『えいが道』のまんが描き担当「尻塚・D・喜殿」こと「でんでん」と、
原作担当「尻塚・A・喜殿」こと「あんのよしたか」のそれぞれによる2004年の映画ベスト5です。
あくまでも単なる趣味と偏見に基づくランキングですので御了承下さい。(後になって意見が変わる可能性も十分あります(笑))
なお、正月映画等も関係なく、『私達が2004年に劇場で見た映画』の中から選んでいます。
1位『ジョゼと虎と魚たち』
図々しくも気のいい青年と、足が不自由ながらもふてぶてしい少女の恋愛の話。
青春の甘さと痛さを感じさせてくれる、考えれば考えるほどに痛くなる話です。
痛みを感じながらも清涼感を感じるラストも長く印象に残る映画でした。
登場人物達の我が儘さがいいのです。
2位『ターンレフト・ターンライト』
家を出て右に曲がる音楽家男性と、家を出て左に曲がる翻訳家女性がひたすら延々と運命のすれ違いを繰り広げる超絶ベタベタ恋愛コメディ。
そのあまりと言えばあまりのあり得ない展開の馬鹿馬鹿しさが素晴らしい。
やるからにはここまでやらねば、という作劇家の姿勢を教えてくれる作品(笑)
ラストの力業は物凄いの一言。今年の力押し大賞です。
3位『ロード・オブ・ザ・リング・王の帰還』
3時間23分が全く苦にならなかった指輪物語三部作の堂々の完結編。
ただただ面白かったです。
情景といい戦闘シーンといい、まさに圧倒的な映像の迫力でした。
サムがいい奴です(笑)
4位『ビッグ・フィッシュ』
親子の確執と理解、父の嘘のような人生を描いたおとぎ話のような作品。
「現在」と、おとぎ話のような「父の話」の緩急と収束が気持ちよい。
個人的に超ツボな映画でした。
展開としてはベタベタで泣かせ方もヒキョーと思いますが(笑)、
映画館で泣くことがほとんど無い私にしては珍しく、策にハマってきっちりダラダラ泣かされてしまいました。
5位『ラブ・アクチュアリー』
10数組の男女や親子や夫婦の関係が少しずつ重なりながら進展する恋愛オムニバス映画。
それぞれの人物の行動が微妙にザッピングする感覚が面白いです。
クリスマスまでの3週間を描いた映画なのに、日本での公開はクリスマス後だったのが残念でした。
なんか今年は恋愛物ばかり選んでますな(^^;
次点『誰も知らない』
特に身に覚えがあるわけでなくとも我が身を振り返ってしまう、静かな綺麗な映像ながらも心に重く残る作品でした。
やり切れない無力感がたまりません。
今回のベスト5を書くにあたって、過去の自分の文章を読み返して見たらあまりにワンパターンだったので、
絶対、来年読み返して後悔するのは確信しつつも、今年は波田陽区風にやることにしました。
「そのネタはもう古い」とあきれる意見(多数)や「そんなネタ考えてるヒマがあったら原作書いてよ」
(えいが道のストックのない某サイト運営者1名)という切実な意見は無視して、心の中であのギター侍のメロディ
を流しつつ読んでやってください。
1位『茶の味』
♪味のあるキャラの見事なアンサンブル。『山よ』の歌もインパクト抜群!三浦友和の演技も味がありすぎって
思うじゃな〜い。
…でも、浅野君と中嶋さんの元恋人同士の会話が笑えるの通り越して、甘酸っぱすぎますから!残念!
「見た後、浅野君の『血まみれヤクザの話』と『そっか〜(無駄に大笑い)』しか思い出せません」斬り!
2位『インファナル・アフェア 無間序曲』
♪トニー・レオンもアンディ・ラウもいないけど、とにかく男気がグッとくる群像劇。裏の世界のドラマが厚みを増して、
パート3が待ち遠しいって思うじゃな〜い。
…でも、パート2で内容詰め込みすぎて面白かったぶん、絶対、パート3で構成の矛盾が発生しますから!残念!
「やたら出てくる食事のシーンが全部おいしそう。とくに親分組合の鍋」斬り!
3位『イノセンス』
♪2位に続いて、俺の好きなハードボイルド。古典的で力強いストーリーをあの映像で補助する構成がすごいって
思うじゃな〜い。
…でも、構成がガッチリしすぎて、「えいが道」のネタになる隙が全然なかったですから!残念!
「去年、『えいが道』の原作が少なかった原因の一つはこの作品にもありますって、でんでんに言い訳したい」斬り!
4位『MUSA−武士−』
♪人間ドラマや戦闘シーンが、繊細にして力強く描かれるのが魅力的な時代劇って思うじゃな〜い。
…でも拙者、この作品のせいで元々好きな「駅馬車」&「黒澤時代劇」モードが入りすぎてしまい、「ロード・オブ・
ザ・リング 王の帰還」の世界に全然入り込めませんでしたから!残念!
「戦闘シーンは、兵隊の数やCGじゃなく、劇中の登場人物の心意気とその表現です」斬り!
5位『きょうのできごと』
♪ジム・ジャーッムシュのパクリをするなら、観客に与える印象もパクってよと思うじゃな〜い。
…でも拙者、まさかこの映画を見た夜に、自分が映画より印象的で甘酸っぱい夜を過ごすハメになるとは
思ってませんでしたから〜!!
「個人的な思い出とリンクしすぎて、ベスト5から外せません」!自爆!!
オマケの次点『あなたにも書ける恋愛小説』
♪今年、見てる間一番面白かった恋愛映画。ケイト・ハドソンが可愛すぎって思うじゃな〜い。
…でも、ラストに説得力なさすぎですから〜!残念!
「あれぐらいで彼女が帰ってくるなら、とっくに自分もやってます」斬り!