内容●[1]映像作品の感想文[2]蛍光灯の下で見た幻覚の記録[3]ピンク色が意識にもたらす影響の考察[4]しばしば混入される嘘 まめちしき●パースエイダーは銃器。この場合は拳銃
そう。それはあの暑い夏のことだったわ。西部のとうもろこし畑のまん中にあたしは住んでいたの。昼の1時だというのにあたりはまっくらで、ただ1つの雲があたしの家を照らしていた。ウチで飼っていた犬のジャクリーヌが光る雲に吸い寄せられていったの。ママたいへん! ジャッキーが天に召されていく。とうもろこし畑には大きな穴が開いていたわ。きっと宇宙人さんもおなかがすくのね。
そしたらママが、昔から4月1日には不思議なことが起こるの、って。この世で愚行を重ねたものは毎年「ヤマザキ春のパン祭り」が行われる時期に最後の審判を受けるんだって。きっとジャクリーヌは「4月の愚者」として地獄の炎に焼かれたんだわ。罪深いものはすべて。アリス、嘘つきのお前みたいになあっ。そのときママの顔が鬼瓦みたいな顔になってあたしをにらみつけるの。そなたの冒した罪は「おジャ魔女どれみの劇場版を観たときにもらった花の種を植えなかったこと」か、それとも「昨日、宿題はやってきたんだけど家にノートを忘れてきてしまったんです、と嘘をついてしまったこと」か、いずれか答えよ、って言うのね。
あたしはとっさに「愛する人にその気持ちを伝えられなかったことが、わたくし最大の罪でございます」って言ったら、その鬼瓦はまたママの姿に戻ったのね。このときから毎年4月1日には、魔除けのために嘘をつくようになったのよ。
今日は4月2日です。
あと、昨日の夜7時からセーラームーンの続編が始まった、というのも書いていた。第201話の感想文をでっちあげたのだけど、あまりに寂しいので引っ込めた。
さらば研究所。今日から異動。異動した先はもうぐちゃぐちゃ。部長も異動で今日来たばかりだった。で、わたしがやって来るということを先任の部長からまったく聞いていなかったらしい。それでまったく動じないあたりかなりの大物。で、これまた今日から就任した課長も、わたしがやって来ることを知らない。先週まで課長が座っていた机がわたしの席となる。
いや、もう。すごい。この部署は動いている。たとえばアレだ。人通りの多い横断歩道のまん中で誰かが一人だけ立ち止まってこっちを見ているのを遠くから撮って、わたしはこれを眺めている感じ。いままでいた部署は滅茶苦茶静かだった。いまの部署のやかましいこと。電話の多いこと。人通りの多いこと。机の狭いこと。残業の多いこと。新製品の発売予定の多いこと。
毎月数億円を売り上げる商品をたったこれだけの人数で設計しているんだから泣けてくる。部長いわく、今年は全種類合わせて600億円が目標らしい。人数の配分を間違えてるって。ホンマに。
今日はテスト用の製品を一台見て、あと荷物の整理だの資料整理だのだけやってさっさと帰った。明日からはアナログ回路な日々。最初はたいした仕事はしないと思うけれど、来月からは残業手当が毎月DVD-BOXを買える程度には増えそう。ソフトウェアな人たちに比べれば全然たいしたことはないけれど。揃いも揃って遅寝早起きの不健康部署なので、そろそろ自分の時間の使い方を考えないとまずい。
いやああああっ。このわたしが、チャットせずにちゃんと仕事してるなんて。信じられん。なによりも信じられないのは、わたしのPCがまだないことだ。2人減ったところにわたしが入っていったんだから余っていそうなものなのだけど。
同じ建物の中で3階から1階に降りてきただけなのに別世界。なんとも旧態依然。研究所との落差があまりにもあまりにも。だけど職場はいやになるぐらい明るい。前の職場では話をすることなんかなかった。実に日本の職場らしい職場に来たんだと思う。
一日中CADを触る。かなりの年代物っぽい。この使いにくさはただものではない。もう。捕まえたと思ったら離れてしまう。アナタだけは思うに任せない。狂おしいほどに。ここに拳銃があったらディスプレイを撃ち抜いてしまうぐらいに。図らずも吐息。おねいさんはささっと動かすのだけど、わたしはアナタの機嫌をとるのが精一杯。今日も7時過ぎに退社。素晴らしきかな新入社員。
それにしてもこのおねいさん密度は一体。いないと思ったらここに隠れていたのか。黄色いおだんご頭。
新記録。3日間連続で午前8時過ぎに出社した。どういうわけかこの職場の人たちは来るのが早い。今日もひたすら回路図を書く。昨日書いたものはふつーの初心者は2日ぐらいかかるらしく、なぜかおねいさんにほめられる。チャットと日記書きがなければざっとこんなもんですよ、おねいさん。落とし穴だらけのものすごく使いにくいツールだとはいえ、あたしゃ「線」を引くのには慣れてるわい。ベジェ曲線とか。今日は定時退社日なので午後5時に退社。なんて健康的。基盤をさわるようになったらちと忙しくなるかなー。
会社帰りに日本橋でデジモン02のCDを3枚買ってくる。買っても買ってもCDが出てくる。NECインターチャネルめ。選ばれし子供たちとデジモンの12枚のCDは、ずいぶん前に一乗寺さんのだけ買ったのだけど、残り11枚を買わずにこらえて本当によかった。最近、選ばれし子供たち編、デジモン編、デュエット編の3枚に再構成して発売された。そんなわけで3枚とも買ったのだった。NECインターチャネルめ。
で。デジモン編がかなり濃いので悶絶。
午後7時半。難波でラーメンを食べていたらものすごく眠くなった。いまのわたしは、太陽の光とともに生きるふつーの人だ。チャットも日記もニュースもメールもない、ふつーの世界で。
午前8時40分出社。今日は基盤のプリントパターンの絵を描く。いやーん。こんなのってはじめてー。練習を兼ねた小さな小さな両面基盤なのだけど、いろんな部品や配線の組み合わせがあるもんで迷いに迷う。学校の席替えのようにえいやっとくじ引きで配置できればいいのだけどそうもいかない。そうもいかないから、春風さんを後ろの席にして小泉さんを前の席にしてってな組み合わせを、リスクを計算しながら考えないとといけない、はずである。高周波の場合は。
前の部署では基盤の絵は外注に出していた。いまの部署でも外注に出すことが多いのだけど、自分で描けない人が発注するとろくなものができないってことで。そういうことにしておこうな。なっ。午後9時20分退社。
ふむ。おねいさんたちは計算機のオペレータだったのか。確かにオペレータは研究所にはいないわなあ。
ううう。困った。会社で仕事しかしないもんだから、まるで情報が入ってこない。なにも思いつかない。就職すると、こうやって日記を書けなくなるのか。来週には計算機がもらえるはず。なのだけど、自分の机にはあまりいないからなかなか遊べない。
いちいち課長のはんこがいるなんて。いちいち紙で書類を回覧するなんて。いちいち昼休みのあとに全員を集めるなんて。いちいち事業部の全員で集会をするなんて。いちいち書類を庶務の人が配って歩くなんて。むきーっ。もう、なにをするにもはんこがいる。ウチの会社がこんなに立ち遅れているとは。いままで気づいていないだけだった。
あああ。ネタが。話題がない。
配線パターンを描きながら耐えがたいほど眠くなったので6時半に退社。さっさと帰ればいいのにまた日本橋に向かう。ふらふらと歩き回って、なにも買わずに帰る。ソフマップのそっち方面ゲーム売り場の入り口に、派手なかっこうのおねいさん二人組がいた。さっさと通りすぎたので、おねいさんがなんの宣伝でやってきたのか分からずじまい。ああ。わたしとしたことが。
