2000年5月の柿のたねニュース

ガレージセールの売り子さん大募集!!

春のバザーはおかげさまで、目標額を突破の大盛況。毎月の市も、常連さんのおかげで確実な財源になっています。みなさん本当にありがとうございます。

ところで、『火曜の午後はガレージセール』みなさん知ってました? 実は昨年の2月からスタートしてはや1年と数ヶ月経っているのですが、今一つ認知されていないようなので、今回改めて宣伝したいと思います。

毎週火曜日の午後、できれば1時遅くとも2時から柿のたねの前でやっています。その時によって出すものは替えていますが、だいたい食器・雑貨・衣類・タオルやシーツ・バッグなどをレジャーシート一枚分くらいの広さで出しています。目印は黄色地に朱色の文字で柿のたねと書かれたノボリ旗を出していますので、前を通るとすぐわかるはず。

みなさんご存知の通り、柿のたねの台所事情は苦しい限りです。若者中心に結成されているフリマ部隊もがんばっていますが、せっかくみなさんに提供していただいた品物も売れてナンボ、置いておくだけではどうにもなりません。本当なら毎日でもお店を広げていたいところですが、何分人材の方も不足気味。私が片手間にできるのはせいぜい週1の午後くらい、そんな訳で今のところ細々とやっています。されどやはりちりも積もればでこの14ヶ月の実績は14万とちょっと、月平均一万円をわずかに超えるペースです。もうちょっと工夫をすれば…、せめて後1日増やせれば収入増加がみこめるのではないか。

そこで、週1回午後からの数時間売り子をやってもいいという方大募集です。もちろん毎週は無理だという方もOK、また火曜日でなくても構いません。ぜひあなたのお力をお貸し下さい。まずは一度覗いて下さい。その際私ならこんな風にするとか、もっとこんな物を置いてほしいなどのアドバイスも大歓迎です。ご協力をお待ちしています。連絡は柿のたね櫻原まで。

(チェリー)

林試の森でバーベキュー 〜華やいだ笑い声で包まれました〜

今年のゴールデンウィークは夜半の雨天を除けば本当にいい天気に恵まれました。

成田空港から海外に脱出した人は50万人以上、史上最高とのこと。一体どこが不景気なのだろかと思ってしまう。

人の多い時期にわざわざ人を見に行ったりしない賢いわれ等は、そのGWの最終日林試の森でバーベキューです。久方ぶりの大型連休にもかかわらずその連休中日程がびっしり詰まっていたヤボな私としては、いささか疲れ気味の体に鞭打っての仕切りです。今日はがんばらずにいいかげんにいこうと決心するもののやれ油がない、折角作ったソーセージがないとあちこち動かざる得ない羽目にやっぱりなった次第です。

当日、同じ会場を借りたグループがあり(結局来なかったのだが)、しかも60人の大所帯とのことで、こじんまり済まそうとあまり声掛けをしなかったのだが大人46人子供12人の参加者で一人1000円の参加費は高かったかなと反省するくらい盛況でした。予想を越える参加者で一人一人の動きは良く覚えていません。ただ、優子ちゃんが久しぶりに参加してくれて嬉しかったことと、邦彦が大きな声を出しても「今日はいいや」と思えることが心地よかったことと、そして、子供がいる風景はやっぱりいいなあということです。火を起こす事を子供に教えた方がいいのかななんて教育的な色気がチラっと頭を掠めたりしたのですが、当の子供たちはもうとっくにジャブジャブ池に直行で呼びに行かなければ戻ってきやしない。「まあいいや」今日は天気がいい。

2月は空気が光り、5月は風が光る。この何か伸びやかなものが私をとてもいい加減にしたらしく、初めて参加のY君、数年ぶりに会ったYちゃん、家族で初めて参加してくれたTくん一家、その日に八王子に戻る恭子ちゃん、ご夫婦で参加のKさん十分にお話できませんでした。ごめんなさい。

