小田原提灯(ちょうちん)作り
小田原市内の小学校の体育館で提灯作りをしました。お手伝いは小田原商工会議所提灯保存会の皆さんです。
材料費は約1000円でした。提灯作りは、7月下旬に行なわれる小田原提灯祭りの二の丸広場会場でも
作ることが出来る場合があります。またここで作った提灯は小田原提灯祭りに展示されます。
本日の提灯作成指導者は小学校6年生の重彦さんです。
提灯の組立ては、組立てやすいように補助具を使用します。これは竹ひごの輪を等間隔に止め、
提灯の和紙を貼り易くするために使用します。小田原商工会議所に問い合わせると教えてもら
えます。道具は写真にある大きな十字の木2枚、縦木4本、金具止め1本です。
十字の木には、穴が8つ開いています。提灯の大きさによって内側や外側の穴を使います。
また縦木は提灯が完成したとき外しやすい様に長さが異なっています。
まずこの提灯組立て補助具を組立てます。今日は提灯の径が15cmなので縦木を十字の木の内側に
立てます。縦木の上側も十字の木ではめ込み押さえます。
提灯の骨となる竹ひごを写真のように丸い輪にして紙テープで止めていきます。竹ひごは紙が糊付け
し易い様に角形で、長さが均一に成る様に鉛筆で紙テープで止める重ね合わせの部分に印しておきます。
竹ひごは角のプラスチックで出来ています。これにあらかじめ紙テープ5cmほど切ってつけておくと
作業が楽です。
今日の提灯は竹ひご12本で輪を作成します。4本の縦木には溝がつけてあり、竹ひごがずれない様に
なっています。
竹ひごを全部輪にしたら補助具を横にして木工用ボンドで糊付けします。このとき補助具の部分には
糊をつけないようにします。
慎重に竹ひごの半周分を糊付けします。木工用ボンドは塗ると言うより竹ひごに乗せる感じで
付けて行きます。
糊をつけたらあらかじめ絵を書いた提灯用の和紙を隅から被せて接着します。半分接着したところで残り半周の
竹ひごに木工用ボンドを再びつけて和紙を竹ひごに接着します。
接着始めに和紙を縦木と直角に合わせないと和紙の最後が上手く重ならなくなります。
最後の和紙の重ね合わせ部分は、糊しろ2cmほどに木工用ボンドを塗りつけ貼り合わせます。
接着したら乾くまで10分ほど置きます。
ボンドが乾いたら上側の十字の木を外すと写真のような提灯の折りたたみ部分が出来あがります。
経木で出来た上蓋と下蓋に3箇所ついている金具で最下段と再上段の竹ひごを止めます。
始めに再上段の竹ひごを上蓋に手で止めます。下蓋は最下段の竹ひごに写真の様に棒で金具を折り込み
止めます。下蓋を最初に止めると上蓋が止められなくなります。
これで提灯が完成です。上蓋と下蓋は大きさが異なっているので嵌りこむ様になっています。
また下蓋には蝋燭止めの金具がついて居ますが、危ないので火は付けないで下さい。
小さい電球を提灯の中で点けるのが安全です。
今日のお友達全員の提灯です。完成まで約2時間でした。
提灯は7月末の小田原提灯祭りの期間、小田原城内二の丸跡付近にごらんの様に市内小学校別に
展示されます。