「ねがぽじ」と「Dual Colors」と「最強彼氏。」と「少年たちの病棟」の違いをしばし調査。
今年はショタものとかやおいものが流行る予兆を感じるので、しばらく観察してみようというわけでまず一番目を探しに行ったら発売日である今日の時点でもう売りきれていて。
やっぱり今年はそういう年なんだってばという気がするのでもうどうしましょうといいながらも別に買おうというわけではないけど病棟ってなにさ病棟ってそうか病室にいるべきはわたしなのだねそういや誰それのなにがしというパターンで題名をつけると天使たちの午後みたいだなあなんて一体わたしは何歳ですか団地妻の誘惑わたしは病棟という語にものすごい冷たさを感じるのだけども少年たちのって冠するだけでこの世の楽園みたいなそうまさに天使たちの世界が現れちゃったりなんかしてああやっぱり今日のわたしは変です作曲家はヘンデルおとぎ話はグレーテル五枚集めて銀のエンゼル甘酸っぱい千秋のいちご味を作っちゃったというわけでソフマップに三番目のポスターが貼ってあって思わず赤面でもこういう商品の主たる購買層である婦女子はこの売り場に入ってきにくそうなのでまた赤面でダブル赤面四万八千点ダルマ三十二個で男性チームの勝ちでございます連想ゲームまた来週ご機嫌よう。
あああああ。書くことがないのに書きたい気分だけがしみ出してくるんだってば。そうなんだってば。遭難しましょそうしましょ。アレもコレもソレも春の陽気のせいなんですよう。ようこのようは妖魔の妖。この、睡眠と覚醒の境界面をふらふらと漂うときにあらわれる不思議世界から抜けられなくてこまっちんぐ。ああそうだ。今日は久しぶりにすごい言葉を聞いたんだー。ねえねえ聞きたいでしょ聞きたいって言ってくれないときゃだきゃだ敵は強い妖魔たち。「今日は花の金曜日だから早く帰らんとな」って言っているおっちゃんがいたんだよう。そう、花金。あった。あったよ。日記に書くべき話があったんだ。
ウチでは水曜日は定時退社日なもので金曜日にそのしわ寄せがくる。金曜日は明日の休みを見越して深夜まで蛍の光窓の雪になることが多いので、あまり花の金曜日らしくないことが想像される。わたしはさっさと帰ったけれども。なぜあのおっちゃんは。花の金曜日なんて言葉を発したのだろう。きっとバブル全盛期にも「今日はハナキンやから早よ帰らなかんな」と言っていたに違いない。でも、当時はいまよりも新製品がわんさと出ていたので忙しい。きっと早く帰って「はなきんデータランド」の桂文珍を観ることはできない。それでもとりあえず言ってみるという局面で、こういうナウい流行語は威力を発揮する。
おっちゃんだけが持つわびさびの世界。わたしが「ナウい」「ダサい」と言っても古くさい言葉を馬鹿にしているだけに聞こえるだろうけれども、おっちゃんだけが古くさい言葉を愛でることができる。おっちゃんだけが、ちまたで流行っている言葉をとりあえず言ってみることでかえって流行遅れという印象を他者に与えてしまう、という遊びができる。この遊びのルールにのっとり、おっちゃんだけがこの古くさいものを古くさい印象のまま伝えることができる。若者の70年代ファッションへの回帰だとかそういう邪念なしで。ビバ、おっちゃん。わたしも、もうすぐそこへ行きます。
いままで封も開けていなかったDeveloper Toolsをインストールする。なんだか、これを入れるとなぜかMac OS Xが軽くなると言う話。開発者向けにCarbon実行環境の新しいバージョンが入るから、その影響かもしれないし、あるいはもっと妖しいことをしているのかもしれない。
そんなわけで、Developer Toolsを入れてからMac OS Xを使ってみたが、本当に早くなったのかどうかはよく分からないのだった。
もうどうにでもしてえという気分になる。計算機と半日格闘する。
その発端は。またまたバカゲーが欲しくなり、日本橋で「B.B. Oh, Yes! Jonny!」を買ってしまったことだった。幼いころ突如として姿を消した友人が改造手術を受けて帰ってくる。彼はなぜか「ジョニー」と名乗るアメリカンでへんてこりんな人間になっていて、世間知らずの主人公をへんてこりんな世界に導いていく、という滅茶苦茶な設定に感動してしまったのがさらなる端緒。
で、昼間にごそごそと日本橋で買ってきてインストールするのだけどどうも画面の描画がおかしい。背景が出なくて真っ暗なんである。いつまで経っても真っ暗なんである。いくらなんでもこんな手抜きはないはずである。高田馬場三丁目。天下のエフアンドシー株式会社であるからして背景ぐらい描くはずである。DirectXの7aが同梱されていて、これもあらかじめ入れておいたはずなのだけどどうもおかしい。この時点で夕方。
ここが煉獄の一丁目。Windows 98を入れなおすとますますおかしくなった。B.B.を起動して、主人公に名前をつけてさあ遊ぼうかというところで必ず止まってしまう。10MBほどあるDirectXの8aをえんやこらと落っことしてきてもまったく同じ症状。9MBぐらいあるWindows Media Playerの7を入れても以下同文。さらにハードディスクをフォーマットしなおしてWindows 98を入れるところからやりなおしてみると、こんどはB.B.が起動すらしなくなってしまった。さらにこのへんをもう一周して、フォーマットしてWindows 98とアレとソレを入れて、あらためてB.B.を入れたら、ちゃんと起動して、ちゃんと絵が出てくれた。ジョニーが渋谷の犬の像に乗っかって、天を仰ぐ図が出てくれた。仰げば青空。おおジョニー、やっと会えたな。
この時点で午前3時になっていた。これまた主人公も旧友も台詞がへんてこりん極まっていて、わたしもいろいろ吸収すべきものもあるのだろうけれど、そんな余裕はわたしにもう残っていなかった。もうどうにでもしてえ。なんだかよく分からないまま遊んでいたら午前7時になった。
午前11時起床。「笑わないエリカ」はすでにだいたい終わっているので、少しB.B.で遊ぶ。そんなに濃い馬鹿さ加減ではなかった。言い回しのギャグが多い。へんてこりんな単語の選び方は見るべきところだけど、ギャグは表面だけの書きかただった。せっかくへんてこりんな設定を作ったのだから、へんてこりんな台詞は行動のへんてこりんさとつながっていてほしい。中身はいたってお気楽。遊んではじめて分かったのだけど、B.B.は盗撮のゲームだった。
夕方から集合。時間の単位で時、分、秒、ってのがある。あるとき、58分の「分」はマルなのか、と聞かれた。最初なんのことかさっぱり分からなかった。わたしは半濁音の丸のことだと思ったので、そりゃマルだろうと答えた。58分を「ごじゅうはっふん」と読むのは変だからマルをつけて「ごじゅうはっぷん」であろう、と答えた。
そんなことは分かっとんねん。誰が「はっふん」なんて言うかいな、と。質問の意図は数字の右肩につける記号のことだった。この場合は58'と書くべきだから、マルではないのだとやっと説明できた。ここで「はっふん」という発音が全身の力を抜けさせる効果があるということを発見した。NTTの時報のおねいさんが「7時ごじゅうはっふん、ちょうどをお知らせします」と言っていたら1分間ずうっと笑い続けるだろうなあと思った。はっふん。それからしばらく数の数え方が変になった。
