内容●「ぴちぴちピッチ」の曲が頭から離れないあずまさんの日記。または、一年遅れで暑苦しい海辺の夏がやってきたあずまさんの日記。
10/10 | 同人誌即売会「ぷにケット」10(蒲田)――ぴちぴちの本が出てくれれば |
10/10 | 同人誌即売会「十月のロザリオ」(蒲田)――「姉弟革命」が出るっていうじゃないか |
10/11 | 同人誌即売会「ミラクルファンタジー」(晴海)――セーラームーン |
10/11 | 鳥肌実「時局講演会」(高石) |
10/14 | 「東京国際ファンタスティック映画祭2004」(新宿)――少女椿 |
カレーが食いてえ。
測定器に囲まれたまま寝てしまいそうになる。もう今日は早く帰ってくる。
夜遅くまで起きて音を出していたのがまずかった。深夜の2時とか3時だとかに、こっそり鳴らしてみるとすごい魅力的な音がするんであるよ。家族が起きてきやしないかというどきどき感がいいのか、はたまた深夜は商用電源の需要が少なくて乱れが少ないからなのか。
ああそうだ。カレーが食いてえ。明日も明後日も、2食ずつ食いてえ。しばらく食べに行くのを忘れていた。
カレーと黒御影石と箱入りの本を買う。
近所のDIYの店に鉛インゴットを探しにいく。CDプレーヤーとプリアンプの防振用に重しを乗っけようというわけである。小物を作る人向けに鉛とか銀の地金を置いてあるんじゃないかと思ったのだけれど、ここでは見つからない。やっぱり遠出せねばならぬのか。
帰ってからしばらく考えて、今度は黒御影石の板を発注してしまう。だってだって安かったんですもの。ハアハア。ここ、これをオーディオセットの棚の板の上に乗っけていくんだな。重量12キロなんだな。これで重量をかせいでいけば、手で押すと棚全体がぐらぐら揺れるのも治まるかなあと。まずは2枚。
帰りに「CoCo壱番屋」に寄っていく。辛さの基準を確かめるべく「チキン煮込みカレー」5辛を食べる。前回食べたときにも鶏肉がおいしくないと思ったものだけれど、今回も同じ味がする。そして、これがどうにも辛くない。辛くないので「とび辛スパイス」という粉をわさわさと入れて食べる。もうここまで進行しちゃったか。
Amazonから本が届いた。Team Milcha編「スーパードルフィーバイブル」が忘れたころになって届いた。人形の本。たびたび発売日が変わったけれど、9/30に出ていたらしい。今回は1冊の本のためにえらいでっかい箱で届いた。ここのところ毎月DVDが2枚届いていたけれど、梱包といったら分厚い紙でできた封筒だけだというのに。箱を開けてみたらば、また箱が出てきた。箱入りの本なのである。
「地下幻燈劇画少女椿」(霧生館)の今回の上映では丸尾末広の挨拶が予定されていたらしい。しかし取りやめになっていた。ぎゃふん。最近は、この映画をあんまし秘密にしているわけじゃないようだ。
大魔導士7級。
電線屋(コードネーム)がここを見つけたらしい。8年もやってきたけれど、自力で見つけてしまったのはきみで2人めだ。「マサルの作文」で検索して見つけたという。うははは。本当にここしか出てこない。
梅田のヨドバシカメラに行ってみた。
ここのオーディオ機器の売り場はけっこうでかい。すんげえ高いスピーカーなんかも置いてある。そんな売り場の片隅にTGメタルのFG-03があった。純鉛じゃなくて堅い鉛合金のほうだった。1本840円。3本だけあったので全部買ってくる。合計7.5Kg。重っ。これで筐体の鳴きを抑えたい。あと、畳の上のセットは安定がよくないので、とにかく重量で押さえつけたい。
ここにある大理石のブロックだの板だのはえらく高かった。昨日見つけたところは2社とも安くて、重量あたり価格ではさっきの鉛とさほど変わらない。まったく、墓石というものはどうしてあんなに高いのか、などと考え込んでしまうような値段の違いである。
昼食をカレーにするかラーメンにするかで悩んでみたが、なぜかとんかつを食べていた。とんかつの「KYK」にはじめて入った。ああうまい。
電線屋に助けてもらいながらマジックアカデミーで遊ぶ。電線屋は強い。たちまち上級魔術士1級から大魔導士7級まで上がった。
強くなってくると目をつけられるものなのだろう。そうして知り合いが増えていく。電線屋の知り合いの白銀賢者の人といっしょに遊んだが、これがまたエラいことになっていた。この人は問題の途中で答えてしまうから、見ていてもさっぱり分からない。ただ感動する。そして、その答えを見てももよく分からない。
単語の一部分を答えさせる穴埋め問題があって、その問題の答えを示す単語のどの部分文字列を答えさせる問題なのかが解答者に示される前に、この人は答えてしまう。なんだか文章で書くとえらく難しいのだけれど、はたから見ていると、途中までしか読めなくて意味の分からない問題に対して、意味の分からない文字の並びを入力しているだけだ。
つまり、その、考えられる可能性は一つしかなくて、問題とその答えの組を暗記しているわけである。「アニメの4択」なんかは「完璧」だと言っていたから、ジャンルによっては全部覚えているのだろう。電線屋と白銀賢者の人が遊んでいるのを後ろからながめていたが、そんな二人でも予選を勝つことができないのであった。賢者の対戦というものは恐ろしい。
電線屋は、わたしが賢者になるまでつき合うと言ってくれている。もうすぐ「クイズマジックアカデミー2」に入れ替わってしまう。間に合うかなあ。
心身を包むのは。
うへえ。まだ月曜なのに。もう眠い。
石の板ってどんな梱包で送るんだろう。
ヨドバシカメラで面白い形をしたアナログレコードのターンテーブルを見つけてしまった。ダイレクトドライブの10万円ぐらいの安いのでいいやと思っていたけれど、ベルトドライブのものが欲しくなってきた。
Googleで「心身を包むのは」という文字列で検索する。すると例のマリみての序文っぽいものが2,230件出てくる。
半分以上がこんな感じのパロディだった。もしかしなくても、マリみてってめちゃくちゃ流行ってるんですかー。
ぬちあ語。
昨日は書くことがなかった。いや、書けることがなかった。
傷口の治療にハエの幼虫が使われる(Hotwired)。
いまでもこの方法が研究されていて、実際に使われていると知って驚いた。こんなのって、60年前の沖縄みたいな、物資がなくてどうしようもない戦場だけの話だと思っていた。虫はひどい怪我で壊死したり腐敗したりした「やわらかい部分」を選んで食べてくれる。
