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2001年9月21日 金曜日

ただでさえ血圧が低い(昨日の測定で60〜90)ところ、採血で余計に血を抜いたせいか、力の限りグロッキー。
血圧といえば塩分。我輩のごま塩摂取量は、傍から見ていると致死量としか思えないらしいのだが、まだ足りないか。
やはり、「ごま塩にごはんを振りかける」くらいの量にするべきなのだろうか。

世の中には「献血が趣味」という人もけっこういる。その人たちの多くが、献血後に訪れる多幸感の虜になっているらしい。廃人である。
献血と比べると麻薬などカス、と断言する人もいるくらいだ。(麻薬はヤメましょう)
そういう話を聞いて、当時、学生だった我輩は興味を持った。持ってしまった。
たまに脳貧血でぶっ倒れる体質の分際で何を考えていたのか。

一人では怖いので、嫌がる友人を巻き込む。道すがら献血の素晴らしさ、そして尊さを語るが、自分で体験したことのないだけに説得力ゼロ。
なんとか献血ルームまで連れてくることには成功したが、申し込み書の身長体重を書き込む欄にイヤな予感が走る。
──案の定、我が友人の体重は献血可能な値を1kg下まわっていた。
1リッターのペットボトル一本分の飲み物をムリヤリ飲ませてくるべきだったか、という後悔はもう遅い。
ニッコニコしながら待合室で見送る友人をおいて、我輩一人で採血するハメに。

ここまで来たら覚悟を決めるしかない。折角だから、もっとも献血ハイになれそうな400cc献血をチョイス。
物々しい献血装置のついた寝台は、しかしやたら寝心地がよく……この時まではむしろ、献血失格の友人に対して勝った気ですらいた。
針を見るまでは。
なんですか、そのシャーペンの先を斜めに切ったようなぶっとい針。
いや、中の空洞がはっきり見えるし、針というよりもはや刃物。
コラ何故それを我輩の腕に近付ける。もしかして刺すつもりじゃあないだろうな。
ソレは医療器具じゃないだろう。我輩的には武器だ。人を殺すための道具だ。だからそれを腕に近付けるなってんだオイああああヤメうぎゃー

身体が引き裂かれると思った。
入ってしまえば取り敢えず痛くはなくなったが、太い針の存在は、まるで杭に打ち付けられたように我輩の身体を縛り付ける。
針から繋がった、想像より遥かに太い管の中で迸る自分の血ィがすっげぇ怖い。
こんなに大量にドバドバ抜いといてからに、たった400ccなんて絶対嘘だ。4リットルくらい絞ってるに違いない。
精神は確かに高揚してきているのを実感するけど、コレは血を抜いているせいじゃなくて、異常な事態から精神を守るために脳内麻薬が出てるだけじゃないかと思う。

献血が終わってジュースをもらい、友人と合流。
自覚はないが、友人曰く我輩はハイになっている模様。そう言われれば元気な気がする。
しかも、よく考えるとこれだけで400cc≒0.4kg強の一時的な減量効果すらあるのだ。
まさにいいことづくめ。クセになるのも判らなくもない、とか思っていたのは最初だけだった。
5分後に襲ってきたのは、レポートが結局完成しなかった徹夜の朝と寸分足りとも違わない怒涛の倦怠感。
献血をしなかった友人がいなければ、本気で「この苦痛から逃れられるなら頼むから今殺せ」という最悪の気分に打ちのめされた我輩がどうなっていたか判らない。