近い意味を指す多数の単語を検索して一望できる道具が欲しい。もう何年間もそんなのを欲しいと思っていた。「女性」と入力すると、少女とかマドモワゼルとかリセエンヌとかギャルとか婦人とかジェンダーだとかがずらずら出てくるような。結局手をつけないまま現在に至る。こんな道具があったら、語意の貧しいわたしでも、もうちょっと楽に文章が書けるかなあと思ったのだ。「女性」と入力して「X染色体」だとかの微妙にずれた単語が出てきてくれると、わたしはとてもうれしい。できれば「ずれ加減調整機能」や「発音の似た単語検索機能」も加えて、いとしこいし師匠ばりのしゃべくり漫才が書けるようになってくれるとさらにうれしい。
Webベースで、思いつく限りの単語をどんどこ放り込んでいけるような入り口を用意する。で、重みづけは面倒くさいので、もうてきとーに関連のある語をつなげていく。で、この関連のある語を捜す部分が人力になってしまうのでどうも面倒くさい。単語の数の階乗に比例する関連付けの作業が発生するから、このへんをもうちょっとかしこくしないといけない。「女性」と「リセエンヌ」に関係があって、「リセエンヌ」と「女子高生」に関係があった場合、「女性」と「女子高生」の間にも関係がある、と勝手に見なしてくれるとうれしい。でも、連鎖をくりかえすうちにだんだん元の単語から意味がずれてきて、いつのまにか「女性」と「三菱鉛筆」みたいなわけの分からない組み合わせになったりする。ここで意味の近さを推定するための重みづけが必要になって、これが面倒くさいっぽいのだ。
面倒くさい上に、この道具が本当にわたしの役に立ってくれるのかどうかすらあやしい。それ以前に、大学だとかですでにちゃんとした研究がなされてそうな気がする。そういえば2年ぐらい前にそんなのを見た気もする。そんなこんなで放ったらかしになっていた。
で。知識から知識をたどれるしくみといえばやはりWebである。Xememは、誰かが勝手に知識に知識をつなげていくための、だがしかしほとんど手を貸してくれないシステムである。もっと、くっだらないことを書いてもいい裏通りのようなものができてきたら、わたしも何か加えるかもしれない。加えないかもしれない。
今日は比較的元気だった。階段をふつうの速度で昇ることができた。たまに全身に力が入らないことがある。少し前に、自分自身の歩く速度が極端に遅くなっていることに気づいたことがある。だんだん歩く速度がゆっくりになって、一歩一歩を踏み出すのにとんでもない時間がかかっていた。筋肉を動かす方法を忘れてしまったのか、わたしの重量が3倍になったかのどちらかだろう。最近、急に地球の重力が増えたり減ったりするのを感じる。わたしの腰のあたりに重力を制御する装置が入っていて、ときどき悪さをする。
暑いアンド眠い。今日もふらふらと歩く。
昨日もあんまり眠いのでさっさと退社。会社帰りにまた日本橋へ。こんどは調教ゲーの世界をのぞきたくなり「Darcrows」を買ってくる。1999年。アリスソフト。
そもそも調教という行動が異世界なもので随所で笑ってしまう。戦争で疲弊して倒れる寸前の王国を再興するため、8年ぶりに国に帰ってきた将軍の採った策とは。若い王妃さまを淫売に仕立てあげて、好事家たちから戦費を得ることだった。ぶははははは。なんじゃそらー。そんなわけで売り物となってもらうべく調教の日々の始まり。それはもうあんなことやこんなことまで。高貴な顔が恥辱にゆがむ今宵なのでありました。
暗い音楽だとか声の人の演技だとか、ちゃんと作ってあるのでかえって笑ってしまう。王妃さまや王女たちが徴税の広告塔になったんだと思えばそう陰惨な話でもなくなる。願わくはもうちょっと王女たちを。もう少し。あの。あと2歳ばかり。その。
職場に来るのが遅いと休みだと思われてしまう。
黄色いおだんご頭の人が子供の話をするのでちょっと刺激的。ああ。ギャルママは本当にいたんだ。
朝は家でカレーライスを食べる。昼は会社の食堂でカレーライスを食べる。夜は京橋でラーメンと餃子とおにぎりのセットを食べる。熱いラーメンをすすって、そして餃子を一口食べた瞬間。図らずも、わたしは達成していた。美奈子ちゃんの好物の、カレーとラーメンと餃子を1日ですべて食べることに成功したのだ。晩もカレーライスにしようという考えも一度は頭をよぎったのだけど、よぎらなかったことにした。油断すると、ついへんなことをしようとする。
昨日、家に帰る途中、家が近づくにつれてにぎやかになった。消防自動車が1台止まっていて、その車はなにもしていなかった。家が近づくともうわんさと赤い車が止まっている。だんだんこげくさいにおいがしてくる。でっかいホースが道に沿って何本も這っていたり、道にたくさんの人がいたりして、ちびバイクで走れなくなる。このあたりでわたしは弱い覚悟をした。燃えたのがわたしの家であったとしても、平静を装うという覚悟。しかし、わたしの家に着く前に、道に立つ人たちの視線の方向が変わった。燃えた家を通り過ぎてしまったらしい。かくしてわたしは、屋根の下で寝ることを約束された。わたしの父親なんか、のんきに野次馬の一人に混じっていたんである。
サンプルを今週中に10台制作せよとのお達し。なんと雑用の多いこと。映像機器部門の稼ぎ頭のわりには設計部門の扱いがとても悪い。加えて事務処理の効率がとても悪いから、ここの人たちはいつまで経っても残業から抜け出せない。いまは150万円もするものを作っているけれど、値段が下がってきたらCRTの二の舞になる。そのときはさっさと逃げ出さないと地獄を見るに違いない。でも、いまは、まだ逃げ出すこともできない。
サンプルとは関係なく、久しぶりにはんだごてを握る。組み立てた基盤のへなちょこさにがっかりした。ああああ。美しくないわっ。
ああ長かった。「Darcrows」は主人公の斬首刑で幕を閉じる。戦争も終わる。なんて地味な話だろう。ほこりっぽさとかび臭さと。はねっかえりのティアリス王女がだんだんかわいく見えてきたりする罠あり。謎あり。なぜかカード戦闘あり。主人公は妙に気になることをぼそっと言うので、くすぐったい。もっとアレをナニしておけば処刑されずにすんだのだろうか。
本屋さんでいろいろ買ってくる。征海未亜「東京ミュウミュウ」1巻、あゆみゆい「ぜんまいじかけのティナ」1-2巻。あと色彩の資料。それから天使と悪魔それぞれの絵画の資料。
「東京ミュウミュウ」を少しだけ読んだ。これはやばい。
最近エイリアンに寄生された動物、キメラアニマたちが狂暴化している。エイリアンの侵攻に対抗するため、ある組織が生物兵器を開発した。絶滅に瀕する動物たちの遺伝子を取り出し、これをエイリアンに冒された身体に注入すれば、絶滅に瀕する種の保存本能からエイリアンを撃退できる、という。ホンマかいな。そんなわけでイリオモテヤマネコの遺伝情報をキメラアニマに組み込むはずが、ついうっかり手がすべって主人公の桃宮いちごに打ってしまってこりゃ大変。いちごは猫の形質を取り込んでしまい、さらにキメラアニマと戦う羽目になってしまった。
[1]猫耳少女に変身して「ご奉仕するにゃん」という台詞
[2]12歳にして猫の保存本能
[3]エイリアンの撃退といいながらも、やっていることはキメラを作るのと変わらないように見える。加えて、組織の仕事は侵入者との戦いなのであって絶滅品種を救うことではないのだけど混同されそうな点
保存本能とご奉仕の12歳。もう、どうしてくれよう。いつもいつも思うのだけど、扉絵は4色で印刷してほしい。ピンク髪なのに。
