な味のある作品で、
主人公のダメ人間っぷり(親父が死んだ理由は酷い)や家族たちのヘタレっぷりや不死身っぷり(例外あり)などは、
いきすぎた演出がいっそ清々しい程です。
活動家が火炎瓶で怪獣に対抗するあたり(そして対抗しきれないあたり)がまた。
警察やアメリカの無能っぷりや肝心なところでの登場しないっぷりは笑えるほどでした。露骨だなあ(^^;

■心底どうでもいい話ですが、このタイトルを聞いてると活用形とか考えたくなりますね。
ぐえむらない・ぐえむります・ぐえむる・ぐえむるとき・ぐえむれば・ぐえむれ!

■「夜中に女子中学生を与えてはいけない…」
凶悪なぐえむりんになってしまうっ(;゚д゚)

■映画を観た後で知りましたが、WX3パクリ疑惑なんてのが出てますね。真偽は知りませんが。
WX3は観ていて、パトレイバーもサンデー連載時から読んでいましたが、観ている間は全然思いつきませんでした。
話の方向性は真逆くらい違うしモンスター設定も定番のものだし、
デザインは言われてみれば確かに似てますが、がなかったし(そこかよ(・e・))

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■グッド・シェパード(ロバート・デ・ニーロ監督)(2007/11/06)

1961年のピッグス湾事件での失敗によりCIAの情報漏れが疑われ、CIAは存亡の危機を迎える。
作戦の指揮をとったCIAベテラン諜報員エドワード(マッド・デイモン)は自分の元に届いたテープと写真を元に調査を開始するが…、という話。
主題としては仕事(国家)と家庭の板挟みになっていく男の悲劇を描いた映画です。
ちなみに『グッド・シェパード』とは『良き羊飼い』の意味だそうで、国家の羊飼いということか。

正直前半は地味で淡々としすぎた展開で眠くなりましたが(167分と長い映画ですし)、中盤以降は段々話に引き込まれていきました。
現在(1960年代のピッグス湾事件以後)と過去(1940年代のCIA創設時付近以後)という2つの時代を交互に進めながら事の真相に近づいていく構成が面白い、よく出来た作品です。
ただ、面白いことは面白いですが、非常にダウナーな気分になって落ち込む映画でした。
下手すれば人間不信になること請け合いです(^^;

とりあえず、ああいう仕事につく人は家庭を持つべきではないなと思いました。
人に人としての幸せを追求するなというのも酷な話なのですが、それだけに根本的に"ああいう仕事"の『無理さ・不自然さ』を感じさせられます。
と言うか、秘密の話をオープンな場所でするなよと思った(^^;

マッド・デイモンの陰鬱な仏頂面がとても印象的で、作品にとって効果的だったと思います。

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■グッドナイト&グッドラック(ジョージ・クルーニー監督)(2006/06/01)

1950年代のアメリカでの、共産主義者を告発する「赤狩り」の時代、
赤狩りの急先鋒のマッカーシー上院議員に目を付けられれば問答無用で共産主義者と決めつけられ失脚を余儀なくされた恐怖の時代に、
TV番組「シー・イット・ナウ」上でマッカーシーを批判したCBSのニュースキャスター「エド・マロー」と番組スタッフ達の戦いを描いた、実話を元にした映画です。
ちなみに「グッドナイト&グッドラック」は番組の最後でエド・マローが言う挨拶です。

映画はモノクロームで50年代の世界を再現するように描かれ、
決してドラマチックに大きく盛り上げたりはせずに淡々と描写されます。
その静かな描写ゆえに、逆に時代の狂気性や彼等の熱気が迫力をもって感じられる映画となっていました。名作です。

ここで描かれる出来事については、あまり懇切丁寧な説明がされている訳ではありませんが、
映画を見ていれば大体のなりゆきや時代の空気は掴めるかと思います。
ただ、それでもやっぱりある程度は予習をしていった方がいいタイプの映画だとは思います。

ジャーナリズムの良心や正義という物は、正直、今の世の中では素直に信じ難くなってしまったものですが、
そんな今の時代だからこそ意味がある作品だとも言えます。(世の中の状況からしてもですね)

ところで、ひとつだけ難点を上げると、
モノクロームの画面は時代の空気を感じさせてくれて良いのですが、
「字幕」が背景にとけ込んで読み難い場面がかなりありました;
字幕の出る位置を出来るだけ画面の暗い位置に移動する配慮は見られましたけど、
正直それでもかなり辛かった。
もうちょっと何とかならないかなあ。

公式サイト

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■グッバイ・レーニン!(ヴォルフガング・ベッカー監督)(2004/03/30)

ベルリンの壁崩壊1ヶ月前の東ドイツで、一人の婦人が心臓発作で倒れる。
夫が西ドイツに亡命して以来、西側を嫌悪し、バリバリの社会主義派として国家への貢献に傾倒してきた彼女だったが、
彼女が8ヶ月の昏睡状態から目覚めたとき、ベルリンの壁は崩壊し東西ドイツは統一され、彼女が愛した東ドイツの社会はすっかり変わってしまっていた。

医者は彼女の息子に言う。「彼女にショックを与えてはいけない。今度強いショックを受ければ命が危ない」と。
息子は母のために、『社会が何も変わっていない』嘘をつくことを決意する。

古い時代の服をかき集め、資本主義化により輸入物で溢れた食品はゴミ箱から探した昔のビンを消毒して移し替え、古くからの知り合いにも芝居を頼み、
テレビの放送も古いビデオを調達してごまかし、さらにはビデオ編集の得意な友人と組んで嘘のニュースを捏造しと、彼の苦労が始まる・・


予告ではコメディ色が強そうな印象でしたが、笑わせつつも色々考えさせてくれる、しみじみとしたいい映画でした。

ベルリンの壁の崩壊ってほんの15年前の事なのですね。
アレは本当に、前触れもない突然の出来事だったと覚えています。
これまで信じていた生活が足元から突然崩れる状況というのは、想像はしても中々実感はし難いですが、
映画を見ていると人の順応性の高さにおかしさを感じつつも驚きます。
戦後復興期の日本はこんな感じだったのだろうかと想像しました。

先に「考えさせられる映画」と言いましたが、おかしい所はかなりおかしく、嘘のほころびが出るたびに更に大きな嘘をつかざるを得なくなっていく息子はなんとも爆笑というか、苦笑してしまいました。

真面目に考えれば、母にショックを与えない為に最初に状況を隠す事は分かりますが、
いつまでも隠せるものではなし、又、騙したままで母を死なせるのは、その方が非道いとも思えます。
段々「母のため」と言うより自分の為に嘘を重ねていく息子が滑稽で、ちょっと悲しいですな。

母は最後まで本当に息子の嘘に騙されていたのか、途中から気付いていたのか、映画では明確にはされませんが、
おそらく母は最期は分かっていたのだと思っています(ララとの会話や、その後1時間に及ぶ■との会話などから)
最後の嘘ニュースを流すシーンで、テレビではなく息子の方ばかりを見ている母の視線が印象的でした。

http://www.gaga.ne.jp/lenin/

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■雲のむこう、約束の場所(新海誠監督)(2004/12/06)

「ほしのこえ」で鮮烈な印象を残した監督の新作アニメ作品で、監督初の長編物(91分)です。
音楽や声を除いてほぼ1人での制作だった「ほしのこえ」に対して今回はスタッフも増えていますが、
ジュブナイルSFとしてのテイストは変わらず、
そこで描かれる風景の美しさは相変わらず溜め息物です。
どこにでもありそうな風景を描いても何故にあれほど魅力的に描けるのやら、実に刺激になります。
「駅」の情景も刺激的でした。水の使い方が良いですわ〜

作品としては、実験的な部分も感じましたが、実にストレート真っ直ぐな青春物でもあり、
はっきり言ってかなり照れくささや青臭さ、理想や若さを感じたりしますが、デビュー間もない時期で無ければ描けない貴重さのある作品とも感じました。
私的には少々冗長さを感じてもっとテンポを上げて欲しいと感じると同時に、
舌足らずさ・描写不足も感じましたが、
未完成さを感じる部分も青春物としては或いはふさわしいかも知れないとも思いました。

テンポや印象の鮮烈さについては前作「ほしのこえ」が上と思いますが、そういった部分で25分物で説明部分を大胆に切り捨てて主役2人の描写に絞り込んだ「ほしのこえ」と比べるのは酷ですね(^^;
ただ、前作では切り捨てていた状況説明的な部分を今回はそれなりに出しているのですが、
その部分には少しばかり薄さを感じてしまって、いっそもっと切り捨てても良かったのではとも感じました。
とは言っても90分クラスの作品でそれは良くないですかねえ。うーむ

今作は「ほしのこえ」以上に人によって好みが別れそうな作品とも思えます。
(おそらくは)SF要素でも恋愛要素でも、監督の好みが全面に出ている作品なので、それに乗れるか否か、登場人物の心情にシンクロできるか否かでかなり評価・好みが別れそうに思います。

私はと言うと、SF部分に関してはやや唐突に感じもしましたが、しかし、ややこしそうな事を言っていても、描きたいこと自体は極めてシンプルだとも感じました。
身も蓋もない言い方をすれば眠り姫を助ける騎士の話を青春物としてやりたかったのだな、と。

恋愛物としては、えーと、非常に照れるというか、理想に寄りすぎて現実味が薄いというかで、少々乗り損ねた感があります。
ぶっちゃけヒロインが“男の子の理想の女の子”的に描かれすぎていてちょっと乗りにくかったのかと。

「ほしのこえ」は素直に乗れたのですが、
個人的な好みで言えば今作はちょっと人物(ヒロイン)の描写が演技過剰に見えたのですよ。
もう少し抑えた演技の方が良かったかも、と思いますが、
この辺は完全に単なる好みの問題でしょうか(苦笑)

蛇足ですが、予告編で使われていたシーンがかなり使われていなかったりしました。
それだけ試行錯誤したのだろうと思いますが、サユリの360回転のシーンなどは非常に好きだったので無くなっていて残念です。

ごちゃごちゃ書いてしまいましたが、色々話したくなる作品なのだとも言えます。
監督の今後の活動には素直に期待で楽しみにしています。

新海誠氏サイト:http://www2.odn.ne.jp/~ccs50140/
映画公式サイト:http://www.kumonomukou.com/

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■クライム&ダイヤモンド(クリス・バー・ヴェル監督)(2002/11/05)

場末のホテルの一室で、一人の男“フィンチ”が椅子に縛り付けられ
殺し屋“毒舌ジム”に銃を突きつけられていた。
だがフィンチは自分が毒舌ジムのターゲットではないと主張する。
実は毒舌ジムは強度の映画・名画ファンだった。
毒舌ジムは、いい話を聞かせてくれたら命を助けてやると約束する。
フィンチは話し始める・・・
「物語を聞かせよう。いい話だ。それで何もかも分かるさ。
 ダイヤ強奪事件があって、刑務所脱獄があって、女がいた・・・」
「物語の舞台は?」
「ニューヨークだ」
「ニューヨークロケは高くつく。“とある都市”にしよう。」
「物語の出だしは回想シーン? いいね、回想シーンは大好きだ」・・・

フィンチが語るダイヤをめぐる物語と、
随所で名画のセリフでつっこみを入れる殺し屋毒舌ジムとフィンチのやりとりとで進んでいく話です。
サスペンスとロマンスとコメディを足して割って、名画へのオマージュをふりかけた奇妙な映画であります。

フィンチが語る物語はかなり典型的な話だし、その辺での新鮮味はないのですが、
変人の殺し屋とのやりとりがベースにあるため、なんとも不思議な、とぼけたおかしさのある映画になっています。
凄い!とか、傑作だとかは口が裂けても言えませんが、
愛嬌のある映画で私は結構好きです。

作中で語られる“名画”については、残念ながら私はほとんど見てない作品ばかりで
イマイチ元ネタが分かりませんでしたが、さほど問題はありませんでした。
でも元ネタを理解してる方がもっと楽しめるでしょうねえ。

殺し屋“毒舌ジム”のキャラクターが阿呆すぎて実にいいです。味ありすぎです。
ラスト付近では肩を震わせて笑えてしまったですわ。

http://www.gaga.ne.jp/crime-diamond/

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■クラッシュ(ポール・ハギス監督)(2006/03/09)

まずはアカデミー賞めでたやです。

クリスマス前のLAを舞台に、ある自動車事故を介して様々な人々の運命の交錯を描き出す群像劇です。
「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本を担当したポール・ハギス氏の初監督作です。
複雑に絡む人間関係を描いた手腕が見事でありました。

多数の人々が絡み合う群像劇らしいという認識以外は前情報無しで見ました。
これまで何度か書いていますが、映画館で新鮮な感動を味わいたい為、事前には極力情報は入れないようにしています。その為、予習しておいた方がいいタイプの社会派映画だと困ることもあるのですが(^^;)、今作は大丈夫だったかと。普遍性のある問題と思えますし、映画自体分かりやすく描かれていると思いますので。

で、なるほどああいう話だったのですねえ。
様々な人種、階層の人々が住む街を舞台に、差別と偏見と銃の国の姿を描き出した社会派作品でした。
一つの悪い出来事が他の人に影響を与えながら連綿と負の連鎖が続き、人々がエゴイズムむき出しにヒステリックにぶつかり合う前半はやりきれない陰鬱な気分になりましたが、
それでもグイグイと引き込まれて目が離せない映画でありました。
終盤の展開はやや都合が良すぎる部分も感じましたが、それでも救いあり苦みありの各々の展開は面白く見られました。シビアさと甘さを備えたいい映画です。
1人の行動が他の人に次々影響を与えていく様は、社会の中にいる自分の姿を見直さねばとの警告を与えられたように感じました。

見ていて「おまえら簡単に発砲しすぎ」と思いましたが、現実もあんなものなんでしょうねえ。
と言うか、現実の方がはるかに救いが無いのでしょう。

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■グリッドマン ユニバース(雨宮哲監督)(2023/3/25)

「ユニバァァァァァス!!!」
…ユニバースと聞くとハリー・オード大尉を思い出しますね。

グリッドマン ユニバースを観ましたが、実に「全部のせ」な映画でした。
キャラもドラマもバトルも、やりそうな事、やって欲しいかった事を余さず全部やっちゃってますね。カオスですね。「いいぞもっとやれ」と思えてとても満足しました。

以下ネタバレ注意。

「中身がグリッドマンではない裕太」が描かれるのは今回が初と言っていいはずなので、どういう風に描かれるのかと気になっていましたが、
…「SSSS.GRIDMAN」で描かれたグリッドマン裕太と全然変わらなかったですね(笑)
TVシリーズの裕太もグリッドマンが裕太の内面に影響を受けた姿だったのだろうから、キャラが変わらないのも自然な事かもですが、おかげで裕太に感情移入しやすくて良かったです。

ダイナゼノン側で気になっていたのは当然ガウマ隊長がどうなったかでしたが、ダイナレックスと一体化したのはTVシリーズラストで分かっていましたが、人としての姿でも登場してくれて良かったですよ本当に。
キービジュアルでもネタバレ防止でガウマの姿が無かったので、登場するとしてもずっとダイナレックスの姿なんじゃないかと思っていました。人間大のダイナレックスが出るんじゃないかと思ってました(笑)
しかし、ガウマが「新世紀中学生」入りしているとはビックリでした。2作品のキャラをどう出会わせるのかと気になっていましたけど、(非日常サイドのキャラは)既に仲間として出てくるとは。
裕太や蓬といった一般人サイドのキャラ達の出会いは、割と雑ではありますね(笑) 裕太と暦が風呂で出会ったのは笑いました。

そして、その後が気になっていたもう1人と言えばアカネなのですが、何らかの出番はあるかと思っていたものの、まさかあれほどガッツリ登場して裕太達の世界にもやってくるとは思っていなかったですよ。
しかも魔法少女的な変身はするわ(笑)、現実モードの姿もきっちり映すとは。現実世界で何をやってるのかと思ったら学校か地域かの清掃活動だったんですかね。同級生(?)とちゃんと交流出来ているようでホッとしました。
アカネとアンチ(ナイトくん)の会話シーンは良いですね。両者の成長を感じますね。髪ワシャワシャがいいですね。
アカネは六花とのシーンも期待していたけど、言葉は交わさないあの僅かな接触がエモいですね。いいですね。

ラブコメ方面もよかったですね。
裕太と六花は、告白シーンから赤くなって悶える2人からのエンディング入りが最高でした。裕太達と蓬達の別れのシーンでの「まだ付き合ってないんだって」で六花が赤くなってたシーンも良いですね。
蓬と夢芽はTVシリーズ最終回で既にラブラブカップルになっていたので今回も余裕のカップルっぷりでしたが、随所で夢芽の「蓬大好きっ子」っぷりが見えるのがいいですね。
そして「カニ」で家にお呼ばれすることになって、“あの”夢芽が真っ赤になっていたのが素晴らしいですね。
なかなか照れとか見せなさそうな、クール系(?)な女子が本気で照れてるところは良いものです。

TVシリーズ以後、裕太がずっと六花に告白できなかったのはヘタレではありますが、グリッドマン時代の記憶が無いのに(自分が何かしたわけでも無いのに)棚ぼた的に距離が縮まっているという状況では、踏み出せなかったのも仕方無いかなと。
六花の「お兄ちゃんオチ」は、まあ読めました(笑)
兄がいるって情報はTVシリーズかどこかでも出てたっけ(たしか)

ガウマ隊長とガウマ隊の再開は良いものでしたよ。エモいですよ。再開出来て良かったですよホント。ガウマに対してもゴルドバーンに対してもちせの反応が良くていいですね。
今度は「ちゃんとしたお別れ」を言えた、ガウマと蓬達の別れは良いシーンでした。そしてホロリとさせた後での「ガウマからもらったカニ」に対しての「美味い?」「普通」オチに吹きます。
ガウマが一体化して自立行動していたダイナレックスに蓬達が乗り込んで(食われて)ダイナゼノンになるところは燃えました。

「人として守るべきもの」の「約束」と「愛」に続く3つ目がついに明らかになりましたが、まさか「賞味期限」だとは…(笑)
いやまあ生きていく上で大事ですけどね賞味期限。賞味期限を守って生きていきたい。

ガウマの「姫」が登場しましたが、予想外に豪快と言うか明るいキャラで意表を突かれました。
あれは、復活したと言うか、世界がカオスでおかしくなっていたからこその一時的な復活ってことだった…のでしょうねえ多分。

ダイナゼノンでのナイトくんと2代目ちゃんは「数年経った姿」なのかと思っていたけど、そういうわけでも無かったんですかね? 世界移動で勝手にあの姿になっていた???
人の姿のままで巨大化する2代目ちゃんにはビックリでした。…て、GRIDMAN本編でもアノシラスちゃんとして巨大化してたか。

暦が無職になってるのは吹きました。就職したはずなのに何やってるんだお前(^^;

印象的だったバイクの人は、元の特撮版の人だったりするのだろうかと思いましたが、やっぱり電光超人グリッドマンの主役の人が声を当ててるのね。

今回の事態がグリッドマンの能力のせい…と言うか、能力を利用されたと言うのはヒーローとしてかわいそうだったかなと。
グリッドマンが裕太に負い目があったあたりは、人間くさいヒーローだなあと思いました。さすがTVシリーズで裕太自身をやっていただけあります。

ジャンクに飛び込んでいく裕太&新世紀中学生&ガウマに対するちせのリアクションが素晴らしいリアクション要員っぷりでした。いい仕事です。

バトルシーンは、事前に公表されていた新デザインのグリッドマンに加え、フルパワーグリッドマンとカイゼルグリッドナイトの武器交換だとか、グリッドマンとダイナゼノンの合体だとか、
グリットナイトとパワードゼノンの合体だとか、アレクシス・ケリヴのヒーロー化とか、巨大化2代目ちゃんと戦艦が合体したメカアノシラス(?)とか、やりたい放題のてんこ盛りにも程がありました。ボリュームが凄すぎる。

いやー、面白かった!

