●好きな漫画・漫画家のこと●

(文章は1999年5月時点の物です)

・好きな漫画・漫画家を並べてみました。
 お薦め本のコーナーを作ろうと思ったけど文章力が無いので感想文止まりです。
 よって文章はあくまで個人的な思いにすぎませんのでご了承下さい。
 内容は1999年5月時点のものです。

●アクション大魔王(米沢りか・白泉社・全3巻)
   占い屋からホモバー・レズバー、枕屋、果ては風俗屋まで、作者が「少女漫画家」を
   捨てて体当たりした文字通りの突撃レポート漫画。とても下品。
   笑いながら知識が身に付く学習漫画の手本のような漫画(なんか違う)

●AQUARIUM(アクアリウム)(須藤真澄・新声社・全1巻)
●じーばーそだち(〃・秋田書店・全1巻)
   前者は魚と話せる少女とそのおばさんのファンタジー、って全然説明になってないな。
   後者は下町ギャグ4コマ。方向性は別々だけどどっちもお薦め。
   作者は最近はエッセイ漫画主体なんだけど、ストーリー物ももっと描いて欲しいなー。
   他に「ゆず」「ゆずとまま」「天国島より」も良い。

●あどりぶシネ倶楽部(細野不二彦・小学館・全1巻)
   
大学の映研の話。映画でも、絵でも小説でも、何かを作ることを楽しみとして
   持っている人には共感を感じる作品だと思います。

●うしおととら(藤田和日朗・小学館・全33巻 + 外伝1巻)
   熱血妖怪活劇正統派少年漫画。熱い。
   荒削りなところも多いが、それも魅力の一つと言えるほどパワーに溢れた作品。
   単行本だと書き下ろしのおまけページが大変バカでお得。

●帯をギュとね!(河合克敏・小学館・全30巻)
●モンキーターン
(〃・継続中)
   前者は高校の柔道部漫画、後者は競艇選手漫画。共に週間少年サンデー掲載。
   この人の作品は読んでいると、いつのまにかそのジャンルに詳しくなってしまう。
   とにかく取材姿勢が細かくて、それが展開に旨く反映されているのだ。
   スポーツ漫画は数あれど、そのスポーツ自体に読者の興味を惹かせる漫画家は
   案外多くないと思う。
   絵がすっきりしていて画面も見やすいため、女性のファンも多いようです。

●カルバニア物語(TONO・徳間書店・継続中)
●ナバナバパラダイス犬堂医院繁盛記(〃・朝日ソノラマ・継続中)
   前者は男装の令嬢(笑)の公爵家の姫エキューと女王陛下タニアの架空世界王室漫画。
   国の歴史上初の女王が即位したことで男性中心だった社会に変化が起きていくあたりが
   男ではなかなか描けない視点だなと思えて興味深いっす。
   ギャグとシリアスの混ざり具合が心地よい。
   後者は14歳の少年が院長を務める病院の不条理ギャグ。ひでー話だけど面白い。

●危険がウォーキング(星里もちる・徳間書店・全4巻)
●ハーフな分だけ(〃・小学館・上下巻)
   前者は、かいた汗がニトログリセリンになる少女のほのぼのギャグコメディ、
   私の青春の書。
   この本以来単行本を買うとカバーをめくる癖が付いた。
   後者は売れない役者と訳者(翻訳家)の話。作者の青年誌進出作品。   

●寄生獣(岩明均・講談社・全10巻)
   現代版のデビルマンとも言われた作品です。右手を謎の生物に寄生された少年の話。
   怖い話を乾いたタッチで描いてます。名作です。

●究極超人あ〜る(ゆうきまさみ・小学館・全9巻)
   作者の出世作。高校の光画部(写真部みたいな物)を舞台に繰り広げられる
   ギャグコメディ・・・などと言うとおかしなキャラクターが大量に出そうな作品と
   思われるかも知れない。いや実際そうなのだが、
   この作品に出てくる「おかしな人達」は実際にそこらにいそうな(実際モデルのいる
   キャラも多いようだが)妙にリアリティを持った変な連中なのだ。
   ストーリーにしても実に地道に丁寧に展開していたりして、
   この作品にデジャブー(概視感)を感じた人達も多かったかも知れない。
   しかしOUTに描いてた頃は、こんなにメジャーな作家になるとは夢にも
   思わなかったなあ。
   他作品「機動警察パトレイバー」もまとめて読むと読みごたえがあります。週刊誌で
   読んでると話がかったるかったけど。