考えてみたらば、一見おぞましいハエの幼虫が身体の内側から切りとってくれるから、うまくいけば外側からの切除がいらなくなるのである。細菌だってまるごと食べてくれる。もう大昔からハエに「ナノロボット」のような効用があることが知られていたんだからすごい。
家族もあやしむぐらい、ものすごく重たい荷物が届いた。段ボール箱に入って送られちゃうものなんだ。石って。
オーディオセットの棚の、プリアンプとCDプレーヤーの下に敷く。重いだけあって、木の板の鳴きが止まる。で、音がどう変わったのかを確かめようにも夜中に大きな音が出せないので分からない。鉛のほうも同じく。
るちあちゃんっぽい発音に変えてくれる自動変換フィルタが作られた。使用例を示す。ああ。漢字が多い文章だとほとんど変換されないので寂しい。
「うみから水妖たちがおそってくるよどうしようー」とか「さきにかえっちゃうなんてひどいよはのん」とか「マーメイドメロディぴちぴちピッチ、またみてね」などと書いておくとばっちり変換されるはずなんだからー。
お出かけ。
朝早くに目が覚めると寒いのである。でも眠いので冬の布団を取りに3歩も歩いていくことなんかできなくて、そのまま毛布にくるまっている。
かー。眠い。超眠い。
明日から日曜までしばらくお出かけである。
台風に追われるように東を目指す。
詳しくは書かないけれど、仕事でお出かけ。台風が来るっていうじゃないか。
のりぽんさんに来てもらってカラオケ屋さん「パセラ」で歌う。わたしはぴちぴちの曲をあるだけ歌う。アニメと特撮の曲を集めたリストに穴がいっぱいあって困る。で、曲の題名の順に集めたほうの本はちゃんと載っているようで、わたしは「Legend of Mermaid」とか「黒の協奏曲」だとかを一つずつ探してページを繰るのである。ときどき題名を思い出せなくて困った。
そんなこんなで3時間。さらに部屋にお邪魔する。先週はじまったアニメ「月詠」の1話を観る。最初の3分ぐらいであきらめそうなところを、がんばって最後まで観る。
台風の夜。
早朝に部屋を追い出される。お世話になりましたー。ものすんごい回り道をして、今日のお仕事場所へ向かう。
昼食はインド料理屋で4種類のカレーとナンを食べる。
昼ごろに新宿のゲームセンターに行って「クイズマジックアカデミー」で遊ぶ。もう指が冷えきって動かない。3連敗。ぎゃふん。
店を出ると大雨だった。制服の婦女子3人組がきゃあきゃあ言っている。本当にきゃあきゃあ言っている。短いスカートのプリーツをぴらぴらさせながら走っていく。わが守護木星!! 風をいまここで吹かせたまえ!!
新宿のだだっ広い空間で、それもこの嵐の中で、カレーの店を1軒だけ選びだそうとは思えなかった。だからたまたま見つけたラーメン屋さんに入る。これが夕食。
どういうわけか、ぼくは「上野のあやしげな安宿」に泊まってみたかった。だから大雨の中、上野に向かった。中央線は遅れているそうなので、山手線である。山手線の駅に止まるたび、車内に強い風と雨が斜めに入ってくる。しばらくして、中央線が止まってしまったことを知った。
上野駅はぼくの期待以上にすごい空間だった。まず改札を出ると雨の粒が霧のように舞って落ちてくる。広い廊下の中心線にそって雨漏りのすじができている。浅草口には駅に住んでいるとみられる人たちが、壁にそってしゃがんでいる。
そして、さっきから気になっていた騒がしい声がここから出ているのだと分かった。一人のおじさんが派出所の警官のまん前で大きな声で叫んでいる。なにを言っているのかさっぱり分からない。つかみかかろうとして、逆に腕をねじられて「痛えなこのやろう」なんて言っているから、きっと日本語でしゃべっていたのだろう。派出所の反対側の壁の前にしゃがんでいるおじさんが、なにやら大きな声ではやしたてる。そしてとなりのおじさんに制止される。
大雨のために、外に出られずにぼんやりとうす暗い駅舎の中でただ立っている人が、駅の住人たち以外にもたくさんいた。駅には宿の案内をしてくれる端末がある。ここで値段の安い宿の情報を印刷させて、順番に電話をかけてみた。1番めは駅から近くて便利だったのだけれど、満員だという。2番めで予約ができた。で、電話のそばに立っていたおじさんはさっぱり予約が取れなかったようで、わたしのとった宿はどこかと聞いてきた。
宿まではたいした距離ではない。しかし雨がものすごい。水が落ちてくる速度は、水がどこかへ流れ去っていく速度を超えているのである。道路の両側は少し低くなっている。そして歩道でまた高くなる。そんなことを意識するほどに、降った雨は路肩に等高線を描いている。で、その少し低くなった部分というのは、広い道路においてはけっこうな深さになっているということを、わたしははじめて意識した。左折する自動車が、ゆっくりと、そして子供の背丈ほどにまで水を跳ね上げていく。わたしが横断歩道に一歩踏み出すと、靴がざんぶりと水の底に沈んだ。横断歩道の「対岸」でまたざんぶりと沈む。これは。これはエラいことになっている。
風も強い。強い風に路面の水が飛ばされて舞う。それでも傘を大事にかついで歩く。くだんのおじさんが、わたしと同じ宿に泊まったのかどうかは分からない。ひょっとしたら宿の前まできて、引き返しちゃったかもしれない。これは、これは「ホテル」なんかじゃない。一般家屋である。いわゆるひとつの「民宿」である。それもかなりヘヴィ級のものに遭遇した。ああ、どこまで期待通りなんだ。上野ってやつは。
階段を昇って、狭い廊下を進んでいく。廊下にそって、両側に扉がいくつもある。木造2階建ての安アパート40年ものという雰囲気である。ひょっとすると60年ものかも。どうもわたしが一人めの客らしかった。あかりがどこにも点いていない。食事かなにかを運ぶらしい小さなエレベーターが、不釣り合いにも廊下に顔を出している。伝声管のラッパが手前に伸びている。こいつは相当な年代物だ。汚れかたからして、長らく使われていないのだろう。
濡れた服を脱ぐと、すきま風を感じる。冬だったらすごいことになっていたんじゃないだろうか。共同の浴場は一人用でびっくりするほど狭い。40年ぐらい前の、都心部の平均的な労働者の住まいってこんなのだったのであろう。風呂を出て、部屋でぼんやりとTVをつけて見ていると、東京の渋谷駅の前なんかひざの高さまで水に溜まっているのが映っている。わたしが横断歩道で脚が沈んだことなんか、ぜんぜんさっぱりたいしたことではなかった。もしかすると上野って標高がちょっぴり高かったりするんだろうか。