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■グリーン・ディスティニー(2001/07/23)

DVDで見ました。 

舞台は昔の中国、
「碧名剣」こと「グリーンディスティニー」を巡る人々の戦いと愛の物語です。

とても美しい映画でした。
砂漠を走る馬上での切り結びのスピード感、
竹林での戦いでのしなる竹の優美さ、
そしてラストシーン、

・・・ちくしょー、映画館で見れば良かった。

予告を見たとき、マトリックスアクションもどきかと思って印象が良くなっかったこともあり、
結局上映中は見損ねてしまったのです。とほほ
反省。

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■クローバーフィールド HAKAISHA(マット・リーブス監督)(2008/04/12)

予告を最初に見たときに「これはネタバレされる前に観るべき映画っぽい」と思ったので、
以後は徹底的に情報をシャットアウトしていました。
おかげで無事に  映画だと知る前に観ることに成功。大正解でした。
(劇中の登場人物と同様に)情報無しの状態で見てこそ100%楽しめる映画かと思います。
ある意味ワンアイデア映画ですし、映画のジャンルを知ってから見るのでは楽しみ半減かと。

なので、未見の人は以下の感想は読まない方がいいと思いますが…、
ただ、「前情報無しで見るべき」映画でありながら、結構好みが分かれそうなのが困りものでしょうか。

とりあえず、女性よりは男性向けの映画だと思います。
あと自分は平気でしたが、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のような「ハンディカメラ手振れブレブレ映画」なので、酔いやすい人にはお勧めしません。

以下、ネタバレ注意


映画はニューヨークが壊滅するほどのある大事件に対して、
(これまたブレアウィッチのように)一市民がハンディカメラで撮影した映像を第三者が再生した内容になっています。

徹底的に「何の予備知識も無い一般人」の目線(映像)で描写されますので、
“そこで何が起こっているか”もなかなか分からないし、分かり易い説明も一切ありません。

だ が そ れ が い い。

実際事件に巻き込まれている渦中の人にとっては事件の全貌など(後にならなければ)知ることは出来ないものなのですから、
疑似体験ムービーとして、大変に臨場感を楽しむことが出来ました。
ぶっちゃけ、最後まで見ても、明確な謎の解明なんてされないのですけど、
“よく分からないからこそ良い”、というタイプの映画です。

で、
以下、更にネタバレをはっきり書きますと


「ちゃんと予算をかけて、コメディ色を廃して真面目に作った『大怪獣東京に現わる』」ですね。
或いは「一般市民視点で描いた『GODZILLA』」と言えば直接的でしょうか。(場所もニューヨークですし)
「(元)男の子向け」で「怪獣映画に慣れた日本人向け」の映画かと思いました。

とは言え実際には、1998年に“アメリカ最強映画”として撮られたGODZILLAとは決定的に違う映画になっているのですが、
それはやはり、2001年の9/11以後に撮られた為でしょうね。
“自国本土に理不尽な被害が出る”ことが実際にあり得ることをアメリカが実感したからこそ出来た映画なのでしょう。
怪獣が倒されることなく理不尽に終わってしまうあたり、ダークな臨場感を味わったままで劇場を出ることが出来る映画になっていました。

以下は気楽なツッコミとか。
・カメラマンの空気の読め無さっぷりがリアルに嫌だ(笑)
 まあ、こういうキャラクターだからこそ、あの状況であそこまでカメラを回し続けられるんでしょうけど。
・普通あんな状況で、あそこまで撮影なんか続けられないですよねえ。(初めてカメラを触った素人のくせに)何というプロ根性!(笑)
・まさに『彼は最後までカメラを離しませんでした』の言葉を体現したような男だ(笑)
・プチ怪獣(或いは怪獣についてた蚤?)はレギオンぽかったですねー。舞台も地下鉄線路だし。
 エンディングといい、やはり日本の怪獣映画を意識してるんでしょうねえ。
・ラストの映像が皮肉だなあ。
・しかし、ラスト映像で「飛沫」が映っているらしいのは、帰ってから人様の感想を見るまで気付かなかったですよ。うぬう。
・序盤、「事件」が起きるまではちょっと退屈しましたが、それも「映画全体の臨場感」を高める為には必要なものだったと思います。
 そのあたりで人間関係も分かるわけですし。
・あー満足した。

・でも続編はいらないなあ。これ一本で完結してるじゃないですか。
・怪獣の正体とか怪獣を倒せたかどうかとかは正直この映画にとってはどうでもいい話だと思います。
・この映画の主人公は博士でも軍人でも政治家でもないし、あの怪獣は一般人にとっては災害みたいなものですから。
・ネットで感想をチラホラ見ると、やはり好みの分かれる映画であるらしく、
 『一般人視点で謎が明かされないままなのが素晴らしい』と絶賛する人と、
 『説明不足で謎が明かされないのが嫌』と怒っている人が綺麗に分かれていて面白いです。

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■KT(阪本順冶監督)(2002/06/03)

1973年8月8日、日米を渡りながら亡命生活を送っていた金大中・元韓国大統領候補(当時)が
日本:九段のホテルグランドパレスから突如姿を消し、
5日後にソウル市内の自宅前で目隠し・傷だらけの姿で発見された。
なぜ日本政府はむざむざ拉致監禁を見逃したのか、なぜ金大中は殺されずにすんだのか、
今でも多くの謎が残るという『金大中事件』を、
“拉致犯の側から”の視点を主軸に描いたドキュメント風の群像劇です。
(注:あくまでドキュメント“風”です。事件自体謎なので事実というわけではありません)

時代的な状況や考え方を挟み込みながら、エンターテインメント性のあるサスペンスとして仕上がっています。
当時の事件を知らない人が見ても大体話は理解できると思います。
とゆーか、私も恥ずかしながら予備知識はほぼ皆無でした。
まあ、当時を知る人には分かるだろうけど、知らない人には分からない描写はちらほらあったり、
登場人物がやたら多くて見分けがつきにくくて、それぞれの立ち位置が分かり難かったり、
時代的なものもあり考え方が理解というか共感できなかったりする部分もあったりはするのですが
(特に主人公、私がノンポリな為でもありますが)、
とてもリアルさを感じる作品でした。
犯人側からの視点というのが、感情移入を感じつつも内心で
「ちょっとまてい」という気分を感じると言う、なんだか複雑な気分になりました。
後味はやや悪いです。

1970年代当時の舞台や小道具がかなりのリアリティがありました。
掃除機も車も黄色い公衆電話もカップラーメンも雑誌も映画フィルムも、
よくこんなものを探してきたものだと驚くほどでした。

http://www.kt-movie.com/

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■敬愛なるベートーヴェン(アニエスカ・ホランド監督)(2007/1/11)

ほぼ耳が聞こえなくなった晩年のベートーヴェンを支えたコピスト(写譜師)の女性アンナ・ホルツの話。

“第九”の初演を4日後に控えた状態でベートーヴェンの元に「音楽学校で一番優秀な生徒」として、コピストとして送られてきたアンナ・ホルツだったが、
アンナが女性であるという理由で最初はベートーヴェンに敬遠されてしまう。
しかし、彼女の才能を認め、やがて2人は師弟の絆で結ばれていくのだった…
という話。

以下ややネタバレで(ベートーヴェンの逸話を知っていれば問題ないレベルとは思いますが)

音楽にさほど詳しくない自分が見ても楽しむことが出来ました。
“第九”が大きく扱われていて、年末年始時期に見るのにも相応しい映画かと(笑)

ベートーヴェンに協力して曲を譜面に清書し、“耳の聞こえない状態で指揮をする”ベートーヴェンを彼女が支えて第九の初演を成功させる下りなど実に感動的で、
10数分に及ぶ“第九”の演奏シーンは音楽に詳しくない自分でも退屈することもなく圧倒されました。
ベートーヴェンの独特な人物像もアンナ・ホルツの人間性も面白かったですし。
ただ、このアンナ・ホルツは架空の人物らしいと、映画を見た後で知りましたけど(苦笑)

ベートーヴェンは生涯で3人のコピストを使ったけど、そのうちの3人目が誰なのかが現在でも謎のままらしいのですね。そこのところを補完した作品なわけです。
架空の人物とはいえ、複数の人物をモデルとして『第九初演で観客の拍手が聞こえないベートーヴェンを客席に振り向かせた』逸話なども取り入れて、
アンナ・ホルツがとても実在感のある人物として描かれているのが興味深かったです。

当時のウィーンを再現した町の様子や、ベートーヴェンの偏屈ぶり、その奇人ベートーヴェンと彼の甥や近所の住人とのやり取りなど、全体を通して臨場感があって見所がある映画でした。
しかし映画としては、一番盛り上がる“第九”のシーンが中盤で来てしまうため、その後がちょっと物足りない思いも無いではなかったです。
いい映画だったと思います。

ところで、劇場の案内係の兄ちゃんは「親愛なるベートーヴェン」と言ってました。まあ、間違えやすいタイトルだと思いますが(^^;

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■劇場版 鬼滅の刃 無限列車編(外崎春雄監督)(2020/12/2)

原作既読。アニメ視聴済み。
遅くなりましたがようやく観てきました。面白かったです。
原作からしてまとまりのいい中編エピソードだったので、1本の劇場版としてもよくまとまった良い出来だったかと。
まあ、完全にアニメ1期ありきの話で特に設定説明も無いので、予備知識無しの人がいきなりこれを見て理解出来るのかどうかは疑問ですが、どうもそういう人も多いようなので、どんな感想を持つのか気になるところです。

話としては基本的に原作のままですが、導入がお館様のシーンから入る辺りがラストにも繋がっていていいですね。
列車内での鬼との戦闘(夢)も煉獄さんの格好いい戦闘シーンが膨らまされていてよかったかと。
しかし、格好いい戦闘シーンが長いので、もしや出っ歯善逸とかが削られるんじゃないかと心配しましたが、そんなことは無くて立派に出っ歯で安心しました。

煉獄さんの登場シーンは、原作だとそこまで気にならなかったですが、アニメで音が付くと「列車内でうるせえ(笑)」感が高まりますね。うまいうまい連発が割と迷惑だ(笑)
てか、煉獄さんは食い過ぎですね。そのせいで余計たっぷり睡眠出来てしまったのかも知れません(バカな)
そして、アニメだと背景がリアルで、狭い車内で刀を振り回せる技量が凄いなあと。

炭治郎の幸せな夢や、煉獄さんの最期のシーンは原作で何度も読んでいるのに泣けますよ。煉獄さんは本っ当ーに短い時間しか炭治郎達と関わっていないのに、残したものが大きいなあ。

トーマス…もとい魘夢はいやらしい演技がハマっていて実にキモくていい悪役でした。うん、ホントキモい(笑)

ところでこの先の話はどうするんですかね。TVで2期としてやるのか劇場版で続くのか。
映画で続けると終わるのか相当先になってしまいそうですけどね。ここから先が全部2時間程度でまとまりやすい話ってわけでも無いしなあ。

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■劇場版 新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X(池添隆博監督)(2020/1/11)

劇場版シンカリオンを観てきました。いやー、素晴らしくやりたい放題だった(笑)
ゴジラ・ミク・君の名は。・エヴァ・北の国から・北斗の拳・雪男雪女CMと言い、ネタ的な暴走っぷりがもの凄く、濃密なコラボ・パロディがお子様だけでなく親世代も狙い撃ちしてきて実に楽しかったです。
そして、ストーリー的にも熱く凄い高密度な詰め込みっぷりで、よく79分で収まったものだなあと。

怒涛のコラボっぷりに圧倒されますけど、普通に時を超えた親と子のストーリーが良いんですよね。TVシリーズを通して描かれてきたハヤトと父ホクトの親子の絆の総決算でよい話でした。
どうでもいいけどホクトだから北斗の拳なんですかね。

TV最終回後ということで、かつて戦ったキトラルザスの4人がすっかり仲間になってるのがいいですね。
セイリュウは半年の間にさらにハヤトに感化されて、ALFA-Xさんに敬礼する鉄オタっぷりに笑いました。
ゲンブは研究所に努めてシンカリオンライフを満喫してるようで微笑ましかったですよ。そして戦いではハヤトの相棒みたいなポジションになっているのが素晴らしい。
スザクもビャッコもいい感じでしたが、オーガをお土産に現れたビャッコには笑いました。てか、ギャグで倒されてるソウギョクの扱いの雑なことよ(苦笑)
親子のドラマとコラボに押されてソウギョクや今回のメイン敵のナフネの扱いが割と雑だったのはちょっと残念ポイントかもですが、まあ79分しかないから仕方ないですかね。ナフネさん生き延びてるといいですけど。

ショタになった父・ホクトが妹・ハルカと同じ口調だったのは面白かったです。
てか、境遇からやや暗めで現在と大分キャラが違ったけど、ハヤト達と出会って(現代での記憶は無くなっても)好きなものを諦めない気持ちは残ったのだということで、前向きになれたんだろうなと。

エヴァは夢での謎コラボ…と思わせて最後にちゃんと本筋に絡めてくるのがいいですね。ゴジラの方は無理矢理過ぎてちょっと笑っちゃいましたが。
てか、雪山で出てきたゴジラさんは特に暴れたわけでもないのにいきなり攻撃は可愛そうな気はしました。まあ、ゴジラ相手に対話も出来ないから殴り合うしか無いですかね。

それにしても、エヴァのシンジさんは本作だと凄く頼もしい感がありますね。
6月公開予定のシン・エヴァンゲリオンでは間違いなくウジウジしてるんでしょうけどね。とりあえずシン・エヴァはどうなるのか怖さ半分楽しみ半分です。

シンカリオンはまだ終わらないような感じでしたけど、まだ今後の展開はあるんですかね。キティコラボが実現していないのが心残りだし、今後も続きがあるなら期待したいのですけど。

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■劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール(伊藤智彦監督)(2017/3/16)

先週観ましたがバタバタしていてなかなか感想が書けなかったですよ。
面白かったです。毎度言うのも何ですが、あれだけゲームでえらい目にあっててよくゲームを続けてられるなあとは思いますが。

今回はARゲームと言うことで、実際のARゲームはポケモンGOくらいしかやったことが無いですが(しかも大体ARは切ってる)、
「記憶のスキャン」云々を差し引いても、やっぱりこっちはこっちでかなり危ないんじゃとは思いました。キリトさんも転びかけてるし。街中を一時的に封鎖してゲームとか大変そうですねえ。

VR→ARだと、実際はかなり動きがもっさりしそうですかね。てか、最初キリトさんも運動不足で苦しんでましたけど、普通のゲーマーとかすぐに息切れしそうですよ(^^;
生身での全身運動をそれなりの時間続けられるアスナさんが凄すぎです。後半のキリトさんもトンデモだけど。

(多くの者にとって悪夢であろう)「SAO時代の記憶を消す」だけなら「本人の了承の上でなら」有りでしょうけど、それで死ぬかも知れないなんてのは完全に悪役ですな。
今回は「娘のため」だったとはいえ、茅場関係者は自分本位な奴ばっかりですよ(^^;
娘を蘇らせると言うけど、いくら精巧に出来たとしても結局は「本人では無い」よなあとか思って観ていました。

SAO時代は活躍出来なかったエイジが今回のARであれだけ強かったのは何やらチートな機器を使ってたおかげみたいですが、結局あれはどういうものだったんですかね。
相手の動きを分析してるような映像があったかと思ったけど、多少相手の動きを先読み出来ても身体が反応出来なければ意味が無いし、やっぱり身体能力自体を上げる何かだったんでしょうか。

ラストバトルでの全員集合はお約束ながら盛り上がりました。ユウキのイメージが出るところは良かったかと。
SAOのボス相手にALO勢の魔法&羽や、GGO勢の銃撃がそのまま使えるのがチートではありましたが、ラスボスも大概チートの塊だったので問題無いかなと。
あの回復術とか、魔法や銃による遠距離攻撃が無かったらどうしようもなかったんじゃないですかねえ。

原作のこの後の話(アリシゼーション編)は未読のままですが、菊岡さんやっぱり胡散臭い人だったんですかね。

フカ次郎の名前が出たのは笑いました。あとワグナリアとか(笑)

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■劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-(米たにヨシトモ監督)(2012/9/22)

タイバニ映画見てきました。
TV版1・2話をベースにして新作を追加と言う形式なので正直新鮮味は無いですし、人間関係も当然あまり進展させられないので物足りなさもありますが、気楽に楽しめました。

ただ、虎鉄の過去とかレジェンドとかバーナビーの殺された両親とかルナティックさんとか、TV版での伏線を割と印象的に描いてはいますが、全部TVで分かっている事だし、その辺りをこの先映画単体で描いていくのかが謎なので正直掘り下げる意味がどこまであるのだろうという気分にもならないでもありませんでした。
とりあえずマーベリックさんは、TV視聴者的には黒幕だと分かってるので、あからさまに黒い顔を見せてくれても良かったのにと思いました。

ところで映画の第二弾は来年秋で決定らしいですが、どこまで映画でやるんですかねえ。
第二弾は完全新作のようですが、タイガーの背中にワンミニッツの文字は無かったような気がするので普通にTVの時間軸上の話でしょうか。
たしか1クール目と2クール目の間に空白期間があったのでその辺りなら話は作りやすそうなんですが。

こちらとして一番見たいのは「TV後」の話なのですが、その辺りは「2期」までおあずけなんでしょうか。
本当にやるのかどうか謎ですが。

エンディングの小ネタがちょっと楽しかったですが、あれは最初から「エンディング用」だったのか本編で入れきれなかったシーンと言うことなのかどっちなんでしょう。
2話の少年の同級生が連行される少年を追いかけてくるシーンは良かったです。(追記:このシーンはTVでもあったようですが忘れてましたよ;)

各キャラについては、みないろいろと企業マークが増えて派手になっていて笑いました。
ワイルドタイガーのファミママークが色が合いすぎです。

ネイサンのカマっぷりは割と濃厚に描かれていて満足出来ました。

スカイハイさんの「スーツ(背中のジェット)がなかったら浮くことしか出来ない」には笑いました。
あんた風が操れるんじゃなかったのかよ!(笑)

牛角さんは、今回の映画でもやっぱり全然活躍出来てなくてヒドい(苦笑)
人間ロケットで飛ばされていく様が実にギャグでした。ドリルで方向を微調整とか、出来るわけねーだろ(笑)

超ロングで手裏剣を拾ってる折紙先輩には笑いました。

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■劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-(米たにヨシトモ監督)(2014/2/8)

タイバニ映画の第二弾です。
前作はTV版1・2話再構築プラスアルファでしたが、今回は期待していた『TV版最終回後』の話でした。

能力が1分限定になった虎鉄のその後は気になっていたので、やっと見たかったところが見れたと満足出来ました。
各ヒーローやサブキャラ皆それぞれにいい感じの見せ場があって、TVシリーズを見たファン向けの映画として良い出来だったと思います。

ただし牛角さんの活躍は微妙だけどな!(おぃ)
…と言うか、牛角さんはすき家さん(もしくは太麺堂々さん)にクラスチェンジしちゃったんですけどね!