もしかして献血マニアって、この絶望感の虜なんだろうか。
根の深いマゾ道を垣間見た気がした。

一応フォローしておくと、成分献血ならこんな倦怠感はありません。(多分)
皆様ドバドバ献血しましょう。我輩はもうイヤですが。

献血したらもらえるものは場所によって違うようだ。
レトルトカレーが貰えるところもあると聞いたことがあるのだが、それをどうしろというのだろう。
そこで食のか。


2001年9月20日 木曜日

「『キューマスク』は教習所で配っています」というメールで埋まる。
我輩はどうせ高速教習もなかった、巨大免許世代ですよ畜生。
(若い人に注釈:5年ほど前までに交付された運転免許証は、ヤケクソにデカかった)
しかしなんだ、そんなに人工呼吸を容易にしてどうするつもりだ日本政府。
新世代の常識か。若者の合言葉か。最近は挨拶代わりに人工呼吸か。

会社で不健康診断。最近特に酒の抜けが悪いので、いつも通りの検査に加えて血液検診を受けることにした。
採血の席に座ると、途端におののく同僚諸君。
「うわ。血ィなんて調べたら、覇者くん(仮名)正体がバレるやん」
看護婦さんに笑われた。同僚連中には望みどおり、あとで宇宙怪電波を放射してやることにする。
何故か異様に注目されている中、看護婦さんは我が右肘に採血針をブッ刺した。

血が出ない。

背後では同僚どもの安心の気配。振り返りもせずに「ああ、右手には血が通ってなかったかなあぁ?」の一言で恐慌を起こしておく。
首をひねりながら針を抜いた看護婦さん、我輩の言葉を信じたワケではないだろうが(信じてたのならどうしよう)右手を諦め左手で挑戦することにしたようだ。
ゴム管で腕を執拗に縛る、必死の姿がけっこうそそる。
こういうのってイメクラとかでもゴム管腕縛りプレイとしてやんのかなー、とかぼんやりと思っていた、その時。
採血針がががががががががっががっがあgっががggっがぁ痛痛痛痛痛痛
痛痛痛んか針で肘の中をほじく痛痛痛痛られてる気がすんで痛痛痛痛痛痛すけど。
斜めにカットされた注射針の断面が、肌の下で、腕の中の細いなにかをブチブチ切っていく(イメージ映像です)おぞましい感覚。
永遠のような激痛の時間は、しかしほんの数秒の出来事だったのだろう。
血管のわずかな抵抗が無慈悲に引き裂かれると同時に、シリンダ内に吹き出される我輩の血。赤い色が涙でにじんで見えた。
過去最強の痛さ。不埒な妄想をした罰ですか、これ>看護婦さん

これでフツーのγ-GTPだったらワリにあわん。(間違った方向性)
もとより健康診断、「異常なし」だったら苦労が報われん気がしてなんだか損している気になるのは我輩だけか。
本当に100%「異常なし」だったことが過去一回だけあるが、何か無駄なことをした気分でいっぱいになっていた。


2001年9月19日 水曜日

いくら文化が違う国でも、さすがにツッコミどころ満載
エイズ対策だのなんだの理屈をこねてはいるが、要するに国王がロリ処女マニアで、自分に贈る誕生日プレゼントのつもりなんだろうと推測。
しかし、こんなことを決められるんだよなあ、国王にもなると。
いいなあ。国民は激怒してるみたいだけど。
我輩が国王なら、12歳から15歳までの美少女は全員、病(以下略)

我が同居人の会社では、一年に一度、福利厚生の一環として薬の配給がある。
数十種類の売薬や体温計などの医療器具に適当な点数がつけられており、決められた持ち点を配分してゲットするシステム。
持ち点は金額でいうとかなりの額になる。
最初はなんと素晴らしいシステムかと関心したものだが、一年でそんなに薬、使いません。
毎年毎年これがあるため、前年の薬など使い切る前に新しい配給がくることになるらしい。

