この言葉は「あなたの心に触れさせてください」という意味だそうです。なんて素晴らしい言葉
でしょう。謙虚で優しい包容力に溢れたアイヌ民族の生き方が、じんわりと染みとおってくるよ
うに感じます。

久しぶりの北海道教区の修養会です。

イランカラプテ！まずアイヌ民族にイランカラプテ！
日高の山々にイランカラプテ！秋の紅葉にイランカラプテ！
あなたにイランカラプテ！全ての出会いにイランカラプテ！

そして、聖公会の宣教師としてキリスト教の布教をしただけでなく、アイヌ民族への伝道に情
熱を注いだバチラー宣教師について、聖公会の大友司教からお話を聞きます。

私たちが知らなくてはいけない北海道の歴史です。
この尊い時間のつながりの上に、今私たちが生きていることを心に刻む大事な修養会です。

歴史を生き抜き、信仰を守り通してきた先達に学ぶことで大きな勇気を与えられて、私たち
の目の前にある伝道へと押し出されていきましょう。

イランカラプテ！この挨拶にこめられた思いを修養会で交し合いましょう！
今の私たちに一番必要な言葉のように思います。

萱野志朗　「萱野茂二風谷アイヌ資料館」館長
1958年　北海道沙流郡平取町二風谷に生まれる
1981年　亜細亜大学法学部卒
1994−1998　萱野茂参議院議員の公設秘書
2001−2004　国立民族博物館国内資料調査委員
1993−　財団法人アイヌ無形文化伝承保存会評議員

著書：「北海道の諸職」諸職関係民族文化財調査報告書
共著：First Fish First People (1998年ワシントン大学出版局）
他：編著多数