大通りからは外れた、静かなところだった。二人めの客が来た。部屋の布団にくるまってさっさと寝る。
「ぷにケット」と「十月のロザリオ」とカレー。
朝になるともう雨はやんでいるようだった。宿のおじさんがぬれた靴の中に丸めた紙を入れて乾かしてくれていた。さすが。やっぱりここは民宿である。決定。
あの大量の水はどこへやら。車は水をばしゃばしゃしないで走っていくし、バスからは人は降りてくる。電車だって動いている。久留里線は止まったままらしい。そうだ、全線制覇のためにはいつかここのキハに乗りに行かねば。
今日もこれまた遠回りである。「ぷにケット」10と「十月のロザリオ」が11時に蒲田なのだけれど、まだまだ時間があるので新宿で朝食である。
西口のどこかにあったパンの店でパンをもぞもぞかじって、暖かいスープをすする。しかしどうしてもわたしはスパゲッティが食べたい気分になり、どういうわけかスパゲッティな気分なのであり、うろうろしているうちに見つけた「壁の穴」でミートソースを頼む。でもあんまし好みじゃなかった。6年ぐらい前のこれまた早朝に同じ場所で食べた、しめじかなにかのスパゲッティはおいしかったのに。
駅がでかすぎてもうどこにいるのか分からない。同じ通りを歩いたり同じ階段を登ったり降りたりする。まだ一軒も店が開いていない新宿ミロードを通り、でっかいドロミちゃんの像の前を通ってはギャルギャルしい雰囲気を感じ取ったりなんかしていると、もう迷子なんだか散歩なんだか分からない感じである。
迷子から脱すると、今度は京急線の品川駅に向かう。京急線は横浜から先で不通の区間があるらしい。蒲田までなら行けるってんで、京急2100系電車のぴーひょろひゅるりらりーというGTO素子の音を聴きながら蒲田まで走る。
蒲田の駅からどう行ったものか。それっぽい人たちのあとについていけば、それっぽいところにたどり着くものである。10時50分に「大田区産業プラザPIO」に着いた。入り口の前に行列がある。これが大展示ホールで行われる「ぷにケット」の入場待ちの列である。「十月のロザリオ」は建物の中に行列があった。サークル参加80スペースだからたいして大きな規模の即売会ではないのだけれど、200人ぐらい並んでいるようだった。カタログを買って最後尾で待っているとすぐに列が動きだす。
「小展示ホール」に入るとこれがまた、たいして広くもない空間にすんげえ密度の人がいるわけである。わたしは入り口で一歩踏み出したとたんにその密度に寄与するのである。あと、コインロッカーに入れてくるのを忘れて、持ってきてしまったでっかいかばんも寄与しているのである。でも、あとにして思えば、小さいかばんだけでは入りきらないぐらいの本を買ってしまうのである。
「姉弟革命!?」(裏花寺生徒会執行部)がすぐに見つかったので買う。ユキユミである。祐麒×祐巳ですってよー!! アンソロジーものといえばA5版だと思っていたけれど、これがB5版で180ページもあってずっしり重い。あ、あと、3人ぐらいの間で話題沸騰したいつぞやの「ナイショノキス」(カラー戦隊クレヨンジャー/日向アイミ)を見つけちゃった。で、でで、でも、今日はわたしにとっては祐麒×祐巳(可逆)の日じゃないのである。だからぐっとこらえるのである。ぼくはいつだって新たな発見に賭けておるのである。お気に入りの作家というものを決めないのである。
そんなこんなで、紅いのとか新聞部のだとかで40冊(速報値)も買ってしまった。うわーい。やっぱりアレだ。かばんと財布に余裕があったらあったで、ぼくは最後まで使っちゃうんだ。先月「紅の絆」でお金がなくて困ったりなんかしていたけれど、あれでよかったんじゃないだろうか。どれみさんの本がたくさん出だしたときと同様に、わたしはまだ見ぬ作家の描いたものが観たくて買っちゃう。
12時半ごろに、もうおなかいっぱいになって会場を出る。「紅の絆」と「白薔薇協奏曲」と「十月のロザリオ」の全部に参加した人にはなんだかプレゼントがあったらしいのだけれど、9月に来たときにスタンプをもらっていなかったので、残念なことになってしまった。
で、続いては「ぷにケット」である。
「丼部屋」のぴちぴちのコピー誌はもうとっくにすっかり完売なのであった。うはわああ。ここはぴちぴちの本を継続して出している、日本に2人しかいない貴重な絶滅危惧種(レッドデータアニマルズ)のような作家のうちの1人が生息しているのである。その彼が「ぴちぴちはぜんぜん出ねえなー。プリキュアはあんなに流行ってんのになあ」なんて言ったような気がするけれど、ぼくには聞こえやしないのである。ちょっと前に出ていた「人参娘」のダークラヴァーズの本を買えたのでよしとする。だから今日の戦果は1冊だけである。
……というわけでもなく「ぷにケット」らしい本を買って帰ろうと思いたち、思いたたなくてもいいのに思いたってしまい、もうなんだか題名だけでも恥ずかしくなるような、なんだかそのうち法律の運用しだいでは手が後ろに回りそうな本とか、もう愛らしくてしょうがねえ本なんかを買っちゃうのである。
最後に、某一介のキサキチさんが来てるんじゃないかと思って探してみたけれど見つからない。あいにくわたしの携帯できる電話機は電池が切れてしまって、携帯はできるけれど電話機の機能を果たさないという代物になっていて、じゃあ、この「携帯なんとか」をなんと呼べばいいのか困ってしまうのだけれど、とにかくわたしはスペクトラム拡散変調されたギガヘルツ帯の電波ではなく、目視で索敵を行ったのであります小隊長どの。
それでも見つからないのだから、きっといないのであろう。13時半ごろに会場を出る。このあともお楽しみイベントがあったりするわけだけれど、もう省略。全部省略。わたしはこのまま倒れる前にカレーを食べに行きたい。
ぼぼぼくは、カレーが好きなんだな。もうどうしようもないぐらい辛いやつが好きなんだな。いま検索エンジンから飛んできたような人にはどうでもいいことだろうけれど、ぼくはカレーが好きなんだな。
下北沢の「マジックスパイス」に行く。また行く。店の前に30人ぐらい溜まっている。待ち時間は45分間で予想どおり。「チキンカレー」の「虚空」に3度めの挑戦である。
3度めになるともう涼しい顔で食べられるようになってきた。それでも汗だとか鼻水だとかは出てきちゃうのだけれど、休憩なんかしなくても食べられるようになってきた。茶色い粉とか赤い粉とかすっぱい液体をどばどば入れる余裕も出てきた。店のおねいさんたちが忙しそうなので、水は最初に出された一杯をちびちびと飲むだけですませた。