●銀のロマンティック・・・わはは(川原泉・白泉社・全1巻)
   スピードスケートとバレエからそれぞれフィギュアスケートに転向した2人が
   ペアを組んで氷の上でぶんちゃっちゃする話。とにかく笑えて泣ける。
   けして絵が上手いわけでもなく、文字も多いので取っつきにくい人もいるかも
   知れないが、漫画ファンならこれを読まないのは損です。   

●黒鉄(冬目景・講談社・継続中)
   死にかけてからくり改造人間として蘇った渡世人の話、股旅物の時代劇です。
   主人公のからくり人間(迅鉄)は声を失っていて、知能のあるしゃべる刀(鋼丸)が
   言葉を受け持っています。このコンビが味があって良。
   同作者の「羊のうた」も良。(暗いけど)

●御近所の博物学(わかつきめぐみ・白泉社・全1巻)
   
博物学者と助手(にさせられた)の少年のお話。
   この人の描くシンプルな線が好き。

●10月の満月に一番近い土曜日(石渡治著・小学館・全1巻)
   10月の満月に一番近い土曜日にハワイで開催されるトライアスロン。
   それに関わる幾人もの「鉄人」達を描いたオムニバス作品。
   満月に近い月の下を走るアスリートの姿が実にいい。   

●すくらっぷ・ブック(小山田いく・秋田書店・全11巻)
   これを読んでいなければ信州旅行に行かなかったかも知れない。
   今読むとなんだか赤面したりするほどにまっすぐ青春を描いた作品だが
   やっぱり外せない。

●Spirit of Wonder(スピリットオブ・ワンダー)(鶴田謙二・講談社)
   
レトロなSF短編。エーテルの宇宙と聞いてなんかロマンらしきものを感じる人に
   お薦め。最近未収録分を含んだ完全版が出ました。(ちなみに復刻前のタイトルは
   ”The Spirit of Wonder”)   

●シャカリキ(曽田正人・秋田書店・全18巻)
   自転車レースで極限の世界に挑む男達を描いた傑作。
   クライマックスのツールドオキナワ編の人々の想いが交錯する密度の濃さがすごい!
   読んでいて本気で手に汗を握る。
   週間少年サンデー連載の「め組の大吾」の作者の前作なので、大吾ファンは必見。

●ジョジョの奇妙な冒険(荒木飛呂彦・集英社・全63巻)
   遂に完結した大作。クセのある作風は好みの分かれるところかも知れないが、
   これだけ長く続いても陳腐化しない展開の面白さと筆力に脱帽する。
   独特の絵や引き込ませる展開など、好きな人ならこの作品の全てが好きだと
   言ってしまえるかも知れないが、
   特筆すべきはやはりアイデアのすごさとその見せ方も旨さだろう。
   「物にチャックを付ける事が出来る超能力」なんてものでああも多彩な闘い方を
   描ける人はそうはいないだろう。
   おいおいそりゃ無理だろうという展開もその見せ方で異様な説得力を持ってて見事。
   第5部はやや唐突に完結した感もあるが、私としてはテーマを描ききった
   見事なラストだと思ってたりする。

●チャッピーと愉快な下僕ども(ながいけん・ラポート・全1巻)
   週間少年サンデーで「神聖モテモテ王国」をかいてた作者が以前に出してた単行本。
   一種文学的な気にさえなる。

●デビルマン(永井豪・講談社)
   昔のアニメ版しか知らない人がこの原作を読めば衝撃は大きいだろう。
   クライマックスからラストへの盛り上がりは圧倒的。

●トライガン(内藤泰弘・徳間書店・全3巻)
●トライガンマキシマム
(〃・少年画報社・継続中)
   
