有明2000年の夏休み。

まんが大会を中心に繰り広げられた非日常的なアレやコレについて。検閲報告書付き。

11 aug(fri)

出発。

ぎりぎりまで某作業。9時過ぎに出発。11時前に空港に到着。空港の手荷物検査場がえらく混んでいる。出発時刻にはなんとか間に合ったが、間に合わなかった人多数とのことで離陸が10分ほど遅れる。

突如、もよーんという妙な音がする。かなりでかい。これがB-777のエンジンの音らしい。もよーん。席一つごとに液晶ディスプレイがついていて機の速度と外気温、あと高度が見られるようになっている。これによると離陸速度は時速260kmぐらいか。機が上昇するにつれて外気温が下がっていくのが分かるが、温度の推移はあんまりきれいな直線にはなってくれなかった。そういや100m上昇するごとに何度気温が下がるっていう教科書に載っていた現象は、湿度なんかも関係していたような気がするが、このさいどうでもいいのだった。

それにしてもこの、上昇時にいつも感じるふわっと感はどこからくるのであろう。機の前部が持ち上がって身体が後方に倒される姿勢から来るのか、はたまた上方に向かって働く加速度によるものなのか。後者の場合、どちらかといえば、こういうふわっと感は下降時に働くもののような気がする。なんだかよく分からないけれど、上昇時というのは下降時と似た感覚があって、足もとを支えるものがなくて落ちつかない。

なんてことを考えながらうとうとと。数分間の記憶がない。さっきまで数列前で飲みものを配っていた乗務員が、もう数列後ろにいる。オレンジジュースをもらいそこねてしまった。

会場。

重い荷物を持ったままえんやこら。2時前に会場入り。偶然、満点星さんの「12 Habit」が再販されているのを発見。わたしの持っているのより少し古い版を再販したらしくトーンの仕上げが全然なくなっているかわりに、鉛筆描きのコピー本用の原稿が一緒に載っている。そんなわけなので、プレゼント用と自分の保存用に一冊ずつ買う。この日買ったのはこれだけ。

迷子。

荷物が重いので、いつもやっかいになっている友人宅へ向かう。荷物を置いてしばし涼んだのち、碧さん宅へ向かう。作業の残りと動作確認をしないといけない。

まあこれがこれが。以前にぽんさんに連れられて行ったことのある場所なのだけど、いっこうにたどり着かない。広い通りに沿って歩いていくが、見覚えのある場所に出くわさないので不安になってきてまた引き返す。途中で横にそれて住宅地の中をさまよってみるがまた不安になって引き返す。広い通りまで戻って電話を探して、碧さんを呼んでみる。わたしは碧さんにいまの場所や方角を説明できる能力はないし、また説明を聞いて理解する知識もない。いやそもそも、わたしはいますぐ職務を放棄して逃げ帰りたいのをがまんするのに精一杯なのだ。

「わたしを助けると思ってっ」

碧さんに迎えに来てもらうことにした。果たして碧さんは来てくれないのだ。この場所のことが伝わっていないのか、いっこうに来てくれない。いや、わたしの時間の感覚がおかしくなって、なかなか迎えが来ないように感じただけなのかもしれないが、とにかく来ない。電話ボックスのまわりをうろうろうろうろ。

とにかく来ない。自転車の人、徒歩の人。会社帰りの人、犬をつれた人。道行く人すべての顔をのぞきこんだ。外は暗くなってきたので、普段使わない眼鏡までかけて。もういてもたってもいられなくなって、碧さんの部屋にもう一度電話をかける。出ない。碧さんはまだあきらめずにわたしを探している。