そろそろ「アクエリアス」に進んでもよかですか。あるいは、メニューに載っていない「虚空30」とか40とか50というものがあるらしく、このあたりをおねいさんと相談して食べるべきなのか。
もうかなり幸せな気分である。駅まで歩く間もまだほんわかする。なにかふしぎな粉でも入ってるんじゃないかってなぐらい幸せである。
7時半の新幹線に乗って帰ってくる。ウィスキーの水割りをちびちびと飲んで、ぐんにょりと椅子の中にはまりこむ。時速270キロメートルで大阪まで運ばれてきた。本を数える余裕もなく、さっさと倒れた。
鳥肌。
朝から本を整理する。買ってきた本を置く場所がなくなってしまった。でも、しばらくは枕もとに積んでおきたいのである。なので、先客を本棚に入れねばならない。本棚に入れるのは、薄くて高い本リストに記録してからである。
そういうわけで、先月に浜松町のイベントで買ってきた本をリストに追加して、さらに作者名の50音順に並べて本棚に入れていく。夏の有明で買った本がまだ床に積んだままだったので、これも整理が必要なのである。3時間ぐらいかかる。
日本橋へ。
とらのあな。めずらしく花右京メイド隊の本を見つけたので1冊買う。えろゲー売り場のそばで「DANZEN! ふたりはプリキュア」が何度も何度もくりかえして流されていた。この曲だけが流されていた。そんなことされたらCDを買ってしまいそうになるじゃないか。
夕食に「餃子の王将」で定食を食べる。量が多い。
高石の市民文化会館「アプラホール」に行く。
鳥肌実「時局講演会」を観に行く。「欲しがりません勝つまでは」とか「富国強兵」だとかの文句がびっしり書かれたスーツを着たおじさんが、ひっくり返したビール瓶のケースの上に立って不穏な演説をするというもので、一度行ってみたかった。
見てみたらば、まあ演説というほどしっかりしているわけじゃなくて、漫談みたいな感じだった。で、これがまたものすんごい不謹慎で不覚にも面白い。「ナベツネ氏を首相に、細木数子を外務大臣に」だとか「三菱自動車のトラックを重慶のサッカー競技場に突っ込ませると、勝手にトラックが分解して爆発炎上」だとか、思っていたよりネタが新しい。わたしも命が惜しいのであまり詳しくは書けないけれど。何年か前にはずいぶん客が入ったらしいのだけれど、高石の1,000人ぐらい入るホールには200人ぐらいしかいない。90分ぐらい。
これでがはははと笑っていられるうちはまだまだ健全である。
帰りの電車の中で地元の「青年団」のはっぴを着たあんちゃんが、電話でなにやら話している。昨日は青年団の集まりでもめごとがあって、殴り合いになったのだとか。ああ、そうか。「岸和田だんじり祭」の季節じゃないか。……いや、もう終わっているのか。でもまあ、殴り合いの争いになるほどに、伝統行事に若者が熱心に参加しているのって、日本ではここぐらいじゃないだろうか。
ぴちぴちの5巻。
しまった。木曜までに超空間作品をなにか遊んでおかないといけないのに、なにも持っていない。会社をさっさと抜け出してえろゲーを買いに行く。また日本橋。
ソフマップでVEGAの廉価版「ダブルパッケージ3」を手に取った。ああ。いたたまれない。このままでは店の人にくそゲーに騙されてしまうアホな客と思われちゃうじゃないか。で、ちょっと前に買えなかった「黒愛」を買おうと思ったら置いてない。「乳忍者」を買うかと思ったのがどこかで記憶に狂いが生じて、いまさら「淫獄の館」(Girl's Software)をいっしょに買ってしまう。
とらのあな。「いたずらまじょ子の大冒険」が見つからない。新刊のところにブンブンコミックスが4種類ぐらい置いてあるのだけれど、その他がどこにあるのかが分からない。あちこち探してみたけれど見つからない。だいたい「ブンブンコミックス」は刊行がはじまったばかりで冊数が少ないから、もし「ポプラ社」を固めて置いてある場所があったとしても見つけるのは難しいだろう。あと、もりしげ「花右京メイド隊」[10]、まんが・花森ぴんく、シナリオ・横手美智子「ぴちぴちピッチ」[5]を買う。そして、この日記を書きながら、ぴちぴちの5巻はもう持っているのだと気がつく。
この店で、今日もプリキュアの曲を何十回も聴くはめになる。本当に買いたくなってきた。でもこらえる。
はじめての超空間。
どういうわけか予定が変わって時間が空いてしまう。
「ダイコクドラッグ」で流れている音楽には、ものすごい量の台詞が乗っかっている。これを聞きに行く。梅田まで。
さて、新宿までちょっと映画を観に行ってきます大作戦は成功するのであろうか。
梅田の地下街で入ってみたいインド料理屋があった。2,000円のセットを食べたい。ああ食べたい。でも所持金が2,700円しかない。さらに昨日見つからなかったまんがの本を買っちゃったら、家まで帰れなくなりそうなのでぐっとこらえる。で、梅田のブックファーストにたどり着く前に韓国料理屋の魔力に負けてしまい、辛い鍋を食べてしまう。930円。
みずなともみ「いたずらまじょ子の大冒険」[1]を探しにブックファーストまで行く。見つかるまでに1時間ぐらいかかった。
あと、明日の「少女椿」の券を受けとる。
超空間のゲームで遊ぶと、アニメ版「少女椿」を思い出すとまで言われたのだから遊ぶしかない。「ダブルパッケージ3」を開けてみた。
その1。「有言実行エンジェルス」(2002) うーん。期待していたほどじゃなかった。これじゃあただのくそゲーだなあ。15分で終わる。全部合わせて15分。ここ2年ぐらいの、次元を超えたすさまじい絵でもないし、いままでよく問題にされてきた動作の遅さもAthlon64ではところどころ引っ掛かりながらもふつうに動いてしまう。濡れ場のみ台詞に声がつくのだけれど、台詞の声と文字がさっぱり一致していないという摩訶不思議な問題を除けば、ただのくそゲーである。
その2。「泣カナイ月」(2002) 超作品なのに絵がどんどこ出てくる。目パチしてるすごいすごーい。再婚した親の連れ子は幼馴染みの女の子。母親の見ていない間に主人公はコトにおよんじゃう。で、親に見つかったので結婚しました。完。はははは。はははは。なんじゃこらー。冒頭に、しつこく何回もコトにおよぶ場面が入ったので、まあ、絵は同じなんだけれども、こりゃあ長い長い話が始まるんじゃないかと思うじゃないか。でも、やっぱり15分で終わってしまう。クリストファー武井御大最高!! 三味線の糸は売れてますか!! これが超作品の力かー。
ちょっとお出かけ。
駄目だ駄目だ。深く考えちゃ駄目だ。
