教会生活のポイント


教 会

教会は、三位一体の神を信じる普遍的な教会として、カトリック、プロテスタントを問わず、キリストの体として一つなる教会です。けれど、歴史的な過程の中で、諸派に分かれ、それぞれが大きな全体の中の一つの部分として、個性を発揮し、神の栄光のために働いています。

ルーテル教会は16世紀の宗教改革の過程で、最初のプロテスタント教派として誕生し、450年の歴史を持ち、全世界に約6千万人の信徒がいます。

礼拝

教会生活の中心は礼拝です。礼拝という言葉は、英語でもサービスと言われるように、聖書の言葉でも「仕える」という意味を持っています。そこには、わたしたちが仕えるという前に、神さまが、わたしたちに仕えて下さるという意味があります。

聖書は安息日を大切にするように定めていますが、週一度、共に集って礼拝を守るのは、それに由来します。この日、共に祈り、御言葉を聞き、恵みをいただいて命の根源に立ち返り、一週間の新しい歩みを始めるのです。

礼拝式

礼拝式では、聖書、讃美歌、礼拝式文を用います。いずれも、新しく来られる方のために、教会に備えがあります。

[聖書]
旧約聖書と新約聖書の両方を聖書と呼び、神の救いの歴史とキリストを指し示す文書としてキリスト教の聖典です。旧約聖書はヘブライ語で、新約聖書はギリシャ語で書かれたものですが、全世界の言葉に翻訳され、日本語の翻訳もたくさんあります。
わたしたちの教会では、カトリックとプロテスタントの合同チームによって翻訳された、日本聖書協会発行の新共同訳聖書を用いています。

[讃美歌]
讃美歌にも、沢山の種類があります。わたしたちの教会で用いているのは主に、日本福音ルーテル教会の公式讃美歌として承認された「教会讃美歌」です。美しい北欧の讃美歌や、ドイツコラールなどが多く収められています。 

[礼拝式文]
礼拝式文を用いて行われる礼拝は、ルーテル教会の他、カトリック、聖公会などに見られます。司式者との応答形式で、開会の部、御言葉の部、聖餐の部、派遣の部から構成され、礼拝において、神の御言葉をいただき、力を与えられ、派遣されて行くように導かれます。礼拝は、神さまによる魂の救いのドラマへの招きです。

式文にはそのドラマが適切に表現されています。

洗礼

洗礼は「父と子と聖霊の御名によって、すべての人に洗礼を施しなさい」と命じられた、キリストの命令に基づいて行なわれるものです。ルター派は、洗礼式と聖餐式を、キリストの命令に基づく聖礼典として位置づけ、特に大切に考えています。

洗礼によって、その人には、キリストの刻印が押されます。キリストのものとされたという徴です。これは、人の思いを超える神の恵みの徴です。洗礼は幼児の場合に親の意志で受けることもあれば、成人して、心にキリストを信じる信仰が与えられ、自分の意志で洗礼を受けようと決断して受ける場合もあります。幼いときに親の意志で受けた場合には、成長して堅信式を受け、信仰告白をすることが勧められます。

幼いころ受けたものであれ、長じて受けたものであれ、洗礼の意味が、それで変わるわけではありません。それは、人の思いを超えた神の恵みと選びの徴なのです。救いは、人の思いによってではなく、神の一方的な恵みによって与えられます。人はそれを感謝して受けるだけです。洗礼を受けた者は、ただ神のみを神として生き、神であるキリストを主として生きることが求められます。

聖餐式

最後の晩餐の時、キリストが「わたしの記念としてこれを行ないなさい」と言われたことに基づき、パン(またはウエハース)とぶどう酒(またはぶどう液)を、司式者から分けていただきます。一つのパンをわけ、一つの杯からいただくことで、キリストとキリストの民との、一体性が現されます。参加者は、信仰において、この聖餐式を通して、そこに、現に、いて下さるキリストに新たに出会います。また聖餐式は、神の国で、民族も、人種も、階層も関係なく、神の民とされたすべての人々が、一つの食卓につくという、大いなる理想の先取りとも言われます。

聖餐をいただくことが出来るのは、洗礼を受けた人だけです。けれども、わたしたちの教会では、洗礼を受けていない人も、共に前に出ていただいて、牧師より祝福を受けられるように勧めています。

献金

献金は大きく分けて、礼拝の中で行なわれる礼拝献金、洗礼を受けて教会員となった人たちによって行なわれる維持献金や、暖房、車輌、その他諸運営のための指定献金、さらに記念日を覚えての特別献金などに分けられます。金額はまったく自由です。

教会の運営はすべて献金によって行なわれます。教会員は、神さまから、命を始め、生活に必要なすべてのものをいただいていると受け止め、感謝し、キリストの体である教会の運営のために、いただいたものの一部を喜んで献げるのです。

交わりと奉仕

礼拝と交わりと奉仕が教会の活動の三本柱です。教会の礼拝は共同の礼拝ですから、礼拝の中にすでに霊的な交わりがあります。けれども自ずと、共に学ぶときや、祈り合うとき、会話を楽しむとき、食事を共にするとき、レクレーションを楽しむときなどうまれてきます。そのため、札幌礼拝堂はスオミホールという、別棟の会館を持ち、新札幌礼拝堂も、札幌北礼拝堂も、礼拝堂に付設する集会室を持っています。


三礼拝堂のバザー風景

奉仕も大切な活動の一つです。オルガン奉仕や、礼拝当番など、聖書朗読など、礼拝も教会員の奉仕に負うところが少なくありません。教会の維持管理も、多くが会員の奉仕によって負っています。バザーや、大掃除、春のワーク、夏のワークなど、みんなで力を合わせてやるので、結構楽しいひとときです。

また、日本福音ルーテル教会全体としては、様々な社会的な活動を展開しています。釜が崎の喜望の家の活動のように、主として教会が人事配置などを行なっている場合もあれば、個人的なボランティア団体を結成して、それぞれの教会を基盤にして展開している場合もあります。さらに、社会福祉施設や教育施設の設立と活動も、初期の時代から、先駆的に展開してきました。札幌教会も、教会設立とほぼ同じ時期に、めばえ幼稚園を開設し、今日に至っています。

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