そして、さらにそれを冗長する季節が今年もやってきた。
心底うんざりしている同居人。
薬を注文しようにも、薬箱は見事なまでにカオス。今現在、どんな薬を持っているかすら把握できない。
我輩も協力して、奴の薬箱をひっくり返してみることにする。
──出てくる出てくる謎の薬。
奴が実家から持ち出した薬やら、紛れ込んだ我輩の常備薬やらが混在して、ものすごいことになっていた。
なぜ風邪薬だけで6種類もあるのか。胃腸薬だけでも4種類。
さらに謎の試供薬や、医者でもらった処方薬が、毒々しい彩りを添えていた。
なんだこの薬シートは……なになに、シオノギBZ5。なぜ睡眠剤まであるんだ。(我輩のだ)
そんな中でも一際存在感を放つ、怪しげな物体を発見。
薬ではない。
人工呼吸用携帯マスク「キューマスク」。
同居人、貴様は何者だ。
「あ、それ、妹がくれた」
言い訳になるとでも思っているのか。貴様の家族は何者だ。

古い薬を捨てたりしたが、それでも薬箱の中はすごい状態。薬の山ができそうだ。
これ以上、どんな薬を注文するつもりなのか。
すると同居人は、注文できるリストの医療器具の中から「救急箱」をチョイスした。
そうか、薬が多過ぎて管理しきれないのなら、これを導入してもっと薬を保管できるようにすればいいのか!

果てしなく方向性が間違っている気がするが、気にしないことにする。


2001年9月18日 火曜日

久しぶりにリンクを更新、savage garden様にリンク。
管理者が女性のサイトに、文中でない正式なリンクをするのは初めてである。
これで我輩も、めでたく相互リンク童貞を卒業したと言えよう。
男性のサイトとの相互リンクについては、犬にかまれたと思って忘れ済み。

仕事中にhtmlの書式について、htmlエディタを使わずにテキストエディタで書けと主張する我輩と反対する同僚で意見がぶつかる。
一度でもhtmlを手書きで書くと、htmlエディタ(特にMicrosoft FrontPage)の出力するコードには耐えられないとする我輩と、元々htmlはhtmlエディタで書くものでコードなど気にする方が間違っているという同僚。
この議論は、しかしこういった問題の例に漏れず、「各々の好きなようにしよう」という何の改善も目指さない結論で終わった。

時は流れ。定時を過ぎた残業タイム。
だらだらと我輩と無駄話をしていた同僚が、唐突にとんでもないことを言った。

「お前、htmlを書くコトがあるんだよなあ……自分のホームページとか持ってん?

ただカマをかけただけのその言葉に、我輩は迂闊にも全力で凍結。充分過ぎるほどの情報を態度で放出してしまっていた。
同僚はニッタァーという厭らしい笑みを浮かべたかと思うと、猛然と検索エンジンを開く。
数々のテキストサイト運営者を地獄の底に叩き落した恐怖が、今、我輩に迫っている。
思わず奴の死角で拳を固める我輩。何故か、聞きかじっただけの「人間を一撃で破壊できる急所」のことばかりが思い浮かんでいた。

しかし同僚は、ひたすら我輩の本名や出身校、住所などのパーソナルデータを検索している。
緩まる拳。
こんな時のために細心の注意を払っていたのだ。そんな単語でヒットされてたまるか。
話題を巧みに誘導して、同僚の出身校のサイトを検索させてみる。懐かしい(らしい)自らの母校の画像にまんまと見入る同僚。
このチャンスを逃がすかとばかりに、我輩は他の同僚達の出身校を検索させ始めた。話題を繋いで、この場を凌ぐ。いい作戦だと思った。
次の同僚の名として、我らがオモシロ後輩が挙がった時である。

「あ、そうだ。あの愉快な後輩のことを書いているかも知れない」

戦慄。
このサイトではお馴染みの、リーフヲタクの後輩。サイトでの彼の呼称は、そのまま会社での呼称でもある。
思わぬところにあった、我がサイトと我が社を繋ぐ線。この線はすなわち、我輩と破滅を繋ぐ線でもある。
我輩の動揺を感じ、しかし殺気は感じとれなかった同僚。
ビンゴの手ごたえに喜々として検索エンジンを再起動し、検索キーワードに我らが後輩の呼称を打ち込んだ。
我輩の全体重を乗せられた拳は、しかし、奴の脊髄を砕く必要はなかった。