もう足が痛い。とくに足の指が痛い。うろうろうろうろ。少し落ちついたらじっと立つ。またうろうろうろうろ。外はますます暗くなる。ここまでくると、もうなんでも言うことを聞くからこの場所から助け出してほしいと思うようになる。電話器のあたりをぐるぐるぐるぐる。もう一度電話をかけてみるが、やはり出ない。駅の階段を降りて道路の向こう側から出てきて、高校の部活かなにかの集まりが歩道にたむろしているのをよけて歩く。さらに大きな通りを横断歩道でとぼとぼと渡って、距離にして半分だけもといた位置へと戻る。中洲の部分でしゃがみこんだところで、碧さんがやってきた。暗がりでもはっきりと分かる。わたしに近付いてくる人物が。

「どこ行ってたんですかー」

ああ、そうさ。あなたはいつでもそうさ。「もう、遅かったじゃないっ」と言うべきか「来てくれて……ありがとう」と言おうか、横断歩道の向こうから王子さまがやってくる数秒の間に台詞を練ろうとしたのだけど、寒いことになりそうなので引っ込めた。そんな、碧さんのあずかり知らないところでわたしは見知らぬ土地で泣きそうになっていたのだけど、こっちが一方的に迷惑をかけておきながらなぜか相棒がくるや否や怒りだすという、気まぐれな恋人のような演出がこの台詞の本意なのだけど、伝わらなかった場合にとても寒い思いをしそうである。だからわたしは、

「見知らぬ土地での一人旅の寂しさときたらないですよ」

と、ぼそぼそとつぶやくにとどめた。とくに反応はなかった。

帰還。

碧さんから駅への近道を教わる。もう絶対に迷わないというぐらい駅は近かったのだ。日付が変わるより少し前に友人宅へ帰還。

12 aug(sat)

出発。

またゆっくりと活動開始。午後1時半ごろ会場入り。あんな本とかこんな本をぐっとこらえる。時間もない。

2時にまなちゃな人は集合することになっている。bergerさんと鶴来あさきさん初登場である。bergerさんは思っていたよりやわらかい感じ。あさきっちは何度かお会いしているのでいまさら書くこともあるまい。しばしだべり大会。来たのは、berger、のりぽん、どど、娘々、一介のキサキチ、View、鶴来あさき、わし。記憶が曖昧なので抜けがあったらごめんなさいってことで。

ご主人がぽんさんの本の検閲を始める。わたしの渡した「12 Habit」が有罪にされてしまった。

移動。

とりあえずお茶でもしますかってことで、電車で移動。ぽんさんも後半で書いているようにTWRの駅で入場制限がかかり、わたしたちが改札を通ろうというそのときにしばらく待ちぼうけとなった。しかしどどさんはもう改札を通っているんである。

そのあと残りの面々も改札を通ることができた。あっさり電車に乗ったのだが、先に改札をくぐったどどさんは電車に乗れなかったらしい。新木場駅での混雑を見越して、国際展示場駅からは小出しにしようという作戦なのだろうけども、こう順序を間違ってもらうと待たされる方はなにかと精神衛生上よろしくないだろう。運のよしあしと思うもまた一興。どどさん、さらば。

そんなわけで小出したるわれわれは空いた電車に座る。ぽんさんと二人で3人掛けのいすに座る。ああ。なんなのだ。その期待に満ちた目は。お嬢さま、なりませぬ。このような公共の場所で、いすで寝っころがれだなんて。

「あずまさん、こんなところで寝っころがっちゃだめですよう」

というのは、この局面では「寝っころがれ」と言っているのと同じである。まあ、幸いにして立っている人もほとんどいないので、こっそりひっそり目立たないようにしてシルバーシートの感触でも確かめますかな。ああ。やわらかい……ぼくのシルバー。ただ座っていると気付かないシルバーのかすかな震えが、じゃなかった電車の揺れが全身に伝わって落ちつかない。とくに頭が揺られて気分が悪い。シルバーシートというところが重要なのであって、ふつーの席だったらやらなかった、はず。

休息。

berger、ぽん、キサキチ、わしの4人で品川のパイの店へレッツらゴー。角の席に座ってじいいいっと赤の衣装を見た。

どうもここ数か月で、どれみさん病が進行してしまったらしく「ステーキ」という言葉を見るとどきどきしてしまう。会社帰りに「ファミリーステーキレストラン」と書いてある看板の前を通るたびにどきどきしてしまう。だからわたしはこの高価なパイの店でステーキのセットを頼んでしまう。

