初代の信仰に学ぶ |
ステファノの殉教を初め、エルサレムに大きな迫害が起りました。それを逃れようして信徒たちは、ユダヤとサマリア地方に散って行きました。けれども、神様は人間の悪を善に、苦難を祝福に変えてくださいました。信徒たちの困難や苦しみを通してでしたけれども、この迫害は福音宣教の新しい切っ掛けとなりました。
イエス様は地上で活躍されたとき、「神の国の福音」をユダヤ人を中心に宣べ伝えられましたが、主イエスの復活後新しい「異邦人の時代」が始まりました。主イエスご自身は、弟子たちを世界伝道に派遣されたのです。「あなたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリア全土で、また地の果てに至るまでわたしの証人となる。」(使徒言行録1:8)
「ユダヤ」は、ユダヤ人が住んでいる全領土を指しているので、当たり前のように思われたでしょうが、わざわざ「サマリア」が挙げられているのは、とても大切なことです。
サマリア地方の人々は純粋なユダヤ人ではなく、混血民族でした。彼らは旧約聖書の最も古い部分「モーセの律法」を信じていましたが、彼らの信仰には様々な偶像礼拝や魔術が入り込んでいました。ですからユダヤ人は彼らを汚れた者として軽蔑していました。しかしイエス様はサマリア人を受け入れ、彼らにも福音を伝えることを命じられたのです。
神様の計らいは、人間が考えている枠をはるかに越えています。信徒たちが、安全な信仰の中心地であったエルサレムから散らかされてしまい、その結果サマリアでも福音宣教が始まりました。「サマリア」はここでただの地名だけではなく、神様を知らないあらゆる民族を代表しています。
世界伝道のために成長の時間と神様の厳しい訓練が必要でした。私たちは、信仰が成長し、安全な教会生活から外に向う勇気を持っているでしょうか?
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