ストーリーについては基本的に予想外の展開は無いお約束の連続なのですが、主軸の虎徹とバーナビーの話だけでなく、ブルーローズと虎徹の関係とか、ネイサンのオカマの葛藤とか、
ネイサンとキッドの関係とか、自分のあり方に悩む折り紙やスカイハイとか、スタンスがぶれまくってる牛角さんとか(笑)、虎徹と楓の親子関係とか、バーナビーの新パートナー・ライアンとか、
ルナティックと虎鉄の立ち位置問答とか、二部ヒーローとか、様々な要素をぶち込んだてんこ盛りな内容で実にサービス精神旺盛な作品になっていたかと思います。
要素が多すぎて、一部中途半端になってしまった部分も正直あるのですが(後述)、映画として満足度はなかなか高かったんじゃないかと。

映画としての主役は虎徹とバーナビーなのですが、ネイサンの存在感がやけに高かったです。中盤は寝っぱなしなのですが、クライマックスでの女子(?)チーム3人での合体技は実に良かったかと。オカマ最強ですね。

ネイサンに並んでブルーローズも虎徹との関係がかなり丁寧に書かれていてホッコリしました。娘の楓にも相談されたりして、何と言うかとても順調だと思いました(笑)

楓は楓で、虎徹との関係性がいい感じだったかと。TV版初期のように突き放し過ぎず、かといって甘え過ぎない距離感がいいですな。立場的に楓の方が親父を尻に敷いている雰囲気が和みます。

牛角さんは、先にも書いたように今回は(ヒーローとしての)人気の無さからアイデンティティを失っていてなかなか辛そうでした。戦いで片方のツノが折れていたあたりはアルデバランっぽかったかなと。

斎藤さんは、出番が少ないながらも要所で虎徹との仲の良さを感じられて良かったかと。これまでの虎徹のリアクションを斎藤さんが楽しんでいたのが分かったシーンはほのぼのしましたよ。

バーナビーにしと、楓にしろ、ブルーローズにしろ、斎藤さんにしろ、モブの市民にしろ、今回の話は総じて「虎徹がいかに皆に愛されてるか」が分かる映画だったかなと。

アニエスは最後に美味しいところを持っていったなあと(笑)

新キャラでバーナビーのパートナーになるライアンについては、お馬鹿で悪くないキャラでしたが、最後にさくっと去ってしまったのはちょっと残念でした。馴染めば仲良くなれたかも知れないのになあ。

サービス旺盛で楽しめましたが、先に書いたように要素が多すぎて半端になってしまった部分もあって、それが一番強く感じられたのはルナティックとの対立だったかと思います。
対立それ自体はともかく、決着が凄く中途半端に終わっちゃってるんですよね。あれならルナティックはもっと早く引いても良かったんじゃないですかね。

クライマックス以外で戦う敵3人は、ヒーロー2〜3人がかりで当たらないと対抗出来ないあたりが強すぎと言うか、逆にヒーローが弱すぎにも感じてしまいました。TV版でも割としょっちゅう苦戦してましたけどね。
強力なNEXT能力者は、ヒーローになるより自分勝手に振る舞う人の方が多いって事なんですかねえ。

ところで、前作と今作でやけにバッドマン(ダークナイト)っぽいタイトルはどうにかならなかったのだろうかとは思います。

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■劇場版 とある魔術の禁書目録 エンデュミオンの奇蹟(錦織博監督)(2013/2/27)

劇場版禁書目録観て来ました。文庫はゲットしましたがまだ未読です。

映画のストーリーは、
いつものように女の子が困って上条さんが幻想をぶち殺したり入院したりする話です。
おわり。

…ではあんまりなのでもっと書きますが、
上条さん組、魔術師組、美琴組(超電磁砲組)、一方さん組、大人組と、多岐に渡る主要キャラそれぞれに見せ場のあるオールスターキャストなお祭り映画で、素直に楽しかったです。
“あの”インデックスさんまでもがそれなりに出番があって活躍しているのが驚きですよ(おぃ)

話の舞台は今まで聞いた覚えが無かった宇宙エレベーターですが、まあ今までも堂々とあったらしいので仕方ないな(笑)
ところでwikiってみると軌道エレベーターは「難易度は上がるが赤道上にしか建造出来ないわけではない」んだそうで。勉強になりました(・e・)
以下箇条書きで。

・本編の残骸編(9/14)から大覇星祭(9/19)の間の話だったらしいですが、禁書のタイムスケジュールの厳しさはホントに異常だぜ!(笑)

・時期的に黒子が車椅子状態ですが、今回の映画時点でも結標淡希戦の痛みが残っていた黒子を見ると、どれだけ入院しても次のエピソードでは復活してる上条さんの異常な頑丈さが際立ちます(笑)
上条さんの回復力は、ギャグ漫画で吹っ飛んだ建物が翌週には直るが如しですよ。
・黒子の新たな称号「包帯ツインテール車椅子」には笑いました。言われてみるとなんて属性てんこ盛りだ(笑)

・やっぱり置き去りにされる美琴がとても美琴です。まあ見せ場があって良かったかと。
・佐天さんのバット大活躍が阻止されたのが超残念です。

・生身で宇宙戦闘から大気圏突入までこなすねーちんが凄すぎます。お前がガンダムか!?
しかし、本人は無事でも大気圏突入したら、さすがに服は燃えるんですかね。まあ魔法でどーとでもなるんでしょうけど。

・ステイル弟子トリオはその後のイギリス編ではどうしてたのだろうとか思いました。まあ分からないところとかコマの外側とかで堂々と活躍していたのでしょう。たぶん!
・アリサが狙いなら、弟子トリオは「アリサが上条さん達と別れたところ」を狙えば良かったんじゃないのかね。かまってちゃんめ!
・ステイルの弟子と婚后光子が接触したので風使い対決が見られるかと思ったけど科学と魔術が交差しただけだったぜ。

・宇宙エレベーターのパージは、OOの軌道エレベーター崩壊みたいな大惨事になりかねないかと思いましたが、免震のアイソレーター的なものを壊すだけでOKなんですね。
どういう理屈かよく分からないけど、まあ科学力すげーと思っておきます。

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■劇場版 響け!ユーフォニアム〜届けたいメロディ〜(総監督:石原立也 監督:小川太一)(2017/10/9)

公開前はTVシリーズ2期の総集編映画…かと思っていたのですが、テーマを(TV2期の後半の)久美子とあすか先輩の関係にがっつり絞った構成になっていて、新規映像も多くて一本の映画として見応えのある作品になっていました。
おかげでTV版前半の希美先輩復帰問題なんかは完全カットですが、映画としてはテーマを絞り込んだ作りでこれで正解だったかと。久美子とあすか、そして久美子と姉の関係の対比がより強調されていて久美子の感情の流れが凄くしっくり来ましたよ。

新規映像としては、父からユーフォニアムが届いたところや、TV版最終回での久美子と姉の再会後の久美子とあすかの会話などが補完されていて満足度が高かったです。
駅ビルコンサートや全国大会での演奏シーンもきっちりフルで描かれていて満足でした。しかしあのレベルの演奏でも銅というあたり、全国の壁はホントに高いですねえ。

冒頭の撮影タイムは、スマホの電源を切っていたので間に合わないかと思いましたよ(^^;

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■劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜(石原立也監督)(2019/4/22)

2年生編観てきました。
ちなみに原作の2年生編までは既読。出たばかりの3年生編前編はまだ未読。

映画は2年生編の原作2冊から「リズと青い鳥」で描かれた部分は省略しつつ、「2年生(先輩)になった久美子」をメインとしてうまい具合にまとめられていたかと。
まあ、2クールかけてじっくりやった1年生編と比べると、どうしてもダイジェスト感が出てしまうのは否めないですけど、1本の作品としてよく出来ていて面白かったと思います。
ラストの演奏前に、久美子が音楽に本気になったきっかけの話(1期1話冒頭の全ての始まりの場面)を奏にさせておいて、最後に奏の「悔しくて死にそう」で締めるのが上手かったですよ。

1年生編ではもっぱら先輩達の事情に振り回されて揉まれた久美子でしたが、2年生時では1年生の問題児達相手に多少余裕のある立ち回りで、
あの難物のあすか先輩相手の経験値が活きてるなあと思いました(笑)
実際久美子があそこまで奏に踏み込めるようになったのはあすか先輩とのやり取りが効いてるわけですしね。
「音楽に本気になったきっかけ(うちのトランペットのエース)」の件といい、今回の映画は「久美子の成長」を結構強く描いているなあと思えました。

1年生編のボスキャラがあすか先輩だったのに対して、今回のボスキャラは“面倒くさい系後輩”の奏だったわけですが、
実際奏はあすか先輩に比べればかなり「甘い」キャラですけど、生意気で実力があってプライドも高めで人当たり良さげに見えながらバリアが強めながら、垣間見える未熟さ・脆さ・幼さがなかなかに等身大の若さで青春だなあと。
ホントに面倒くさい子ですけど、魅力のある子でもありました。オーディション時の奏と久美子のやり取りのシーンはいいですねえ。
そして、その後の奏の「ハッピーアイスクリーム!」が、奏と夏紀の間に何のわだかまりも無いと、奏が完全に仲間として馴染んでいると、何も言わずとも一発で分かるシーンとなっていて実に良かったです。

本作では久美子と秀一の恋愛模様も描かれましたけど、TVシリーズで秀一の場面をかなりカットしてきたのが痛かった気はしました。まあ、本作でも恋愛模様は割とさらっと流してるのでそこまで痛いわけでもないか。

エンディング後に「久美子部長」で終わるのは良かったですが、優子に久美子が部長を押し付けられる場面が無かったのはちょっと残念でした(^^;

で、次は3年生ですけど、アニメは3年生編はやってくれますかね。原作で3年生編の前編が出たばかりなので実現するとしても大分先でしょうけど、出来ればやって欲しいなあ。

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■劇場版 「Fate/stay night[Heaven's Feel]」 第一章(須藤友徳監督)(2017/10/21)

ヘブンズフィール観て来ました。まさか今になって本作が映画になるとは思っていませんでしたよ。
この話のストーリーをちゃんと追うのは最初のゲームの2004年以来でしたが、13年も前のことなのでかなり忘れていました。特に序盤の展開は相当忘れていたので結構新鮮な気持ちで観れたかと。

冒頭、本編開始当日に至るまでの話がかなり掘り下げられていたのが興味深かったです。(と言っても原作であの辺りがどこまで描かれていたかの記憶も曖昧なのですが)
桜と士郎の出会いやその後の親しくなっていく過程が丁寧に描かれていたのが良かったかと。やっぱり桜ルートですからそのあたりをきっちり描いてくれるのはいいですね。
と言うか、あんな可愛くて健気な後輩に慕われ尽くされてて、セイバーや凛になびくSNやUBWの士郎ヒデエと言う気分になって困ります(笑)

そのあたりが丁寧だった分、最初にランサーに襲われるところとかセイバーとの出会いはOPで流してばっさりカットでしたが、これまでにも何度も映像化してる場面なのでこれで正解かなと。
本作を観に来るような人はSNやUBWの内容は分かってるものとして割り切ってるのかなと思いました。
でも、(自分はやってないけど)FGOだけ知ってて本作を観るような人もいるようで、そういう人は付いていけるのかなと少し気になりました、難しいところですかね。

3ルートの記憶がごっちゃになってる部分もあって、サーヴァントが倒される順番とか割と忘れていましたが、SNやUBWで苦戦した相手や頼もしかった人がバンバン倒れていくのが壮絶で異様で緊迫感がありました。
特にあれだけ強かった葛木先生があっさり殺されているところはショックでした。あと、あの頼もしかった兄貴が不遇なやられ方をしてしまうのも…、これはいつものことか(おぃ)
そして、ラストで○○○○までやられてしまうのが、分かっていたけど辛い展開ですよ。
しかし、ここで全てを失ってからどうなるかが大事な話だったかと思うので第二章をなるべく早く観たいところです。

先にも書いたように士郎と桜のやり取りは丁寧で注目どころでした。
終盤の土蔵での会話は、互いに「肝心な部分」には触れずに話す絶妙な距離感が良かったかと。

「当日前」の日々で、士郎と慎二のやり取りを見ていると、慎二が士郎にイラッと来るのは少し分かる気もしました。まあ、慎二がクズなのは変わらないんですけど。藤ねえが見てたアルバムの子供の頃の慎二はいい笑顔だったのにねえ…。

蟲爺キモいですなあ。

イリヤとセイバーの教会前での会話はZeroを読んだ(見た)後だと興味深いですね。

麻婆神父の食事描写が無駄に濃くて笑いました。なにあの熱気と汗(笑)

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■劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」第二章 II.lost butterfly(須藤友徳監督)(2019/1/13)

ヘブンズフィール第二章観てきました。
第一章は2017年10月だったので1年ちょっとぶりですね。なお第一章感想はこちら

第一章の時と同様、2004年以来15年ぶりにHFのストーリー(の中盤)に触れたので、かなり記憶が曖昧なところもありましたが、前回ラストでセイバーが奪われ、今回でバーサーカーも倒れ、アーチャーも片腕を士郎に残して消えてと、
どんどん状況が悪くなっていく辺りが見どころでした。そして桜のために士郎がこれまで求めた目標と決別するまで追い込まれるあたりの意地の悪い展開がとてもstay nightとしての集大成と思えて面白かったですよ。

エ口い展開が(そこまで直接的ではないけど)きっちり描かれてちょっとビックリでした。今確認するまで認識してなかったけど、PG12指定されてたんですねえ。なるほど。
Twitterで「親子で観に行って気まずくなった」との書き込みを観たりしたけど、Fateって親子で観に行くようなコンテンツだったのかとビックリでした。
まあ親世代が当時からのオタ世代だったら親の方もエ口は承知済みなのではと思いますが、最近親子でFGOをやってるとかだと分からんですねえ。自分はそっちはやっていないのでよく分かりませんが。

図書室での桜の正体バレのバトルや、城でのバトルは見応えがありました。何度も骨になって復活するバーサーカーが痛々しいと言うか、セイバーさんは味方だと頼りないのに敵に回ると本当に恐ろしいなあと。
まあ士郎がマスターの時だと魔力不足で苦戦しがちになるのは仕方ないのですが。そして慎二は(同情すべき点はあっても)やっぱり心底クズだなあ…。

メルヘンチックな桜の夢っぽい場面からのバイオレンスは分かっていたけどインパクトがありました。一見かわいい映像の意味が恐ろしい。
一般市民や会社員やらが消えるあたり、士郎が桜がやってる“悪”を許すというのがいかに重いことかが、映像だとダイレクトに伝わりますねえ;
それでも見ていると桜を救って欲しいと思えてくるのがいい出来かなと。

藤ねえが桜に切嗣の話を語るところで、すぐ側でイリヤが聞いていたのは心に来ました。イリヤが藤ねえに対して「誰?」と言うのはちょっと笑っちゃいましたが。ある意味パートナーなのに(笑)
今作ではイリヤが士郎の味方をしてくれるのがなんとも救われます。

それにしても、三部作の真ん中で“溜め”の部分だから当たり前ですが、早く「第三章が見たい」と思える映画でした。次は来年の春ですか。待ち遠しいですねえ…。

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■劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」第三章 spring song(須藤友徳監督)(2020/9/12)

ヘブンズフィール第三章観てきました。
第一章・第二章同様、2004年以来16年ぶりにHFに触れたのでかなり原作の記憶が曖昧になっていて、
セイバーとの決着って士郎とセイバーが一騎打ちじゃなかったっけ?とか(それは別エンドか)、凛の前にゼルリッチが出てくる展開が無かったっけ?とか、自分の記憶のいいかげんさを再認識しつつも楽しめました。

記憶は曖昧だったけど、セイバーVSライダー&士郎は迫力でした。士郎のロー・アイアス発動からのベルレフォーンが熱いですね。その後のセイバーへのトドメが切ないですが。

桜ルートなんですけど、どちらかと言うとイリアの印象が強くて尊かったかと。「わたしはお姉ちゃんだもん。なら、弟を守らなくっちゃ」が泣かせます。

ラストは、これまた記憶が曖昧でしたが一応は分かりましたけど、説明ほぼ無しでちょっと分かりにくくはあったかなと。でもまあ本作を映画館に観に行くような人なら概ね問題無いんですかね。
あのいかにも人形っぽい人形が魂を入れたら人間の身体になるのが凄いですね。

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■劇場版天元突破グレンラガン紅蓮篇(今石洋之監督)(2008/09/18)

昨年TV放送されたガイナックスのロボットアニメ「天元突破グレンラガン」の総集編劇場版です。
どうせこの映画に関心を持つのはTV版を見てる人やアニメファンでしょうから詳しい説明は省きます。
以下、ネタバレも含んで書きますので御注意。

ラストのロシウが女の子のように妙に可愛かった気がします。
これが最後にはごついおっさんになってしまうのかと思うと時の流れの残酷さを感じました。(それが感想か)

以下もうちょっとまともな感想。

今作は伝統的な「TV版再編集映画」ですが、TV版を未見の人にも割と分かり易くまとまっていたのではと思います。
まあ、TV番を最後まで見ている自分は所詮まっさらな目では見られませんので実際に初見の人がどう思うかは分かりませんし、
こういう映画を見るのはそもそもTV版からのファンが大部分だとも思いますけど。

TV版を見ている人にとっても単なる総集編ではない新要素も多く含まれていて楽しめるものになっていたのではないかと。
“ヨーコVSアディーネ”なんかは確かに見たかったシチュエーションでしたし、
サービスたっぷりのファンムービーとして楽しめる映画になっていたんじゃないでしょうか。

2時間でまとめるために、主要メンバー以外の仲間キャラの影は非情に薄かったですが、まあTV版でも1・2部では存在感が薄かったので問題ありません(そうか?)
サブキャラの登場シーンがほぼ自己紹介の名乗りだけで済まされているのが(笑)
そんな中でも(次回で重要になるはずの)ロシウは出番は少ないですが、グレンに乗ることをシモンに不満がられたり(TV版でもあったっけ?)と微妙にサブキャラの中では印象的だった気がしないでもありません(?)