「CoCo壱番屋」でカレーライスの「5辛」をやっつける。もはや辛いだけで味がしなかった。品書きの紙に「全身ガクガク、三日はケッキン」と書いてある。京橋の「印度屋」の「エキストラダイナマイト」の方が辛かったが、これはこれでちゃんと味がした。過去をさかのぼれば「CoCo壱番屋」で4年ぐらい前に3辛を食べてから今日やっと5辛までたどりついた。これでもう思い残すことはない。帰りの道で胃に違和感を覚えた。
昨日の夜は「天下一品」でどろっとした出汁のラーメンを食べる。そのあと、眠いので9時ぐらいに倒れた。したらば。深夜に腹痛がやってきて眠れなくなった。わたしとしたことが。
東京ミュウミュウ第2話。目つきの悪いお嬢さま、みんとはいちごの仲間だった。「なかよし」の枠内だけで考えていると読みながら倒れそうになってしまう。最初からアニメ化の企画書なんかも付いてるんだろうなあ。原作は吉田玲子だし。
[4]平常時でも興奮したり欲情したりすると野生の本能が目覚めて猫になってしまう。
はうあ。「猫になってしまう」っ。
読みながら倒れそうになるので少しずつ読んでいたのだけど、結局1冊の残りを全部読んでしまった。東京ミュウミュウ第3話と4話。3人めの仲間は眼鏡っ子のれたすだった。戦闘時には眼鏡を取っちゃうのかー。戦隊ものにしては新鮮なキャラクターだったのに残念。
れたすっ。へんな名前っ。ほえほえーっとした感じ。どういうわけか学校では悪いおねいさまがたの玩具にされている。本人はいじめられているということにも気づかないのだろう。戦うおんなの子たちは普段は喫茶店で働いているのだけど、れたすのどじっぷりを見ていると、ウェイトレスよりもメイドさんの方がよかったなどという邪念が……げほっごほっ。メイドの病が。このウェイトレスの衣装の露出の多さは、どうよ。ここまで見せられると、お父さんちょっと恥ずかしい。
1日でひとつのことしかできないのがなんとも歯がゆい。今日は疲れた。あと5日しかない。
Mac OS X 10.0.1 Updateを入れる。どのへんがよくなったのかよく分からない。使った範囲ではsshが動くようになったことぐらいのもの。あいかわらず動作が遅いのをなんとかしてほしい。PowerPC G4(7xxx)ではそれほどでもないらしいけれど、少なくともPowerPC G3(7xx)ではCarbonの遅さは尋常じゃない。こんなんじゃCarbonバイナリが増えてもあまりうれしくない。しかしPhotoshopとかIllustratorなんかの大物がCocoaで書き直されることは期待できないので、比較的移植の楽なCarbon版を待つことになるんである。仕方がないから、PowerPC G4なカードでいいのが出るのを待つかなと。
病院の帰りに靴屋に寄った。靴を買って、レジの人に箱をどうするかと聞かれて返事ができなかった。箱はいらないから袋でいい、と言おうとしてつまってしまった。何回も言いなおした。まだ動揺していたらしい。
悲しまないでね*
生まれ直すために
あなたの愛まで道連れにするけど
ちびバイクにまたがって家に帰る間、土星ちゃんのテーマ曲が頭の中をぐるんぐるん。
医師は顕微鏡をのぞきながら「居てますわ」と言った。
ああ。いてましたか、とだけ答えた。もう、それだけで、わたしの身に起こっている事態が全部分かってしまったからだ。新しい薬を処方された。厚生省に効果を報告せねばならないので、3週間以内にまた来るように言われた。
わたしは医師に患部を見せた。前回と同様、医師は刃物で患部を削った。痛くはなく、むしろくすぐったい。試料をぐつぐつ煮たり試薬を加えたり。検体をガラスの板ではさんで顕微鏡でのぞく。
400倍に拡大した像をわたしも見てみた。糸のようなものが見える。これが今回の敵である。
今週中に会社を休んで病院に行くつもりだった。会社に行きたくない度が最強に高まってきたところで、通院を口実に会社を休むという算段だった。でも、決心がついた。もう、今日早速行くことにした。
新しい職場の電話番号を控えていなかったので、課長に今日は休むという電話をかけるまでが大変だった。まずwebで捜すが、なんとかメディア部門の代表番号までしか出てこない。うぬぬ。前の職場の人に新しい職場の連絡先をメールで送っていたはずなので、そこになんと書いてあったか聞き出そうとしたけれど、前の職場の人は朝はなかなか来ないのでまだ早すぎる。次にNTTの番号案内サービスに電話をかける。やっぱり件の代表番号までしか教えてくれない。うんたら設計課の上になんたら部がある。その上になんちゃら事業部があって、さらにその上の組織の電話番号にあたる。ううう。ここに電話するしかないのか。自分の会社なのになんだかちと恥ずかしい。
えらい人が出てきたらどないしよ。妖しい人物が会社の内部を探っていると思われたらどないしよ。しかしここしか手がかりがないので、とにかく電話をかけてみる。したらばおねいさまが出てくる。事情を説明したらすんなり職場の電話番号を教えてくれるではないか。最初からここに掛けていればよかった。で、やっと課長から休暇の承認を得る。
もう、1年も前のことだった。靴を買ったのは。しばらくはいていれば足の形に靴がなじんでくるはずだった。が。押しこまれていったのは靴ではなくわたしの右足だった。そのとき、右足の第五指の外側に傷ができた。
そこに小さな突起ができた。ただ痛いだけだったはずなのに。この突起が1年の沈黙の後に牙をむいたのだ。と思う。傷口はかびや細菌の大好物だ。
突然。朝起きたら右足の第四指と第五指の間の皮膚がでこぼこになっていた。赤黒いまだら模様にみにくく色を変えた。急にできたものは急に直ると思っていたから放っておいた。その数日前から二本の指のつけ根では表皮がはがれ落ちていたが、たいして気にも留めなかったのも事態を悪くした。2週間ずっと治らないどころか、症状は第三指にも及んでいた。
もう不吉なあれやこれが頭の中をぐるんぐるん。いつ治るか分からないし、こんなこと他人に言えない。
光射すところ影ができるように*
命あるものは必ず死ぬわ
悲しまないでね
生まれ直すために
あなたの愛まで道連れにするけど
結論はいつも先送り。この二個の漢字をここに書くのをどれほどためらったか。しかし戦いを前に、連中の墓標としてここに刻んでおきたい。今日になって医師にはじめて宣告されたのだ。おまえの右足は水虫に冒されているのだと。
二字熟語のあまりの衝撃に泣いちゃった☆ きゃはっ。わたしの右足は水虫さんとは共存できそうにないんだ。薬とか使っちゃうけど。全薬工業と厚生省の実験台として死んでもらうけど。願わくは、もうちょっと穏やかに生きていける世界で。生きておくれ。
ここまで書くのに2時間もかかった。そろそろ昼食にする。溜まったどれみさんとデジモンも観たい。
*引用部分。「To a Brand-new World」より。冬杜花代子作詞、小坂明子作曲。
「はづきとまさるのたからもの」の巻。
あらすじ。ももこがアメリカで大きなケーキを食べたという話をするものだから、はづきは日本の和菓子の話をする。ももこははづきの家を訪れ、和装や和菓子、抹茶を楽しむ。はづきの部屋で鳥の形をした木彫りの笛を見つけて、これを欲しいという。これは大切なものなのだが、ももこがとても欲しそうにするので貸してあげると言った。しかしももこは「あげる」と勘違いしてしまう。この笛は、はづきが矢田からもらった大切なものだった。