UNI
ダレですかソレ。
とりあえず「ハハハハハハハ会社であったことなんてサイトに書かないって。検索するだけ無駄だって」と言ったら、奴は「そらそうやわな」と納得した。
態度だけは、納得しているように見えた。
今後突然このサイトが消滅していたら、「そういうことだ」と思って下され臣民各位。

2001年9月17日 月曜日

週末は風邪。
ゲシュタポ社長曰く「月曜に体調を崩して休む社員は、休日にも仕事に出れ(意訳)」。
実際に休みなく働き続けたら意外と健康にはなるのは確かなのだが、我輩にも不健康になる権利くらいはある。
今日もまだ完治はしていないが、不健康のために気合を入れて出社した。
何か間違っているような気もするが、頭痛のために思考能力低下中。

先日。その日は、雨がアスファルトを削らんばかりの勢いで降りしきっていた。
水滴が漂っているとしか思えない濃密な空気。外では時折、雷が落ちているが、ここ会議室では雷鳴もほとんど聞こえない。
どうせ我輩の仕事とは全く関係がない、出席するだけ無駄な会議。
眠気対策に山ほど、むしろ海ほどブラックコーヒーを飲みつづけて、四時間を越えようとしていた時である。
迫る緊急事態に備えてタイミングを計っていた我輩が、今こそ、と立ち上がろうとしたその時。
ゲシュタポ社長が、ありがたい経験談にもとづく絵空事スピィチを開始。
もちろん、見事なまでにぱっつんぱっつん化していた我が膀胱は、開放を求めて不気味な痛みを発し始めた。

破裂か破滅かの二者択一。
何も聞こえない。何も見えない。全ての感覚は消え失せ、ただ、とてつもなく遅い時間だけを感じる。
全身から脂汗が吹き出す。顔から血の気がなくなる。小さな痙攣が止まらない。
永遠に等しい20分を、しかし我輩は戦い抜いた。
社長が一息つくと同時に、誰に何を言わせる余裕も与えず瞬間移動。
ミリ単位のレベルで最適化された動きを以って、トイレに駆け込んだその瞬間。
すさまじい雷鳴が我が社のビルを揺さぶり、廊下は暗闇に包まれた。

慣れというのはありがたいものだ。
全館停電の暗闇の中、トイレの構造を心眼で見つつなんとか用を足すのに成功。
手を洗おうとした時にはなんとか電気も復旧した。
異様にテキカクなタイミングの絶体絶命を潜り抜けた安堵。
つまらない会議も許せそうな爽快感を得て、足取りも軽く会議室に戻った我輩──を待ち受けていたのは、会議室を埋め尽くす疑惑の雰囲気だった。

会議室内からの観点において、挙動不審の我輩が突然飛び出すと同時に、謎の音(雷と認識できなかったらしい)と共に停電が発生した。
この現象が示すものは。
何一つ問われる前に、「違います」と思わず口にした台詞は、我輩の容疑を深くするだけであった。

そして今日。
いきなり前触れなく、開発室のブレーカーが崩壊した。
1/4の電気系統が天に召され、いくつものデータが永遠に消滅。
不幸な事故である。そう、稀にある、事故なのだ。
開発室の中でただ一人、我輩が社外の自販機に飲み物を買いに行っていたのは単なる偶然以外の何者でもない。
社に戻った我輩を出迎える真っ白な視線が、我輩に釈明を求めていた。
「あー、えーと、きっとこれもテロですよテロ。アメリカのと同じ」

我輩は現在、社内で暫定的に「テロリスト」と呼ばれている。
違うというのに。


2001年9月15日 土曜日

以前、没ネタ墓場に「たまに『メモリカードエラー』とだけ表示される電光掲示板を見かける」と書いたが、その謎がついに解けた。
あれは実に高度なアナグラムによって作られた暗号だったのだ!
並び替えたら、一目瞭然である。

メカドリラーモエー

そう、あの電光掲示板を出している店は、メカのドリルを装備した人「メカドリラー」に対して萌える秘密結社のシンパなのだ。
おそるべき地下組織。
気をつけないと、キミの腕もメカなドリルにされてしまうかも知れないぞ!?