肉とソースがステーキ皿の上でじゅうじゅう言っているのを前に「うっわー、ステーキだあ☆」とうっとりした表情で言ってみたかった。わたしは値段の安いグランドなんちゃらステーキのセット。ぽんさんもつられたのか、それともこのただでさえ高価な店で決して食べてはいけないと分かっているからこそやってしまうのか、Tボーンステーキを注文してしまうのである。

わたしのが2,500円ほどでぽんさんのが3,000円。かくしてわたしのグランドなんちゃらステーキは、どれみさんの定義するところのステーキではなかった。かむと妙にやわらかい。人呼んでハンバーグステーキだったのだ。はうあうあう。ぽんさんのホンマもんのステーキを少し分けてもらった。わたしとぽんさんはいつまでも祝祭の雰囲気から抜けだせない。

冷ややっこに味の素をかけるかという話になって、キサキチさんが「当時味の素はハイカラな調味料だったから」と、ふつーの会話で「ハイカラ」という言葉を使っていたのが印象的。みなさーん。ハイカラですよ、ハイカラ。あと、ぽんさんは、「おジャ魔女どれみ」から「おジャ魔女どれみ♯」になって変わったのは最初の歌の歌詞「ハートのど真ん中」がすべてを表していると言った。なんだか妙に感心した。

ここでついにぽんさんが、bergerさんに「なっちゃん」ってだれなんですか、と訪ねた。以前にも聞いたことがあるのだが答えてくれなかったのだ。しかしまたしても答えは得られなかった。

わたしがワインとステーキとパンとサラダを食べているといさくさんから電話がかかってくる。長居しすぎてしまった。碧さんの部屋に向かう。

迷わない恐くない。

碧さんの部屋に到着。then-dさんは見本の印刷のため帰宅。ぽんさんもすることがないので帰宅。わたしはいさくさんの持ってきたデータと合体。てけとーにレイアウトしてわたしは夜11時頃に帰ったのだが、このあと恐るべき事実が発覚したらしい。Netscape CommunicatorのCSSの実装がアレなため、今日作った部分のレイアウトが崩れまくったらしい。IEでしか確認していなかったという初歩的なミスが敗因。普段は3か4種類のwebブラウザで動作確認しているのに。残された碧さんといさくさんで修正したとのこと。すまん。

13 aug(sun)

本番。

この日は珍しく早めに出発。11時半に会場入り。宝の地図を片手に順に回る。おんなの子アニメ方面ではそう行列ができることはない。会場入りが遅くない限りは売り切れの心配なんかはしていないので、ここぞというところを先に回ったりはしなくなった。

ぼへーっとどれみさんの本を買う。買う。また買う。今回はどれみ率77%である。なんだかどれみ界がエライことになってきたという実感がある。どれみ本はぽんさんの分も頼まれていたのでえらい早さで重くなっていく。

一度Seraphim'sの基地に寄ってみると碧さんといさくさんがいた。ぽんさんもいた。ぽんさんに荷物置いてってもいいですよと言われたので、ホンマにええんかいなと思いつつ机の下に不審な荷物を増やしていく。またどれみさんの本を探して戻ってくる。あまり戦果はなかったが、また少し箱が重くなった。

まんが大会の会場の撤収が進む中、これからどうするかを話す。東京駅に集まってからなにか考えるかってことになり、一旦は解散。これだけゆっくり出てきたのに、まだTWRの駅にはどんどこどんどこ人が集まってくる。駅に着いたところでぽんさんが歩けなくなる。突如柱の下に座り込む非常事態にやや動揺する。風邪とか病気とかそういうのではないようなのでとりあえず一安心する。買いすぎ歩きすぎ注意報ってことで。