今年初めて試みたスモーク。チップの甘い香りがチーズや卵にほの移り、なかなかいい。これは定番にしよう。

最後に、これはやはり私らしく。林試の森のディキャンプ場は青少年用で、大人の数は指導者位でなければならないと最後にクレームがついた。納得がいかない。空いているならいいじゃないか。「理由は?」との問いに「そういう決まりになっていますから」。帰り支度の忙しい時間にそれ以上追求する余裕もなくその場は引っ込んだ。役所のこうした対応。「まひるのほし」の時に感じた同じような硬直したもの。「緑のカンパ」2000円は多すぎた。そんな気持ちになりながらもやっぱりこの一日は心地よかったのです。

(伊東さえ子)

介護保険はどうなってるか(2)

介護保険法が1997年末国会で制定されてから、大きな社会的関心を集めたようにみえたが、いざふたをあけてみると、じっさいの制度の中身やシステムは複雑で、利用者側には大変わかりづらいようだ。高齢者が自分で理解して活用するには、複雑な上に減免や特例など国の方針が2転3転し、しかもそれぞれの自治体の対応策による違いもある。パンフ、冊子などの書面による説明や、サービス事務所での説明の上でも、中身や手順についての区への問いあわせが、あいついでいるようである。

くりかえすと、一号被保険者(高齢者)の介護保険料は、今年9月までの半年間は徴収されない。その後の一年間は、本来の保険料(目黒区は3325円が標準に。所得によって五段階)の半額におさえられることになっている。しかし、介護サービスを利用した場合の利用料の自己負担分、給付の一割はすでに各事業者から請求がくる。このことを、はじめて知って高負担に困惑したり、あわてるケースもでている。要介護度5の人がサービスをフルに使えば、月約36,000円を払うのが、介護保険の制度である。同じ世帯内で一か月の利用料が一般世帯で37,200円(住民税非課税等低所得層はより低い基準額)を越える場合は、(二人以上の利用者がサービスをうける場合も)超過分が還付されるという高額介護サービス費の支給制度はある。また、一一年度までにホームヘルプサービスを利用していた低所得者にたいしては、ホームヘルプに限り利用料を三%に減額する経過措置がある。目黒区では、これに、自立と判定されたり、従来のホームヘルプサービス量がいちじるしく減る場合などに、週七時間までは独自のホームヘルプサービスを提供する暫定措置がとられ、これだけでも、無いよりはかなり意味はある。しかし、どちらも今のところ、経過的な位置づけにすぎない。

半年後、一年半後に高齢者全体からの保険料の徴収がはじまった際、あまりにも不備が多いと、そもそもの「介護保険」の是非すら問われることになるだろう。

二号被保険者からの徴収は4月から、社会保険・国民健康保険に上乗せして徴収されている。事業者の半額負担のある社会保険の被保険者より、国保の保険料の方が自己負担は高くなる。均等割分(国保料年額26,100円)の一般世帯(約7000世帯)では、年額7,200円の介護保険料の上乗せがあり、階層ごとの傾斜で、国保の年額530,000円の最高額の世帯(区内約1200世帯)は年7万円の介護保険料となる。2号被保険者(熟年世代)の中には、介護問題と直接の関わりを感じていない人もあり、保険料の負担感をめぐっての反応はどうでるだろうか。お金のことで今回埋まってしまった。

目黒区では、介護認定の基礎となる訪問調査については、民間事業者にふりわけず、区のサービス事務所の職員が行なっている。そのため、経験が集中的に蓄積され全般的には認定の段階での混乱が少ない、とは認定審査会側の受けとめ方である。指定事業者によるケア・プラン作成は、当初の未整備な体制でケア・マネージャーに過重な労力がかかった。プラン内に看護・医療・福祉・リース等の種別を単価計算で組み込むのは難作業。利用者側も「自己選択」と言われても、事業者リストだけでは判断ができないだろう。民間ビジネスをまきこんだ「介護の社会化」はまだ様々な点で、軌道にのるまでに課題がある。よくするためにも、疑問や苦情を、区の福祉保健サービス事務所に利用者側から届けてほしいと思う。

7月にスタートする「目黒区地域福祉審議会」。ここで、介護保険の検証と今後について、事業者のサービス評価の方法や苦情処理調査機関、情報提供のありかたや、制度とサービスの質に関わる全般がとりあつかわれる。また、心身障害者センターの来年度開設、社会福祉制度の基礎構造改革の流れの中での障害者福祉、少子社会の子育て支援など、どれも譲れない審議の場に、ぜひ積極的に加わってもらいたいと思います。

(やす子)

結構楽しいよ、柿のたねは!!