感想。ちょっとした邪魔が入ってなかなか言いだせないことがある。かくして矢田くんからもらった笛を他人にあげてしまったことの傷はどんどこ深くなっていく。矢田くんはぶっきらぼうなのではづきさんが事情を説明しようとしても聞きやしない。たとえどれみさんには言えなくても矢田くんには言うぐらいの仲だと思っていたのでがっかりだ。でも、川の中に入って笛を捜すところで、はづきさんの笛を大切に思う気持ちが伝わるんだから、なかなか一筋縄にはいかんやつである。
帽子をなくして泣き出すはづきさんに笛を差し出した、幼いころの場面がもう悶絶もの。当時の矢田くんはいまよりもずうっと表情が豊かで、素直じゃない最近とエラい違いである。注目すべきは、飛んでいった帽子を追いかけようとした矢田くんを、はづきさんがきゅっと引き留めるところ。
「おとなになんてなりたくない!」の巻。
あらすじ。奥山なおみはクラスの男子たちに胸の大きさをからかわれて落ち込んでしまった。なにかと奥山は背が高かったり体格がよかったり運動ができたりして注目を浴びるもので、もうだれもかれもが自分の胸を注目しているように思えて耐えられない。
感想。うううう。なんと感想文の書きにくい。30分の間に「ブラジャー」という単語を20回ぐらい聞いた。どれみさんたちは小学5年生になって性差の話は避けられないのだけど、きれいな話にまとまることはない。
話の最後で、ももこに向こうの学校にはいろんな人がいた、と言わせている。胸が出ただの出ないだのとそんな細かい差異で大騒ぎするなというのが大筋の主張だと思うのだけど、いまの世の中そうも行くまい。保健の先生と担任とで身体のしくみについて事実を教えたので、あとは自分たちで理解するしかないんだろう。
みどころ。どれみさんがいまでも父上と一緒にお風呂に入っているらしいこと。
第50話「ぼくらのデジタルワールド」の巻。
やっと観た観た最終回。及川が20年来追いかけてきたデジタルワールドには、ついに入ることはできなかった。少年時代に見たパートナーとなるべきデジモンについに出会ったのに、目の前の境界まで来たのに入っていくことはできない。ベリアルヴァンデモンが身体から抜け出した時点で、及川の身体は死にかけていたのだ。こんなのを見せられてしまったら、わたしは選ばれし子供たちよりもこっちを見てしまう。
意思が実体化するデジタルワールドを基準に考えれば、もはや及川の身体が入り込んだかということよりも、むしろ及川が死のまぎわに最期の意思で荒れ果てたデジタルワールドを再生しようとしたことに意味がある。デジタルワールドに行くというのは彼の夢の第一歩に過ぎない。本当のところはよく分からないけど、及川が行ったことのないはずのデジタルワールドを間近に見て、ずいぶん荒れてしまったなあ、とつぶやくのが印象的。20年来入っていくことはできなくても、ちゃんと見てきたんである。
それから時は流れる。選ばれし子供たちがおっきくなって。大輔はベリアルヴァンデモンの前ででかでかと夢を語ったように、ラーメン屋になる。京は賢ちゃんと結婚するのだった。こ、こいつら……。デジモンたちに加齢がみられないことを記しておく。
一般的に真菌の人体への感染は日和見感染によって起こる。真菌はどこにでもいて、状況によって感染するんだな。真菌はコロニーを作ることで過酷な環境下でもしばらく生きていける。また、真菌は表皮の角質内に寄生するので、表皮の内側で新たな皮膚組織が生まれて、そして表面ではがれ落ちるまでの1周期を治療に要する。たとえば足の裏の場合は皮膚が厚く3か月周期となる。この間、抗真菌薬を塗布し続ける必要がある。本症例の場合、もう少し皮膚は薄いため治療期間は応分に短くなるとみられる。
しかし下手をすると、真菌群に抗真菌剤耐性がついてしまい、新たな有効成分を探し求める悪循環に陥る。よって、慎重かつ確実に治療を進める必要がある。
何年か経ったら、いつか機械の気持ちが分かるんじゃないかっていう気がしてしまうぐらいに、今日は基盤のご機嫌を取るのに悩んだ。理想的な電源や理想的な信号なんてどこにもなくて、アナログな挙動さえも論理的に考えることができる人だけが回路の挙動を理解できる。わたしは工学部の1年生のときに習った電気回路の知識さえも怪しいのに。今日はまだ理解できなかった。そろそろ動いてくれよう。
5月の連休は、わたしに関してはちゃんと休めるらしい。次の心配は、8月の第2週にまんが大会用の休みが取れるかどうか。
IBMが2,048x1,536ピクセル表示可能な21インチの液晶ディスプレイを発売した。価格は798,000円。買ってしまえる値段になるまであと何年かかるやら。
終電で。そばに、立って本を読んでいる人がいた。後ろからのぞいて、いま大人気の話題の本、チーズがなんとかという本だと分かった。世の中の変化についていくとかいかないとか書いてある。のぞいてちょっと恥ずかしかった。電車に乗っている人がだんだん減ってきて、席に空きができた。ふらふらとその人が席に座って、いまにも眠りそうになりながらも本を読んでいる。持っているかばんのひもが、となりの席の人のひざにかかっているのも気にせず、一心不乱に眠気と読書の間で戦っている。これは恥ずかしかった。家に帰って、布団を敷いてから戦っておくれ。
ピンクのリカちゃん、MOMO GIRL LICCA。「ポストペット」のピンクのくま「モモ」を取り込んだ衣装。うむむむ。微妙。リカちゃんは髪が長いんだから、耳はかぶりものじゃなくて、おだんご頭で代用したいじゃないかあ。
ぐはあ。あと1日。あと1日いぃっ。
昨日、終電に乗り遅れまいと大阪駅で走ったので、今日になって脚が痛い。今日の朝、ちびバイクを降りたあと駅まで走ったら股関節のあたりが痛んだ。
ダイオードを焼いてしまっていたことが判明。交換したら基盤の前半部分は動いた。あっはっはっは。表面実装部品なんて嫌いだあああっ。
ボスは1週間の休暇に入っている。では、あの席に座っているのはいったい誰なんだ。
終電の一つ前の快速に乗ることができた。途中で抜け出してきた成果。20分早く帰ることができた。
あと10時間ほどで終了。これぐらいがんばってれば、わたしもすごい人になれただろうに。終わったら、また怠惰なあずまさんに戻ってしまう。
しっちゃかめっちゃか。どうやっても終わりは終わり。崩壊が進んだ1995年の秋と同じ感覚。なにをしたらいいのかは分かっていて、どうしたらいいのかを忘れている。もう、いつごろにまで退化したんだろう。
これで溜まったビデオを観られるぞと。
ぽんさんから送ってもらったテープを先週は観られなかった。今日さっそく観てみる。
「デジモンテイマーズ」第1話。デジモン02とは全然違う話になっている。主人公はずいぶん幼くなったが、構成はかなり渋くなった。緊張感があるのに詰めこみすぎない。そして静か。これは今後も観るしかないなあ。
でじこも観る。まったり。
足が勝手に日本橋へ向かう。今日は大阪環状線で京橋から大阪を通って「左半分」を通っていく。はじめて通った。橋が多い埋立地。大阪ではよくある、てんでばらばらに背の低い建物が配置された、さびれた空間。
新今宮で降りて足が勝手に日本橋へ向かう。デジモン02とどれみさんのDVD。あと「アニメコンプレックスNIGHT体験DVD」というのを1枚。「鋼鉄天使くるみ2式」と「花右京メイド隊」のそれぞれの第1話が入ったもの。1,000円。
あと、ソフマップのそっち方面ゲーム売り場で「みんと」と「エッチなバニーさんは嫌い?」で迷い、後者を買ってしまう。7,000円ぐらい。ピンク髪の少女よりもうさぎさんを選んでしまった。敗北。これもうさぎさんの勉強ということで。あっはっはっは。
