典礼色と文で学ぶ

 「洗足木曜日」(紫)


 「足を洗う」といいましたら、たいてい、良くない仕事をきっぱりとやめるという意味で使われていると思います。
 

 イエス様はそういう意味ではなく、弟子たちをこの上なく愛し抜かれて弟子たちの足を洗われました。新約聖書ヨハネによる福音書13章です。
 

 イエス様はいよいよご自身が十字架にかけられると悟られました。夕食の席を立たれ、上着を脱ぎ、手ぬぐいを取って腰にまとわれました。たらいに水をくみ、弟子たちの足を洗い、手ぬぐいでふき始められました。弟子たちはイエス様にそんなことをさせるのは申し訳ないと断りました。それはしもべの仕事だからです。しもべは主人よりも身を低くして仕えます。弟子たちや、わたしたちが隣人よりも身を低くして仕えていく者となるように、イエス様は模範を示してくださいました。
 

 これは金曜日の過越祭の前日の出来事です。教会では「洗足木曜日」と呼ばれています。
 

 洗足木曜日の典礼色は、イエス様のご受難を覚え、悔い改めとざんげを象徴する紫色です。


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