主の家


昔のエルサレムのミニチュア(撮影 V. ソベリ)


 エルサレムの周辺の丘に、エルサレム松が生えている美しい公園の中に、面白いミニチュアがあります。発掘された遺跡を参考にして造られた、昔のエルサレムの小型模型です。城壁に囲まれた小さい家が、聖書の時代の生活を思わせます。
 中心には、神殿が立っています。都に上る人たちの目にその姿が遠くから写り、巡礼者たちがあこがれていたことが想像できます。神殿は、ユダヤ人の信仰生活の中心であったことが分かるような気がいたします。



ユダヤ人の会堂(撮影 V. ソベリ )

 ソロモン王が立てた神殿がバビロンの帝国によって崩壊された後、紀元前500年頃から、ユダヤ人はそれぞれの町に会堂を建てるようになったと言われます。
 ユダヤ人の男性が10人が集う時礼拝が守られ、会堂が建てられることがゆるされているので、ユダヤ人が住んでいる小さな町にも次第に会堂がたちました。
 バビロンでの捕囚は、60年も続き、神殿での祭りが出来なかったので、聖書朗読や祈りの礼拝は安息日に会堂で守られるようになりました。

 神殿の中心は「至聖所」でした。垂れ幕の後ろに、十戒が刻まれた石の板が入っている「契約の箱」がおいてありました。これを覚えて、ユダヤ人の会堂の前方には、紺色の垂れ幕がかかっている棚がおいてあります。

 その中に礼拝の時朗読する旧約聖書の巻物が入っています。ユダヤ人の新年には、朗読は創世記の天地創造の日課から始まります。

「主の家にいこう、と人々が言ったときわたしはうれしかった。」
   都に上る歌、詩編122:1

旧約聖書の巻物が保存される箱と垂れ幕(撮影 V. ソベリ )


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