東京駅にまた集まったのだが、地下にあると聞いた神戸屋がなくなっていたことだけが心残りである。地下の喫茶店マイアミでチョコレートパフェを食べる。いさくさんもパフェだった。むう。勇者はたったこれだけなのか。それにしても店の中で薄い本を出すのはやめてほしい感じ。いさくっちとさわきさん減点1。

焼肉。

東京駅に神戸屋がない。こりゃあいかん。で、流れ流れて結局渋谷のいつもの店で焼肉である。わたしは別に異存はない。異存があるとしたら、まんが大会のときにしかかまってもらえないわたしのピンクの電話機が家出をしてしまい、電話機を追いかけて東京駅まで行くのにずいぶん時間がかかってしまったことだ。

焼肉を食べている最中に電話機がないことに気が付いた。会場から店に来るまでのどこかで落としたらしい。可能性の高いのが東京駅のマイアミだったので、さわきさんのハイテクな電話機で調べてもらう。で、電話してみるがマイアミの店内を探したが見つからないとのこと。東京駅の電話番号は調べられなかったとのことなので、渋谷駅まで歩いて行って調べてもらうことにした。焼肉の途中で一人抜け出す。荷物の番だけを頼んでおいた。

電話。

渋谷の駅で電話機が落ちていないか探してもらった。いまのところ報告はないとのこと。東京近郊の駅で見つかったら教えてくれるらしい。連絡先としてキサキチさんの電話番号を言っちゃった。てへ☆

で、じっと待ってもいられないので東京駅に移動。集合場所のあたりを探してみたけど見つからず。マイアミに直接出向いて探してもらったけど、やっぱり見つからず。TWRの国際展示場駅と新木場駅にも問い合わせてみたけど見つからず。電話会社に連絡して電話のサービスを止めて、また渋谷に戻る。

焼肉屋さんを飛び出してから二時間経った。もう肉の宴は終わっていて、面々は渋谷のハチ公口にたまっていた。みなさんにごめんなさいする。わたしの透明なピンクの書類入れをもった人が増えている。サトルさんが加わったらしい。いやどうもすいませんね。荷物まで持たせてしまって。

んゴ。なんだか本の配置が変わっている。あたしゃ透明の書類入れには「恥ずかしくない」本を集めたはずなのだけど。ついでに外から見えないように紙をしいていたはずなのだけど。なぜ、服を着ていないギャルの絵が透けて見えますかー。ああああ。は、謀ったな。とりあえず、いそいそと本の並びを変えたり紙をしいたりして婦女子の裸体を隠す。ああ。わし、こんな本買ったっけ。ぽんさんにもらったやつかなあ。

誰か、たぶんぽんさんだったと思うのだけど「さて、誰がやったでしょう」と言う。んー、地獄の検閲係ことご主人かなと思ったので、そう言ってみた。真実はそうではなかったらしい。持っていた傘かなにかの棒で斬られた。ばさっ。ぐさっ。ぼかっ。いいかげんしつこいので「なにしてくれとんねん、おうコラ」とすごんでみたら怖がられた。

結局真犯人は不明のまま。カラオケ大会はあさきっちが来られるはずの「4日目」に行うことだけを決めてまた解散。さんざん捜しまわって疲れたので、早いところ休みたいので解散を推したというのもある。正直言うと。しっちゃかめっちゃかにして本当に申し訳ない。肉の宴ではなんだか「アセロラ」がブームらしかったがその場にいなかったので話についていけず。

電車。

帰りに山手線に乗る。しばらくして空席ができたのでやっこらせと座る。ひざの上の書類ケースをおもむろに立ててみたら、向こうから見える側におんぷさんの絵(首輪付き)が。うひゃあ。「成人向けでーす」とでっかい字で描いてあった。ごめんなさいごめんなさい。あかつきさんの「むかつき帝国2」はわたしが買いましたわたしが悪うございました。わたしは無表情を装いながら、元通りの位置に書類ケースをゆっくりと倒した。