今回の内容はTV版1・2部の総集編なんですが、てっきりテッペリン決戦までいくかと思ったらそこまではいかず、
旅立ちからシモン復活までを描いていました。
ただし、そこに至るラスト後半20分はTV版とはかなり違っていて、
ぶっちゃけて言えば10〜14話あたりの要素を凝縮して再構築した全く新しい展開になっていました。
先にも書いたヨーコVSアディーネや、(詳しくは書かないけど)超ネタの新メカなど盛り沢山の要素で楽しめましたが、
ただ、シモン復活の流れは、TV版を見ている身としてはどうしても少し「あっさり気味」と感じてしまいました。
2時間の映画ですから仕方ないんですけどねー。

今作でテッペリン決戦まで描けば1・2部が綺麗にまとまりますけど、映画としてなら確かにシモン復活を山場にするのは正しかったと思います。
続きの「螺旋篇」でのボリューム調整が大変になるかも知れませんけど(^^;
まあ、テッペリン決戦は螺旋篇の冒頭でサクッと済ませるのもありかも知れません。

■これまでに描いたグレンラガン絵(TV版ネタバレあり)

ストライクアニキーズ!

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■劇場版天元突破グレンラガン螺巌篇(今石洋之監督)(2009/4/28)

今作も紅蓮篇(↑)同様に、元々のファンの人向けの映画なので解説は省略。

今回はTV版2部ラストのテッペリン攻略戦から4部ラストまで。
全編通してひたすらハイテンションで突っ走りまくりで息つく暇がない映画でした。
パンフにも書いてたけど、緩急の「緩」とか無いよ!
面白かったです。疲れたけど(笑)

全体的な流れはTV版と大きくは変わりませんが、1本の映画にまとめる為に流れを簡略化しつつ最後の決戦を大増量というところ。
最終決戦はちょっと長すぎるくらいに長かったです。当然(紅蓮篇ラストのように)新要素も詰め込みまくりで濃すぎて凄かったかと。
まさか最後の最後で●●●●●●●●●●●なんてものが出てくるとは。カミナそのものにしか見えねー!(笑)

今作ではシモンとニアに焦点を絞った話になっていました。
TVでは(たしか)語られてなかったと思うシモンの心情がより明確に語られてました(ちょっとセリフで語りすぎな気もするけど)。
ですので、ヨーコや3部の主役だったロシウのウェイトは低めになっています。それでも新たに描かれた各人の活躍はありますし、キノンに殴られるロシウは良かったですが(笑)
シモン・ニアについては、"色々と""冒頭とラスト"を多重的に重ねる演出になっていたのが印象的でした。
詳しくは書きませんが、TV版では何をしていたのか謎だった"その後のシモンの行動"が推測出来るようになっていて、これが泣かせます。
でも、ラストシーンの音楽はTV版のしんみりした音楽の方が好きだったなあ。

TV版自体1〜4部と部が変わる毎に印象が変わる作品でしたが、(主に)1・2部と3・4部とでそれぞれ1本ずつの映画としてまとめると、作品前半と後半の変化の大きさが本当に印象的でした。
前作に対して随分シリアスで小難しくなってしまったというか、「SF作品」だったのだなあと。
アンチスパイラルの心情の扱いが結構大きくなっていたと思えます。

あと、ネタバレですが、
大グレン団が生き延びてましたが、やはり今作の展開的に重要な死はキタンとニアだと思うので、それぞれの重みを強調することにもなって良かったかと。

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■劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語(新房昭之監督)(2012/10/6)

小さい子供が観に来ていてビックリしました。(親子連れですが)
キュゥべえこわいとか言ってましたが、そりゃあそうだろう、うん。

そんなわけで観てきましたが、当然ですが実に普通に総集編でした。
絵は背景やまどかの新しい私服や杏子のパンダ焼きやと色々クオリティアップして見応えがありましたが、
話としては特に新鮮味はありません。まあお祭りみたいなものだからそれでいいかなと。本番は今後の新作ですし。

最初に「前後編で総集編」と知った時にはてっきり「1〜6話」と「7〜12話」で配分するのかと思っていましたが、
実際には「1〜8話」で「さやか魔女化」の所で終わっていました。一本の映画としてはいいヒキになっていたかと思います。
まあ、“あの”キュゥべえで終わったら子供もキュゥべえこわいと言いますわ。
来週の後編は「9〜12話」の4話分だけになるので割と余裕がありそうです。こっちには新規シーンも期待出来るといいなあ。

今回新規シーンは(OPやEDは別として)本編ではほぼありませんが、「普通に過ごしていても魔力は消費する」説明が追加されていました。
これはそもそもTV版で入りきらずにカットされた部分だったはずですけどね。
あとの新規シーンは、冒頭のミニトマトくらい?

OPの子供時代のまどか達や、やたら仲の良いまどほむ(眼鏡なし)は良い感じだったかと。
EDはTV版と路線は変わりませんが、怖さはアップしていたと思います。レギュラー以外の魔法少女のシルエットも出ていましたが普通に「これまでの魔法少女」のイメージですかね。

カットされた部分は意外と多かったと思います。パパとの会話みたいな家庭シーンや学校の日常シーン等が結構削られていましたが、まあ仕方ないですかね。
冒頭で「まどかの夢」も削られていたのが意外でしたが、映画でも「ほむらと夢で会った」ことは述べていたので深い意味は無さそうでしょうか。
しかし「他人の願いを叶える」ことをマミさんに窘められるシーンが無かったのは惜しかったかと。この前編はかなり「さやか☆マギカ」でさやかメインな色合いが強いので、ここが削られたのは残念でした。

マミさんのテーマに日本語歌詞が付いていたのがビックリでした。
あと、杏子が双眼鏡を使っていた「階段もEVも無いタワー」にちゃんとEVらしきものが描かれていて良かったです。

映画だと、マミさんの携帯番号が分からず困った後でほむらの番号が分からず困るシーンを見ることになるので、連絡先の確認は大事だなあとより強く思いました(笑)

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■劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編] 永遠の物語(新房昭之監督)(2012/10/13)

総集編の後編です。新規シーンは結局ほとんど無かったですが、十分楽しめました。
TV、BD、再放送ともう何度も見てるのに、それでもやっぱり引き込まれて面白かったですよ。

4話分で構成するには上映時間に余裕があるので新規シーンに期待していましたが、演出増加やOP・ED、予告とかはともかく、本編中で「新規」と言えるシーンは1箇所くらいですかね。9話終了から10話につなぐシーンでの「謎墓場」くらいかなと。
しかしあの墓場は一体何なのやら。魔法少女達の墓場のイメージとかでしょうか?
謎の時計空間な「ほむホーム」については、まだほむらが魔力で作ったと考えれば良かったですが、こっちは本当に謎空間でした。
歩いて行くほむらとか、演出としては格好良かったですが。

事前には、新規シーンがあるとしたら10話部分やエピローグあたりかと予想したのですが、結局その辺りでは無しでした。
しかし、あの辺はある意味「完成してしまって」いて余分なシーンを足す余地が無い気がするので、むしろ付け足しが無くてホッとした気もします。
ほむらの過去としてドラマCD1の部分を挿入というのも、外伝ならともかく本編中でやっても流れがおかしくなりますしね。

10話部分終了後に「コネクト」が来たのはグッと来てしまった。TV版と同じ演出なんですが。
しかし、コネクトは「ほむらの為の歌」だし、10話部分の締めには相応しいですな。11話部分との繋ぎにも良かったですし。
コネクトはTV版でコメディチックだった部分(風船まどかとか)をほむらメインの映像に差し替えていて面白く見られました。
そしてラストカットが「2人」なのにはちょっと笑ってしまいました。てっきり普通に5人バージョンかと思っていたので。
本当ほむほむはまどかしか眼中に無いな!(笑)

宇宙改変後のまどかとほむらのシーンは、TV版の裸からスカート付きになって、「深夜アニメ→劇場」としての年齢層対策を感じました(笑)
あのぼやけた光でのスカート的表現はなかなか良かったですが。

ラストはまたTV版通りコネクトで締めでしたが、ここでのエンドロールが魔女文字で「何書いてるのか読めねー」と心中で叫んでしまいました。
その後にちゃんと日本語のスタッフロール付きエンディングが流れて良かったですよ。

杏子のお菓子については、きっちり検証してないですが前編ほどには変わってなかったような。(うんまい棒とかだんごどか)
確認してみると、TVではみたらし団子だったのが色団子に変わってはいますかね。
串を投げるシーンがあるから団子自体は変えられなかったのね。

最後の最後に新作映画の予告が見られましたが、
今回の映画を見て、あらためて「ここまでだけで、あまりにきっちり完結している」と思えたので、新作というのは正直不安です。
立つ鳥跡を濁したりとか、蛇足にならなければいいんですけどねえ;
本編が綺麗に終わったのに、後からどこどこ続きが描かれたりするデビルマンのような事にならなければいいのですが。

とりあえず心配は置いておいて、予告については、シーンが短くてはっきり分からない部分もありましたが、きっちり本編の続きの話のようで、マミさん、杏子、ほむほむが元気そうなのは何よりです。
杏子の制服姿が見えましたが転校してくるのか、それとも既に学校にいる事になっているのか?
仁美の名前が上がってましたが案外重要な役柄だったりするのでしょーか。まさか仁美が魔法少女になるんじゃあるまいな;

タイトルは「叛逆の物語」だそうですが、メイン5人で「叛逆」と言う言葉が一番似合いそうなのは、…さやかかなあ(笑)
さやかの映像も一瞬見えましたが、回想やイメージ以外で出番があるのやら。

「叛逆のキュゥべえ」とかだったら嫌ですねえ。ほむらが魔女の概念をキュゥべえに話した事がきっかけでキュゥべえが何かを企む話とかだったら嫌すぎる(笑)

ちなみに、もらえたフィルムはまどかが泣いてるシーンでした

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■劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編] 叛逆の物語(新房昭之監督)(2013/10/26)

とりあえず、「まどマギ映画を見に来る客は、物語シリーズ(セカンド)を知ってること前提かよ!?」と思いました(笑)
いきなり忍野扇とは予想ガイ過ぎです。
ちょうど今「終物語(上)」を読んでいる途中なので吹きましたわ。

★以下何を書いてもネタバレになるので要注意★

いやー、何と言うか、正直まだ頭が混乱してますが、凄かったです。正に急転直下の怒涛の展開でした。
ラスト20分辺りでは、いい感じにハッピーエンド(?)になるかと思いきや、そこからまさかの急展開とは。終盤は正直ぽかーんとしてしまいましたよ(^^;
これは、賛否両論だろうなあ。

個人的には、これは是と言っていいやら非と言っていいやら悩みます。
TV版ラスト全否定な感じですし。終盤は脳内でずっと「台無し」の文字が踊っておりました。

死んだはずのさやかも杏子と仲良くしているし、メインキャラが皆揃って元気だし、キュゥべえはボロ雑巾だし(笑)、表面上だけの事実を見ればハッピーエンドと言えなくもないのが厄いですよ。何というヤンデレエンド。
インキュベーターへの叛逆かと思ったら、神まどかへの叛逆だったわけですね。
キュゥべえにすら「わけがわからないよ」と言われるほむらの病みっぷりが宇宙レベルでヤバすぎでした。愛が重い。

まどかの決断を無視したほむらの決断は(と言っても、ほむらが奪ったのは神まどかの人としての心の一部らしいので、神まどかのシステムは健在っぽい感じですが)、
「1人になるなんて耐えられない」との(円環の記憶が無い状態の)まどかの言葉を聞いてしまったから、なんですかね。
しかし、「円環のあっち側」には歴代魔法少女やさやかの意識も一緒にいるらしいし、全然寂しそうでは無かったのになあ。

具体的にはどう世界は書き換わったんですかね。インキュベーターがどう利用されたのかもちょっと謎ですが、そこら辺は「今後」明かされたりするのかどうか。
あまり続けても蛇足な気もするし、ここで終わりでもいいかなあ。(正直本作自体が蛇足だし)(個人的にはやっぱり、成仏のところでエンディングに入って良かったんじゃないかと思えてなりません)

前半で、ゼーガペイン的な世界になっていた原因はキュゥべえのせいだったわけですが、TV最終回でキュゥべえに魔女の情報を漏らしていなかったら、こんなことにはならなかったんでしょうねえ。
ほむらうっかり過ぎです。

マミさんVSほむらのガチバトルはなかなか見応えがありました。時間止めをリボン結びで対策するマミさんがキレキレですよ。

さやかと杏子の関係もいい感じに補間されて良かったのでは無いかと。
それにしても、さやかは今回かなり頼もしくなっていました。こちらもほむらの時間止めにああ見事に対応するとは。
そしてオクタヴィアがほとんどさやかのスタンドみたいな扱いで吹きました。

そんなマミさんや杏子やさやかの頑張りも、最後にほむらのせいで台無しになっちゃうんですけどねー(^^;

前半の5人揃っての魔法少女VSナイトメア戦は戦隊ヒーローと言うかプリキュアと言うか、実に平和そうな戦いで和みました。つーかあのダンシング変身は何なんだ(笑)

ベベことシャルロッテの存在は、つまりは「さやか以外の歴代魔女も救済されてますよ」ってのを示す役割だったわけですかね。
まあそれもほむらの(略)

序盤、先生の動きが物凄く魔女っぽかったのは笑いました(笑)
中沢くんの存在感も素敵。つーか中沢くんも本物だったのか?(^^;

まさか魔獣さんの出番が皆無とは(笑)

鎧武が始まったタイミングでのメロン登場は笑いました。かぼちゃも出てたけど、かぼちゃは鎧武には出ないだろうなあ。フルーツじゃないし。

ところで魔女ほむらの後ろ髪というか後ろ手、キュゥべえの耳っぽく見えるような。

神まどかについては「未来のことも全部分かってるんじゃなかったのかよ」とは思わないでもありません。

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■劇場版「メイドインアビス」-深き魂の黎明-(小島正幸監督)(2020/1/19)

冒頭のショートアニメ「マルルクちゃんの日常」が数少ない癒し…というかこれから見る人への罠ですな。て、これ毎週変わるの?

映画本編はTVシリーズ最終回でリコ・レグがナナチと一緒に旅立った後のボンドルドとの戦いを描く話で、実に面白かったです。
面白かったです、が…、酷い、本当に酷い; 原作を読んで分かってたけど、本っ当ーーーにド外道だなあボンドルド;

ネットでもよく見かける意見ですが「吐き気を催す邪悪」という言葉が似合いすぎですよボ卿、おやおや…。
いやまあ確かに、倫理観とか皆無だけども、紳士だし人類の発展に尽力している知識欲旺盛な偉人であることは確かなんでしょうけどね。倫理観とか皆無だけども。
やらかしてることは言い逃れようもなく度し難い邪悪なド外道の極みだけど、本人自身は子供達への愛情もあって、悪意とかは皆無っぽい辺りが本当にタチが悪いですな。ナナチも厄介な狂人に見込まれたものですよ。君は可愛いですね…。

ともあれ、良くも悪くも悪くもボンドルドの印象が強烈過ぎる作品でした。いいシーンも多かったのに、ボンドルドのことばかり思い出して困りますよ。これが恋?(違)
どうでもいいけど、ボンドルドとかボンボルドとかボンボルボとかボンドルボとか間違えそうになって困ります。
ボンドルドはどうつくってもやばいのだとブラックジャック先生も言ってたっけ…(違)

アビスの恐ろしくも不思議な世界観は今回も魅力的でした。支え水の結晶とかアニメで見ると映えますね。

プルシュカはもう、存在自体が悲しくなりますよ。あんな姿にされても最後はリコのための白笛になってくれるところがもう、いい子過ぎて不憫過ぎる。
リコ達で出会うまでのプルシュカの回想は、あんな日々を経た相手を躊躇いもなく“ああ”できるボンドルドのボンドルドっぷりが本当にヤバいですよ。(またボンドルドの話になってる)

ナナチは可愛いですね。つーかナナチに触るとおっきくなるのかよレグ(笑)

この先の話もアニメ化が決定ということでめでたいですが、TVなのか映画なのかどうなんでしょうね。この先はますますクリーチャーでTVだとやり辛い気もしますけど。
映画だとすると、この先は単行本3冊使ってもまだ切りのいいところに行ってない気がしますがどうするやら。

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■ゲット スマート(ピーター・シーガル監督)(2008/10/14)

分析官としての高い能力ゆえに憧れのスパイになれなかった男・スマートが、とある事件によって晴れてスパイに昇格するが…、というスパイコメディ映画です。

元々は1960年代の海外ドラマ(それ行けスマート)だったようですが、自分は名前は聞き覚えがありましたが見たことは無かったと思います。多分。
1980年に映画にもなっていたらしいですが、こちらも未見。
次々開く扉をくぐって最後に電話ボックスから基地に入るとか、靴が通信機になっているとか、今回の映画でも元のドラマの内容を結構反映しているようです。

スパイ物のお約束に満ちた作品で、典型的な『見た後に特に残る物は無いけど、見ている間は気楽に楽しめる』作品だったと思います。2時間弱、素直に楽しめました。
お馬鹿なギャグも多いのですが、しかし予告からの印象と比べて割と真面目にストーリーが進展する作品だった、とも思いました。
40代の主人公に加えて爺様もアクションで頑張ってくれるのが、見ていて応援したい気分になれて良かったです。

ただ、繰り出されるギャグがやたらと肉体的に痛々しいものが多いのですが、この辺りは元のドラマの持ち味に倣ってるんですかねえ?
この辺りはちょっと苦手でした(^^;

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■ゲド戦記(宮崎吾郎監督)(2006/08/01)

少々ネタバレありなので御注意を。

一言で言って、普通にあまり面白くなかったです。
一応は映画としての体裁は整えていないでもないですが、良くも悪くもインパクトが無く、映像的な面での「面白み」も乏しい、印象の薄い映画でした。
事象をあまりに「そのまんま」に描写しすぎていて、「イメージの膨らみ」という物は感じられません。
話をまとめるのに精一杯で、見る人を楽しませようとか、話を理解してもらうために表現を工夫しようとか言う余裕が持てなかったのかと思いました。
初監督にそれを求めるのは酷なのかも知れませんが。

いいところを探そうかと思ったのですが、
正直ちょっと思いつきません。うーむ
どうしようもない駄作、とまでは言いませんが、褒められるところはありません。
最初から否定的な目では見るまいと思っていたので残念ですが;

とりあえず、原作ファンにはお勧めしません。
1〜5巻の要素をゴチャ混ぜにして表層的に整えた、文字通りに「超縮小再生産」な内容です。
(ちなみに原作の「外伝」はまだ未読なので、映画に外伝の要素が入っているかは分かりません)
原作とは大きく話が違うので、原作を知らない人に原作もこういう話だと思われないかと、ちょっと心配です。
私自身は「原作と違うこと」それ自体は別にいいのですが(映画は2時間程度でまとめないといけないのだし、そもそもジブリの原作付き映画は原作を大きく分解・再構築してるものだし)、
今作はその再構築が、毒にも薬にもならない凡庸で世界観の狭い箱庭ファンタジーと化してしまったのが、題材に対して、ひたすら「勿体ない」と思ったのでした。