ということを熱にうかされた頭で考えていた。


2001年9月13日 木曜日

「少年ガンガン」を立ち読みする。
もちろん目当ては復活した奇面組。我々の世代には、アラレちゃんと共にギャグマンガの基本として認識されるセピア色の青春だ。
ページを開くまで、どれだけ不安だったことか。
まさか、いきなり今流行の「萌え」とやらを研究したつもりになって勘違い、挙句に暴走していたら(例:エイケン)どうしよう、という我輩の心配は──杞憂に終わった。
以前と寸分たりとも変わらねえ。
連載終了から時間が停止していたとしか思えない半端な絵柄と生ぬるいギャグ。(誉め言葉)
垢抜けるか垢だけになるかの二極分化を続ける今のギャグマンガにおいて、これは気の毒なエロゲを見た時のような優しい気持ちになれる。(誉め言葉)
いいものを見た。これぞ奇面組。ありがとう新沢基栄。
「ガンガン」の読者層に受け入れられるとは欠片ほども思わないが、我輩は歓迎する。

歓迎してる割に立ち読みで済ましている。単行本出たら買うかな。


2001年9月11日 火曜日

今日、アメリカで起こった史上最悪の同時多発テロ。
しかし、攻撃目標はアメリカ帝国だけではなかったことを我輩だけは知っている。
そう、最初の激突とほぼ時を同じくして、密かに我が帝国にも恐るべき攻撃がされていたのだ!

ウィルス。(W95 Sircam)

いや全然関係ないとは思うけど。

でも、こんな時代遅れのサーカムなど、ここ十数日見なくなっていたのに……
久々に来たと思ったら、連続で攻撃。しかも、それらの送信時間は、綺麗に1時間12分間隔だった。
わりと不気味ではある。


何はともあれ、アメリカにいる帝国臣民の方(けっこうおられます)の無事を祈る所存。




→ OME DETOU ←



 9月10日 




ご婚約、おめでとうございます。

まさか、体重と失敗暦と特殊性癖を武器に我々モテナイーズの切り込み隊長をしていたササキ様が、こんな裏切りをしていたとは思ってもみませんでした。しかしいくらモテナイーズであろうとも、人が幸せになりやがろうとしているのを止めることなどできません。ここは一つ、盛大に祝福しようと思います。

婚約祝に芸手をプレゼントというのはどうでしょうか。

結婚式、二人の愛の誓いを込めて、永遠の輝きを放つプラチナリングをお互いの芸手の薬指に。

結婚行進曲の変わりは、芸手が奏でる「ねこふんじゃった」。

我ながら素晴らしい祝福のアイデアです。新婦(予定)様が、これに耐えられたら、それこそ永遠の愛が約束されたも同然でしょう。











しかし結婚と聞いて、「相手は三歳ですか」「むしろ男ですか」「縛られますか」という気がどうしてもしてしまうのは我輩だけですか。


2001年9月7日 金曜日

「エイケン」、少年チャンピオンコミックスより発売中。
買いました。
買う時は表紙に吐き気を催し、読んでいる間は内容に対して憎しみを抱き、読み終えた後は自分が情けなくなり、時間が立ったらこれを許容している世の中に疑問を持つようになる壮大な大河ハートフルストーリー。

