「いばらの冠」

 教会の暦は四旬節に入りました。わたしたちはイースターを迎えるまでの40日間を、イエスさまの受難、十字架への苦しみを覚える時として過ごします。

 「いばらの冠」は、イエスさまが受けられた屈辱と苦難のシンボルです。新約聖書のヨハネによる福音書19章2節によりますと、「いばらの冠」は、総督ピラトの前で裁判を受ける時、ローマ兵によって編まれ、イエスさまの頭にかぶせられました。

 「いばらの冠」は、実際にはローマ兵が短時間で作り上げたものですから、とげの大きさはもっと小さかったと言われます。けれども教会では、この大きなとげを持つ「いばらの冠」をイエスさまの受難を示すシンボルとして使われます。「いばらの冠」は、人々の大きな罪を背負って十字架に向かわれたイエスさまの苦しみを示すと同時に、そこまで苦しんでくださったイエスさまの深い愛を表しています。


教会のシンボルの初めへ