聖書の学び-使徒言行録
初代の信仰に学ぶ

No.13

  
 主の天使に守られて
(使徒言行録5:17-26)

  「夜中に主の天使が牢の戸を開け、彼らを外に連れ出し、『行って神殿の境内に立ち、この命の言葉を残らず民衆に告げなさい』と言った。」

 大祭司とサドカイ派のねたみによって、12使徒たち全員が捕らわれ、公の牢に入れられました。前にペトロとヨハネの二人だけが捕らわれたことがありましたが、イエス様の名前によって教えることが禁止された上で、彼らが解放されたのです。
 

 しかし使徒たちが教え続けていたことは、当然指導者たちをいら立たせました。それにサドカイ派がねたみに燃えてきたことに特別な理由もありました。祭司であった彼らが復活を認めていないのに、使徒たちは主イエスの復活を解き明かし、無学な民衆が夢中になって彼らの教えに聞き従ったことでしょう。

 

 神様は、牢獄に入れられた使徒たちのところに天使を派遣してくださいました。
 旧約聖書の中で「主の天使」が既に現れています。時には人間の形をとり、時には雲または光として現れました。天使のつとめは、神の民イスラエルを守ることでした。また神様に信頼する一人ひとりを守ることも多くの詩編の中で歌われます。 
 

 使徒言行録の記録によりますと、主の天使が3回も、使徒たちを牢獄から助けてくださいました。神様は、天使を派遣して、自分の新しい民である教会を守ってくださることを示されました。

 

 天使が、使徒たちを牢獄から解放してから何を言われたでしょうか?「安全な場所に行って身を隠しなさい」というのではなく、敵の真ん前に神殿の境内に戻り、「この命の言葉を残らず民衆に告げなさい」という命令でした。
 命の言葉、イエス・キリストへの信仰は、弟子たちの集団だけではなく、死にかかって悩んでいる民衆の全員に伝えなければなりませんでした。
 

 「わたしは復活であり、命である。わたしを信じるものは、死んでも生きる。」(ヨハネによる福音書11:25)このイエス様の約束を信じて、使徒たちは夜明けごろ境内に入って大胆に教え始めました。


学びの最新ページへ