神様に守られる民

1.ハイファ市にあるユダヤ人の会堂

 ハイファ市にある工芸大学のキャンパスには、ある変わった形の建物が目立ちます。ユダヤ人の会堂であるこの建物は、昔エルサレムの神殿にあった祭壇の形に建てられています。祭壇の四隅の上がったところは「角」と呼ばれ、それは神様の御守りを象徴していました。敵の怒りに逃れ、祭壇の角をつかんで御守りを祈る多くの人達の姿が旧約聖書に描かれています。

2.会堂の境内にある記念碑

 ハイファの会堂の入り口には不思議な記念碑があります。それも、エルサレムの神殿を思わせるために作られたそうです。イスラエル人の大祭司が神殿に入る時、その祭服の上に「胸当」をつけました。胸当には、十二の宝石が四列に並んであり、それぞれにイスラエルの十二部族の名前が刻まれてありました。その意味について次のような説明があります:「このようにしてアロン(最初の大祭司)は聖所に入るとき、…イスラエルの子らの名を胸に帯び、常に主の御前に記念するのである。」(出エジプト記28:29)

3.幼いダニエル、神の民「イスラエルの子ら」の一人

 ユダヤ人の子どもは、生まれて八日目に名前が与えられ、神の民イスラエルに加わります。一人ひとりの名前が「神様の書」に書き記されているという信仰が、古くから旧約聖書に伝わっています。

 イエス・キリストによって、ユダヤ人だけではなく、信じる人が皆洗礼によって神の民に加わり、一人ひとりの名前が「命の書」に記されるのです。これは新約聖書の素晴らしい教えです。「恐れるな、わたしはあなたを贖う。あなたはわたしのもの。わたしはあなたの名を呼ぶ。」(イザヤ書43:1)この神様の約束を私たちも信じ、その御守りに寄り頼むことがゆるされています。<V. ソベリ>


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