いやー、本当に世界観の狭いこと狭いこと(^^;
広大な世界を舞台にしたはずのロールプレイングゲームで最初の町に寄ったら、
いきなり主要キャラ全員とボスキャラが勢揃いしてしまった感じと言えばいいでしょうか(^^;;

「説明不足」というより「説明が下手」なのでしょうが、どのシーンにどんな意味があるとか、何故こんな事が起きるのかとかが非常に分かり難い映画かと。
“伏線”というものをもう少しちゃんと張っておいて欲しいと思いました。
特に最後の「アレ」は、「イヤボーンの法則」としか思えないのではないかと(苦笑)
クモが具体的に世界に何をしたのかも、何故にアレンが父を殺したのかも、最終的に「世界の異変」は解決出来たのかも、テルーの唐突な正体も、
映画を見ているだけではほとんど分からないのではないかと思います。(かといって、アニメのオリジナル要素も強いので、原作を読めば全て分かるとも言えません)
そして、説明不足すぎるかと思うと、一方でテーマを全て人物の「セリフ」で語りまくってしまったりとか、
あーーー、うーーー、とにかく見ていて辛い。

最終対決の安っぽさはどうにかならないものかと;
勧善懲悪なRPGのボスキャラ戦と考えればいいんでしょうか。

「ゲド」があまりに何の活躍もしないのには少し驚きました。
主人公をアレンに設定したのは分かりますが、本当にゲドは「何も」しません。
アレンを支える師匠的ポジションでのやり取りさえも、描写が皆無とは言いませんが、十分とは言い難いです。
「ゲド戦記」なのになあ(^^;
タイトルになってる人物の活躍し無さっぷりで「トイレット博士」を思い出したりしました(笑)
アレンも、あの描写でアレンに感情移入しろと言われても困ります。

あちこちで言われていますが、「どこかで見たシーン」がてんこ盛りな印象でありました。
ナウシカやもののけやラピュタや千と千尋の香りが濃厚なこと(笑)
他にも、建物の足場の悪い箇所を移動する様を見ていると「ICOやワンダは面白かったなあ」とか思い出したりもしました(笑)

エンディングで「原案:シュナの旅」と出ていたのは何なんでしょう?
原案というか原作は「ゲド戦記」では無かったのでしょうか?
後からシュナの旅の本を読み返してみたら、「人買いの車」なんかは確かにそのまんまっぽいと思いましたけど(苦笑)

ジブリの今後が心配です。
後継者の育成は大事なのだなあと、アレンとゲドの姿を見ながらも思ったのでした。

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■8/16追記

原作者 ル=グウィン氏のコメントが出ましたので参考までに。(英語です)
で、Wiki翻訳 

自分で英語を訳してはいないのであくまで翻訳を見ての話という前提ですが、
いちいち「全くごもっとも」と思える内容で頷いてしまいました。
大人の対応を取られながらも、深い失意が伝わる文章で痛々しく、とてもやりきれないなあ…

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■K-19(キャスリン・ビグロー監督)(2003/01/08)

米ソ冷戦時代の実話を元にしたという映画。
それを踏まえて見ると、「13デイズ」を見た時にも似た、背筋の凍る思いを感じます。

故障と事故を繰り返し、『ウィドーメーカー(未亡人製造艦)』『ヒロシマ』との異名で呼ばれたソ連の原子力潜水艦の話です。

★★★

1961年、ソ連初の弾道ミサイル原子力潜水艦「K-19」が処女航海に出港する。
頑固一徹な艦長の命令の元に、無謀とも言える厳しい訓練をこなしつつ、艦は当初の目的のミサイル発射テストに成功する。
しかし、その後に米国の海域を哨戒する任務を受けるも、NATOの偵察基地の近海で、K-19の原子炉の冷却装置にひび割れ事故が発生する。
放っておけばメルトダウンは免れない。更にK-19には核ミサイルも積み込まれていた。

修理を試みようとするが、元々が米国に原潜艦開発で先を越されたソ連のあせりの中で急遽出港したK-19には、
満足な“放射能防護服”すら用意されておらず、あるのはただの耐熱服だけだった。
原子炉に修理に立ち入ることは被爆を意味していたが、そのことは伏せたまま艦長は乗組員を修理に送り出すのだった・・・

★★★

艦自体の原子炉事故対策のお粗末さも勿論ですが、
こういう艦で圧壊寸前までの潜航テストを(他の乗員・副艦長の反対を押し切って)強行したりする艦長(ハリソン・フォード)の現実を見ない姿勢と無能さが恐ろしすぎます。
そして危険を認識していない軍上層部も・・・
こういう上司は世の中に沢山いそうで、無能な上司や上層部に翻弄される部下や世界の悲劇として、ある意味大変リアルに感じて恐ろしくなりました。
世の事故の多くは結局人災だよなあと、あらためて思ったのでした。(まあ艦長のせいで事故が起きた訳ではないのですが)

本筋と関係ないのですが、アメリカ映画ですので劇中のロシア人達は全て「英語」でしゃべっています。それはそれでいいのですが、
パンフによると「ロシアなまりの英語」をわざわざ使ってるそうなのですが・・・
それって日本人が「ハァイ!ワタシハアメリカ人デェス!」とかやってるようなもんでしょうか?
リアリティを求めるならロシア語を使うべきだし、それをやらない(出来ない)なら普通に英語を使えばいいでしょうに、
映画自体は悪くないのですが、こういう中途半端な姿勢は気にいりません。
まあどうせ私にはどこがロシアなまりだったか分からないのですが(笑

http://www.k19movie.jp/main.html

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■県庁おもてなし課(三宅喜重監督)(2013/05/20)

「県庁おもてなし課」観て来ました。
四国・高知の県庁職員達が主役の観光映画と言える作品です。ちょうど来週四国旅行なのでちょうど良かったですよ。
原作は妻が持ってるけどまだ未読。妻いわく後半は結構違っていたそうです。
ちなみに、実際の高知県庁にも「おもてなし課」はあるらしいですが、現実とどこまでリンクしてるんだろう。

有川浩作品は好きですが、本作も程よく笑えて気持ちよく観られました。
ラストは結構唐突で強引に感じましたが、そこの部分は原作とは違っていたようで。

主人公のボンクラっぷりが味があったかと。とある人のプロポーズ前のシーンでは「お前が言うか」と笑ってしまいました。

劇中に出てくる作家キャラの作品が有川作品のパロディタイトルばかりで楽しかったかと。

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■GO(日本:行定勲監督)(2002/02/28)

★わずかにネタばれ★
似たタイトルのピザ屋の宅配映画がありましたがそれとは別物です。
ちょっと前の映画ですが、このたびやっと見れました。
かーなり面白かったです^^
評判がよさそうとは思っていましたが、
映画を見るまではと内容に関する前情報は極力入れないようにしていました。
とはいえ、やはり先入観というものは生まれてしまうもので、
わたし、この映画はボクシング映画だと思っていました。
まるっきり違うとは言い切れないものの9割9分違ってますな。
「これは僕の恋愛に関する話だ」と主人公も劇中で散々言ってますし^^

日本の学校に通う、在日朝鮮人の少年の話です。
と聞くとテーマの重い堅苦しそうな映画と思ってしまいそうですが、
見ている観客の予想を次々と裏切ってくれる(いい意味で)、パワフルに勢いのあるとても面白い映画でした。
(そして決して軽いわけでもない)

当初暴力ブチキレ野郎に見えた主人公や能天気なだめ親父に見えた人物達の
いいところが徐々に見えてくる見せ方の旨さがニクいのです。

ぜんぜん関係ありませんが、
冒頭で神戸市営地下鉄の駅のシーンがあったので地元民として喜んでしまいました。
作中の舞台は東京だったようですけどね。
(後日追記、東京の地下鉄では撮影許可が下りなかったそうです。そりゃそーだ^^)

http://www.go-toei.com/

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■聲の形(山田尚子監督)(2016/10/19)

遅ればせながら観てきました。
原作は断片的に読んだだけでしたが、痛くて気分の悪い部分がかなりマイルドに抑えられていて見やすい作品になっていたのではないかと。

映画として面白かったですが、やっぱり観ていてモヤモヤする作品ではあります。そういう作品なのだからモヤモヤして正解なんでしょうけど。
人間生きていれば誰でも大なり小なり「やらかしちゃってる」ことはあると思いますが、それでも程度というものがあるわけで、
酷い虐め加害者だった主人公が許されちゃっていいのだろうかとか、しかしそれでも死ぬほど反省して頑張ってるなら許されるべきだとか、色々考えちゃいますね。

他の登場人物達も自分の感情に正直過ぎると言うか歯止めが無いと言うか闇を抱えた人達が多いので、やっぱりモヤモヤですよ。植野の性格とか凄いですな。キャラとして嫌いでは無いですが。
一番「罪」があるのは主人公で次が植野なんでしょうけど、川井や教師も大概ですね(原作だと教師は更に真っ黒だった…ような)、真柴もどこかしら闇を感じて怖かったですよ。永束くんや結絃の存在が癒しでした。

そんな問題のある人達の中でヒロインの西宮は対外的に実に聖女(過ぎる)なのですが、彼女の場合むしろそこが問題なんでしょうね。抱え込み過ぎて「ああ」なっちゃうわけですし。
ラスト時点で少し出せていたようでしたが、もっと「我」を出せるようになれればいいですけどね。

主題歌では「恋をしたのは」と言いますけど、恋愛主題…では無いですよね。いやまあ「つき」とは言ってるけど。
痛々しい青春群像劇で、痛いながらも最後は爽やかな気持ちになれて良かったです。

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■ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦(竹本昇監督)(2011/6/18)

ゴーカイ&ゴセイがメインで他戦隊の出番は少なめですが、上手くまとまっていたかと思います。
展開自体はお約束の塊ですが楽しかったです。

先週のゴーカイジャー(17話)では「大いなる力を11も手に入れた」ということだったけど、そのお披露目があったのは劇中ではゴレンジャーだけでした。
これなら、ゴレンジャーと、17話で力を見せたゴセイジャー以外の9戦隊の「大いなる力」もTVシリーズ中で使ってくれそうですかね?(戦隊としてのエピソードは省かれるかも知れないけど、通常回で決め技として使うとか)

大いなる力をゲットした11戦隊は、キャストとしてメンバーが登場した
「ゴレン、ジャッカー、デンジ、ゴーグル、ダイナ、バイオ、ターボ、ダイレン、ボウケン、ゴーオン、ゴセイ」
って事で良さそうですかね。
ヒーローとしての出番が目立ったゴレン・ジャッカーと、メインのゴセイと、ドラマ部分で目立ったデンジ・ダイレン以外はほんのチラッとだけの出番ですが(^^;

正直ちゃんと知らない戦隊も多い(と言うか大部分)なのですが、199ヒーロー入り乱れての決戦は燃えました。
人数が多すぎて誰が誰が把握しきれないですが(^^;
同色のヒーローが入り乱れるシーンは凄いインパクトでした。

最終決戦付近で出てくる採石場での「ひな壇」に笑いました。ここに並ぶんだろうと思ったら案の定で。
そして最後の歴代ロボ大集合では、あれはロボまでがひな壇上のビルに並んでいたって事になるのだろうか?(^^;

ところでジャッカーの主人公は赤(スペードエース)のはずですが、顔役としてはビッグワン(宮内洋)なのね。

シンケンジャーは姫レッドと殿レッドが両方出ていました。
ゴーカイTV本編ではメインのシンケンレッドは姫の方という感じでしたが、シンケン本編同様に両方存在してるって事なのね。
仮面ライダーディケイドでの歴代平成ライダーの世界はあくまでディケイド用にカスタマイズされた世界だったけど、
ゴーカイジャーでの各レジェンド戦隊は、それぞれの元作品に準じると考えてもいいのかも知れません。(それだと矛盾が出る戦隊もいるだろうけど)(ジェットマンのブラックコンドルとか死んでるヒーローもいるしなあ)

レジェンド対戦の様子も描かれていて良かったです。やっぱりあそこで歴代戦隊は皆変身する力を失っていたのね。
今作でちゃんと変身してるゴセイジャーの扱いをどうするのかと思ってたけど、そこのところはラストも含めて上手く収めていたんじゃないかと。

ところで、ザンギャックの皆さんはレジェンド対戦時の方が今より強かったんじゃないかなあ(まあ今の敵司令官リーダーはあの殿下だし(苦笑))

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■交渉人 真下正義(本広克行監督)(2005/06/07)

2004年のクリスマスイブ、地下鉄の最新実験車両通称“クモ”がジャックされて暴走する。
ダイヤが大混乱となる中で、犯人は警視庁交渉課準備室課長の真下警視を交渉人として指名。
犯人と真下の心理戦が開始される・・・


「踊る大捜査線」シリーズの真下警視を主人公としたスピンオフ作品です。
番外編的な位置づけではと、それほど高い期待はしていなかったのですが、結構面白かったです。

犯人・真下ともにそれ程「切れ者」ではないので、心理戦・頭脳戦はイマイチ予想の範疇を超えず、物足りなくも感じましたが、
しかし真下は決して超有能では無い所が魅力だとも思えました。
一見頼りなく独力では事件を解決できないと知っているからこそ、真下は現場の叩き上げ刑事や頑固者で手強い鉄道マン達とも信頼関係を結び、協力していける訳で、
バラバラに動いていた人々を“交渉”で繋ぎ合わせていく姿は、なるほど「交渉人」の名に相応しいと納得でした。
「会議室」ならぬ地下で指示を出す真下と地上を走る刑事との関係は、シリーズの「会議室(上)と現場」「室井と青島」からの流れを意識出来てニヤリと出来ましたし、
鉄道マンやSATなどを含めた「プロのチームの頑張りや信頼関係」も又シリーズのエッセンスを感じて、ワクワク出来て嬉しかったです。
どこか緊張感をほぐしてくれる空気が健在なのも良いですな。

ただ、一本の映画としてはラストがどうも尻切れトンボ的な印象が残ったり、また事件やその解決にも微妙に小粒な印象が残ります。
青島が出ないから・・・かどうかは分かりませんけどね。
事件にも消化不良感が残りますが、残った“事件の謎”はもしかして8月公開の「容疑者 室井慎次」に引き継がれるのでしょうか?
(予告を見た限りでは分かりませんが)
2本合わせて完成というような形ならある意味納得はいくのですが、どうなんでしょうねえ。

小粒と言ってしまいましたが、クライマックスに16分前後流れ続けるボレロは壮大で映画を盛り上げてくれて、“劇場版”ならではの迫力は確かにありました。
音楽の扱いや演出はさすがです。

ところで、電車が危機にさらされる描写は、正直どうしても今の時期ではタイミングが悪かったですね;
どうしても事故を思い出してしまうのは精神的にきつかったです;;

ところで2、「交渉人」の存在は表立てない方がいいのではとは思いました(^^;
真下が事件を引き寄せたという点は否定は出来ない気がするなあ。たとえ<font color=white>事件の下準備が昔に成されていたとしても</font>。

ところで3、ジャックされる最新実験車両“クモ”ですが、円形にギラギラ照明を光らせて暗闇の中から現れた時は、正直「デコトラ」かと思いました(笑)
奇抜なデザインですが、南海電鉄の「ラピート」を考えれば普通にありでしょうか?

ところで4、指輪の箱を間違えたくらいで背を向けてやるなよと思いました(^^;)

http://www.odoru-legend.com/

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■皇帝ペンギン(吹替版)(リュック・ジャケ監督)(2005/08/18)

こ、
子ペンギンがかわええぇぇぇぇぇ・・・!!(*´д`*)
や、親ペンギンも勿論可愛いのですが。

WATARIDORI」や「ディープブルー」に続いての動物ドキュメンタリー映画で、
南極大陸の極寒の冬の中、子を産み育てる皇帝ペンギンの姿を追った作品です。
大自然の厳しさや食物連鎖の掟を肌に実感させてくれる映像の迫力は素晴らしく、一見の価値があります。
ペンギンなら寒さもヘッチャラなどと言うことは決して無い、極寒の南極の厳しさが身をもって伝わり、そしてひたすら白い風景や海中の美しさに目を奪われます。
実に力のある映像です。
惜しむらくは時折少々粗い映像が混じる事ですが、その辺はドキュメンタリーの宿命で仕方ないでしょうか。
(でもやっぱりオーロラはもうちょっと綺麗な映像で見たかった)

ペンギンの様子がアップが多すぎて何をしているか分かり難い部分もありますが、それでも映像はかなり満足出来ました。
ただ惜しむらくは、吹替のナレーションがちょっと・・・;

外から見た立場でのナレーションという形ではなく、母ペンギン、父ペンギン、子ペンギンの「セリフ」としての語りになっているのが、
何とも過剰に露骨に感情移入を誘っていて、正直あまり気分が良くありませんでした。
野生動物をあまり擬人化して見せなくてもいいと思うんだけどなあ;
もっと淡々とした事実のみを伝えるナレーションで十分だったと思います。

それにしても、大人数(もとい大ペン数)で固まって身を寄せて寒さを凌ぐペンギンの姿のいじらしいこと!
そして、そのままだと円周の外側にいるペンギン達は寒いままのはずなのですが、
時折じわじわ動いて外周にいた連中、もといペン中も交替で中にいれていってやる助け合いの美しさにぐっと来ます。
ルールを乱すペンギンへの態度を見ても、ペンギンってのは団結力のある生き物だなあと思いました。

ペンギンの子育ての生態もかなり神秘的でした。
卵を父が温めてる間に母はエサ確保の旅に出て、(その間2ヶ月父は卵を温めながら絶食)
母が帰って来て生まれたヒナを引き継ぐと今度は父がエサ確保の旅に出る。
そして父が帰ってきたときにはヒナはもうかなり大きくなっているというのに、
そこら中に同じ境遇の子ペンギンが何十(何百?)と溢れかえっているというのに、
父ペンギンも子ペンギンもちゃんとすぐに相手を判別するのですな。
どのペンギンも同じようにしか見えないと言うのに(^^;。凄い。
エサを蓄える旅に出た親ペンギンが倒れれば即ち子ペンギンの死へも繋がるという、
あまりと言えばあまりにギリギリな綱渡りな生命の伝達といい、正に生命の神秘です。
生きるってのは大変な事ですよ。

ペンギンを「シギャー」と襲うアザラシが非常に恐く感じましたが、
そのアザラシもシロクマ等にまた狙われるわけで、生命の循環を感じました。
ついでに、普段可愛く感じるアザラシを恐く思うってのは、結局は感情移入する対象しだいだなあと思いました。
ネズミに感情移入すると白イタチも恐くなるという原理ですね(笑)

http://www.gaga.ne.jp/emperor-penguin/

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■コクリコ坂から(宮崎吾朗監督)(2011/8/19)

ゲドは本当に酷かったので正直期待していなかったのですが、思いの外楽しめました。
足りていない部分もあるでしょうが、地に足が付いた出来で良かったかと。
そもそもゲドは、初監督に任すにはあまりに荷が重すぎだったなあと、つくづく思います。

原作未読で事前情報は予告程度しか無かったので、てっきり戦中の話で、もっと暗い話かと思っていました。
1963年(東京オリンピックの前年)の話だったのね。
戦争をまだ引き摺りながらも、前向きで爽やかな話になっていました。
少女漫画原作の青少年の恋愛物と言うことで、「耳をすませば」に通じるものもありますが、
かわいい前向きな恋愛物で自分は気に入りました。

魔窟と呼ぶのに相応しい文化部室棟・カルチェラタンの描写が楽しかったです。ああいう描写はジブリ作品だなと。
そのカオスっぷりに光画部とかも思い出したりしました。

ヒロインの海の心理描写は割と丁寧で感情移入出来ました。
行動派と言うわけではないけど、まっすぐ歩き、はっきりとものを言う姿が好感が持てました。
あと、ピョコピョコ跳ねるおさげがかわいい。

主人公2人が出会う困難については、正直ちょっと陳腐に思いましたが、元々31年前(1980年)の作品なんですね。
大人のキャラ達がちょっと都合はいいキャラかも知れないけど気持ちいい人達でした。

コクリコ荘の人達は、一見クセがありそうに見えて、出番が少ないまま終わるので、ちょっと勿体無かった気も。

ヒロインの海が「メル」と呼ばれているのが何故かと思ったら、wikiで見ると原作では下宿の北斗さんに「海をフランス語に訳すと、ラ・メールになる」と教えられるエピソードがあるのね。なるほど。

時代描写は自分の生まれる前なので何とも言えませんが、TVの普及も東京オリンピック頃に広まったらしいし、あんな感じなのかなと。

坂道を2人乗りで下る描写は、ブレーキが壊れないかとドキドキしました。止まれ止まれ止まれ止まれー(違)

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■ゴシカ(マチュー・カソヴィッツ監督)(2004/03/16)

精神科医のハルベリーが怪しい少女を車で跳ねそうになって以後、えらい目にあう映画です。(簡潔すぎですか?)

