キアゲハ 〜1〜

 2002年10月某日、幼虫来る。

  知人の家庭菜園で沢山芋虫が出て気持ち悪い、という話を聞きつけ、持ってきてもらいました。

キアゲハ、幼虫


 特徴のある模様から、すぐにキアゲハだとわかりました。4匹ゲット。
この個体は大きさから終齢幼虫(注)だと思いましたが、残り3匹はやや小柄で、もう一回脱皮するかなあという感じ。 Y君の家庭菜園の無農薬パセリを鉢ごとエサとして提供してもらいました。キアゲハの幼虫はセリ科の植物の葉しか食べません。

(注):昆虫の幼虫は、孵化後すぐのものを一齢とし、脱皮するたびに齢を重ねて生育を表現します。その中で蛹または成虫になる 寸前の幼虫として最後の段階(ステージ)のものを終齢幼虫と呼びます。


 2002年10月某日、続々蛹化。

  一番大きい個体は飼育開始後2日目くらいで蛹になる準備を始めました。
また、その他の個体も一回り小さいながら続いて準備に入りました。春先のキアゲハは夏のものに比べて小さめだと感じていましたが、 秋の気温や食糧の状態(量も少なくなってくる時期ですし、植物自体の枯れ上がりが目立って来ます)のために幼虫自体が小さいまま 終齢を迎えているのかもしれません。

キアゲハ、幼虫


 食べるのをやめ、あちこち盛んに動き回って蛹になる場所を探し回っているように見えます。やがて場所を決めると腹足でしがみつき、 頭をぐっと反らせながら糸を吐き、何度も繰り返して丈夫な輪を作っていきます。

キアゲハ、幼虫


充分な輪ができあがると体をくぐらせ、糸で体を支えます。

キアゲハ、幼虫


やがてしがみついていた腹足も枝から離れ、固定したお尻と糸によりかかって体を支えるようになります。 (飼育ケースごしに撮影したため、光が反射してしまいました。)

 しばらくこのままの姿勢で幼虫はじっとしています。
2日ほどすると体表面がしわしわしてきて、気がつくと脱皮を終えて蛹になってしまっていました。

キアゲハ、蛹

キアゲハ、蛹

初めは柔らかそうな緑色の蛹ですが、翌日には褐色になっていました。

キアゲハ、幼虫

 これは黒い部分が多い個体です。どうしてこのような色違いができるのかは少し調べた程度ではわかりませんでしたが、 特に珍しいものではないようです。「秋の幼虫によく見られるような気がする」という話もあります。
 あと3匹幼虫はいるので、頑張れば蛹への脱皮の瞬間を見れるのではと期待していたのですが、脱皮が始まると30分程度で幼虫の皮を 脱いでしまうようです。「そろそろだなあ」と気がついてからちらちら見ていたつもりですが、どれもその瞬間を見ることはできませんでした。

幼虫の皮


上は脱ぎ捨てられた幼虫の皮。ソックスを丸めて脱いだような感じです。

 2002年11月某日、越冬処理。

 全ての幼虫が蛹になり、2週間ほど室内に飼育ケースを置いていたのですが(単に置きっぱなしにしていただけ)、 そろそろ越冬させてやろうと思い、ケースを新聞紙で包みました。 室内は暖かいので置いておけばそのまま羽化すると思っている人もいるようですが、秋の幼虫は「蛹になって越冬し、春になってから羽化する」 とプログラムされているので飼育するときは人為的に冬をすごさせてやる必要があります。 (越冬に関するプログラムについては後述します。) 新聞紙に霧吹きで水をかけ、更に大きなビニールで包んで5℃の冷蔵室へ。 水をかける理由は、冷蔵室の中は乾燥しやすいからです。蛹は乾燥しすぎても死んでしまいます。




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