聖書の学び-使徒言行録
初代の信仰に学ぶ

No.37

「神様の贈り物」
(使徒言行録10:36−48)

「イエスを信じる者はだれでもその名によって罪の赦しが受けられる。」

 ペトロの一行はコルネリウスの家に着くと、コルネリウスが呼び集めた親類と親しい友人が集まって待っていました。ペトロは、生まれて初めてユダヤ人以外の外国人の家に入り、共に礼拝を守ったのです!
 

 ペトロの説教は、ナザレのイエスが救い主であるという告白で始まります。それから彼はイエスさまが地上で活動され、病人や貧しい人を助けてくださったことを語ります。説教の中心は、主イエスが十字架につけられて死に、三日目に復活されたことの証しです。使徒たちはその復活の証人として立てられ、彼らの使命は人々を悔い改めに招き、罪の赦しの福音を伝えることです。
 

 コルネリウスの一家と友人一同が、初めて主イエスの話し、そして十字架による罪の赦しと救いについての証しを聞いています。その時不思議なことが起こります。聞いている人々の心が喜びに満たされ、彼らの口から神様を賛美する言葉があふれんばかりに出るのです。
 

 この出来事を見たペトロとその同伴者が驚き、救いの偉大さに気づかされました。神さま贈り物が、ユダヤ人だけではなく、すべての人に与えられることを、彼らが今学んだわけです。
 

 この日が「外国人の聖霊降臨祭」と呼ばれます。聖霊の賜物を受けた人々がすぐ洗礼を受け、生きた枝としてキリストの教会に連なりました。そしてこの日初めて「外国人の教会」が誕生したと言えます。
 

 コルネリウスが祈り、そしてペトロも祈ると、神さまは彼らの祈りを聞き入れてくださいました。主イエス・キリストによる罪の赦しと救いの証しが信仰を生み、新しい教会を生んだのです。その時まで「異邦人(ー神さまを知らない民)」として軽蔑されてきた外国人もユダヤ人と共にキリストとの交わりの中に受け入れられたのです。


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