ホラー映画っぽいCMが流れてますが、実際は幽霊が出るサスペンス物といったところ。
ドキッとはしますが怖い映画ではありません。

中盤頃までは普通のホラー物のように、なんて不条理で理不尽な状況なのかと思ってしまいましたが、
見終わると妙にクリアに整理されて筋が通ってスッキリすると言いましょうか。
ツッコミ所が沢山あって、気楽に楽しめる映画でした。
期待して見ると駄目映画と思いそうですが、レンタルやテレビで人と気軽につっこみながら見るのに適した映画だと思います。
嫌いじゃないですね(笑)

★(以下ネタバレ注)
この映画は見ていると色々つっこみたくなるわけで、我慢するのも身体に悪いので、無粋を承知で好き勝手につっこませてもらいます。うむ。

誰しも思うことでしょうが、
あれだけ人を投げ飛ばしたりパソコンを操作したりと現世に介入出来る幽霊だったら、
最初から犯人を呪うなり殺すなりすればよかろうにと、どうしても思っちゃいますよねえ。
まあ、「霊感のある人にしか干渉できない」とか、
パソコンとか鍵のロックについては「物理的な干渉は電気関係しか操作できない」という設定なのかも知れませんが。
(ガラスに文字書いてたけど^^;)

しかしそれならそれで、
パソコンに干渉できるなら、事の次第をワープロソフトなりで説明を打ってくれればよかろうにとも思っちゃいますが、
それをやったら映画にならんですか(笑)
(と書いてみて、被害者の視点で書かれた殺人小説もあったなあと思い出したりしました>乙一とか)

幽霊の行動が見ていてなかなか不可思議で、あんたは主人公を助けたいのか苦しめたいのかどっちだと不思議にはなります。
(最後まで見れば大方納得ですが)
ハルベリーの「あんたは何がしたいの!?」(関西弁風イントネーションで)というツッコミはナイスでしたよ。
とりあえず、プールの底でハルベリーを驚かしたのは、絶対意地悪でやってるだろうお前、と思いました。

1年後に二人が釈放されてるのは不思議ではありました。
主人公に罪がないとは実証出来ないと思うのですが(^^;

ところで“ゴシカ”ってどういう意味だったんでしょう?
最後まで見て分からなかったですが、誰かの名前だったのか、見落としてたんでしょうか?

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■ゴジラ2000ミレニアム(1999/12/28)

まるっきり期待してなかったけど結構楽しめました。
アングルにも凝ってたし
アメリカゴジラや、VSデストロイヤよりはよっぽど面白かったです。

でも一目でCGと分かる映像はもうちょっとどーにかならんかなあ

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■ゴジラ・モスラ・キングギドラ・大怪獣総攻撃(金子修介監督)(2002/01/10)

ゴジラにはそれほど思い入れはないのですが、
今回は平成ガメラシリーズの金子監督作品ということで見てきました。
昨今のゴジラ物よりはかなり面白かったですが、平成ガメラとどちらが好みかと言われればガメラですねえ。
役者が今一上手くなかったような…。(小声)

モスラとキングギドラとバラゴンが大和の三大守護清獣としてゴジラと闘うという設定になっていますが、
タイトルにも入れてもらえないバラゴンが哀れです。弱いし…(涙)

今回は(も?)ゴジラ第1作目直径のストーリーという事になっていて、それ以後のゴジラシリーズは
『無かったこと』になっています。(これで何回目でしょう?)
なのに、何故か“アメリカ版GIDZILLA”はあった出来事という事になっていて、その辺のセリフが笑えます。

同時上映はとっとこハム太郎でした。丸かったです。

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■ゴジラ×メカゴジラ(手塚昌明監督)(2003/01/07)

知人から「よした方がいい」と忠告されましたが、見てしまいました。
特にゴジラには思い入れがないのですが、そう言いながらここ数年は結構見てしまっています、不思議です。

人間ドラマ部分は・・・・・・・・なんというか・・・・・・・・・・・・・
テレビドラマレベル以下というか、学芸会というか・・・例年にも増してアウアウ、
これ以上は言いません^^;
ハム太郎目当てで来ている(と思われる)お子様達がゴジラが始まると画面そっちのけで走り回ったり、
激しくヘッドシェイクしてたりするのが印象的でした。将来パンクの道に進むのかも知れません
(私のパンクの認識はきっと間違ってます)

怪獣プロレス部分はまあまあ楽しめました。決着が中途半端で全然すっきりしないですけどねー。
(ちとネタバレ発言ですが)人間がメカゴジラに乗り込むまで攻撃を待ってあげるゴジラは紳士だと思いました。
(直後に不意打ちするけど(笑))
メーサー車が活躍してるのがちょっと楽しかったです。

今回のメカゴジラは人間が操縦してるもので、モビルスーツをイメージしたとかパンフで読みましたが、
思わずゴジラVSガンダムとかを夢想してしまいました。
ガンダムではゴジラに勝てない気がしますが、ゴッドガンダムや東方不敗ならいい勝負が出来そうな気がしないでもありません。

■ハム太郎
ゴジラと同時上映です。
えーと・・・、たぶん30分くらいの長さだったと思うのですが・・・、
長かったです(^^;
ハム太郎を楽しむには私にはもう純粋さが足りないと思います。

http://www.godzilla.co.jp/

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■ゴジラ FINAL WARS(北村龍平監督)(2004/12/27)

一応ゴジラ最終作ということになってます。
これまでの一般的なゴジラ映画の概念をぶち壊した思い切りのいい超馬鹿イロモノアクション映画になっておりました。
いやー笑った笑った。
ゴジラに思い入れの深いファンなら怒り出しそうな代物でしたが、私的にはこの馬鹿馬鹿しさは大好きです。
ストーリーも何もメチャクチャな映画ではありますが、OKです(笑)
しかし、こういう映画ですので「ゴジラファン」にはお勧めしませんし、映画を真面目に考えたい人にもお勧めはしません。

怪獣のバトルよりも人間の無茶アクションがメインで、「マトリックス」やら「リターナー」やら「ドラゴンボール」やら「Gガンダム」やらの
既成作品のイメージが強く思い浮かびます。
(「マトリックス」と言うよりはチープな分「リターナー」と言うべきでしょうか)
で、怪獣同士の戦いは「ポケモンバトル」と。
有り物の寄せ集めのような映画ではありますが、その“やりすぎ”とも言える好き勝手放題馬鹿てんこ盛りの突っ走りっぷりは一種の清々しさすら感じる程でした。
制作者は楽しんで作っているなあと思いました。

ネットでは「こんなのゴジラじゃない」という声も見かけたりしましたが、ここ近年のゴジラ映画は個人的には中途半端でろくな物ではなかったと
(全部見てるわけではないですが)思っていましたので、このくらい思い切りよくぶち壊した方が良かったという気もします。

先にも挙げましたが、「Gガンダム」的な印象を強く感じました。
人間が(武器は使うとはいえ)生身で巨大な怪獣を倒してしまうあたりは、「あんたらガンダムファイターですかい」とツッコミたくなって仕方ありませんでした。
“ゴジラ映画”の中での位置づけとしても、ガンダムに対するGガンダムの立ち位置を彷彿とさせます。
Gガンダムも「こんなのガンダムじゃない」と言われてたっけなあ(笑)

後はラストの轟天号VS○のあたりはナディアの最終回あたりを思い出したりしました(笑)

怪獣同士の戦いも、先に挙げたように「ポケモン」のようです。
なんでクルクル回転しながら登場しますか?(笑)
怪獣も合計14体以上出てくるだけあって1体1体のバトルのテンポが早い早い。
ゴジラのやけくそのような強さが爽快な程です。
アメリカゴ(略)のやられっぷりの早さが素晴らしいですな。
しかしこれだけ怪獣大集合なのに出られなかった怪獣は可哀想であります。
ビオランテとかはともかく、超有名所なのに出られなかったメカゴ(略)は哀れです。

全体的に役者の演技は上手いとは言えませんが、ノリノリで馬鹿に徹してくれている様は気持ちよさそうで楽しかったです。特に大佐とX星人が素敵でした(笑)

始終流れる激しい音楽と相まってテンポのいい映画で脳天気に馬鹿になりきって楽しめる映画でした。
終盤だけ少しもたついた気もしますが許容内です。
馬鹿で馬鹿でしょうがない映画でしたがお祭り映画としてはとても素晴らしかったと思います。
個人的にはゴジラ映画としては異端でしたが、停滞しきっていた「ゴジラ」を壊す試みはそれはそれで良かったという気もします。
ただし、このノリで続きを見たいとは思いませんが(笑)
羽目を外すのは一回切りで十分ですから。

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■GODZILLA ゴジラ(ギャレス・エドワーズ監督)(2014/8/10)

新作アメリカゴジラを観て来ました。
1998年のエメリッヒ版は何と言うかとても残念な巨大イグアナ映画だったのですが、今回のゴジラは巨大感が素晴らしく映像的にとてもハッタリが効いていて楽しめました。マッチョ体型なデザインがいいですね。

ただ、今回のゴジラはもっと「人間にとっての脅威」として描かれるのかと思ってましたが、その役目はどっちかと言うと別の怪獣・ムートーでしたね。
ゴジラも別に人間の味方という訳ではないし、ムートにしても迷惑に暴れまわってるけど特に人間の敵という訳ではないのですが、結果的にゴジラが人類の脅威を排除してくれたみたいな展開になっていました。
今回のゴジラが「自然界のバランサー」と言うなら平成ガメラっぽかったと言えるかも知れません。

最後に戦いの後に倒れたゴジラが単に疲れて寝てただけだったあたりは微妙にかわいさを感じなくもなかったです。

電磁波を無効化するムートーとの戦いは、ミノフスキー粒子って実際にあったら困るよなあと思いました。

人間ドラマパートは、ちょっと長すぎていらないシーンが多かった気もしました(子供を助けるあたりとか必要だったのだろうか)、なんとなく重厚感は出ていた気もしますけど。
アメリカ軍がゴジラを倒してアメリカサイコーみたいなオチにならなかったのは良かったです。
人間がやたらヒロイックに活躍せずに、自然の脅威に出来る限りのことをやって立ち向かっていくという様子が良かったかと。

原発絡みのシーンは、ゴジラ映画なら放射能について触れるのは必須なんですが、タイミング的にはやっぱり微妙な気持ちになりますね。

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■ゴジラキング・オブ・モンスターズ(マイケル・ドハティ監督)(2019/6/2)

令和ゴジラ(違)観てきました。人間ドラマの家族パート部分は正直あまり感情移入出来なかったですが、怪獣大暴れお祭り映画として楽しかったかと。
今回メインのゴジラ、キングギドラ、モスラ、ラドンのそれぞれが美しくも強大に描かれていて良かったですよ。荘厳と言ってもいいくらい。

怪獣4体にそれぞれ見せ場があって良かったですが、人間から見た時の恐ろしさと、怪獣の中の一体として見た時の小物な三下チンピラ感とが両方描かれたラドンさんが大変素敵でした。このスネ夫め。
人間の戦闘機相手の圧倒的な戦闘シーンは「絶対に飛行機に乗ってる時に遭遇したくない」と思える怖さが存分に描かれていて素晴らしかったかと。大回転飛行いいですねえ。
なのに、怪獣戦だとモスラ相手にイキがって突っかかって腹パンで穴を開けられて、最後にはゴジラ王にひれ伏してる扱いのヒドさが笑えます。

対してモスラさんの聖人(聖獣)っぷりと来たら…。まさにヒロインでした。
それにしても今回のモスラさんは羽の広げ方が美しいですな。脚が長いのはちょっとキモいですが、脚を攻撃にも使えるのはビックリでした。

キングギドラさんは圧倒的なヒールっぷりが素敵だったかと。三つ首それぞれの個性とかもう一度注意して見直したいですねえ。
こちらも羽を広げた時の巨大さが素晴らしかったですよ。
しかし首を食われながら消滅していくのはなかなかエグいですな。

ゴジラは怪獣王と呼ばれたりしますけど、ゴジラ映画をそれほど観てきたわけでも無いのですけど、今回のゴジラは作中でも見事に「王」として描かれていてちょっと驚きました。ラストで怪獣達に跪かれているビジュアルが凄い絵です。

次はゴジラVSキングコングらしいのですけど、「キングコング: 髑髏島の巨神」は今回のゴジラを観た後で、録画しておいたものを観たのですけど、
面白かったしコングも格好良かったけど、強さの描写は人間では太刀打ちできない超強大な怪獣の王として描かれたゴジラに対して、コングは人間の兵器でもダメージを負ったりしてるのですけど、勝負になるのかなあと;
全長も「コング:31.6m」で「ゴジラ:119.8m」と3倍以上ゴジラの方がでかいのですが。
まあ、コングの方は時代設定が1973年で、ゴジラは1作目が(多分)2014年、今回が(多分)2019年なので、40年以上経ってコングが更に成長はしてるんでしょうけどね。…同じ個体とは限らないですけども。

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■ゴジラvsコング(アダム・ウィンガード監督)(7/6)

ゴジラVSコング観てきました。
観始めた当初は、先日TV放送もしたKOMの印象が強めに残っていたこともあって「今回は狂気度は低いかなあ」とかうっかり思いかけてしまったのですが、
考えてみればKOMの狂気てんこ盛りっぷりがおかしいのであって、アレをベンチマークにしてはいかーん! と思い直しました。そもそも監督違うし。
本作も十分にサービス盛り盛りで怪獣愛も山盛りな作品で楽しかったです。

こういうVS作品だとどちらのファンに対しても配慮が必要ですが、本作はどちらも十分に活躍が描かれていて、いいバランスだったのではないかと思いました。
強さ的には普通に考えて「ゴジラ>コング」だろうと思っていたし、作中でも実際そういう扱いでしたが、
本作は「コング=挑戦者側の視点主人公、ゴジラ=チャンピオンのヒール役」という感じの立ち位置で描くことで、無体な強さのゴジラと、人間の協力を得てぶつかっていくコングの両者を上手いこと両方魅力的に描けていたかと思います。
正直言えば観る前は「コング」への思い入れは薄かったのですが、観終わる頃には「コングー! がんばれー!」と思えるようになっていましたよ。

以下ネタバレ注意

タイトルに「VS」とか「対」とかが付くと大体最後は共闘するものだと昔から決まっているものですが(東映まんがまつり的に)、本作も(やっぱり)そういう流れになって笑いました。そこで前作のギドラの頭でアレですかー。
でもまあ正解だと思います。やっぱりVS映画は最後に巨大な敵相手に共闘するのがいいですね。最後はやっぱり合体攻撃ですよ。
戦いが終わった後は、どうせなら握手して欲しいとか思ってしまいましたよ。しかし、コングが武器を手放し、ゴジラが「今回はこれくらいにしといたらあ」という感じで去っていくのもらしくて良い結末だったかなと。
ラスト、コングさんの新しいお家で終わるのはほのぼのしました。

しかしまあ、本作といい先日完結したゴジラSPといい、怪獣の頭やら骨やらが手に入ったらメカゴジラを造りたくなっちゃうんですかね人類は。
本作でのメカゴジラはゴジラとコングを2体相手に暴れまわる無茶苦茶な強さで楽しかったですよ。ミサイル攻撃がワクワクしますな。(コンゴジが苦戦したのは連戦だったせいもあるけど)
酒には弱かったけど(笑)
まあ元がギドラだし、ヤマタノオロチが酒で倒されたようなものと考えれば納得出来る気も???