連続した作品ですが、最初の掲載紙が連載途中で潰れたため別タイトルになってます。
   徹底した平和主義者のガンマンの闘いの物語です。 ヴァッシュがいい男なのよ。

●ドラえもん(藤子・F・不二雄著、小学館)
   超説明不要作品。でも私の漫画ファン歴の原点中の原点だからはずせないのじゃ。
   従姉妹の家にこの単行本が置いていなかったら漫画ファンにはなってなかったかも。
   藤子・F・不二雄はSF短編も数多く描いていて、こちらはドラえもんとは違い
   シリアスな内容が多く、その後の日本のSF作品の原点とも言える物が揃っています。
   愛蔵版としてカンビュセスの籤(くじ)・みどりの守り神(どちらも中央公論社)が
   出ています。

●パーコレーション(SUEZEN・角川書店・全1巻)
   魅力的なおじいさんが描ける人は旨い人だと思う。

●ブラックジャック(手塚治虫・秋田書店)
   説明無用。名作。でも子供の頃は読むのが怖かった。

●辺境警備(紫堂恭子・小学館/角川書店・全6巻 + 外伝1巻)
●グランローヴァ物語(〃・潮出版社/角川書店・全4巻)
   魅力的なおっさんが描ける人も旨い人だと思う。
   ところでエンジェリックゲームやブルーインフェリアの続きはもう無いのかのう。
   (→この後、ブルーインフェリアは角川から続きがでました。)

●幕張(木多康昭・集英社)
   幕南高校野球部の面々の活躍を描く作品・・・野球のシーンはまるでないが。
   実は単行本は持ってないんだけど(爆)、週間少年ジャンプで掲載中は毎回
   大笑いでした。でも時事ネタも多いから、今単行本で読むとつらいかも。
   とにかく下品でバカでどうしようもない壊れた作品が好きな人にはお薦め。
   でも広末涼子ファンにはお薦めしません。
   作者もう漫画描かないのかなあ。(→この後マガジンで描いてました。)

●魔術っ子!海堂くん!!(すがわらくにゆき・アスペクトコミックス・継続中)
   大魔術使いを目指す少年ショーン=ルーベンス=海道の修行物語・・・のはずだが、
   とにかく下品でバカでどうしようもない壊れた作品。
   作者の藤子不二雄マニアなところになんか親近感を感じる。

●無限の住人(沙村広明・講談社・継続中)
   血みどろ時代劇。あちこちで言われてるけど、万次ってあまり強くない気がする。
   独特のペンタッチが荒いように見えるが美しい。

●燃えよペン(島本和彦・竹書房・全1巻)
   漫画家を目指すような人には必読。そのまま真似をして良いかどうかはともかく。
   同作者の「炎の転校生」「風の戦士ダン」は当時燃えて読んでいました。

●モンスターD・J
●真夜中のストレンジャー
●憧れのアメリカンD・J
(山下友美・白泉社)
   
しゃべる怪物と呼ばれるラジオのDJのお話。軽いタッチで結構いい話。
   ところで続きって出ないのかねえ(未収録の話はあるはずだけど)、
   というより作者は最近漫画を描いてるのだろーか?
   白泉社物は単行本しか読んでないので分からないのだ。(※その後、秋田書店のプリンセスGOLDにて活動中と情報を頂きました)

●ヨコハマ買い出し紀行(芦奈野ひとし・講談社・継続中)
   シンプルな線で魅力的な絵を描ける人には憧れを感じる。
   人物が風景の中でちゃんと生きていると感じられる所も好き。

●リミックス・タイム・ミックス(すんぢ・ラポート・全1巻)
   犬猫好きは読むべし。

●レベルE(冨樫義博・集英社・全3巻)
   幽遊白書やハンターハンターの作者の力作。
   週間少年ジャンプに月イチで連載した作品だけあって話の密度が実に濃い。
   ジャンプのメジャー作家の枠に収まらない、氏のダークな毒の部分が前面に出て
   読みごたえ充分。

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