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ぴこていこく

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2011/01/04(Tue)

[ゲーム]『うみねこのなく頃に散 Episode8』クリア

公式。プレイ時間8時間くらいか。ちなみにamazonより楽天とかのが安く売ってる。

まあ満足はした。が、それはココまでつきあってきた自分の努力に対する評価で、制作者側に投げかける賞賛の言葉はない。消化試合をようやく終えた自分にご苦労様。

俺は全てのエンタテイメントは「閲覧者にカタルシスを与える」(良いカタルシスでも悪いカタルシスでもいい)ことが目標だと思ってんだけど、うみねこの終盤はことごとくソレを外してきた。序盤あれだけ大々的に扱った密室殺人の数々。状況がしめす不可能っぷりを荒唐無稽で残酷残忍な「魔法」としうワードで物語上で具現化、徹底的に閲覧者をおちょくりぶちのめしていった『うみねこ』は、終盤いったいどこにいったんだ。

確かに真相のキモの部分は明かされてる。それがわかれば密室なんか一気に綻ぶ。わざわざ一つ一つの事件を解く必然性はないかもしれない。でも、それでもソレを見たいんだよ!

しかしソレを見たいという想いは、物語上で徹底的に、これでもかこれでもかと糾弾される。作者から直接「真相を知りたいなどという連中は、ゲスであり価値がない。そんな些末なことにこだわる矮小な連中は全員、山羊になって死ね死ね」と繰り返される。なんで俺こんなに怒られてんの?

そんで真相のかわりに出てくるのは、しつこいくらいの人間ドラマっぽいもの。登場人物の一人をみんなでがんばって救いましょう。……いや今までさんざん殺人事件の話として読ませてきたものに、付け足すようにこんなのあってもなあ。世界の絶品激辛料理くってたら最後のメニューがコンビニ売りのあんぱんだった、みたいな印象。あんぱん美味しいよ? でもココで出てきたらがっかりする。

前述した「登場人物の一人」は、そもそもEpisode3ラストあたりでようやく登場する、俺の認識では本来完全な脇役だ。こいつの物語なんだったら最初っからそう教えてくれていれば、俺はそう読み、このEpisode8で満足することができたかもしれない。でも作者的にすら思いつきで路線変更しただろコレというカンジがすごくする。

いったいこの『うみねこ』は誰に対して読ませたかった物語なんだろう。少なくともミステリとしてはまったくの駄作だし、感動とかそういう要素は全くない。登場人物は極めて利己的・独善的で、人の魅力で引っ張ってけるような話じゃない。最後にちょっと顔を見せた成長ドラマとしては、一貫性のなさが致命的。

俺はEpisode5あたりまで、『うみねこ』はミステリーに対する皮肉に満ちたワンダーな物語だと信じていた。けれどEpisode6以降、だんだん無駄に長くなるシナリオに耐えながら、今までの謎に対する回答が何の衝撃もなくなんとなーくボンヤーリと書かれていくものを拾っていくだけとなった。それが俺の『うみねこ』というコンテンツに対する、正直な、感想。読み方がまずいと言われたらまずいのかもしれない。でも俺にはこれ以外の読み方はできそうにない。

本日のコメント(全5件) [コメントを書く]
通りすがり (2011/01/04(Tue) 19:38)

まあ、うみねこのコンセプトは推理ゲームですからなぁ。<br>EP6からEP8にかけては要するに今までのゲームのヒント集というわけです。EP8なんかあからさまにゲームの解き方を指南しているしねぇ。<br>だから、あくまでゲーム(推理)が主眼なので、人物描写やストーリーは二の次になるんです。これはうみねこに限らずあらゆる推理物に見られる共通点です。<br>個人的にはうみねこは頑張った方だと思いますけどね。

はしゃ (2011/01/05(Wed) 01:24)

単純に推理ゲーム言うつもりでコレ作ってたとしたら、もはや超駄作と断じる以外にありません。<br>だって推理そのものはEpisode6~7ですでに全部終わってます。今回明かされたことなんて<br>本筋からは徹底的に無意味な伏線の回収だけでしょう。推理ものとしては『Ep8』は失格です。<br><br>そして、二の次という人物描写なら「何故それを入れたんだ?」という話で。<br>それを蛇足とよび作者の自己満足と呼ぶんじゃないかなあ。<br>結論として人物描写ものとしても失格というのが私の感想です。<br><br>最初からEp4~6で終わるくらいのつもりで物語を構築してればこの事態にはならなかったとは<br>思うので、純粋に制作者側の見通しが絶望的に間違っていたという印象を強く受けます。<br>頑張ったほうって、ひたすらオナニーを頑張られてもなあ、という。

