イスラエルでは大昔から麦が栽培されていました。

 旧約聖書サムエル記上17章には、「エッサイは息子ダビデに言った。「兄さんたちに、この炒り麦1エファと、このパン10個を届けなさい」」という記事があります。紀元前1千年の時代です。「炒り麦」は、十分に熟した実を穂から落とし、火であぶられたものです。兵士や旅行者たちの携帯食に用いられました。実を挽いて粉にし、パンも焼きました。

 また、新約聖書ヨハネによる福音書12章には、「一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ」と記され、イエスさまが十字架の上で死んでくださることによって、多くの人々が生かされることが象徴されています。

 麦のデザインは、ぶどうの房と一緒に用いられることが多く、パンとぶどう酒を用いる聖餐式のシンボルでもあります。


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