クーデターですか、これ。出版界とかの。


我が社ではこの時期、創立記念日ということでボウリング大会が行われることになっている。
もちろん絶賛腱鞘炎中の我輩も、問答無用で強制参加させられるほど楽しい大会(皮肉)
少しでも使うと確実に痛み出す手首を、もちろんこんなことで消費するつもりはなかった。
利き手と逆の、左手で掲げるボウル。
意識して、とても、とても緩やかな助走。振りかぶりはこの上なく控えめで。力を入れずに、身体のもつ勢いだけをボウルに託して、

即ガーター。(角度:45°)

まあこんなもんか。
1ゲーム終えた我輩は、その38点という見事な戦果に満足の笑みを浮かべた。
むしろ全投ガーターでも不思議ではない初・左手投げにしては立派な記録ではないか。
と、自画自賛していたその時。
現われたるは、ある女性社員(我輩の敵)
「あー、スコア、私と一緒」

最大級の屈辱の言葉に、我輩の闘志は紅蓮の炎を吹き出す。
咆哮を上げてボウルを鷲掴む──傷ついてなお光り輝く、黄金の右腕で。
レーンから奴を振り返り、見下し、そして笑ってやる。見てろ。貴様との違いを、その濁った目で。
ギリギリまで後退し、最長の助走距離を確保。と、ボウリングシューズの音だけを残し、我輩の身体は弾けるようにピンに突進を開始した。
周りは見えない。見えるのは、10の敵のみ。
後ろ手に掲げたボウルが最大の位置エネルギーを得た手ごたえ。
その瞬間、左足の爪先から右手の指先に繋がる全ての関節と筋肉が一つになった。
我輩の体重を全て乗せられたボウルは、もはや凶器でしか有り得ないスピードでレーンを疾走り、

即ガーター。(角度:65°)

とりあえず女性社員に「一緒」というのが、明らかに間違いであることだけは判ってもらえたようである。

無論、我輩の右手はおもしろいことになった。
それだけでなく、案の定、全身余すところなく筋肉痛に成り果てる始末。
我ながらまったく成長しちゃいねえ。
また、筋肉痛も極めれば、足の裏までくることを発見。というか、何故ボウリングでアゴにまでくるのか我輩は。
もしかして自分でも気付いていないうちに、口で投げているのか。


2001年9月6日 木曜日

人類の持つ工作技術の全てを、明らかに間違った方向に注ぎ込んだ結晶がある。
存在が悪夢。キング・オブ・嫌リアル。
芸手。
少し前にいろいろなニュースサイトや黒ニュースサイトで話題になっていたこのグッズ、確かに我輩も、一度見てみたいとは思った。が。
まさか家に届くとは。
もちろん犯人は同居人きゃさりん。しかも通販で、というところが病魔の深さを物語る。
「プレゼント」いらん。
何時の間に我が同居人は、こんなものをプレゼントに選ぶ禍々しい物体になっていたのか。
心底イヤなキモチになりながら箱から出す。
中から出てきたのは、セメントで固めたような石色の右手。
指先の爪や、手の甲に浮かび上がった血管の造形が、つい先ほどまで生きていたような……死にたてホヤホヤの生暖かさを連想させる。
触りたくない。
電池を入れるのに、途方も無い勇気が必要だった。
おそらく今の我輩の顔は、健康な人間には決して有り得ないほどに、何の感情もない平坦な表情をしているに違いない。
恐怖だけでなく、ありとあらゆるいろいろな感情が飽和したまま。意を決したり、覚悟を決めたり、心の中で遺書を書いたりして。
電源スイッチを、入れた。

異様な音楽が響き渡る。

ショパンの幻想即興曲──には、聞こえなかった。
ジジゴジゴジゴジゴゴジゴと怪しい動きを見せる指は、ありとあらゆる音を芸手色に染めた。
あまりに小さなこの物体は、しかし我輩の感覚する全世界をも一瞬で怪しいものにする。
ムービーで見た時に思い知ったはずの衝撃は、目の前の現物には足元にも及ばなかった。