このさいだから書いておこう。某鶴来あさきっちから、花右京メイド隊の最後のテーマ曲がなんだかすんごいという話を聞いていたので、くだんのDVDを買ってきた。
濃いのをくださいしびれるような
わたしにちょうだい
いっぱい注いでください
愛をね
ふははは。ははははは。これ、3人で歌ったら恥ずかしいなあ。実写メイドさんのこっ恥ずかしさも並々ならぬもので、もうおなかいっぱい。
くるみ2式の方は、はにはにきゅいーんな感じであまり続きを見る気がせず。くるみのメカっぷりによっては観るかも観ないかも。メイド隊の方はどうもけたたましい。一線を超えてえろえろしかったら観てもいいけど、まあTVで放送しているものだしそうもいくまい。母の死とともに巨大な屋敷に放り込まれてメイドさんに囲まれて暮らすというのは、本当はすごく悲しい話に化けたりするんじゃないか、という気がしたりしなかったりもする。しかし時間が15分しかない上に全12話ではあまり期待もできず。
んがー。昨日はそこそこ眠ったつもりなのだけど、今日もまた眠いぜ眠いぜ眠くて寝るぜってなぐらい眠さが最強に強まりまくっているのだけど、職場では寝られないのでまた眠い。散歩してもまだ眠い。
昼食後。測定器に囲まれたまま深い眠りにつきそうになるのをこらえる。そんな状態だから仕事が手につくはずもなく。おいしくないコーヒーをちびりちびりと飲ってましになった。その次は酔った感覚がやってくる。午後3時ごろになってまともに働き始める。先週やっと動くようになった基盤がまた機嫌が悪くなる。あれこれ見てみたら配線が間違っていて、全然違う信号を調整していた。はうあ。もう夕方になってしまった。
早く帰れるようになったのをいいことにチャットに出てしまい、午前2時まで起きてしまった。また眠い。
量産試験の立ち会いについていって基盤の製造工程をのぞく。関係者の顔をしてどんどこ中に入って行けるというのはなかなかすごい特権である。
でっかい機械でがっちゃんがっちゃんと部品をはめていくところ、どかどかと石を載せていくところ、版画のようにクリームはんだを塗るところ、クッキングストーブで香ばしくなるまで基盤を焼いてクリームはんだを溶かすところ。ストーブは業界用語でリフロー炉という。とくに、でっかい機械ががっちゃんがっちゃんする工程はしばらく見ていて飽きない。あんまり近づくと電解コンデンサの代わりにわたしの指が基盤に載せられそうでこわいけれど。
部品が一個ずつ細長いプラスチックのリボンの中に入っている。これがぐるぐる巻いてあって、これをマシンガンみたいな機械のこれまたドラムマガジンみたいなところにがちゃこんと入れると、ドラムマガジンを回転させながら銃口から部品が次々と出てくる。マシンガンは部品の種類と同じ数だけあって、必要な部品が順番に出てくる。これを機械の腕が一個ずつ拾って基盤に載っけていく。でっかい機械のこの動きがあんまり面白いのでしばらく見ていたら、その間に本来の用事が終わってしまったので実験室に戻った。
電力抵抗を小さじ2杯、ぱらぱらと振りかけます。抵抗値はそうですね、この季節だったら8オームあたりのものがいいでしょう。そして、はんだを加えて弱火で煮込んだものがここにあります……てな感じで、音声出力段にスピーカーの代わりの抵抗を取り付けていた。どういうわけか片方のチャネルだけ出力が低い。シンクロスコープで見てみると波形が歪むんである。もうぐにゃぐにゃと。
で、もっとよく見ると、そのぐにゃぐにゃの方のチャネルに取りつけた抵抗素子に印刷された線の色が違う。色で言うと3本めが金色であるべきなのに銀色になっていた。8.2オームの素子をつけたはずが0.82オームになっていたんである。で、出力段の機嫌が悪くなっていたと。んがー。抵抗値を間違えるなんざ致命的な失敗である。
しかし、8.2オームの素子を取り出した袋からは、線形予測とか非マルコフ過程とか自然事象のフラクタル性とかじゃんけんをはじめとする賭け事の経験則とか愛と友情そして裏切りなどを総合的に考えても、2個めも8.2オームの素子が出てくると思うじゃないか。そして袋が押しこんである引き出しには8R2と書いてある。8R2という数字の並びはどういうわけだか8.2オームを意味する。これだけ主張されると、この袋の中身は8.2オームの抵抗素子です、と聞こえてくるのだ。
かくして、失敗の素は常識と思いこみのすき間に巧妙に入りこんで罠をしかける。ふつー8.2オームって書いてあったら8.2オームが入っているものだろうと考える。99.7%ぐらいの確率で。だからたどたどしく「黒は0で、黄が4で」と抵抗素子の色の並びを読むよりも、むしろ8.2オームの抵抗が出てくる確率は相当高いと予想されるから、なにも考えずに8.2オームの素子が出てくると決めつけるんである。新アルゴリズム「生活の知恵」の登場である。だから許せ。なっ。許そうなっ。これを主任に報告するのはすごく恥ずかしかったんだからなっ。
で、これが計算機によるシミュレーションだったらキーボードでソースコードの定数を書き直せばいいのだろう。でも、目の前の基盤はホンマもんなので、抵抗素子を倉庫まで取りに行ってはんだごてでえんやこらと外して、また取り付けてという作業が必要で、なんだかものすごく刺激的だ。手先が不器用なわたしにはとくに。
例のアレ。こんどはブラックレディが出るらしい。ということは、ちびうさが主役なのかー。なのかー。6/01(fri)-03(sun)のどれか1日に池袋でファン感謝イベントで予習。7/20(fri)-23(mon)あたりに池袋で本公演を観て。8/08(wed)に会社を休めれば神戸も。まんが大会初日の8/10(fri)も休みたいから無理かもしれないけれど。
製品の発売が8月から延びてくれんかなあ。あるいは、量産試作品が奇跡的にとんでもない性能をたたき出すか。あああ。わたしがもっと使いものになっていれば。
残業手当56,975円。アレしてナニして受け取ったのが173,927円。
今日会社の2000年度の決算発表があった。ようやく暗黒時代脱出。あのへんとかあのへんの部署の人たちも、残業手当がちゃんと出るようになってうれしかろう。
両腕をくねくねと動かしながら。有罪有罪〜。一乗寺さんの名前が間違ってますわよ。それだと暴れん坊将軍の健さんでしてよ。
解像度1,280x1,024ピクセルで17インチの液晶ディスプレイが99,800円で売られている。ここまで来た。これをちょこっと縦と横に引き伸ばすだけで、どうして40万円だとか80万円だとかになってしまうのか。製品の一部分の欠陥が全体を台無しにしてしまうという特性から、面積の拡大に対して液晶パネルの歩留まりが極端に悪くなってしまうのは分かるのだけど、いくらなんでもこの値段の差は合理的でない。いっそのこと、画素を目茶苦茶細かくして、数ピクセル欠けたぐらいでは肉眼では分からないようにしてしまうとか。
せらみゅのファン感謝イベントのチケットを買いに行く。午後1時40分ごろチケットぴあに行く。6/02(sat)12:30開演。20列め。うむむむ。もっと早く行かねばならぬか。おとなしく先行予約のできる会員になるべきか。ちーびーうーさー。チケットぴあのおねいさんが「美少女戦士セーラームーンファン感謝イベント」という単語を3回も発したのでちょっと恥ずかしかった。
もう時間が中途半端なので遠くへは行かず、おとなしく日本橋へ。えろいゲームが最近のマイブームで、今日は「もみじ」を買ってくる。屋敷で調教もの。箱がでかくて困る。
そんなわけでもみじ。く、暗っ。のっけから湿っぽいテーマ曲。20年ぐらい前の火曜サスペンス劇場みたいなテーマ曲。
