2006年1月の柿のたねニュース

本年も柿のたねをどうぞよろしくおねがいします。

昨年2005年は柿のたねにとっては「変化の年」となりました。春には専従職員の交代、初夏には改装工事を終えて夏にはリニューアルパーティーも行いました。同時に始まった喫茶の方も何とか軌道に乗りつつあります。皆様の様々なご助力を賜りながら、柿のたねも次のステップに進むことができたわけです。本当にありがとうございました。

さて、今年はどのような年になるのでしょうか? 昨年の国会で決まってしまった「障害者自立支援法」や現在も東京都や目黒区で審議が続いている「特別支援教育」、年明け早々の報道で知った方もいらっしゃるでしょうが文部科学省が今月の通常国会に提出する「学校教育法改正案」などなど、障害者を巡る環境の「激変の年」となりそうな予感です。既に決まってしまっている「障害者自立支援法」にしてもそうですが、これらの変化が決して私たちが望む方向には向かっていないのも事実です。

障害者も健常者も一緒に地域で生活していける社会をつくる為に、私たちは何をしていかなければいけないのでしょうか? これらの法律や制度の改革(改悪?)に厳しいチェックをいれていくことももちろん必要です。でもそれだけでは私たちが望むコミュニティの実現は難しいと考えます。まずは障害者も健常者も一緒にいる環境を私自身が当たり前のこととしていくこと。社会を作っていくのは政治家や官僚たちだけではないのですから。そこで実際に暮らしている私たちの意識が変わっていかなければ、何も変わらないのです。

障害者といっても、知的・身体だけでなく精神など、またこれらの制度の狭間で認定されずに苦しんでいる方もいます。それぞれが抱えている悩みは様々です。しかし、何も接点がない関係の中ではお互いの理解もないのではないでしょうか。一方的な「支援」という形ではなく、「一緒に生活する社会」を実現する為にも、これからも柿のたねは目黒区鷹番という地域を中心に、誰もが一緒に過ごせる場所、「たまり場」としての役割を強く意識し、活動をしていこうと思っています。

皆様、本年も引き続きご支援の程、何卒よろしくお願いいたします。

(さかな)

学校教育法改正案骨格出る

1月8日の朝日新聞朝刊のトップに学校教育法の改正案が載っていた。

2003年の施行令の23項の改正、文科省の調査研究協力者会議の提言以降2年が経ってしまったが、存続が議論された特殊学級は「特別支援学級」として存続し、学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)に対して通級指導の対象とする。盲・ろう・養護学校を1本化するとなっている。

1947年以降60年近く使われてきた特殊教育という用語は廃止される。

私たちが望む「統合教育」とは非なるものが今様に整理され提示された。