「虹の音階 (The Rainbow Scales)」

 可視光線スペクトルは、要は「虹の色」です。そこで、虹の七色に相当する音をピックアップして、音階を作ってみました。 楽器で弾いてみると、結構いい音が鳴りますよ。

 さらに、虹の七色から、色をちょっと減らしたり増やしたりして、いろんな「虹の音階」を考えてみました。 音楽をやってらっしゃる方、作曲や編曲に使ってみませんか?


表: 「虹の音階 (The Rainbow Scales)」 (考案者: 浦 公統)
音階名音階の構成音特徴
虹の五音階 (The Rainbow Pentatonic Scale)F、As、Ais、His、Dis、F音程が日本音階の陽旋法の一つに一致。
虹の六音階 (The Rainbow Hexatonic Scale)F、As、Ais、His、Des、Dis、FR、G、B がそれぞれ最大の色 (赤、緑、藍) と、 X : Y = 1 : 1 を満たす色 (黄、青、紫) に対応する音を過不足なく含む。
虹の七音階 (The Rainbow Heptatonic Scale)F、As、A、Ais、His、Des、Dis、F「虹の七色」に対応。
虹の八音階 (The Rainbow Octatonic Scale)F、As、A、Ais、H、His、Des、Dis、F連続スペクトル画像の中で最も目立つ、黄緑色に近い色 (R : G = 1 : 2 に近い色) に対応する音 (H) を含む。
虹の九音階 (The Rainbow Nonatonic Scale)F、As、A、Ais、H、His、Des、D、Dis、F「虹の七色」と黄緑色に次いで目立つ、藍と青の中間色 (G : B = 1 : 2 に近い色) に対応する音 (D) を含む。
虹の十音階 (The Rainbow Decatonic Scale)F、Ges or G、As、A、Ais、H、His、Des、D、Dis、F暗赤色の始まりに近い色 (「赤」のサンプルに対して R の値が 1/2 〜 2/3 程度の色) に対応する音 (Ges あるいは G) を含む。

注意!

 音階のベースとなる音律は、純正律でもピタゴラス音律でも、お好みのものを使っていただいて構いませんが、周波数の関係上、転調させると、虹の音階にならなくなるので、ご注意ください。ただし、基音を F 以外の構成音に変更するのは OK です (例えば、「虹の七音階」では、As を基音とし、As、A、Ais、His、Des、Dis、F、As という音階にするのは OK。F からの音階をそのまま短三度上げて、As、Ces、C、Cis、Dis、Fes、Fis、As とするのは NG)。


 あと、これ以上構成音を増やして、音階を拡張するのは……残念ながら、難しいようです。

 半音以下の音程が必要になってくるので、演奏も難しいですし、 可視光線スペクトルを使って自然で美しい音を見出すのも、デジタル画像の RGB 値を使っていては、限界があるようです。


「音楽の部屋」に戻る