借金のカタで屋敷に連れてこられたもみじ嬢をアレしてナニする話。それはもう屋敷で学校で遊園地で。ほたるちゃん似で声がころみさん。屋敷の湿っぽさだけがやけにリアル。いまのところ話は断片的でつながらない。おぼろげながら見えてくるのは、もみじさんと主人公それぞれ自身の特殊な境遇にあることを客観的に認めようとするところ。でもまあ、アレだ。そういうのはどうでもいいんだ。もみじさんを本気でかわいがれるかどうか。
先日。方針発表会に部長が基盤を3枚持ってきた。これがエプソン、これが日立、これがウチの基盤だと言って掲げる。ウチの基盤に載っている電解コンデンサとICの数がこんなにも多いことが、遠くから見ても分かるだろうと言う。コスト削減の余地よりも、設計の詰めの甘さが図らずも指摘されている。この手があった。ああこの手があったよ。なんの手か分からないけど、とにかくこういう手なんだってば。
無駄な会議に無駄な書類。無駄さ加減をどうやって説明したものか。研究所でできたことが、なぜここでできない。
うどんが食いてえ食いてえんだってばという気分がここ一週間で熟成されてしまった。讃岐うどんというのを食べてみたい。うまくて安いと聞く。「セルフサービス」のうどんがあると聞く。四国まで日帰りで行けるかどうか思案。
とりあえずナニとアレの日々。とりあえず1回め終了。もみじさんは人形と化す。どうも中途半端な終わり方。ホンマもんの結末は他にあるに違いない。
システムまわりが安っぽい。もみじさんを描くのにほぼすべての資源を投入してしまったかのよう。屋敷には静流さんと真理姐の2人のメイドさんがいるのだけどあんまり描かれてなくてがっかり。ときどきもみじさんがすんごいかわいい声を出すので許してしまう。
[1]新幹線は高くつくので使いたくないけれど、日帰りとあらばしかたがない。6時出発23時帰還。そして朝ごはんも昼ごはんも晩ごはんも全部うどんという一日。
[2]あるいは。いまからなんとか宿を確保して、もうちょっとのんびりした旅行にするか。ただし食事は全部うどん。
しばし考えて[2]とする。日帰りでないならば特急まで使って急ぐ必要はなく、浮いた特急料金を宿代にすればいい。泊まるところは、面白くもなんともないビジネスホテルしか見つからないけれど、ここは妥協する。目的はあくまで讃岐うどんなのだ。
四国をぐるっと一周しようとも思ったけれど、そういうのは青春18きっぷの使えるときにでも。讃岐うどんというからにはきっと香川県を目指すべきであろう。瀬戸大橋を渡って高松まで向かい、その経路でおなかが空いたらうどんを食べる。さらに徳島まで行って一泊して、また大阪まで帰ってくる。はたして徳島にもうどん屋はあるのか。
明日の早朝に出発。この機会を逃したらもう、うどんのために遠出をしようとは思わない気がする。次にどこかに行くとしたら、きっと薄くて高い本を買いに行くときだ。
唐突に讃岐うどんを食べに行くの巻。
6時の電車に乗るはずがいきなり出遅れ。7時40分ごろの電車で出発。あれこれ乗り継いで9時05分ごろに姫路にたどり着く。距離にして100kmほど。ここまでがいつもの感覚における移動である。ここから先の行程は時間に対する考えを少し変えねばならない。
岡山まで行ってそこから瀬戸大橋を渡って四国に行きたい。だからまず岡山に行きたい。しかし岡山まで行く列車は数分前に出たばかりらしい。1時間ばかし姫路で待つことになる。行きあたりばったりの旅行なのでこういうこともある。
一方、上郡(かみごおり)という駅まで行く列車ならもう少し早くやってくる。上郡になにがあるかは知らないけれどなんとなく乗ってみた。そして上郡に着いてみた。果たして上郡は、駅から出て散策をしてみたい気にはなれなかった。雨が降っていて寒いのだ。駅の外には草と木があった。
ホームには謎の白い箱があった。柱に取りつけられていて、幅は10cmほど。前面に細長い穴が開いていて、ここから紙かなにかを入れられるようになっている。そして側面のふたを開けて中身を取り出せるようだ。前面には、
特スーパーはくと号
特いなば号
のりほ入
と書いてある。つまり、のりほを入れる箱である。……のりほってなんだろう。切符のことだろうか。
ここでも待った。ああ待った。そして列車が来た。これで岡山まで行ける。そばでなにかを食べている人がいてとてもうらやましい。わたしはうどんしか食べないという覚悟で来ているのだ。8歳ぐらいのおねいさんがピンク色のペットボトルを持っている。「午後の紅茶」と書いてあるから紅茶なんだろう。ピンク地に白い文字が入っている。「b」と大きく書いてある。なんせピンクである。とても欲しい。こんなの見たことがない。
やっとこさ岡山に着く。もう11時25分。11時40分に高松行きの快速が発車する。うどんはまだかまだか。車内の広告に、
手打免許
さぬき麺業
という、湯気の出たうどんの写真の入ったものがあった。ああまだかまだか。手打免許。「しょうゆ豆」の言いつたえという広告もあった。昔むかしおばあさんがうっかり大豆を転がしてしょう油のつぼに落っことしたそうな。拾いあげて食べてみたらしょう油の味はまろやかになって思いのほかおいしい。これがしょう油豆のはじまりだそうじゃ。……そのまんまやがなっ。まだかまだか。
長い長い瀬戸大橋を渡る。そんなに面白いものでもなかった。四国に入ると、背が低いが鋭い山がぽこぽこ並ぶ。ぽこぽこの連なりは鋭いしわになって、しわは何重も奥深く並ぶ。地面が強い力で引きちぎられた跡なのだろう。電車はとても速くてすぐに高松に着いてしまう。姫路から岡山までの道のりもこれぐらい本気を出して走ってほしいもんである。
TVと地図と伝説でしか知らなかった場所に着いてしまった。讃岐の国。行きあたりばったりで来てしまったもので、なにをしたらいいのか困ってしまう。まずは讃岐うどんの店を探さねばならない。
雨の中を探索。ありましたありました。セルフうどんの店。しかし店が閉まっている。もうご近所いっせいにお休みの日である。そうかそうか。休みの日だから店もお休みなんだね。ゴールデンウィークがナンボのモンじゃいという商売っ気のなさに乾杯。
さらに探索。うどん屋さん発見。うどん150円とは安い。入ってみたらば、「うどん」までは作ってくれるが、そのあとに何かを載せるのは自分でやるというルールの店だった。が。変わったものが食べたくて「釜揚げうどん」を注文する。しかし、いま「釜揚げ」はできないが「湯溜め」ならできるといわれた。
小麦粉をこねて切ってうどんの麺ができる。で、これをさらに湯に入れてゆでる。このまんま湯から取りだして、麺つゆにつけて食べるのが「釜揚げ」である。釜揚げでないうどんは、一旦湯から取りだした麺を水洗いしてしばらく保存する。そして、どんぶりを満たす出汁に麺をどぼんと入れて食べる。「湯溜め」は釜揚げではないけれど、最後の工程で出汁の入ったどんぶりに麺を入れず、湯の中に麺を入れて、これを麺つゆにつけて食べるというものだ。
なんだか妖しいこの湯溜め。食べることにした。ただの「うどん」が150円なのにこの湯溜めは360円もする。これがまた、おいしいんである。いままで食べたことのない食感。麺はとてもやわらかいのにこしがある。
2軒目を探してふらふら歩くが、開いている店が見つからない。ある店の看板がいたる所にあって、その看板に誘われて行ってみたらやっぱり閉まっている。日曜と祝日は定休日だそうである。あと、途中で、
初めてでも!