コングの使う背びれ斧は格好良く面白かったですね。(明言されてないと思うけど)元が背びれなのかと考えれば熱線に対抗出来たり合体攻撃が成立したりするのも納得感があります。
ゴジラSPのアンギラスの槍もそうだけど、怪獣に対抗するのに怪獣の身体の一部を使うってのはニヤニヤしますね。
心臓電気ショックはAEDって大事、と思いました。

ゴジラが暴れたのは人がメカゴジラを造っていたせいだったわけですが、一般人は大迷惑ですねえ。どっかよそでやれよそで。

今回は「狂気度は低い」と言いましたけど、ラッセルの娘は割とヤバい感じに育ってるなあとは思いました。

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■GODZILLA 怪獣惑星(監督:静野孔文、瀬下寛之)(2017/11/24)

アニメゴジラ観て来ました。以下ネタバレ注意。

人類がゴジラに滅ぼされる寸前で宇宙に脱出してから2万年後の世界と言うことで、SF度高めでいわゆる「ゴジラシリーズらしさ」は薄めでしたが、せっかくアニメなのだし特撮ではやりにくそうな事をやるのもいいのじゃないかなと。結構楽しめました。
そもそも昨年のシン・ゴジラも従来のシリーズとは切り口が違うものだったし、どんどん冒険すればいいかと思います。

それにしても、虚淵脚本ということもあって絶望感マシマシで実に人類に厳しいゴジラでした。人類が地球を脱出した時点で人口が怪獣出現前の1/10まで激減しているというのがトンデモないですね。
冒頭で語られた怪獣出現の歴史も壮絶でした、史上初の怪獣カマキラスが出現した時点で犠牲者数250万人というのが恐ろしい。
更には移住先予定だった星も行ってみれば人が住める環境では無かったと言う、これなら月や火星でもテラフォーミングした方がマシだったかも知れません。言うは易しですけど。(火星に行ったら行ったでG型の怪人もとい怪獣とか出るかも知れず)

以下は更に超ネタバレですが、
必死でゴジラと戦ってようやく倒したと思ったら300m級のゴジラ(メガゴジラとか呼びたい)が出て来る絶望感は凄かったです。3部作の1作目だし別個体が出て来る事自体は想定しましたけど、まさか山サイズだとは意表を突かれましたよ。
ところで、最後の山ゴジラが2万年前のゴジラと同一個体なのだとしたら、主人公達が戦って倒したゴジラは、つまりミニラってことですかね。ミニラ超怖い。

冒頭の歴史で宇宙人が2種類も出てきているのがちょっと面食らいましたが、ゴジラに宇宙人って考えてみると特に珍しくもなかったですかね。今回はどちらも友好的な宇宙人でしたけど。
宇宙人の協力を得てもゴジラを倒せなかったのだなあとか思いましたけど、そこは考えてみれば従来のゴジラのままと言えますかね(^^;

最後の最後での2作目のメカゴジラ映像はインパクトがありました。2万年前には結局使えなかったメカゴジラを使って戦うことになりそうですけど、ゴジラのサイズが上がりまくっているので通じるかどうか微妙そうですねえ。
そもそも2万年前の機械が使えるものなのかどうか(^^;

映画の後で前日譚の小説(GODZILLA 怪獣黙示録)を読みましたが、シリーズで登場した歴代怪獣が沢山取り上げられて、かつ絶望感たっぷりで面白かったです。
モスラが出ていないのが意味深ですが、鱗粉が云々という記述もあるし、映画でもこの先出そうですかね。
映画のラストで出た少女も関連してそうですし。…ところで空気も有害らしいけど、よく2万年も生き延びた人類がいたものです。

小説ではゴジラシリーズの怪獣が大量に出てきていましたが、メカゴジラやモスラ以外でのメジャー怪獣のキングギドラの名前が出ていないのが意味深に感じました。果たして出番があるのやらどうやら。
ガイガンやキングシーサーはさすがに出無さそうな気がしますが。

パワードスーツでゴジラと戦う図を見ていると、ガンダムとかのロボットとも戦わせたい気持ちになります。それでも本作みたいな作戦無しだと相手にならないでしょうけども。

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■GODZILLA 決戦機動増殖都市(静野孔文・瀬下寛之監督)(2018/5/20)

アニメゴジラ2作目です。以下ネタバレ注意。
ちなみに小説「プロジェクト・メカゴジラ」は買ったけどまだ未読。

300m級ゴジラとメカゴジラの決戦になるのかと思っていたら、メカゴジラの扱いがああなるとはビックリでした。「決戦機動増殖都市」のタイトルがそのまんまでしたね。
まあ“らしい”と言えば“らしい”し、一応“メカゴジラとして”出ていると言えば出ているし、リアリティ的には正しいかも知れないけど、正直言えばメカゴジラらしいメカゴジラを機体…もとい期待していたのでちょっと拍子抜けではありました。
でも、SF映画としては有りかも知れません。メカゴジラはレディ・プレイヤー1で堪能したし、まあいいか。

3作目はいよいよ「ギドラ」ですが、こうなると素直に怪獣の形では出無さそうですね。これもタイトル通りに星を喰う存在として地球ごと消滅エンドもありそうですよ。

3部作の2作目だし、ここでゴジラを倒せるわけが無いのは分かっていましたが、人間…、もとい人型種族の内輪揉めで作戦失敗はモヤモヤ感はありました。
暴走したビルサルドが悪い…と言うか、異種族の相互不理解の悲劇ですな。摺合せって大事。

主人公・ハルオがあれほどビルサルドのメタル化に反発したのは少し意外に思えました。それこそゴジラを倒すためなら何でもやるキャラかと思っていましたけど、思い返してみると1作目でも人の命には拘っていた気もします。
それでもハルオも自分1人だったら自己犠牲もしたのかも知れませんが、ヒロイン・ユウコも巻き込んだのがビルサルド的には駄目だったかもですね。
ヒロインは死亡フラグは立っていたけど、あのまんま死亡とは切ないですよ。メタル刹那みたいに生存して復活…なんてことは無いだろうなあ。

地上に降りてるビルサルドは暴走してほぼ全滅っぽいので、次はエクシフメインでしょうけど、メトフィエスがやっぱりまだまだ胡散臭いですねえ。そもそも地球に戻ることになった経緯も怪しい気がしますし。

小美人もといフツアの双子が出ましたが、3作目でモスラは出るんですかね。過去に親がゴジラに倒されて卵が残ってるらしいので登場の可能性は高そうですけどどういう扱いになるやら。
双子はハルオとユウコのキスにビクッと反応していたのが面白かったです。

1作目ラストが「50mを倒したら300m登場」だったので、2作目では「300mを倒したら今度は1800m(6倍)が登場」エンドも妄想したけど、さすがにそれは無かったですね。マクロス以上かよ。

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■GODZILLA 星を喰う者(静野孔文監督、瀬下寛之監督)(2018/11/11)

アニメゴジラ3作目、観てきました。
1作目の時点で分かっていたけど、怪獣映画ではなくとてもSF映画だったなと。それでも1〜2作目だとまだ「怪獣と戦う映画」でしたけど、今回は完全に「SF人間ドラマ」ですね。
そして、全体的に観念的と言うか宗教的と言うか禅問答と言うか、やりたいことは分からないでもない(気がする)し、まったくつまらないとも、アニメでやる意義が無かったとも言わないけど、
「面白かったか?」と言われるとYESとは言い難いという…、自分的にはそんな映画でした。観終わった後は実際「ポカーン」ではありました。

文明否定と言うか、宗教怖いと言うか、(ラストまでひっくるめて)こんな未来は御免だなあとは思う映画でした。
憎しみの対象としてのゴジラ撃破を諦めて、フツアの未来に憎しみの概念や科学技術の種を残すことを良しとしなかったハルオの行動も理屈としては分からないでも無い気がしないでもないですが(納得は出来ない)、
ぶっちゃけあの博士が生き残ってたら文明復興に走ろうとするんじゃないかなあとは思いました。ラストシーン(数十年後?)からするとそうはならなかったみたいですけど。

元々胡散臭かったけど、いよいよ本性を全開にしたメトフィエスの超胡散臭さは見どころではありました。ヤンデレ宗教ホモこええ(違)
エクシフ達は自決は自分達だけでやってろと言うか、ビルサルドが哀れだったなあと。勿論地球人も哀れなんですけどね。宇宙船の人達ホント可哀想。

「怪獣映画ではない」のは、そもそも「怪獣プロレス」にはしないというのは最初からの東宝の方針だったらしいですけど、それでも観る方としては“メインディッシュ”としてではなくても“怪獣”部分を期待しちゃいますよね。(小説版1・2作のように)
いやまあ、「怪獣」の概念を突き詰めた映画なのは確かなのですけど、それを観たかったかと言われると…、うーむ;
ギドラの登場シーンはほとんどホラーのようで理解不能な恐ろしさがあって悪くなかったですけど、怪獣バトルとしてはやっぱりどうしても物足りなさを感じてしまったなあと。首が長すぎるあのデザインは嫌いじゃないですけども。(てかボディあるの?)
モスラは…、出たと言えば出たけど「出番はイメージです」という感じですね。

舞台挨拶のライビュビューイング回で観れましたが、「チュー止まり」発言は笑いました。いろいろぶっちゃけ過ぎです(笑)
双子なのに選ばれなかったとかも笑いましたけど、正直双子がどっちがどっちか2作目のこととかうろ覚えだったりして;

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■ゴジラ-1.0(山崎貴監督)(2023/11/5)

面白かったです。
山ア監督の作品は(全部観ているわけでも無いしドラクエ映画も未見だけど)当たり外れがある印象でしたが、今回は作風ともマッチしていて実に良かったかと。
以前に監督が「シン・ゴジラによって次のゴジラ映画を演る人のハードルがとんでもなく上がった」というようなことを言われていましたが、
シン・ゴジラとはまた全然違った方向性の作品になっていたのが興味深かったですよ。同じ題材を持ち味の違う色んな監督に作ってもらうのっていいですね。(シンゴジ以後だとゴジラS.Pも好きだった)

シンゴジがマクロな状況を描いたシミュレーション的作品だったのに対して、今回は極めて個人的な視点で、そして「個人の戦争の終わり」を描いた映画でした。
ゴジラ映画にそこまで詳しいわけでも無いですが、1954年が舞台だった初代ゴジラに対して、今回はさらに時代を早めて1945〜1947年の戦中〜戦後を舞台にしたのが画期的だったかと。
「戦後」であることにこれほど意味があるゴジラ映画も初代当時以後は珍しい気がしますよ。

以下ネタバレ注意。

戦争で深い負い目がある敷島の人生のドラマとして見応えがありました。「犠牲を出さないこと」「生き残ること」の大事さと言うのは現代的な考え方と思いますが、あの結末でよかったですよ。
たとえご都合展開でも、ちゃんと脱出出来て良かったし、病院エンドになってくれて良かったです。
…ラスト、お約束的にゴジラが復活しそうなのが恐ろしいですが。7〜10年くらいは帰ってこなくていいんだぜ?

それにしても今回のゴジラは怖かったですね。実に怖かった。
今回のゴジラはそこまで大きくなかったかと思いますが(感想を書いた後でパンフを見ると、シン・ゴジラが118.5mで今回が50.1mで初代と同等なのね)、
「人を踏み潰したり、噛み投げたり、船を追いかけ回したり、銀座のビルを壊したり」するのに適切なスケールで、人と距離が近くて、臨場感とリアル感のある怖さがありました。
人が踏み潰されたり噛まれたりする描写を隠さずに描いてるのが恐ろしいですね。絶対人類の味方にならないゴジラですよ。

そして今回は「日本人の戦闘力が極めて低い」時代設定だったのがまた発明的でした。
ロクな戦力が無い中であの大災害的な怪獣に立ち向かわなければならない無理ゲーっぷりが恐ろしい。
木造船で時間稼ぎしなくちゃならないとかとんでもないですね。宣伝でも印象的だった船がゴジラに追いかけられる一連のシーンは大変見応えがありました。

そんな無理ゲーに対して(軍が無いため)元軍属+民間の人達が立ち向かうわけですが、オキシジェン・デストロイヤーのような新発明ではなく、急激な加圧と減圧という現実味のある方法で戦おうというのが新鮮でした。
まあ大概のシリーズのゴジラだったらそれでも耐えるのでしょうけど、リアルに考えたら確かに相当ダメージがあるはずなんですよね。
序盤から度々出てくる深海魚が浮袋を出して浮かんできている場面もある意味伏線だったわけですね。

急浮上作戦が頓挫しそうになったところで、小僧や小さい船が応援に駆け付けてくるのがいいですね。アクシズ押しそうですね(違)
最初は生き延びて帰ってきた敷島を責めたのに、なんのかんのと助けてくれる近所の澄子さんとか、敷島的にとてつもない負い目のある整備兵の橘さんとのドラマとか、人情ドラマの側面が強かったですが、
本作ではそれらがよくストーリーと噛み合っていて良かったですよ。この辺り、シンゴジとはホントに真逆なアプローチなのが面白い。

ところで大戸島で20ミリ機銃を撃てていたらゴジラは倒せていたんですかね。(核を受ける前の)あの段階では普通の銃でもダメージになっていたし、倒せていたのかなあ。(品川くんのように)
どうでもいいけど、大戸島と入力しようとすると「大戸島さんご」と出てきて困ります(笑)(そもそもゴジラが元ネタの名前だったんですねえ)

今回以上人間側を弱くしようとすると、戦国ゴジラとかになりますかねえ。(無理ゲー)
(大魔神とか忍者を助っ人に呼ぼう)

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■ゴーストシップ(スティーブ・ベック監督)(2003/01/15)

海を漂う幽霊船の映画です。

1962年、1100名の乗客を乗せたまま、豪華客船が航海中に消息を絶った。

それから40年後の現在、海難救助用タグボートの乗組員たちのもとに、
ベーリング海域で発見された巨大な漂流船の調査・引き揚げの依頼が舞い込む。
海洋法では国際水域で漂流船を発見・曳航した場合、その船の所有権を主張できる取り決めがあった。
乗組員たちは漂流船に「お宝」が残されていた場合山分けすることで合意し、
漂流船の捜索に乗り出すのだった。
しかし、みつかった漂流船には・・・・・

由緒正しい正当派B級ホラー映画です。
夜の霧の中を漂う幽霊船・・・
船の中で時折姿を見かける謎の少女・・・
40年たった船内で、蒸発もせずにグラスに残された酒・・・

期待をはずさないツボを押さえた演出や展開がたまりません。
楽しかったです。

冒頭での直接的にグロい表現とか、ちょっと引く部分があったり、
展開が早くてやや分かり難いところもありましたが(私、漂流船の穴の修理がいつ終わったのか気付いてなかったですわ)、
「どうしてそうなるか」の見せ方が上手く、楽しませてくれます。(あくまでB級ですが)
まあ、ちょっとヒキョーな気もしないでもないですが。

ベタな展開ながらも、最後もなかなかニヤリとさせてくれてナイスでした。
満足です。(*´ε`)

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■コニー&カーラ(マイケル・レンベック監督)(2004/11/25)

売れない女性芸人コンビのコニーとカーラはある日殺人現場を目撃してしまう。
追われる身となった2人はLAに逃走。
追っ手の目をかわすためゲイクラブに潜り込み「女装した男性歌手(ドラッグクイーン)」に化けて生活費を稼ぐこととなる。
しかし2人はそこで予期せぬ大人気を博していってしまうのだった・・・


馬鹿馬鹿しい笑いといい話が程よくブレンドされた歌と踊りのエンターテインメント作品で、素直に面白く、気持ちよかったです。
ゲイクラブの仲間にも好感を持った男性にも正体を明かせない2人が、
カミングアウトが難しいゲイ達の中で、言いたいことをハッキリ言う自分に嘘をつかないキャラクターとして人気を博していくという構造がなかなか皮肉が効いていて面白いのです。
ちょっとお馬鹿な登場人物達も愛すべきキャラとなっていていいですねえ。
特に2人を追って各所の舞台を渡り歩く内に徐々にショーマニアになっていく追っ手の人がもう馬鹿で馬鹿で相当好きです。
最後の彼の台詞“俺も歌いたい”も素敵でした(笑)
欲を言えば最後の悶着の所でもう少し彼のマニアっぷりを生かしたシーンが欲しかった気もしますが。単に好みの話ですね(^^;

ある社会では受け入れられない事も、場所が変われば受け入れられる事もあるというあたりや、マイノリティの立場等々が興味深かったです。
楽しいいい映画なのですが、どうも上映館が少ない様子なのは残念ですねえ。

実際どう見ても女性にしか見えない美人のゲイさんはTVとかで見かけるよなあとか思いました。

http://www.uipjapan.com/connie-carla/

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■子猫をお願い(チョン・ジェウン監督)(2004/08/24)

韓国映画です。

高校を卒業した仲良しの女性達。
進路はバラバラだったが、彼女等は時折集まっては友情を温めていた。
しかし証券会社に勤めて優越感を漂わせるヘジュと、
入った会社が潰れて両親も早くに失ったジヨンは徐々にぶつかっていく。
仲間達のつなぎ役のテヒは二人の仲を取り持とうとするが、
20歳を迎え、生活環境も変わり、共通の話題も無くなった彼女等の心の距離は離れていく・・


三人の女性を主軸に、大人の入口に入った彼女達の日々を瑞々しく切り取った群像劇です。
三人それぞれに(仲間の前では成功組を自称するヘジュにしても)思う様にならない日々に悩みつつ、それぞれの環境に流されて心が離れていく様、
それを繋ぎ止めようとする様は、リアルな痛みと甘さを感じさせてくれます。
いや、実際相当痛みを感じる映画です。
実際人生は思うがままになるわけでなく甘い物ではないですが、それでも時間は流れていくし、過ぎた時間は戻らないのです。

一見希望があるようで実はないラストも、あまりにリアルです。
彼女達の明日が明るいとは思えないのが若さの苦さを感じます。
ですが、そういった状況を重苦しいだけの物ではなく、
カラッと前向きに描いている所が印象的です。静かに感慨深く感じる映画でした。

劇中で嫌な女的に描かれるヘジュもただの嫌な女で終わらず(いい奴になって終わったという意味ではありません)弱さが見える姿が印象的です。

ジヨンは、終盤あまりに理不尽な状況に陥りながら自ら何もしようとしないに所に正直苛立ってしまいましたがが、
“もう行くところがない”の台詞にハッとしました。
辛い状況なら足掻くべきだと言うのは簡単ですが、どうにもならない無力感に苛まれる時は確かにあるのですね。やるせないなあ・・

よくは知りませんでしたが、韓国での女性の社会的地位は厳しい物で、また学歴による扱いの差もかなり大きい物のようです。
そういう社会事情もよく見える映画です。

現代映画らしく携帯電話のメールがよく登場しますが、メールやタイプライターで打ち込まれた文字が場面の中でそのまま表現される手法が新鮮でした
場面を途切れさせることなく描写出来るのでいい手法かも知れません。

http://www.koneko-onegai.jp/

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■映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説 (金崎貴臣 監督)(2019/9/1)

映画このすば観てきました。
TVアニメ2期が2017年だったので約2年半ぶりですが、映画になってもTV版と変わらないテイストかつゆるめの作画で、何というか実家のような安心感のある映画で楽しかったです。
公開2日目夕方にして特典小説が無くなってたのが残念でしたが。

2年半ぶりでもカズマさんはやっぱりカスマさんでクズマさんでゲスマさんで、変わらないなあとホッコリしました。
今回は「モテ期入りました」で色々とモテてましたけど、相手がアレだったりアレだったりなので問題ありません。ス キー。
とりあえずめぐみんは可愛かったです。

ラストのバトルはやや長めでデュラさんやスラさんまで復活してたけど、あの辺って映画ならではのアニオリなのだろうかとか思いました。原作でもそうなのかもですが。とりあえず魔王軍の人達根性あるなあと。
こめっこがやっちゃって決着かと思ったけど、最後はやっぱりめぐみん&ゆんゆんの「友情の」合体攻撃にして爆裂魔法で決めなのがいいですね。
エリス様の出番が僅かだったのはちょっと残念です。虹吐いてたけど(笑)

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■この世界の片隅に(片渕須直監督)(2016/12/6)