1本の映画を観に行くために新幹線に乗っていることに関して深く考えては駄目だ。今日は5時にきっちり会社を抜け出して6時前に新大阪駅に着くつもりだった。でも、でもでも、設計部門から電話がかかってくるんであるよ。助けに行って、いっしょに問題をやっつけてまた戻ってくるまで30分ぐらいかかっちゃってるんであるよ。ああ30分。でもでも、そんなことを深く考えていちゃあ駄目だ。そこから全速力で書類を作っていたらもう40分遅刻である。
もう、まったく、携帯電話で予約の変更ができるようになっていてよかった。本当によかった。そんなこんなで新宿ミラノ座に30分遅刻でたどり着く。ミラノ座は先週大雨の降ったときに新宿のゲームセンターに行ったときに見つけていたのである。迷子なしで、全速力で遅刻である。あ、あと、超空間スレッドの某氏が来れなくなったらしい。残念。
劇場に入ったらまあこれが思いのほか客が入っているじゃないか。「少女椿」を何百人もの人が観ちゃうなんて。それはそれでなんだか変である。ちょうど「第一歌 忍耐と服従の日々」の扉絵が出てくるところだった。壇上のスクリーンの前にいろんな小道具大道具が置いてあって、もしかしてやっぱり、上映前になにか演ったんじゃないだろうか。ああ。残念。
でっかいスクリーンで見る「少女椿」は思いのほか綺麗な画面だった。あと、なんだかうしろとか横だとかから音が聞こえてくる。いかにも作りものという感じの地響きが鳴る。煙は出てくるわ閃光は点滅するわ花びらは吹き出すわと、えらく疲れる上映だった。一度、オカマ歌謡ショーといっしょに観たときとは、まるで別の作品のようだ。最後のスタッフとキャストの名前がだばだば流れていくところは作り直されているっぽい。
上映が終わって灯りがつくと、何人かが壇上の前まで集まってくる。左と右に人形が一体ずつ。球体関節で等身大のえらく怖い人形である。ちょっと前にうっかり三浦悦子の人形写真集「義躰少女」を買ってしまっていなかったら、そう気に留めることもなかったかもしれない。
会場には日本人形みたいなかっこうのお嬢さんがいたりするわけである。おかっぱ頭にリボンをあしらうお嬢さんがいたりもするのである。映画のイベントなんてはじめて来たわけだけれど、同人誌即売会のノリとあんまし変わらねえのである。このあともオールナイトで映画祭は続くのだけれど、映画は観ないで歌舞伎町の街をうろうろしはじめた。
ぼくはもうたまらない気分なのである。路上に生活の痕跡を見つけた。あんなどうしようもない映画を観て、派手なかっこうのお嬢さんを横目に見ながら、写真を撮る。もう夜の11時である。
劇場の外にもまだまだ大道具小道具が並んでいる。ミラノ座の前の公園のような空間は「ヤングスポット」と名付けられていた。もう、ぼくは歌舞伎町にすっかり魅せられちゃっていた。だってだって、ヤングな人の憩いの場ではなく、ヤングじゃない人の生活の場になってるのであるよ。
どうやって集まるのか。ごみがひとところに溜まっていく。遠心分離で中身は外側に飛び出して、軽くなった抜けがらが中心に集まったかのよう。あと、このあたりで大雨の時に入ったゲームセンターに寄って「クイズマジックアカデミー」で遊ぶ。決勝まで進んでも勝てない。閉店間際に店を出る。
あと、歌舞伎町を出て、インド料理屋で辛いカレーとナンを食べる。900円ぐらい。インド料理屋にインド人の客が集まっているのを見たことがあるだろうか。わたしはなかった。この日までは。TVをぼんやり見ていると、お嬢さんが「わたしは夢見るシャンソン人形」を日本語の歌詞で歌っていた。フランス・ギャルのときと同じ詩だった。
写真を撮りながらどんどこ歩いていると新宿の鉄道の高架下の通路までやってきた。駅のそばなのにこの怖さ。まがまがしさ。通路を抜けて「スタジオアルタ」の前まできた。午前1時半。ここにもごみが溜まっている。こんな時間でもタクシーがばんばん走っていく。夜中の暗いときに、この小さなカメラを動かないようにつかんでシャッターを押すのはなかなか難しくて、すぐに絵がぶれてしまう。松下の「Lumix DMC-FX2」は光学手ぶれ補正があっていいなあ、なんてこんなときに思うわけである。
なぜかこんな文書が置いてある。新宿区役所のそばのでっかい石の上に。
たった一度の人生だから
見直そう家庭の力 深めよう家族の絆!
と書かれている。10月13日に江東区であった催しらしい。この書類の持ち主はなにを思ってここに置いていったのだろう。
広い通りに出ると歩道にごみとバイクが置いてあった。きっとバイクは捨てられているわけじゃなくて、停めてあるだけなのだろうけれど、夜の間にごみに埋もれていく。
歌舞伎町に戻ってくる。「アフロディーテ」という店で「SMショー実演中」らしい。ああ。気になる気になる。
このまま朝まで歩き続けることはできなくて、眠くてまいる。2時過ぎに、先週入ったばかりの「パセラ」に入って一人で歌を歌ってみた。シャンソンなんかを歌う。ああ楽しい。
傘の家。
朝である。ああ朝だ。
新宿の朝である。ミラノ座の前にはまだ寝ている人がいる。寒い夜だったのに。布団もなく。
もうすっかり疲れきった弱々しい声の、どこかの水商売の呼びこみのお兄さんに声をかけられる。もう次から次へと弱々しく声をかけられる。夜は呼びこみがすごかったのだけれど、カメラを持った人間には声をかけたくないのか、あるいは「少女椿」を観たばかりのわたしの目つきがおかしいことになっていたのかなんなのか、あんまし人が近づいてこなかった。お兄さんズ(複数形)に付きまとわれる人たちを、わたしはながめていればよかった。
ところが、朝になるとどうだ。もうわたし以外の標的がほとんどいないもので、歩いている人といったらお仕事帰りのおねえさんズ(複数形)ばかりなもんで、表情もなくなった弱々しい声が、表情もなくなったわたしを見つけては呼ぶのである。キャバクラとかどうっすかーなんて言われても困るのである。30秒、いや10秒だけでもぼくの話を聞いてくださいって言われても、無理なのである。
これはなんだ。ぼくは。こんな大量のパイナップルを見たことがなかった。パイナップルの外側の捨てる部分と、捨てない部分を食べやすく切ってあるものがたくさん。かくもパイナップルをたくさん出す夜のお店とはいったい。歌舞伎町の夜の闇は深いのである。
朝っぱらからラーメンをすする。1週間前にも入った店にまた入る。こんな時間に開いている店なんかなかなかないのである。そして、まいったことに、わたしはめがねがないことに気がついた。また「パセラ」に戻って、いつぞやのまったく同じ店鋪で携帯電話を忘れて取りに帰ったのと同じように、めがねを引き取ってくる。