西武線の駅で、柱の陰でがさごそとおんぷさん(首輪付き)を隠す。で、やっこらせと電車に乗る。乗ろうとすると、まあ、数年に一度級にあからさまな割り込みを食らう。かばんがわたしの手に当たって痛かった。なんだか黒い汚れまで付いてしまった。なにしてくれとんじゃ、コラ。出るとこ出て話付けよやないか。それともナニか、わしの左手の代わりにその手エくれるんかい。オウ、どないして欲しいんじゃワレ……などと言いもしない台詞を練っていたところ、緑色の物体がたくさんあるのが目に入った。

天井にも。あみだなのそばにも。車内の広告がすべて「デ・ジ・キャラット」なんである。これがでじこ電車かー。なかなか恥ずかしい。日付が変わるころになって相棒の部屋に着く。

14 aug(mon)

まなちゃ大歌唱大会2000。

相棒の部屋を出て池袋へ。前日のしっちゃかめっちゃかから気を取り直して、まなちゃメンバーでカラオケである。昼間っからカラオケ。漢は黙って片手。5時間である。

ただ歌う。ひたすら歌う。だって、そういう生き物だから。「金太の大冒険」と「お万の方」を初めて聴く。サトルさんの選曲。なんて馬鹿馬鹿しい。しばらく「お万の方」が頭から離れなかった。わたしももっと馬鹿馬鹿しいことがしたい。馬鹿馬鹿しいことだけがしたい。

このあたりの報告はぽんさんのとこ参照。

ステーキ。

そのあとしばし買い物。さらに不二家レストランで昼食。わたしはステーキ。なんだか知らないが、ステーキがわたしの内部ではブームである。本当はステーキ自体はどうでもよくて、一つにものに執着する姿勢を見習いたい。その対象がステーキという分かりやすいものであれば、なにかとネタになる可能性が高い。

まなちゃのネタ投稿私見が寒いことになっている現状を確認したり、あさきっちの仕事が明らかになったり。キサキチさんの「なんかものすごい本」に関する報告書の提出期限を8/20に決められたり。

厄介。

わたしとキサキチさんはぽんさん宅に向かう。正確にはぽんさん宅ではなくいままで厄介になっていたおともだちの部屋である。あさきっちがどえらい遠回りをして到着。「早稲田」に行くはずがいつの間にか行き先の記憶が「代々木」に化けていたという、かなり見込みのある迷子者である。

なにをするというでもなく読書大会。検閲の報告は巻末に付す。そのあと寝る。

深夜宿主が帰ってくる。部屋の惨状にややお怒りの様子。

15 aug(tue)

ねっ。

朝。宿主のおともだちに追い出されるでもなく、のんびり過ごす。やっぱりいい人だ。相変わらず馬鹿なことが言える人だった。見習わねばならないのは、次から次へと台詞が出てくる点だろう。わたしはいつの間にか書く速度でしかしゃべれなくなった。

前日のカラオケで「ねっ」の発表ができなかったので、部屋でぽんさんと二人でCDの音に合わせて歌う。

ぽんさんの本来の部屋をのぞきに行く。むむ。本とゲームがたくさん。しかし、生活感のない部屋。文字どおりの物置。

辛い。

ぽん、キサキチ、あさきっち、わたしの4人で、昼食に「つけ麺」を食べに行く。わたしは辛いのが好きなのだけど、ここのは本当に辛いという話。ぽんさんに一度警告されたが、辛いものを選んで注文する。たしかに口のまわりが熱くなる程度には辛い。いやー辛いね辛いですねといいつつ、ぽんさん以外の三人とも辛いのを平らげる。

本屋さんに寄る。見れば、クレヨン王国の小説が豊富に置いてある。「クレヨン王国スペシャル夢のアルバム」という新刊が出ていることを知る。

帰還。

わたしは電車で。あさきっちはでかバイクで。さようならー。

大検閲大会速報。

あらまし。

のりぽん氏のタレコミにより、一介のキサキチ氏がなんだかエラい本を買ったという情報が入る。よって、わたしは14日の夜は、キサキチ氏が泊まっているのりぽん邸に入り込み、そのなんだかエラい本のエラさ加減を確かめることにした。さらに鶴来あさき氏も泊まることになったので、参加者4人入り乱れた大検閲合戦が始まった。本稿では前記のエラさ加減のほか、各参加者の購入物の冊数、購入物におけるアレしてナニ率などについて報告している。