原作既読で映画は2回鑑賞。
1回目はしばらく前に観ましたが感想を書くのが遅れていました。忙しかったのと、なかなか書くことがまとまらなかったんですね。2回目を観ることも決まっていたのでそれから書こうと思った次第で(^^;

よい映画でした。戦争の悲惨さを描きながら、そんな中でも普通に生きていく普通の人を描いていて、辛さの中にも笑いがあり、日常の中にもシビアさがある、おだやかさと残酷さが入り混じった本当にいい作品でした。
初見の人にとっては予想以上に「笑い」もある作品かと思いますが、日常が魅力的に描かれているからこそ戦争の残酷さが強く浮き上がって、どちらの側面も強く印象に残る形になっていたかと思います。

原作は上中下巻3冊で(新装版は前後編2冊らしいですが)、密度も濃くてそれなりのボリュームがあるものですが、1本の映画として上手くまとめていたと思いました。
最初の幼少時のすずさんと周作さんの出会いはかなり幻想的で、本当のことかどうだったかがよく分からないエピソードですが、ここを「妹に語り聞かせる話」として描いたのは上手い処理だったかと。
そこに限らず、幻想と現実が交じり合う描写は秀逸でした。
時折入る絵画的な手法で「波のうさぎ」とか、絵の具で描かれた空襲の爆発とか、青葉がうさぎと一緒に飛んでいくシーンとか、どれも印象的で美しくて泣けてしまいそうになりますよ。

キャラクターは一見ほのぼのなタッチで描かれていますが、かなり複雑で(割とドロドロな)心理劇が描かれているところも印象的です。
すずさんと周作さんと水原さん(と密かにリンさん)を絡めた恋愛模様が、それぞれに切なさがあって引き込まれます。(リンさんのそれは映画だとかなり秘められてますが)
水原さんを納屋に泊めるエピソードは艶っぽさと切なさと戦時の残酷さが入り組んだ話ですが、現代だと周作さんの行動はちょっと利害し難いのですが、次に生きて会えるか分からない戦時故なわけですね。あとは周作さんの後ろめたさか。
その後、すずさんが周作さんに怒って初めての夫婦喧嘩になるところは活き活きとイチャイチャしていていいですね。他人から見てまさに「犬も食わない」状態なのがニヤニヤです。

晴美さんと右手を失う場面は辛いです。
身近で大切な幼子を失い、義理のお姉さんに責められ、その上、心のよりどころとして様々な絵を描いたり、その他にも様々なことをしてきた右手を失うというのは本当にキツそうですよ。
本当に「何もかもを無くしてしまった」感覚かと思いますが、だからこそ、家を出ようとした時にお姉さんに「すずさんがイヤんならん限りすずさんの居場所はここじゃ」は観ているこちらも救われました。
まあ、その直後が「あの」出来事なのですけど。一瞬画面が白くなる描き方が静かで恐ろしかったですよ。

色んな人が色々なものを失った後の戦争が終わった後の広島で、孤児の少女を拾って帰るラストは、これですずさんやお姉さんが新たに前向きに生きていってくれればと思えて救われて泣けました。
原作では無かった「その後」の様子が少し描かれていたのも嬉しかったですよ。

ところで蛇足な話ですが、自分の持っている原作の下巻だと、表紙のすずさんに「ほくろ」が無いので、「描かれているのは実はすずさんではなくて、ラストで出た娘の成長した姿なのだろうか」とか(少女とすずさんは特に似てないのですけど)思ったりしていたものでしたが、
今回気になって調べてみると、単に「原作初版本だと印刷所の人が汚れだと思ってほくろを消してしまった」と言うことだったそうで、増刷版以降は直ってるらしいのですね。変に深読みしていたので、なんてこったと思いましたよ(苦笑)

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■この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2020/1/1)(片渕須直監督)

正月の妻実家の広島帰省時に(さらにいくつもの)片隅にを観てきました。八丁座はゆったり落ち着いた雰囲気の良い映画館だなと。この映画を広島で観られてよかったですよ。

2016年に公開された前バージョンの映画ではカットされていた、原作での“リンさん関連”の描写を補足した作品…との認識で観に行きましたが、
実際の追加シーンはそれだけでなく、水原さんや親戚の人や隣組の人の描写や戦後の台風の描写なども加えられていて、それが人間関係や当時の状況をより深化させて心に迫らせる効果を持っていて、
1本の作品としてより完成度が高まったものになっていました。168分という長時間も気にならずにのめり込める素晴らしい作品になっていたかと。

追加シーンによって前映画と同じシーンでも印象が大きく変わってくるのが印象的でした。
特に「すずさんと周作さん」の関係性は前映画と同じ場面でもかなり印象が違って見えたかと。今作によって前作では秘められていた一面が新たに開示されたのだなあと強く感じました。
ノートの切れ端とかテルさんの遺品の紅とかも前作時点でキッチリ描写はされていたわけで、まさに「秘められていた」物語だったのだなと。

すずさんが周作さんに見初められたのはリンさんの“代用品”だったと言うのが観ている側としても辛く苦しいのですが、そういう2人でもぶつかって乗り越えてやがて本物になっていくのだなあと思えました。
ラストで2人が助けた子供も、「亡くした晴美さんの」「亡くした母親の」代用ではあるのかも知れないけど、そこには確かに愛も救いもあるし、そこから独自に大事な存在になっていけばいいのかなと。

序盤の学校時代で水原さんとのシーンが増えていて、水原さんの存在感が増していましたね。本先は一見「すずさん・周作さん・リンさん」の三角関係だけど、実際はそれに水原さんも加えた四角関係で、
周作さんに対するリンさんが、すずさんに対する水原さんで、どちらも過去に選ばなかった道の象徴で極めて対比的なんですね。
リンさんとの関係性と並べてみると周作さんの負い目も分かりやすいかなと。
そして、どんな道を選んでも、そこで良いことがあっても悪いことがあっても人は自分の人生を歩いていかないといけないのだなあとも思えました。

複雑な関係性があることを踏まえてのすずさんとリンさんの関係は切なくも目が離せない味わい深さがありました。桜のシーンとか良い場面ですよ。
花見のシーンは、戦時中の大変な状況下でもこんな華やかな状況があったのだなあと思いつつ、そこに来ている人達が「今生の別れ」を意識してるのだと思うと切なかったです。

広島の原爆投下後に、広島に行って戻ってきた人達の不調・変調が描かれていたのはキツい、なんとも言えない気持ちになりました。
あの当時は放射能のことなんて分からないけど、そこで大きく人生の道が別れてしまったのだなあと…。
この作品、ちょっとした違いで変わったかも知れない晴美さんの運命にせよ、本当はもう少し早く広島に帰るはずだったすずさんの運命にしても、そもそもすずさんと周作さんの馴れ初めにしても、
ちょっとしたことで(良くも悪くも)運命が別れてしまう場面があらためて考えると本当に多いんですよねえ…。

単なるシーン追加版にとどまらない、新たな視点を与えてくれる良い作品でした。

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■この胸いっぱいの愛を(塩田明彦監督)(2005/10/18)

2006年。出張で子供の頃過ごした北九州・門司に帰ってきた鈴谷。
故郷の街を歩く内、彼は自分が20年前、1986年にタイムスリップしていることに気付く。
そこで彼は少年時代の自分と、子供の頃に憧れていた近所のお姉さん・和美に出会うが、
“この後まもなく”和美が死んでしまう事を彼は知っていた。
彼はその運命にどう向かい合うのか・・・


梶尾真治氏の小説「クロノス・ジョウンターの伝説」の中の「鈴谷樹里の軌跡」の映画化ということですが、この原作は未読でした。
しかしこの恥ずかしい映画タイトルはどうにかならないものか;

『「黄泉がえり」のスタッフが贈る未来からの黄泉がえり』とのキャッチコピーで宣伝されていますが、それでああいう話になるとは、なかなかビックリしました。

泣かせるいい話あり、演技もよく(とくに子役が上手い)、悪くない映画なのですが、
どうもしっくり来ない気分も残ります。
想いの行き違いが目について、どうも冷めた目で見てしまう感覚と言いましょうか。
とりあえず、2時間11分という時間が内容に比して長すぎて、どうにも作品全体が薄味に思えてしまいます。2時間内に収めるべきではないかなあ。
ラストの蛇足もいただけないです。彼女のモノローグですっきり終わりで良さそうな物かと。あのモノローグはグッと来ましたし。

“1986年”という時代を感じられるディティールが物足りないのも、この手の時間SFとすれば残念な点でした。
セリフもほぼ標準語で、北九州という郷土をあまり感じられないのも残念。

“タイムパラドックス”について、まるっきりスルーされてるのですが、原作ではどうなんでしょう。
彼女の運命が変われば、バタフライ効果で彼が「あの飛行機に乗る」未来も変わりそうですし、
“彼女の死”という過去を持たない彼が20年前に行けばまた運命が変わりそう
ですし。
同じカジシンの小説「未来のおもいで」は本作と近い部分がある話ですが、パラドックスにはかなり気を配ってたけどなあ。
映画はかなり大胆に原作を脚色してあるらしいので、今度原作を読んでみようかと思います。
(後日、読みました

脇エピソード的な3つのエピソードはどれも結構好きでした。

http://www.kono-ai.com/

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■御法度(日本)(2000/01/10)

新撰組映画。
予告通り、ホントにホモ映画でした。
でも楽しかったです(半分ギャグ映画と化している気がしたりして)

新撰組の服装が、一般的なだんだら模様の服ではなく、
黒を基調にした軍服調…とゆーかガクラン調の服になっていて
映画のイメージにあって、なかなか格好良かったです

昔は性におおらかだったらしいですねえ(男も女も)

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■コーラス(クリストフ・バラティエ監督)(2005/05/10)

フランスの片田舎で、問題児を集めた寄宿舎「池の底」に赴任した中年の音楽教師マチュー。
スパルタ教育で荒んだ生徒達に心を痛めた彼は、合唱団を結成し音楽で子供達の心を解き放とうとする。


小気味よい爽やかさの残るフランス映画です。
あらすじだけ聞くと“いかにもな押しつけがましいお涙頂戴の感動作”かと思えそうですが、
さりげない、押しつけがましさのない作品で、ごく自然に感動出来る良い映画でした。
97分の短い時間で多弁にならずに見せてくれるのもいい。
初めは本当に可愛くない子供達が、音楽を通して段々に目が輝いていく描写に素直に嬉しく見ることが出来ました。
そしてモランジュ少年の声の美しいこと。音楽に疎い私が言うのもなんですが、音楽の人に与える力というものを感じられる映画でした。

マチューが子供にただ甘いだけでない現実的な厳しさも持った大人として描かれているのもいいですね。
ある子の悪い行いを、ただ罰するだけでなく、何故悪いかをじっくり本人に分からせるやり方をしたのにはハッとしました。
幼い頃にちゃんとした大人に出会う事は、子供達の将来にとって極めて大事な事なのだなと実感させられたのです。
たとえ子供が大人になって、恩師の名前を咄嗟に思い出せなくなっていたとしても。子供の頃に大人から受けた影響はその人のどこかに残るのだろうと、
映画を見ていて思ったのでした。

ボーイソプラノは本当にごく短い少年期の間だけのものだと言います。大人になったモランジュが指揮者となっていることも合わせて、
短い少年期の人生の中での貴重さを印象づけられるのでした。

ネタバレ蛇足1
飛行機のシーンはいいシーンでしたが、「全部拾ってやれよ」とはちょっと思っちゃいました(笑)
あえて全部拾わない所に慎ましさを感じもしますし、飛行機の中で去っていくシーンはそれはそれでいい絵なんですけどね(^^;

ネタバレ蛇足2
紙飛行機の事もあって微妙に「バイファム」を思い出したりしました(笑)
バイファムの挿入歌「君はス・テ・キ」のフレーズ“あの時のときめきを たしかに思い出せるけど もう二度と感じることはできない”とか
微妙に連想して切なくなったりして(^^;

http://www.herald.co.jp/official/chorus/

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■コラテラル(マイケル・マン監督)(2004/11/07)

夜のロサンゼルス。
リムジン運転手として独立を夢見るタクシードライバーのマックス(ジェイミー・フォックス)は空港でビジネスマンの客を拾う。
ビジネスマンのヴィンセント(トム・クルーズ)は多額のチップと引き替えに、ロスの道に詳しいマックスに、一晩専属運転手となる事を依頼する。
しかし、最初の目的地で降りたヴィンセントを待つマックスの頭上に死体が降ってくる。
ヴィンセントは殺し屋だったのだ。
ヴィンセントはマックスに次のターゲットの元に向かうように命じる。
2人の夜は始まったばかりだった・・・


殺し屋と殺し屋に協力させられる運転手との夜を描いたサスペンスです。
主役の二人に味があって(特に運転手)結構楽しめました。
強く印象が残る映画とは言いませんが、見ている間は十分楽しめる作品でした。

殺し屋は哲学めいたことを言ってどこか理知的に見える割には、言動が矛盾だらけの
はっきり言ってしまえばただの自分勝手さんとも言える人間ですが、
なんのかんのと二人が互いに影響を与えあっていっているところは興味深く感じました。
良い悪いに関わらず人は影響しあう物なのだな、と。

ところで無粋なツッコミですが、殺し屋のターゲット探知能力が凄いですな。
特にラストの電車のあたりなんてターミネーターばりですよ?(^^;)
この作品を見た翌日に「ターンレフトターンライト」を見たので、その探知能力の1/100でもターン〜の主人公達に分けてやって欲しいと思いました(笑)

ところで2、
・・・あの殺し屋、あれだけ目立ちまくりの証拠残しまくりというのは
実は無能なのではと思わないでもなく・・・(^^;)

http://www.collateral.jp/

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■コンスタンティン(フランシス・ローレンス監督)(2005/04/19)

悪魔と戦う余命間もないエクソシストの話です。
主人公ジョン・コンスタンティン(キアヌ・リーブス)は、煙草の吸いすぎ(一日30本)で肺がボロボロで余命一年を宣告されますが、
過去に自殺未遂を犯したため死後の地獄行きが決定しており、神のお目こぼしを(勝手に)期待して天国に行かせてもらう為に(勝手に)悪魔退治を続けるのでした、
という話。

特筆して面白い映画だとは言いませんが、期待しすぎなければ普通に楽しめる娯楽映画だと思いました。
なお、エクソシスト物ということでホラーかと思われる向きもあるようですが、ホラーというよりはダークヒーロー物で特に恐くはありません。
むしろ結構笑える要素も多い気がします。出てくる人達(悪魔天使含む)が少し「イッちゃってる」人が多く、
主人公やガブリエルやサタンなどは手前勝手なイカれた役をノリノリで演じていて、見ていてニヤリと出来ました。
特に文字反転した2人は怪演と言ってもよい演技だったかと。(褒め言葉)

マトリックスでは鉄面皮で何考えてんだか分からない献身的なヒーローを演じたキアヌ・リーブスでしたが、
今作ではとにかく自分本位で自分のことしか考えない嫌な奴を楽しそうに演じていてなかなか見物でありました。いや、味があって良かったですよ。

何しろ悪魔退治の理由も自分が天国に行くだけのためだわ、肺ガンを宣告されているのにいつでもどこでもスパスパ煙草を吸いまくりだわ、
エレベーターでは後から来た人の目の前で扉を閉めるわ(笑)、しまいにはサタンに中指おったてながら天に召されていくわ(爆笑)(^^;

この主人公がヒーローにしてはまた情けないのもいいですな。
格好いいというよりは狡っ辛い手段で戦うあたりがニヤリです。
不意打ちは当たり前だし、特に最後では「お前のお父ちゃんに言いつけてやる!」で事態を収めてしまうあたりがヒーローらしくなくて素晴らしい(笑)
子供のケンカに親を呼んで解決とはなんて反則なヒーローでしょう(笑)
なかなか馬鹿馬鹿しくて楽しかったですわ〜(褒めてます)

いかにも続編が出そうな作品ですが、果たして続くのでしょうか?
彼を主人公にした続編はどうとでも作れそうではありますが、主人公自身の描くべき物語は結構今作で終わっちゃってる気もしますし、
何よりあんな大物の敵やら反則技を使っちゃって次にどうするのか。
続編を作っても「ただの悪魔退治物」になったらつまらなそうですけどねえ。

今回が子供のケンカに親を呼ぶ話だったので、自作は親父(サタン)のやんちゃにサタンの嫁さんを引っ張ってくる話かも知れず(笑)

ところで、ネット上で感想を見ていると「宗教知識が無いと意味が分からない」という意見も見ましたが、確かに言われてみれば専門用語の解説などは少なく、
この手の映画としては少々不親切なのかも知れません。
ただ、「デビルマン」やら「バスタード」やら「エヴァ」やら「孔雀王」やら「ゴッドサイダー」あたりを見て育った日本の漫画・アニメ好きの人なら特に理解に問題はないのでは、とも思いました(笑)

しかしまあ、この映画を見て一番強く伝わったのは、神や悪魔がどうしたというより、「タバコの吸いすぎはホドホドに」というメッセージでした(笑)
宗教的な理由で上映されない国もあるようですが、タバコ業界からも嫌われそうな映画かなあ(^^;

http://constantine.warnerbros.jp/

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■コンフェッション(ジョージ・クルーニー監督)(2003/09/08)

70年代アメリカのテレビ界で活躍した実在の有名プロデューサー“チャック・バリス”。
彼は『女性と男性を出演させて番組上でカップルをつくる“デート・ゲーム”』や、
『素人に歌や芸を披露させて、下手な人はゴングを鳴らして退場させる“ゴング・ショー”』などを考案し、
現在のショー番組にも大きな影響を残した、伝説とも言えるプロデューサーだった。

しかしバリスには、売れっ子テレビマンの顔とは別に、
CIAの依頼を受けて33人を殺した“ヒットマン”としての顔もあったのだった・・・。

実在のプロデューサー“チャック・バリス”(私は名前くらいしか知りませんでしたが)
本人が書いた自伝を元にした映画です。
CIAのヒットマン云々は彼の書いた自伝によるものらしいですが、その真偽は不明のようです。

とは言え、どーにもうそ臭い話ではありまして、それゆえに映画としてはナンセンスに突き抜けた作品なのかと期待していたのですが・・・

はっきり言って、まったくつまらないとまでは言いませんが、
地味です。
はっちゃけた設定の割には手堅すぎて、
見て数日たったらすっかり映画自体のことを忘れてしまいそうな程に印象が薄いです。
前半の奇妙なおかしさも後半の二重生活の苦悩もどうにも中途半端でどっちつかずに思えてしまいました。
笑える方向にせよシビアな方向にせよ、もっと方向性を定めて突っ走った方が良かったのではないかと思えました。
素材は面白くなりそうだったんですけどねえ。

最終的には何とも陰気な、鬱になりそうな後味の悪さが残る映画でした。

ところで劇中で流される彼の番組ですが、当時も低俗との批判を受けたとのことですが、
下ネタのレベルがひたすら低いなあと感じました。
昔だからああなのか、それとも現在でもあちらの番組はあんな感じなんでしょうか?

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