2001年7月の柿のたねニュース

「子どもの権利条約学習会」報告

早すぎる真夏日となった7月1日、「子どもの権利条約」学習会があり鷹番住区センターに9人が集まりました。

堅い文言の条文というものを、読み上げるのが大変なら、聞いている方も眠くなる…。こういう勉強のつらいところですが、使いこなすためには、その武器がどんな機能を持っていて、どういう背景でできあがったのかを知る必要がある。ということで、資料を作り、「ジュネーブ宣言」にさかのぼって人権の歴史をたどりながら、私は日本の現状に溜め息をつくばかりでありました。

学習会の進め方として、とりあえず、「条約」の特徴をを整理しながら障害をもった子にとってどういう条約なのかを探ってみました。ここでは、「権利主体としての子ども」観、差別の禁止、子どもの最善の利益の保障とともに親の責任の重要性がうたわれています。また、就学措置手続きなどの日本の教育制度が、いかに国家・行政の上からの押し付けになっているかを説いた資料を通して、条約との乖離を確認もしました。

そして、学習会の後半では参加者から学校現場の現状や『就学相談』への対応などのお話で盛り上がりました。実際に直面している方たちのお話を聞くと、現実はやっぱり厳しいなぁ、と感じます。「子どもの権利」に配慮ある教育がおざなりにされている日本の現実の証明ということです。それゆえに、ますますこれらの条約や宣言がいかに重い意味を持っているかが確認できるでしょう。

これからも、さらに「分離教育から原則統合へ」の道を探り、法改正の声をひろめていくにはどうすべきか、真剣に考えなければならないでしょう。

おりしも、後日、「ちばMDエコネット」製作のドキュメンタリー映画『ひなたぼっこ』を観る機会がありました。画面の中の子どもたちが「いきいきとした学校生活を送る」姿を見ながら、そこからはじかれ続けてきた子どもたちがたくさんいるということを、この映画を観る人たちにも考えてほしいとそればかりを考えていました。上映後のミニシンポジウムでは「ちばMDエコネット」の代表山田晴子さんの話の中に、同様の思いと感じられるメッセージが伝わってきた事がうれしかった。

法整備へと流れを向けていかなければならないと、みんなが本気になった時、各地で運動をひろげている人々との連帯も必要になってくるでしょう。今から、いろんなアンテナを立てて、「柿のたね」の中からも何かを発信できるように、元気な活動を続けましょう。

テーマが難しく、まだ頭の中がとっちらかってうまくまとめられませんでしたが、9月頃に学習会パート2を予定しています。よりたくさんの方に参加をしてもらいたいと思いますので、どうぞ、よろしくね。

(みどり)

孝広君のTシャツ作りの報告記

先月6月24日(日)に孝広君がパソコンで描いた絵でTシャツを作りました。アイスキャンデーの絵、富士山大爆発の絵、終わりの絵、ウニの絵、自転車以外の軽車両通行止めの絵、谷口ともみ、その他の危険の絵、一時停止の絵、グリーンピースの絵、雷雲の絵…などを作りました。Tシャツはいくら?1,000円。サイズはM・Lがあります。出来たTシャツをイデアルに持って行きました。孝広のTシャツ作ってどうもありがとう。

参加者は孝広、さえ子さん、チェリー、飯塚さん、後から琴絵さんと薫さんも参加しました。皆さんTシャツ買ってください。どうもお疲れ様でした。

(福田孝広)

巨匠は大張りきり

孝広くんが上に書いてくれたように、先日彼が描き溜めたパソコンの絵を使ってTシャツ作りをしました。今月末にある「障害児を普通学校へ・全国連絡会」の全国集会でぜひ売り出そうということで、「まひるのほし」上映会以来の製作会です。

メンバーは巨匠孝広氏に加え、私、美大の学生飯塚くん、柿のたねアート部門を自認するさえ子さん、途中から琴絵さんとかおるさんも参加して、わいわいと盛りあがりました。

まず始めに孝広くんと材料の買出しに行き、それからスタート。過去の作品を品評しながら感心しきりの飯塚さん。孝広くんはといえばお気に入りのアイドルでまずは自分用のオリジナルTシャツを作るとすっかり御満悦で新作はあまり出来ませんでしたが、とても夏らしい海の絵やみんなに好評だったアイスキャンディーの絵、雷雲(かみなりぐも)の絵などみんな各々の好みで絵柄を選んでアイロン掛けにいそしむと、用意した20枚のTシャツはいつのまにか全部刷り上ってしまいました。ちなみに私が作ったのは前がビックリマーク(その他の危険―道路標識)、後ろが止まれ(一時停止―道路標識)のTシャツです。

できあがった作品をさっそく袋詰して営業開始。柿のたね御用達のイデアルさんに持ちこんで注文の御用聞き。交渉成立して作品を展示販売してくれる事になりました。

定価はM・Lともに1,000円で純利の10%を孝広くんに著作権料として払おうということになり(いくらにもならないけれど…)、たくさん売れたら今度スキャナーでも買おうかと皮算用をしていました。

時間の経つのも忘れ楽しんだ一日でしたが、折角なのでこの企画1回きりで終わらせるのはもったいない。近々第2弾をやりたいなと思います。日程等は調整しながら、柿のたねホームページの掲示板でお知らせします。興味のある方はお電話を頂いても結構です。確認してみてください。

自分でTシャツを持ちこむもよし、孝広くんに希望の絵を新たに描いてもらうなんていうのもいいかもしれません。

あなたも是非いっしょにTシャツ作りをしてみませんか?

(チェリー)