音楽は唐突に、不快感を煽るノイズと、不快感を煽る指の動きを最後に止まった。
あまりの衝撃に命の危険すら感じた我輩。即座に電源を切ろうと手を伸ばし、再び芸手にに触れた途端。
先程の幻想即興曲と同じく致命的に何かを歪ませた「子犬のワルツ」と指による攻撃が始まった。
トラップだ。絶対にこれはトラップだ。

動きの厭らしさといい、微妙に歪んだ音楽(セガがわざとこう作ったと推測)といい、突如イヤなテンポの「ねこふんじゃった」「阿波おどり」と鳴り始める曲選といい、無駄な音センサといい、隅々まで人をイヤな気分にさせるのに最適のこの物体。
なにを考えてこんなものを世に送り出したのだセガトイズ。
臣民各位には、是非公式サイトを見て我輩のこのイヤな気分を少しでも共有して頂きたい。

この芸手、「対象年齢12歳以上」ってのは、11歳以下の子供が迂闊にこんなものを見たら驚愕して恐怖して錯乱して発狂して武装して暴走して破壊して殺戮して破滅して自爆するのが避けられないからだと思う。

セガがもし人型ロボットを作ったら、腕のパーツは芸手にするつもりなんじゃなかろうな。
嫌リアルロボ「芸人」。全身が芸手コンセプト。
同居人が買ったら即座に家出する覚悟。

放っておいても、内蔵されている音センサー(というか敏感めの振動センサー?)により、不意にいきなり動き出してくれるナイス機能は無人の時に役に立ちそうだ。
100個くらい、天井から逆さに吊るしておけば、泥棒撃退、集金迎撃、悪霊退散などに只者ではない効果があると思う。
欠点:自分も帰れない。


2001年9月5日 水曜日

気分転換にぼーっと自分の送信メールを見返していた時、それを見つけた。
先週末前に送信した、ある社外へ送信したメール。
我輩の顔面を一瞬で蒼白にする破壊力である。
「インライン宣言した時に不都合が生じることを確認しました」
と書いたつもりだった。
インライン宣言。C言語を使う人間は当たり前の言葉である。
我輩は当たり前のようにこの単語をタイプし、一括変換して──そして、その間違いを見逃したまま送信してしまった。
「淫乱宣言した時に不都合が生じることを確認しました」
そら不都合くらい出るわな、と納得していただけることを祈っておこう。

まだ相手のレスポンスはない。この並ならぬ安堵と、凄まじい不安。
これはまるで、恋するあの子にラブレターを投函した直後のようなキモチなのだろうか?(違。……多分)


ソースが流出という見出しを見て。
「セキュリティが破られて、アプリケーションのソースコードが広まったのか?」と思ってしまった自分の骨の隋までのプログラマ根性が心底イヤになった。
あまつさえ、四万リットルってどういう単位?と本気で一瞬判らなかった屈辱感ときたら。

2001年9月4日 火曜日

たまに「車好きなのに車の話題が少ないですね」とメールや意見を貰う。
何故書かないかというと、我輩は車好きには非常に珍しいトヨタ派であり、迂闊なことを書くと車好きの65%(推測)を占めるホンダ派の袋叩きに遭うからだ。

でも初期インスパイアみたく「縦置きミドシップFF!」とかいうアタマ悪い方式を自慢するホンダとは、なんか相成れないんだよなあ。(暴言の例)


我がアウシュビッツ社にも宴会や社員旅行がある。
もちろん宴会ダウナーであり、おっさんと旅行する趣味のない我輩にとってはただ憂鬱なだけのイヤ行事。
しかし支配者側の人間(役職持ちの蔑称)が体育会気質を持つ以上、当然、強制的全員参加であることは必然だ。
それらの企画は一手に比較的宴会好きのある社員がやっていたのだが、今日、急遽「若手が交代で担当すれ」との支配者命令発動。