新巻 (2011/01/05(Wed) 17:49)

お疲れ様です。<br>ひぐらしの時も猛烈に後付くさいキャラ(HとかTとか)が後半のメインになったり、解答編から急に説教臭くなったりしてたんでこの辺は作者の手癖なんでしょうなぁ。<br>あと作者日記を読む限りミステリー的な内容としてはEP7で終わったつもりらしいんで、EP8は残ったキャラ(BとかEとか)が如何に気持ちを整理するか、という部分に費やしたんでしょう。<br>もうちょいEP5~7で解答を上手く類推できるようにしていればEP8でここまで反発がこなかったとは思うんですけどね…。

はしゃ (2011/01/05(Wed) 18:08)

なるほど、そう言われれば『ひぐらし』と同じなんだけど、あっちはまだ耐えられました。ふしぎ。<br><br>そして、Ep7までの件については同意ですね。<br>作者いうところのEp7でミステリー的には終了、というのは、あくまで「○○は○○だから<br>今までのトリックは全部説明つくだろ」です。<br>コレをミステリの文法で言えば「これは決定的な手がかりとなる! 完!」でしかない。<br>事件は解明できるようにされただけで、結局最後まで解明されてない。<br>少年漫画に例えると「ボスの弱点を見つけた! 完!」ってカンジでしょうか。<br>このへん、ちゃんと解決してくれていれば、Ep8がコレでも私は納得できました。<br><br>『ひぐらし』の時は事件そのものは皆殺し編でちゃんと「解明」されたに等しく、あとは<br>祭囃し編は動機とかそういう捕捉に徹してたからそんなに気にならなかったのかも。<br><br>説教くさいのはまあ別にいいんですが、あの「真相が知りたいなんてカスだ死ね」という<br>説教は相当どうかと思ったです。

通りすがり (2011/01/05(Wed) 22:47)

>そして、二の次という人物描写なら「何故それを入れたんだ?」という話で。 <br>>それを蛇足とよび作者の自己満足と呼ぶんじゃないかなあ。<br><br>そうですね、そう言われたら身も蓋もないですが、なぜ作者がEP8で登場人物達の本来の姿を入れた理由はなんとなくわかります。<br>先も書きましたが推理物において登場人物の性格が二の次になってしまう原因は、人物達の心象や背景も、推理の材料に入ってしまうからです。<br>このへん、名探偵コナンを冷静に見ていればよくわかります。<br>まず推理のネタがあって、そこから登場する人物達の人間性が構築されていきます。<br>登場人物達全員に犯行に及んでもおかしくない性格を割り当てられるのはよくある話ですし、うみねこでも探偵を散々バカにしていますが、探偵のコナンも話の都合のいいように性格が作られていますよね。そこに、本当の意味での人間らしい性格が入る余地が少ないのが推理物の実情です。<br>だから、推理物の欠点とも言えるその性を、バカにするだけではなく、作者がどうにか克服しようとして出した答えがEP8なんだろうと思います。<br>その手法がいいか悪いかは脇に置いておくとして、そのチャレンジ精神は買いますけどね。<br>いやまあ、かの作者がちゃんと人間性を描き出せているかと言えば疑問符がつきますけどねw<br><br>>「真相が知りたいなんてカスだ死ね」<br>黒山羊が島を食らうシーンはぼくは「真相を探るな!」 じゃなくて、「いい加減な推理を持ち込むな!」っていう風に読めましたけども違いましたっけ?<br><br>それと、前回のひぐらしで解答編やりましたけど、本来ならやらないはずだったんです。でも要望からなのか作ることになってしまったわけですけど、ひぐらしでは叶わなかった「答えを書かない」というその手法にうみねこで再チャレンジしたんだと思います。<br>前回のひぐらしで投げっぱなしでは駄目だと反省したのか、EP6~EP8で答えにたどり着くよう指南していたわけですが、当然それらのエピソードは推理物としては破綻しています。あくまでヒント集ですから。<br>まあねぇ、「答えを書かない」というその手法が万人に受け入れられるかと言えば難しいでしょうけどねぇ。


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