どこへ行ってもごみの山である。難波の街もすごいけれど、ここまで山は高くない。そしてぼくはこんなのが好きだときている。いやまいった。歌舞伎町は最強である。ああ。まぶしい。太陽の光が視線の角度で入ってくる。
歌舞伎町を出ると、いきなり傘の山を発見する。なぜ。なんのために。傘の家も発見。細長い公園のような石畳の通りがあって、その両脇の植え込みの中に人が住んでいる。けっこうな数の人が、これらの2本の細長い領域に住んでいるのだ。
きっと、映画産業が傾いてくるよりも前から、あまつさえ祐巳ちゃんの母親が中央快速線のオレンジ色の101系電車でリリアン女学園に通学していたのよりも前から、路上で「合法ドラッグ」じゃなく「ヒロポン」が売られていたころからきっと、最も貧しい人たちは新宿のすき間に住んでいるに違いない。街の風俗が変化しようとも、かれらはすき間に住んだり、寒さに耐えたり、地下街の階段でおしっこしたり、野たれ死んだりしてきたに違いない。
もし。もし、わたしが大阪の街のすき間に住むはめになったら、片道13,000円もかけて新幹線に毎月のように乗っていたことを後悔するかもしれない。あるとき急に時給650円の生活になってしまったら、薄くて高い本で本棚を埋めていたことを思い出しちゃうのかもしれない。のだけれど、いまはあまり深く考えちゃ駄目なのだ。だって深く考えたらアホなことができなくなるもの。「少女椿」というどうしようもない映画が、以前観たときとえらく違って見えたなどという高級なことでうれしがっている高級な人間は、あまり深く考えちゃ駄目なのだ。
9時のバスに乗って帰ってくる。8時間の旅。この日に会社を休んでやったことといったら、バス旅行である。岐阜のあたりで新幹線と高速道路が並んで走る。300系のこだまに追い越されていく。新幹線はめちゃくちゃ速い。
梅田のソフマップでLumix DMC-FX7を手に取って考えこむ。こ、これは欲しいかもしれない。FX7かFX2を買っちゃったら、もうFinePix F402を手に取らなくなるかもしれない。でもぼくはF402が好きで好きでまいっちゃうぐらいなので、手に取らなくなったら困る。なんだかへんな話だけれど、困るのである。暗い絵になるとすぐに絵がCCDのノイズに埋もれちゃう困ったカメラなのだけれど、こんなかわいい外観のカメラはもうないのだ。
家に帰ると、とらのあなから荷物が届いていた。
クイズマジックアカデミーの薄くて高い本が3冊。うく、うくくくく。
電車で迷子になる。
今日は迷子になった。電車で。
バイクで忘れものを取りに帰ったのがけちのつきはじめ。取りに帰らなくてもよかったのであった。15分に一度しかこない電車に乗り遅れ、乗り換える駅を間違え、急行は目的の駅には止まらず。すごい。やったことが全部失敗だ。
あと、どうもわたしは秋にも花粉症になることが分かった。分かりたくもないことが、今日、分かってしまった。
ぷーりきゅあー、ぷーりきゅあー。
朝から電線屋と梅田で「クイズマジックアカデミー」で遊ぶの巻。
大魔導士9級まで落ちちゃってたのを4級まで上げる。さらに、どういうわけかプリキュアのCDを渡されてしまう。ああ。中毒になってしまうに違いない。3時間遊んで別れる。次のおしごと場所へ。
3時間もマジックアカデミーで遊んでいると、直射日光に当たると辛い。砂に戻ってしまいそう。死むー。死むるー。さらに花粉症。
昨日の続き。昨日の絵はおそろしくいい感じに加工されていた。あと2週間ー。
はうわ。「DANZEN! ふたりはプリキュア」ってCDで聴くとこんな音だったのか。「とらのあな」で32回ぐらい聞かされたときは、声とバックコーラスがかくも表情豊かだとは気がつかなかった。
いままで出だしのカリヨンの音が頭の中をぐるんぐるんする曲だと思っていたのだけれど、CDで聴くとチェンバロみたいな音はするわ金管は鳴りだすわ謎の電子音は聞こえてくるわでえらく忙しい曲だった。ピアノを叩くわ弦はこするわ。そういう意味では「DANCE! おジャ魔女」あたりの後継者っぽい。題名の構成も似ていることだし。
今日もどこかでデビルマン。
な、なんだってー。せらみゅの冬の公演にやじゅこは出ないそうじゃないか。そういうわけだから浮気症の誰かさんはカーテンコールで「りさたーん」などと叫んでおるに違いない。
いま演っている映画の「デビルマン」が、かなりまずいことになっていると聞きおよぶ。
映画なんかめったに観ないわたしだけれど、今年の映画歴はすごいぞ。[1]ミッション・クレオパトラ、[2]花と蛇、[3]魂のアソコ、[4]少女椿なのである。そして、今日もどこかで「デビルマン」である。だって、だって。誰もほめてない作品なんて。もう観るしかないじゃないか。先週東京に行っていたとき、駅でやたらと「デビルマン」のポスターが貼ってあって気になっていたのである。この肌もあらわなおねいさんが気になっておったわけである。だから、今日は会社をさっさと抜けだして梅田の映画館に行くのである。8時半の公演に間にあった。
あらすじ。了(伊崎右典)の父親の高密度なエネルギーの研究により新たな生物が生み出された。デーモンと呼ばれるそれらは他の生物の個体を取り込みながら、進化をくり返していく。父親はそのデーモンに取り込まれてしまった。そのおぞましいさまを明は見てしまう。このとき明の体内にデーモンの一個体が入ってしまい、明は人間の意志をもつデーモン、デビルマンとなったのであった。増殖を繰り返すデーモンから人間を守るために明は戦う。了は、人間など守る価値はないという。
感想。400人ほど入る客席に一番乗りだった。客は30人ほど。もう、これでこそわたしが観る映画だ。どういうわけかわたしが映画館に行けば必ず特等席である。さてさて。いきなり本作の見どころである。主人公の明(伊崎央登)の台詞が下手だー。うわあああ。うぞだドンドコドン!! 違う。違うんだよ。見どころはそこじゃなくて、明と了がきれいなのでまいる。萌えー。了が明にゆがんだ愛情を抱いちゃってて萌えー。
ぶるんぶるんぶるん。ああ。少年萌えーなんて言っておる場合ではないのである。ポスターで恥ずかしい肢体を白日にさらしたあのエロいおねいさんを観にきたんじゃないか。しかし、あのエロいおねいさんであるところの、シレーヌ(冨永愛)さんは了にあっさり殺されてもう出てこなくなってしまった。ぎゃふん!!