貸しますよ!
という金融業者の看板を見つけて「むしろ初めてだからこそ貸すのではないか」と考えたりしながら歩く。そのとなりにも同様の看板があって、
超スーパー融資実現
と書かれていたのでちょっと借りてみたくなった。
途中で1軒うどん屋さんを見つけて、あとで行こうと思っていたのだが結局行くことはなかった。
香川県立歴史博物館に寄ってみる。ぼへーっと美術や工芸の作品のビデオを見ていたら、栗林公園に行きたくなった。「くりばやし」ではなくて「りつりん」と読む。高松城跡、人呼んで玉藻公園とどちらにしようか迷ったのだけど、栗林公園に行くことにした。また途中で、
補聴器は専門店で
高松義肢製作所
という看板を見つけてしまい困った。義肢を作っている業者を補聴器の専門店と認めてよいかどうかは微妙なところである。あと「ソニーショップMAC」という店にVAIOの広告がでかでかと貼ってあるのだけど、MACという店なのだからMacが置いてあるのだろうか。とても気になった。ああああ。こんな調子だから文章が前に進まないじゃないか。
栗林公園は、400年ほど前に大名の松平一家が作った豪勢な日本庭園である、らしい。道端には矢印が書いてあって、栗林公園はこっちだと書いてあるので歩きだしたのだけどなかなか見えてこない。途中でステーキ食べ放題を1軒あきらめた。うどん屋が1軒あったが閉まっていた。2kmほど歩いて栗林公園に到着。
雨が降っているためか人が少ない。門を経たところで誘惑にあっさりと敗れる。自動販売機のアイスクリームにあっさりと降参してしまう。もう駄目です。わたしは日本庭園でアイスクリームをほおばる犬です。ああ見て。恥ずかしいあたしを見て。
もうがっかりである。イスラム教徒も断食のときには菓子を食べるのだし、うどんしか食べないと決めていてもアイスクリームぐらいは食べてもいいじゃないかと考えていたのだ。そもそも断食と比較するのが間違いである。
で。再開。池に沿って植えられたおもしろい形の木はでっかい盆栽のよう。道のつながりは迷路のよう。どう書いたらいいのかよく分からないけれど、とにかく見事なもんである。途中で茶室があった。2軒もあった。茶をたててくれるらしい。でも、恐くて近づけなかった。日本庭園でアイスクリームを食べてしまうような人間には近づけなかった。もっと年を経て、血にまみれた大人にならないとあの敷居はまたげない。中では親子連れが茶菓子をつまんでいたけれど、もうとにかく恐くて近付けない。
そろそろ足が疲れてきたので栗林公園を出る。また歩いて高松駅に向かう。途中でステーキ食べ放題を1回あきらめた。さっきとは違う店である。
また4時ごろの列車に乗って徳島に向かう。電車ではなく気動車で、辞書によれば気動車は内燃機関で動く。ここではディーゼル機関で動く車である。がおおおおんってな音が加速のたびに響く。耳が悪くなりそう。がおおおおおおんっ。電車にはモーターのついた車両とついていない車両があるのと対照的に、気動車には水平対向12気筒っぽいエンジンが全部の車両にぶら下がっているので逃げ場がない。がおおおおおんっ。
そして。列車は栗林公園のそばを通る。がおおおおおんっ。なにも歩いて高松駅まで行くことはなかったのである。駅が多かったり、通過列車を待ったり、すれ違う列車を待ったりするものでずいぶん時間がかかる。もひとつおまけに速度もたいして出なくて、また速度計をのぞきに行ったら時速50kmほどだった。で、これまた徳島まで行かない列車なもので、引田(ひけだ)という駅で次なる列車を待つ。1時間待つ。
駅のそばのうどん屋はもう閉まっていた。5時までらしい。もう6時半になっている。雨の中、しばし道を歩いて行った。結構交通量の多い道で、あまりほっつき歩くのには向いていない。うどん屋さんは見つからなかったが「888」という居酒屋があった。みつばち、と読むらしい。
で。アレしてナニして列車が来る。この間、わたしのリカちゃんメモには列車の遅さに対する愚痴が原稿用紙にして4枚ほど書かれていたのだけどここでは省略。7時20分ごろ徳島に着く。この夜の街をどうしてくれよう。で、暗闇に放りだされてもどこに何があるのかさっぱり分からないので、いいかげんにほっつき歩く。やっぱりうどん屋さんが見つからない。そろそろ食べ物の店自体、灯が消えてしまいそうなのでそばにあった寿司屋さんに入る。妥協2回め。
店を出て、予約していた宿に向かう。だがしかし。やっぱりどうやって行けばいいのか分からないので交番で聞いてみた。地図を指して、どこで曲がればいいのか、いくつめの交差点で曲がればいいのか、とても親切に教わった。そして、紙に書きつけた。言われたとおりに歩けば、また交番が見えてくるそうである。しかし、言われたとおりに歩いているつもりなのに、目印の交番が見えてこなかったとしたらどうだろう。
運良く道のそばに地図があったので見てみたらば、筋が2つ違っていた。2つ先の交差点を右折せよと聞いたからそう歩いたのに、わたしはまったく前進せずにその場で右折したのと同じ地点にいる。どうやったらそんなふしぎな歩き方ができるのか分からないけれど、まあとにかく、その派手な計算誤差を埋める手がかりを得たのでよしとする。夜の街で本当に迷子になってしまったらこんなものではすまない。
途中で、釜揚げうどんの店があった。店先には、
営業時間
21:00ぐらいより
25:30まで
と書いてある。20時55分現在、まだ開いていないようだ。なんとか宿にたどり着いた。21時ぐらいから開くうどん屋さんが開いているかどうか気になるけれど、迷子になると恐いのでおとなしく寝る。