1.エラい題名

キサキチさんが違う方向を向いている隙をぬって、机の上に積み上げられた薄くて高い本の入った袋を奪う。ない。この袋にはとくに問題のありそうな本が見つからない。次の袋に手を伸ばしたとき、所有者に見つかってしまった。いくらかの抵抗を受けながらも、検閲を続けたが見つからない。他の本とは違って袋ではなく、堅いプラスチックのケースに入った本を見つけたのでこれの検閲に入ることにした。

どうも、このケースに入っている本は、知り合いの作っている本を手に入れたもので、すぐに取りだせるようにと別に保管しているとのことである。果たして、そのお知り合いから入手されたという本こそが、実に検閲しがいのある逸品たちだったのだ。さて、ぽんさんが言う問題の本とは、題名がすごいとのことである。ただ一冊、表紙にこう描いてある本があった。

「女児ぱんつ売場」

た、た、たしかにすごい題名である。どうか日記には書かないようにといわれたのだが、この程度ではわざわざ隠すほどでもないだろう。中身は、そりゃもうまさに女児とぱんつの本なのであり、有罪というほどではなかった。それよりもむしろ、他の本たちの方がよほど……げふんごふんっ。幼稚園児はなにかとまずかろう。

2.これぐらいだったら欲しいなあ

続いて、わたしの購入物の検閲が始まる。これがまた。出てくる出てくるどれみさんのナニな本が。その中の一冊が、かなりアレがナニである。ぽんさんは「えろいのはいらない」と言うので、わたしもぽんさんに頼まれていたどれみさん本に関してはちゃんとナニなものは避けて買ってきたのだけれど、自分用には敷居を低くしてなんでもかんでも買った。その本たちの中で妖しく光るその一冊はかなりナニである。ぽんさんいわく「かなりレベルが高いですなあ」という評価だった。えろまんがとしてかなりレベルが高い、というほめてるんだかなんなんだかよく分からない評価である。

「えろいのでも、これぐらいだったら欲しいなあ」

とも言っていたので、ほめているに違いない。わたしもそのまんがを眺めていたのだけれど、エラいことになっているあいちゃんの姿に思わず「うわー。こりゃ犯罪ですわー」とつぶやいてしまった。

「このあいちゃんがもう、かわいすぎーっ」

……と言ったら気味悪がられたが、かわいすぎて犯罪なんである。

3. 集計

まず、以下に各参加者の購入物の集計を示す。なお、以下の数値は各参加者の速報値であり公式発表ではない。CDなども冊数に含む。

参加者評価対象冊数アレな数アレな率(%)
のりぽん 合計861113
一介のキサキチ 合計511427
あずま合計511325
鶴来あさき 合計261350

あさきっちは共同購入の余り物を引き受けているうちにアレしてナニ率が上がってしまったもよう。キサキチさんとわたしはほぼ同じような購入数およびアレ率であり、かなりいい勝負となった。ぽんさんは今回は3桁に届かず2桁を達成。あさきっちとぽんさんの持ち物に関しては、さほど危険はないとみられたので、ほとんど検閲はしなかった。

あずまの持ち物に関して分類したものを下表に示す。速報値では51冊であったが、アレなどれみ本の冊数に3冊の誤りがみられたので全体の冊数を48冊に修正した。単なる数え間違いなのか紛失したのかは不明。また質量は4.0kgであった。

参加者評価対象冊数アレな数アレな率(%)
あずま どれみさん37924
うさぎしゃん600
シルバー王女3133
その他200
合計481021

あずまにおっしゃりたいことがありましたら お手紙ください

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