チェリーがバザーの提供品をとりに行く間の電話番ということで毎週水曜日に柿のたねに行き始めてからしばらく経つ。時給で働くアルバイトが日常だった生活の中での、この不思議に時間が流れる水曜日。こんなに色んなことを発見できたり、生活の中の楽しみになってしまうなんて初めは思いもしなかった。

私にとってずっと子ども会で遊んでくれるお兄さんという存在だったチェリーと今になってゆっくりいろんな話ができるのはすごくうれしいことで、いろいろな形でヒントをもらっていると思う。

孝広くんが20秒数えて豆をよく蒸らしてからいれてくれるコーヒーはおいしいし、彼の夏合宿実行委員長にかける熱意とか、少しずつ見えてくる素直な面とか、プライドとか、時々見せる可愛いずるさとかは、彼をよりいっそう魅力的な人間にみせて、興味をそそられずにはいられない。松下くんがあの時間、あの空気の中で、安心してポロッと見せてくれるやさしさに嬉くなったりする。

そう、これだけでも充分に楽しい面々なのに、さらに個性的な人がもう一人いる。邦ちゃんだ。夕方、四時頃チェリーがバス停に迎えに出て行ったと思ったら、すぐに遠くの方から「していい?さくばらくん、していい?!!」の声がきこえてくる。私は本当にワクワクしてしまう。邦ちゃんはすごく上機嫌で帰ってくる日もあれば、怒っている様に見えたり、落ち込んだ様に見える日もある。だけど恐い顔で帰ってきても、私と目が合うと一瞬だけニコッとしてくれて、又すぐ恐い顔に戻ったりする。恐い顔をしているからといって怒っているわけではない時もたくさんあり、実は照れているだけだったりする。

邦ちゃんはドライアイスを水に入れてボコボコわいてくる白い泡を見るのが好きだ。じっと見入ったりする。なぜかトイレにたくさんトイレットペーパーを流したりもする。人に対して向けてはいけないと彼が判断する、色々な形の怒りや気持ちの高ぶりを、トイレットペーパーを流すことで収めているのか、それとも単純に水に流れていく物を見るのが好きなのか解らない。だけど何か理由があることは確かだ。邦ちゃんはずっと私のことを‘あきちゃん’と呼んでいたが、最近になって‘ゆうちゃん’と呼んでくれるようになった。そして「ゆうちゃん、〜していい?」といろいろ話しかけてくれる。「いいよ」言った後で、何か私、エラそうだな、と思う。していい? いいよ。このやりとりの中で変な上下関係が生まれてしまいそうで、「どうぞ」にしてみたけど何か変。

もちろん、一人の人間のことを知るなんてとんでもなく難しいし、長い時間もかかる(かけても解らない場合だってある)。私がここ数ヶ月、見たり知ったりした日常の中の邦ちゃんの細かい感情の動きとか、好みなどは、邦彦くんという一人の人間を作っている膨大な要素の、ほんの一部分にしかすぎないと思う。だけど、それらが私にくれるプラスのエネルギーってすごい。こんなに強引に他人の注目を自分に釘づけにして、一瞬にしてみんなを自分のペースに巻き込んで、それでも愛しいと思わせてしまう力の持ち主を私は他に知らない。

こんな感じで(?)、今日も今から柿のたねに行こう。色々考えるとややっこしくなるけど、楽しいから遊びに行く、それでいいよね。

(日比野 祐子)