ここでいう若手には自称おっさんである我輩も入る。交代ローテーションから考えると再来年と次の年にやる必要があるようだ。
何が悲しぅて宴会クズチームの筆頭である我輩がそんなことを、しかも入社○年も経ってからやらにゃいかんのか。
(推測:単なるゲシュタポ社長の思い付き)

それについて、現担当者からの引継ぎ説明がなされた。
「えー、まず忘年会ですが、店を探す際に予算は出ません。自腹で探して下さい」
当たり前のようなサワヤカさがいっそ潔い。
「一人にかけられる値段は?」
「時によって違いますが、だいたい友達と飲みに行く値段より安いです」
その値段でどうやって四十過ぎの連中の舌を満足させろと言うのか、と思ったが、いつ如何なる時も宴会の飯はまづい。
単に支配者側の人間が誰一人としてマトモな味覚を持っていない疑惑。

話は社員旅行の説明に流れる。だいたい展開の予想はついてきた。
「実は社員旅行の予算は、ほとんど無いに等しいのが現状です。会社からの援助や社長のポケットマネーがなければどこにも行けません」
心底「じゃあ行くなよ」と言いたい気分をぐっと堪える。
「じゃあ場所が毎年毎年、異常にテキカクなゴルフスポットなのは……」
社長の意向です。幹事は一切場所を選べません。決めるのは宿と食事だけです」

おもしろいほどメリットが無い幹事。
もし再来年を待たずに転職したら、退職理由には「幹事になるのがイヤだから」と正直に書いてみたい。

自分が幹事をやる時までに何かを吹っ切ることに成功したら、突然忘年会の会場をマクドにして全員バリューセットにしてみよう。
支配者側が文句を言おうものなら「我が社の格に相応しい店を選択できたと自負しております」と胸を張って言ってやる。


2001年9月3日 月曜日

リーフ親会社がスペックが中途半端な携帯ゲーム機を発売するとのこと。
我輩は心底、アクアプラスでよかったと思った。
同じエロゲ会社でも、これを出すのがエルフだった日にゃ、どうなっていたことか。
こんなグッズを公式で販売する同社のこと、携帯ゲーム機ならぬ携帯イヤ行為機になることは想像に難くない。

ところで。
去年だったか、エルフはゲームのオマケにパールローター(どういう物か知らない人は検索などで調べて下され)つけた前科があるが。
あれの真意は何だったのだろうか。嫌がらせ?


2001年9月2日 日曜日

PS2「デビルメイクライ」をひたすらプレイ。名作である。
ただ退屈なだけのストーリー、画面が切り替わった時の最悪な操作性(何故バイオとか鬼武者と同じにしないんだろう?)最初のボスが最終ボスより強いゲームバランスと、難もある。
が、敵どもを切り刻み、貫き、蜂の巣にする悦楽はそれを上回る。
敵というか、ゲーム中はゴミにしか見えないが。
ボスを除けばバランスも良好。Easyモード(最初は選択できない)で10時間ほどでクリア可というのは社会人にはちょーどいい。

連続で攻撃が当たるとStylishと画面に表示されメリットがあるため、敵をわざと一ヶ所にまとめて屠って屠って屠って屠って屠って屠って屠って屠って屠っていると、ふとどこからか哄笑が聞こえてくる。
それは自分の笑い声だった。
気付かないうちに笑い声が止まらなくなっているほど愉快な殺しっぷりが楽しめる。
漫画「ヘルシング」等を愛読されている方には是非オススメ。

とゲームをやっていたところ。
少し治りかけていた腱鞘炎が、一日で最悪期を凌駕。
おまけに上腕まで筋肉痛。
力入れ過ぎである。
でもアクションゲームというものはゲームをやる動作すらアクションであるべきだと思う。
もちろんフライトやドライブのシミュレータをやる際には、身体をリアルタイムに傾けてGを再現してこそのシミュレーション。


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