3つ前の段落にある「あらすじ」からは予想しがたいような超脚本がわたしの脳みそくすぐっちゃうよ!! もうどうしようもない話である。人間たちはデーモンを恐れるあまり、気に入らない人間をデーモンだと言って狩っていく。明の守るべき人たちはみな死んじゃう。とにかく死んじゃう。もう、まったく、エロいシレーヌさんなんかぜんぜんちいとも話にからまないじゃないか!! からめよー。からんでくれよー。
恋人の美樹(酒井彩名)ちゃんも近所の人に首を切られて死んじゃう。だからもう、まったくほんとに、どうしようもない。どうしようもないこのお話で、ただ一つ残ったのが了の明へのラヴっぷりなわけであるよ。「キューティーハニーBOYS」まで読んじゃったぼくは、驚きません。驚きません勝つまでは。どうしようもない世界で明はサタンであった了と戦うのだけれど、もう人間を守るとか滅ぼすとかそんなのはもうどうでもよくて、二人は死ぬために戦う。いやまいった。もうほんとにどうしようもない。
コンクリートの沙漠みたいな荒れ地で、幼い少年と、デーモンの少女の二人だけが生き残る。主人公も守るべきものも敵たちも死んでしまったあととなっては、話の筋とからんでいるようなどうでもいいような展開で、ますますもってどうしようもない。もうとにかくどうしようもない。兵隊が好き放題に人を捕まえたり殴ったり殺したりする実に恐ろしいくだりは、パレスチナあたりでは同様のことが今日も起こっているのだし、自警団が気に食わない連中を狩って回るのだって、ひとたび米国に目をつけられて焼け野原の無法地帯にされてしまったら世界のどこでだって起こることだ。ただでさえどうしようもない映画なのに、もうほんとにどうしようもない気分になる。
あと、鳥肌実が出ていた。小錦は撃たれて死ぬし、ボブ・サップは顔が三つになるし。こんなのを観て喜ぶ人たちにおめでとう。おめでとうあずまさん。
眠い。
どわああ。眠い。なんだ、なんなんだ。
そしてまた台風だ。いつもの超大型台風が明日やってくる。来週あたりもう一つやってきそうだ。
台風だ。
午前7時50分に、駐輪場の券をもらいに行く。雨のためか、まだあった。
会社に向かう電車の中で寝てしまう。行きすぎてしまった。新幹線のいすでも眠れないのに。
今年は台風のために会社を早く追い出されることが多い。そういうわけで今日は梅田の地下街を歩いていた。いつぞやの、お金がなくて入れなかったインド料理屋に行ってみようと思い立つ。大阪駅前第なんとかビルの地下2階をうろうろうろうろ歩いても見つからない。そうだ、地下1階じゃないか。地下1階で見つけたのだけれど、昼食の時間はとっくに過ぎており、もう閉まっていた。なので妥協してうどんを食べる。うどんをすすりながら、台風のことしか話さないTVのニュース番組をながめていた。
「ゲームゼロ」というゲームセンターには「クイズマジックアカデミー」が置いてある。運よく店を見つけたのだけれど、ゲームのIDカードを忘れてきてしまった。ぎゃふん。なのであきらめる。
また映画館「梅田ブルク7」まで来てしまう。でもなにを観たらいいのか分からないので「デビルマン」のパンフレットを買って、また出てくる。
午後5時。電車が動かなくなる前に帰る。電車の中でまた寝てしまう。ちょうど降りるべき駅で目が覚めた。
郵便局は近くて遠い。
困った。小為替なのであるよ。本を送ってもらおうとしたら小為替を送ってくれという。郵便局で小為替を買おうと思ったら、平日の郵便局が開いている時間に、郵便局に行かねばならないじゃないか。いやまいった。銀行振込だったら会社にATMがあるし、いまなら自宅からでもネットワークを経由して送金手続きができちゃったりするのである。
太古の昔より、同人誌の通販といえば定額小為替である。手数料が安いのが取り柄なのである。じゃあ、太古の昔から人類は本を手に入れるために、定額小為替を買いに行くために、会社を休んじゃったりしてきたのでありましょうか。
どうも昨日の台風はわたしが寝ている間にけっこうな被害を残していったらしい。
川の堤防や海の防波堤が壊れたところもある。防波堤は作られてから30年も経っているので傷んできているというのだけれど、30年前にはその防波堤はなかったのであろう。きっと戦後の数十年をかけて土を盛ったりコンクリートの壁を作ったりしてきたのである。その膨大な社会資本の蓄積があるから、現状の被害ですんだのだともいえる。戦前だったら、もう日本中てんやわんやの大被害で、来年からは「平成十六年の台風二十三号」は社会の教科書に載っちゃうに違いない。
数十年に一度級の増水に耐えられるように川岸には土を盛るわけだけれど、これを千年に一度級まで高くしようという話がずいぶん前からあって、なんと途方もない話かと思った。今年は台風がひどかったので、一転して新聞にはスーパー堤防計画への賛成の意見が載っちゃうのかもしれない。でも、やっぱり工事はほどほどにしておいて、たまには洪水が起こることを覚悟するべきなんだと思う。そんなスーパー堤防が日本中に作られるはずもなく、洪水でひどい目にあうのは、きっと東京でも大阪でもない、名もない川のそばに住む名もない人たちだということには変わりがないからだ。
ついにカード会社からの請求が20万円の大台を越えた。さらにこれから、JR東海から新幹線の代金の請求もくるのである。われながらエラいことに。
最初から今まで。
問題。夕日の中に佇む父を見て息子が急に胸騒ぎがして不安になったのは何故か。
答え。父が夕日に攫われてしまいそうだったから。
うははは。婦女子ってすげえ。
めがうすうすこんばんこーひじゅんくるすをたーぼー(挨拶)
いつぞやの、宇都宮の駅前で餃子を食べながら10分ほど見ていた吹き替えの映像作品は、あの「冬のソナタ」なのであった。それに気づいたのは、番組が終わってからだった。で、10分しか見たことのないその番組の主題歌「最初から今まで」が、「日本語訳(?)」のおかげでもう歌えちゃう。めがうすうすこんばんこー。カラオケ屋さんの画面に「商売熊ならこんな状態でし」だとか表示できたら、きっとこっちのほうが面白い。
家のそばでも迷子になる。
朝から髪を切りに行く。洗う、切る、染めて放置。また洗う。さらに4回に分けてトリートメント材で処理。さらに熱処理。また洗う。さらに切る。ここまで3時間かかった。首が痛い。
梅田に向かう。もういきなり疲れた。さらに空腹で動けなくなりそうになってきたので、食事をする。先日また入れなかったインド料理屋「シュリアルナ」に入る。
カレーとナンと黄色いごはんと、サラダとかサモサとかシシカバブだとかが少しずつ載った皿がついて1,500円。辛さが「1倍」から「20倍」まで選べるというので「15倍」を頼んだが、もっと辛くてもよかった。甘い粉と辛い粉が混ざりあって香りもいい。
そしていつものゲームセンターに向かう。11月から「マジックアカデミー2」が稼動するというので、今月最後の機会に賢者に昇格してしまおうという算段である。
横には電線屋がいて答えを教えてくれるのだけれど、これがなければさすがに無理だった。電線屋と交代して観戦しつつ4時間ほどかけて遊ぶ。金髪高笑いのあずまさんは、大魔導士4級から賢者になった。写真の「あずまさん」がユーザ名、「賢者」が称号、「純情モンテカルロ」という妙な固有名詞は店鋪の名前である。新宿のゲームセンターでたまたま見かけて遊んでしまってからもう10か月経ってしまっていた。
そのあと祝勝会をする。ケーキとパフェを二人でむさぼり食う。
家に帰るときに迷子になった。
駅に深夜の12時に着いてから気がついた。バイクがないのである。
今日は髪を切りに別の駅まで行っていたので、バイクもそこに停めてあるのである。もう電車もバスもないのでバイクを取りに行けない。かといってバスで帰ることもできない。で、農家の家の間の曲がりくねった暗闇の道を歩いていく。こんなことなら、たとえ遠回りになってもいつもバイクで走っている道を歩いてくればよかった。こんなはずではなかった。ちょっと近道して、またいつもの道に出るはずだった。
坂道もあって、ぼくは北に向かっているのか右に向かっているのか下に向かっているのかもう分からんのである。3次元の空間の中のどんな座標の点にいるのかもう考えることもできなくなって、えらく複雑な曲線にパラメータ0を与えるとわたしは駅にいて、1を与えると家に着く、みたいなそんなブラックボックスが暗闇の中にあって、いまきっとパラメータ0.15ぐらいで、しかもここは暗闇で、すっかりどうすればいいのか分からなくて、もうとにかくまずいのである。凍死したらまずいのである。
まったく見覚えのない道をずんずん進む。パラメータ0.85ぐらいまできたところで、なんとか知っている道に出てきたけれど、結局は遠回りになってしまっていたのであった。
賢者は強いのである。
昨日、「クイズマジックアカデミー」で賢者まであと一歩というあたりで、新潟では強い地震が起こっていた。
たびたび携帯電話のwebブラウザで鉄道の運行状況なんかを読んでいる。祝勝会でシフォンケーキをもそもそと食べていたころには地震があったことには気づいていてのだけれど、ここまで大変なことになっているとは知らなかった。帰りの電車の中で新幹線が脱線したことを知った。帰ってきてTVを見てびっくり、一夜明けて日が昇るとさらに惨状にびっくりであった。道路だのトンネルだのが崩れ落ちている。
新幹線が時速210キロじゃなくて270キロとか360キロだとかで走っていたらどうなっていたかはよく分からない。おとなしい脱線ですんだようでよかった。事故車両と現場からなにか貴重なデータでも取れるだろうか。
日本橋へ。
メロンブックス。webで注文していた「マジックアカデミー」の本を店頭で受け取りに行く。あとマリみての本と「メイド隊」の本を見つけたので買う。なんだ、夏の有明ではメイド隊の本が全然ないなんて書いたけれど、出ていたんじゃないか。
あと、家にAmazonからDVDが届いていた。DVD「花右京メイド隊La Verite」[5]が1枚。
昨日の日記には書かなかったけれど、賢者になったとき、勲章が2個余裕があったので1度だけ賢者の全国トーナメントに出場していた。
したらば対戦相手は、ただの賢者ばかりではない。大賢者だの白銀賢者だのなんだのといったすげえ面々がいっぱいじゃないか。当然のように1回戦で敗退し、勲章を2個失った。連中の解答の早さときたら、ちょっとやそっとで追いつけるものではな。もう「大賢者養成ギブス」を装着して庭で父親とともに特訓でもしているとしか思えないのである。
結局のところわたしの実力だけで進めたのは大魔導士までなのである。稼動終了まで時間がないのもあって、残念ながら賢者になるために電線屋に横で答えを教えてもらった。そんな限りなく大魔導士に近い賢者なわけだけれど、長らくこれで遊んできて、ここに書くぐらいの自慢はしてもいいかなあと思うのである。だってだって、コナミからなにかもらえるわけでもなく、わたしたちは称号をもらって喜ぶことだけが、膨大な時間と100円玉への対価なのである。あと、シャロンたんのエロい表情とか。だから自慢するのである。初級魔術士には初級魔術士なりに、大魔導士には大魔導士なりに、もう自慢しまくるがいいのである。
もう寝る。
月曜の朝からもう疲れている。日記を書く前に寝る。もう寝る。
残業手当76,068円。アレしてナニして195,305円。
目が回ることと、曲が頭の中を回るということ。
うへあ。目が回るー。あと「最初から今まで」とダイコクドラッグの「お時間限定タイムサービス」の曲が頭の中でぐるんぐるんする。
明日は帰ってこれない。なんだかもうすごい話である。大阪に住んでいるのに大阪で宿を探さねばならないなんて。これが通りすぎたら「ぴちぴちピッチ」のDVDを観よう。「マジックアカデミー」で遊ぼう。えーと、えーと、あと、マリみての薄くて高い本の残りを読まねば。本を整理しないと。200円の定額小為替を買いに行かないと。
アレがしたいコレをやりたいと考えていても、たぶん一通りすんでしまったらもう忘れてしまう。病気になったときに健康のありがたさを思い出してもまた忘れてしまうように、きっと忘れる。むしろ忘れる。全部忘れる。ああもう、忘れてしまえー。
腰が痛い。
もうやばいぞ。倒れちゃうぞ。なにがどうなってわたしが倒れそうになるのかという過程がここに書かれることはないのだけれど、わたしがあとで読み返したときになんだかエラいことになっていたらしいということが分かればよいのである。そんなお忙しいっぽさの中、やはりここに書かれることのない過程に導かれ、わたしは深夜の狭いライブハウスにいた。
で、深夜の1時半におしごとが終わる。帰れない。
お嬢さん3人組の歌にギターとシンセサイザーがくっついたバンド「もぎたてエゴアイドル ラプサンスーチョンツ」がかなり面白いので困った。自分でアイドルを名乗っちゃうからすごい。ぴかぴかでひらひらの衣装に電飾が点滅する小道具。おもちゃのようなティアラに魔法のステッキのようなもの。かなり変だ。すごく変だ。ぴかぴかのドレスを舞台の上で脱ぎ捨てると、その下にもやっぱりぴかぴかのドレスが出てくるのもすごく恥ずかしい。
生活がかかってるわけじゃないけど、CDが出るんで買ってください、と言ってのけちゃう。ああすばらしい。ふだんはなにをしている人たちなんだろう。うっかり歳を取ってしまった昭和のロリータである。30年ぐらい間違えていてよろしい。よほど昔のアイドルが好きなんだろう。音もよかった。ギターのおじさんもよかった。
三人組のサインをもらう。きゃー。同じCDを3枚買っちゃう勢い。発売前のCDを手にしてご満悦。関係者として入っちゃってるのに大はしゃぎする。それぞれに一人ずつサインしてもらう。きゃー。握手してもらう。きゃー。わしに続くがよいのである。わたしの後に続くお客たちも買いまくるがいいのである。
ライブハウスで飛び跳ねたのなんて何年ぶりだろう。同行の人たちはわたしのうしろ姿を見てげらげら笑っておったのである。ああ。わしの背中を見てどうする。お嬢さん3人組を見よと。濃い化粧を見よと。気がつけば午前3時。腰が痛い。もう倒れる。倒れるって。
これで翌日が休みならいいのだけれど、そうはいかないのである。
腰が痛い。
いやはやまったく。大阪に住んでいるのに大阪で宿を探さねばならぬとは。
午前3時半。駐車場まで歩く。腰が痛いけど歩く。車でカプセルホテルに向かう。でっかいお風呂に入る。湯の中に浸かっている間はとても楽だった。湯から上がるとまた地球の重力が腰を地球の中心に向かって引っ張ってくる。
寝床に入っても眠れない。目を閉じても脳の中が忙しすぎて寝られやしない。
おしごとひと段落。深夜に帰る。
このまま倒れたいところなのだけれど、ラプサンスーチョンツのCDを聴く。うわー。昨日聴いたのと同じ音がするう。すげえ。あたりまえだけれど、すげえ。CDの1枚め(トキメク♥のサイン入り)を林檎さんにつっこんで、2枚め(さとうりえのサイン入り)をオーディオセットのCDプレーヤーにつっこんで、3枚め(シャーリン伊藤の以下略)は……どうしよう。
「じてんしゃグングン」という曲の歌詞の一行めに「ある時、私はピチピチピッチ」とあるのは、偶然なのかわざとなのか。あと、写真がやばい。
完了。
電車の中でライブハウスでもらってきたチラシをながめていた。うわー。おたく度高し。ロリータをやりたいんじゃなくて、昔のアイドルを目指しているっぽい。金曜にのぞいたのがラプサンスーチョンツの「最初の」ライブだったはずなのに、もらったフライヤーはなぜか第15号だった。お嬢さん3人組、奥深し。
3枚めを持参して人に見せる。
おしごと完了ー。飲む歌う。帰って寝る。